2009-10-22

図書館「見える化」大計画

 
秋らしい晴天が続く、今日この頃。
土曜は、子どもたちの通う小学校の運動会でした。
あいにく!この日だけは雨模様で、一部プログラムの中断もありましたが、何とか無事終えることができました。
<途中の激しい雨もあり、昼休みには有志の父母で、グラウンド整備しましたけど。(笑)


息子の小学校では、5年生による一輪車の演技が毎年恒例で行われています。1年前は私より下手だった息子も、この通り!

それにしても、1学年全員が一輪車をこれだけ乗りこなすようになるとは。
同じ学校で働く者として、先生方のご苦労も、お察ししたりして。

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さて、今日の本題。
すっかりエントリーが遅くなってしまったのですが、先週15日(木)、16日(金)と、近畿イニシアティブ中級研修に参加してきました。

近畿イニシアティブ
http://wwwsoc.nii.ac.jp/initia/

今回の研修は、「行動するライブラリアンをめざして-図書館に求められる戦略的マネジメントとは-」と題して行われました。

同研修 主旨等
http://wwwsoc.nii.ac.jp/initia/training/beg21_1.pdf

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まずは、講師の結城 美惠子さん(有限会社インフォメーションプランニング代表)による、講義から始まりました。
私の印象に残ったのは、下記の点です。表現は正確ではありませんが、こういった主旨かと。
  • 図書館は受け身の機関(だった?)。これから、ヒト・モノ・カネ・情報をどう使うか。
  • 図書館の案内パンフレットは、たいていの場合、施設案内に過ぎない。機能の案内であるべきだ。
  • 外とのコミュニケーション、外へ、外へ、とにかく外へ!外からの評価はどうなっている?
  • 利用者ニーズを汲み取るための話をしよう。コミュニケーションが大事。ムダ話、立ち話も積極的に。
  • 図書館は、専業主婦と同じだ。いろいろなことをしていて忙しいのに、中身を見せていないので、誤解されてしまう。・・・行動を「見える化」しよう!
  • 例えば、利用統計。利用者に見せているか?まさに、「見える化」の対象。
  • webで図書館リソースを使うユーザより、図書館に来館するユーザにメリットを与えるという差別化もアリ。
  • アンテナを張ろう。学内他部署が、館長が、学長が何を考えている?
  • 「くれない族」になるな。言っても仕方がない。考えよう、動こう。

お話は、上手な語り口と魅力的な切り口で、あっという間に終わってしまいました。
結城さんは、ライブラリアンとして3館に勤めた経験もお持ちの方で、この世界の実情を押さえた上でのお話でした。
とにかくこの日のお話で、一番私に届いたのは、「見える化」!

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例によって、質疑応答のときに挙手し、以下の点を尋ねました。
「情報発信について、情報を出せば出すほど埋没する。例えば、掲示板に貼れば貼るほど、読んで欲しい人に届かなくなるが、どうすればよいか?」

対して結城さんは、ターゲットとする人に、ダイレクトに伝わる方法を考えるべきだ、とのご回答でした。(判りやすい例で言えば、教員への情報の場合、掲示板に加えてメール+電話+文書配布を行う。どのユーザにも、一律で掲示板、というだけでは届かない)

なるほど。当たり前と言えば、当たり前。
その当たり前を、どれだけ徹底して、丁寧にやれるかがミソと見ました。
<ホントか?

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初日後半には、個人でのワークシート作成や、アイスブレイクがありました。
全ては書ききれませんので、この辺は割愛します。
ですが、アイスブレイクをきちんと取ることは、大事なことですね。

欲を言えば、もう少し休憩時間が欲しかったです。
こうした場で名刺交換しつつ話をして、ネットワークを作ることは、非常に重要です。
<アンケートにも、そう書いてしまいました。

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さて2日目は、ほぼグループ研修に費やされました。
各5人のグループで、お題を決めて企画を作成、最後にプレゼンを行うというものです。

議論の間も、結城さんともうお一人の講師の尼川 洋子さん(人と情報を結ぶWEプロデュース代表)が各班を巡回し、適宜アドバイスをくださいました。

終わってからお聞きしたのですが。
尼川さんは、メイン講師の結城さんと私たちの間を繋ぐ役回りをされていたそうです。結城さんと十分な打ち合わせをされ、その上でフロア支援をされていたとのことです。
こうしたお気遣い、体制には、ただただ感謝!

さて私たちの班は、「大学には来ているが、図書館にはあまり来ない学生」を、いかにリアル図書館へ呼び寄せるか、という企画を立てました。
題して、「ちょっとオシャレ、ちょっと知的 ~リアル図書館の価値創出~」!


私の癖字で読みにくいですが、写真はわが班の企画シートです。私以外の参加者名は、伏せてあります。

いささか手前味噌ですが、わが班のチームワークは抜群でした!
性別、年齢、所属図書館の性格もうまくバランスされていましたし、何よりもみんなが意気投合!企画に夢が膨らみ、どんどんと発言が続きました。

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そして最後に、いよいよプレゼンの時間です。
各班の代表者がプレゼンをするのですが、相手はこちらが設定した役を、運営委員の皆さんが。私たちは、「変化を好まない同僚(40代後半)」を想定して、プレゼンに挑みました。

私たちの班からは、大阪大学のUさんがプレゼンです。プレゼンは落ち着いており、なかなかの出来栄えだったのではないかと。あえて言えば、もっとリラックスできると良かったでしょうか。

私たちの班は、直前まで誰がプレゼンをするか、決めずに挑みました。その方が、緊張感を持てると考えたからです。ですがそのためか、いささか急に壇上に上がったところはありましたね。まあ、一長一短でしょうか。
ちなみにこの方は、今回初めてお目にかかったのですが、図情大の先輩でした!

プレゼン相手の委員は、私の勤務先の大学図書館A部長が。気のせいか、40代という設定に、多少表情が明るかったような。<喜んでいた?
いろいろと、A部長からツッコミを受けましたが、何とか無事終了。

いざロールプレイングをしてみると、思っていたよりも難しいことがよく判ります。考えていたつもりのことも、いろいろと甘い点もありました。

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最後は、結城さん、尼川さんからもコメントを頂き、何とか研修も終わりとなりました。
フロアから意見を出すように言われたので、またも懲りずに挙手。
<臆面ないのが、私のいいところ(自称)。

「今回学んだことを、職場で共有することが私の課題です。皆さんもぜひ、今回の成果を職場でシェアしましょう!」と大見えを切ってしまいました。(爆)
発言を何でもポジティブに受け止めてくださる今回ならでは、とでも言いましょうか。よく、こんなことを言っちゃったな~。(笑)

取りとめがありませんが、これで今回のレポートとさせて頂きます!

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ところで!
研修が非常にユニークでしたので、講師・結城さんの本業を早速チェック。
<そもそも、「事前にやっとけよ!」って話ですが。

有限会社インフォメーションプランニング
http://jp-ifplan.com/

トップページには、以下の記載が。

「情報化が進むほど、「クオリティ」が求められる時代。
「クオリティ」を創り出す重要な資源、
その基本は「情報」とそれを読み解く「人材」。
つまり、インテリジェンスとヒューマンキャピタル。
そうした観点から、目標達成の戦略化をサポートします。


・・・なるほどねえ。
これを読んで、合点。結城さんはまさに、この道の人なのですね。

ふだん講演等に伺う場合は、講師について多少なりとも予習していくのですが、今回は忙しくてサボってしまっていました。
事後にWebサイトを見るようでは、ダメなのですけれど・・・。

Webサイトによると、結城さんは、著作も出されているようです。
勉強になりそうでしたので、早速生協に発注しました。


写真は著作「情報からの自立」表紙

Amazon.com 注文画面
http://www.amazon.co.jp/%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E8%87%AA%E7%AB%8B-%E7%B5%90%E5%9F%8E-%E7%BE%8E%E6%83%A0%E5%AD%90/dp/4843100943/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1256055082&sr=1-1

読み終わったら、このブログでレポートしますね!

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<今日の小ネタ>

長文をタイプして疲れましたので、今日の小ネタはサボることにします。
どうぞご容赦を!

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<どうでもいい独り言>

今回は、更新が遅くなってすみません。結城さんや、尼川さんにも、「ブログに書きますね!」と宣言をした挙げ句、この体たらく。
土曜・日曜と実家の母親が来たり、月曜は研修のツケで、深夜まで残業したり。

そして、火曜は娘・れーこの誕生日でした!


早くも、9歳。健康に育ってくれて、何も言うことはありません。元気でここまできてくれた子どもたちに、改めて感謝。
<でも毎日、子どもたちを怒りまくっていますけれど・・・。

何日分も溜まっている休日出勤の振休を取って、子どもたちと3人で、お出かけしました。神戸の動物園に行ったり、大阪まで出てプレゼントを買ったり。
れーこは、リラックマが大好き。大阪に、リラックマストアがあるのを発見して、わざわざ神戸から大阪へ出てきました。

プレゼントを買ってあげたら、れーこから感謝状までもらいました。(笑)


それでも、晩は親子で道場に行った井上家。武道家は、かくあるべし!(笑)
押忍!
 

2 件のコメント:

大阪大学附属図書館のU さんのコメント...

近畿イニシアティブ中級研修でご一緒した、大阪大学附属図書館のUです。大学のゼミも同じだったとは、奇遇ですね。

近畿イニシアティブの研修では最後のプレゼンも仰せつかりましたが、うまくまとめられずに同じグループの方々には申し訳なかったです。

プレゼンと言えば、9/30は京都大学で、10/28は東京大学で、Niiの大学図書館職員短期研修でも講義をしてまいりました。
http://www.nii.ac.jp/hrd/ja/librarian/result.html

この研修で講師をするのは3回目。毎回原稿作りからプレゼンまで、結構気苦労なことなのですが、自分としてはかなり勉強になるのでお引き受けしてきてきました。このプレゼンは、自分の考えを順序よく話していくことなので、それなりにお話できるのですが、近畿イニシアでのプレゼンは、最近になく、かなりパニクッて頭が真っ白になりましたよ(笑)。まだまだ修行が足りないということでしょう。精進、精進と自分に言い聞かせるこのごろです。

井上 昌彦@空手家図書館員 さんのコメント...

>大阪大学附属図書館のUさん、
こちらでは、初めまして!
近畿イニシアで、ある意味お会いするべくしてお会いしましたね。(笑)
その際は、グループプレゼンを非常にスマートにまとめて頂き、感謝です!

京大さんなど、あちこちで活躍されているとは、さすが!
でも、そんなUさんでも、急にプレゼン役を振られると、多少慌てられるのですね。
逆に言えば、いかに準備が大切か、ということなのでしょうね。

同じゼミの先輩ですし、これからもよろしくお願いします!