突然ですが、iPhoneが欲しいです。
ケータイはろくに使わない私ですが、iPhoneは欲しい!
ケータイというよりも、携帯用ブラウザとして、欲しいです。
5月中に買えば、実質本体無料になるキャンペーン中で、決めるなら今だ!
・・・と考えつつも、思い切りの悪い私。
<今より、月々の負担が倍くらいに増えるんですよ?
(今はほとんど、webを使っていないからですが)
空手家はiPhone所有率が一般人の2倍ほどにもなる、というUNESCOの統計データもあるそうですし。(嘘)
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さて今日は、ライブラリアン的なケータイの話題を。
ケータイ各社が、夏モデルを発表する時期になりました。
注目は、かねてから国内での発売が予定されていた、Android搭載ケータイ!
NTTドコモ 新製品 HT-03A
http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/pro/ht03a/index.html
Android(アンドロイド)は、Googleなどが中心となり、開発した携帯電話用のプラットフォームです。
これは、OS(オペレーティング・システム)と、そのOSで動くソフトウェアを組み合わせたものだと考えればよいようです。
Androidはオープンソースであるため、ケータイ各社は無料でこれを利用することができ、本体のコスト削減にも繋がります。
あのGoogleが進めているプラットフォームということもあり、一気に普及するのではないか、という予測もあるようです。
今回のAndroidケータイについては、以下の記事が判りやすいと思います。
ASCII.jp 「Androidは携帯電話のプラットフォーム」
http://ascii.jp/elem/000/000/420/420779/
私の最大の関心であるGoogleの提供するプラットフォームですから、気にならないわけはありません。
購入された方は、ぜひ見せてください。(笑)
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さて、もう一つの注目は、auが今日(25日)発表した夏モデルの一つ「biblio(ビブリオ)」。
これは、電子書籍ビューアー「Book Player」を搭載したケータイで、以前よりauが推進する「EZブック」を快適に楽しめるとのことです。
「biblio(ビブリオ)」(東芝)
http://www.au.kddi.com/seihin/ichiran/kishu/biblio/index.html
「EZブック」(au公式サイト)
http://www.au.kddi.com/ez_book/index.html
約3.5インチの大型画面を搭載したケータイで、最大5,000冊の図書を収録できるというのは、図書館員の心をくすぐるものがありますね。
自分のケータイに「本コロ」や「空手バカ一代」が入っているところを想像すると、悪くない。(笑)
こちらについては、以下のサイトの紹介が詳しいです。
マイコミジャーナル「KDDI、7GBの大容量で電子書籍"持ち歩き"が可能なケータイ『biblio』」
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/05/25/011/index.html
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もっとも、ケータイによる読書(読書端末)がどれくらい実用的で、利用に堪えうるものになっているかは、非常に懐疑的に思っているところです。
これについては、以前参加した日本出版学会関西部会「読書端末はなぜ普及しないのか?」でも、講師の筑瀬重喜さん(朝日新聞大阪本社)が、指摘しているところです。
日本出版学会 第56回関西部会 「読書端末はなぜ普及しないのか?」
http://www.shuppan.jp/event/event2008.html#090302
筑瀬さんは、asahi.comデスクを担当されるなど、ネット時代の新聞のあり方などにも造詣の深い方です。
筑瀬さんは、「読みの多様性」の観点から、電子書籍の問題を分析されています。
読書をマトリックス化して、縦軸に「通読型」←→「検索型」を、横軸に
「直解型」←→「解読型」という位置づけをします。
結果、読書は、以下の4類型の「読み」に区分されます。
1.「通読型」かつ「解読型」・・・・一般的な読書
2.「検索型」かつ「直解型」・・・・(例)聖書コンコーダンスの文献処理
3.「通読型」かつ「解読型」・・・・(例)ケータイ小説
4.「検索型」かつ「直解型」・・・・(例)電子辞書
上記のうち、2,3,4は、デジタル化の波により、電子化が進むカテゴリーですが、1.の「通読型」かつ「解読型」については、電子化が進まず、今後も紙媒体が残るであろう類型とのことです。
筑瀬さんは、ご自身も率先して読書端末を試用されたとのことですが、1.については1週間ももたず、端末が埃を被ることになったご経験がおありとのことです。
(理由はご自身にも、「謎」とのこと)
一方で、4.の電子辞書については、古いタイプの機種を長年使っているそうで、明確な違いがありそうです。
読書端末が使いにくいのは、1)画面が紙らしくない、2)人々がまだ端末に慣れていない、といった点がよく論点にされますが、氏はこうした理由を否定した上で、上記マトリックスに言及されていました。
ポイントとしては、読書を類型化し、カテゴリーによってデジタル化と親和性が高いものと、そうでないものがあり、ひとくくりにするのは適当でない、という部分かと思います。
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いささか乱暴で粗雑なまとめ方でしたが、筑瀬さんのお話は非常に勉強になった講演でしたので、突然思いつきで紹介させて頂きました。
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なお、電子書籍については、つい先日まとまりました以下のリポートがお薦めです。私の知る限り、電子書籍に関して、最も秀逸な資料です。
図書館調査研究リポートNo.11「 電子書籍の流通・利用・保存に関する調査研究」
http://current.ndl.go.jp/report/no11
湯浅俊彦氏(夙川学院短大准教授)、北克一氏(大阪市立大学教授)、中西秀彦氏(中西印刷株式会社専務取締役)といった、一線級の方々による力作です。
私は(この分野も)不勉強でしたので、この1冊を何とかざっと目を通し終えたところで、非常に勉強になりました。
この力作につきましては、別途改めてご紹介させて頂きますね。
上記サイトから、本文をダウンロードできますので、ぜひご覧ください!
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さすがに、これだけの長文を入力すると、もう疲労困憊です。
打ち込んでいる間に、ビールと日本酒が、自分のキャパの倍くらい進んでしまいました。
どれくらい文章が乱れているか、いささか不安ですが、今日はこの辺で。
あ~、でもiPhone欲しいな~!
電子書籍といえば、「iPhone の大辞林」をみて、電子書籍ならではの利便性にビビりました。
返信削除http://www.youtube.com/watch?v=uN-pxF2TDFs
こういう、普通の書籍よりも読み易くなる工夫がどんどん出せるようになると、爆発的に普及するかもしれないですね。
少なくとも事典に関しては、もはや電子書籍の方が使いやすいのかもしれないなぁ。
>たきせあきひこさん、
返信削除iPhoneの操作性の良さは、いろいろと噂に聞くところですね。
感覚的に操作が判る、ということが魅力のようです。
読書端末で言えば、AmazonのKindleが、この類にしてはかなり売れているようですが、どうなるでしょうね。