2010-12-11

古書店の味、満喫!天牛書店(天神橋店)!

 
先日、京都に出かけてきました。息子が社会見学で行ったルートに、家族を案内したいと言ってくれたのです。
紅葉の時期、快晴の一日で京都はすごい賑わいでした。


霊山歴史館で、龍馬と記念撮影したり。


清水寺の舞台を背景にしたり。


紅葉を楽しんだり。

・・・挙げ句に、午後からの大学院の授業に遅刻したり。(汗)

-------------------------------------------------------------------

<●古書店の味、満喫!天牛書店(天神橋店)!>

さて、今日の本題。
大阪の古書店、天牛書店天神橋店に行ってきました。
天牛書店は、明治40年の創業以来、大阪で地元の古書店として親しまれてきた老舗です。

以前、とある勉強会で、天神橋店の店長さんとお近づきになりました。
この方が粋なことに、ときどきハガキを送ってくださるのですね。今回、ちょうど天神橋店10周年セールということでしたので、授業帰りに足を伸ばしてみました。

-----------------------------------------

お店は、地下鉄の扇町駅や南森町駅からすぐ、天神橋商店街の中にあります。


行って驚いたのは、お客さんが多いことでした!
それほど広くもない店舗ですが(失礼!w)、大勢のお客さんで、ギッシリと埋まっていました!10周年セールのためか、土曜夕方という時間のためか判りませんが、20人ほどもいたでしょうか。


(どうしても一般のお客さんが写ってしまいますので、上の写真は公式ブログから拝借しました。また、以下の写真は、店長の許可を得て撮影したものです。ケータイで撮ったため、写りが悪くて申し訳ありません)

-----------------------------------------

店内に入ると、お香でしょうか、微かな香りに気付かされます。心なしか、ちょっとリラックスした気分になれました。

入ってすぐ右手には、ガラスケースに納められたユニークな本が展示されています。
レジよりも、このガラスケースを手前に置くあたり、工夫されている様子が伺えます。スタンドの使い方も、上手ですね。



さらに少し進むと、メイン展示ケースが置かれていました。


この中にも、いろいろな本が展示されていました。
展示ケース内に限りませんが、地元・大阪関係史料が、充実していることが目に付きました。やはり大阪の資料類は、コンスタンスに動くものだそうです。



他にも、バリエーション豊かな図書が、いろいろと並んでいます。




この春陽堂の菊池寛などは、モノとして欲しいですね~。
昭和初期の春陽堂というのが、自分の知らない古きよき時代への、ある種のノスタルジックな訴求力を持っているのかもしれません。

-----------------------------------------

この店が扱うのは、国内の図書だけではありません。
下の絵は、戦前のフランスで刊行されていた女性ファッション誌 "Gazette du Bon Ton, Juillet"(1914年7月号)に掲載されていたものです。


第一次世界大戦前に相次いで現れた、豪華ファッション誌を代表するものです。
当時隆盛を誇ったイラストレーターたちが手がけた絵を、全ページにポショワール版画(*)としてちりばめた、華やかにして洗練された誌面が魅力です。

(*)非常に手のかかる木版画の多色刷り技法。アールデコの時代に流行しました。


上の写真は、60年ほど前のフランスのポスターです。ポスター横に、解説が付されているのが親切、かつ宣伝効果を高めていますね。


上の写真は何と、石鹸の包み紙です。20世紀初めのフランスのものです。

-----------------------------------------

お店で目に付いたもののうち、ケータイ撮影で写りがよかったものを、ご紹介しました。
もちろん、こうした資料ばかりでなく、一般の内国書も多数販売していました。


下の写真のように、大阪に関する資料も豊富。


全集もの・セットものリストを作ってあるところも、痒いところに手が届く感じです。


ちなみに、このリストを作っているのはアルバイトさんで、私の勤務先大学の学生さんとのことでした。(笑)


小さな中庭(?)には、ちょっとしたオブジェを置くことで、空間を上手に演出されていました。

-----------------------------------------

ちなみに。
私もこの日、買い物を楽しんで帰りました。購入したのは、下の3冊。


  • 「本の情報事典」 紀田順一郎(監修) 出版ニュース社 1986年
    本、読書、出版、流通、広告、図書館、印刷など、幅広いテーマに渡り、判りやすく解説した1冊です。出版から20年あまりが経ち、現在の状況と読み比べると面白そうです。

  • 「本と人を糧に」 川口正 編集工房ノア 2002年
    日本出版学会などでご活躍の川口さんの力作です。関西出版界をめぐる状況についても、詳しい記述があります。以前お目にかかる前に、図書館で借りて流し読みだけしていたものを、改めて熟読したいと思い購入しました。

  • 「日本の奇書77冊」(第3版) 佐藤要人ほか 自由国民社 1984年
    いかにも、図書館員が本棚に並べておきたそうな本ですね。笑話集、説話集、風刺、地獄絵巻に艶本まで。帰りの電車の中で、食い付いて読みました。(笑)

-----------------------------------------

授業の後、ほんの少し立ち寄るはずが、結局1時間半以上滞在していたでしょうか。
驚かそうと、アポなしで訪問したのですが、店長さんともちょうどお目にかかれて、嬉しかったです。

この店は、商品の揃えなども良いのだと思いますが、何よりも雰囲気がいいですね。何だか、子どもの頃に通っていた地元の小さな本屋さんを思い出させます。
Amazonや大型書店にはないものが、ここにはある、といった感じでしょうか。私はすっかり、この店が気に入ってしまいましたよ~。

店長さんは、私よりもずいぶんお若い方ですが、こんなに魅力ある雰囲気の店にされて、本当に素晴らしいですね。

なお、天神橋店の公式ブログもありますので、そちらもよろしければどうぞ!
「電牛書店 天神橋だより」「天牛書店 稀覯書目録撰」「天神橋筋・中崎町界隈 古書店マップ」(下の写真)なども、このブログからご覧になれます)


以上、天牛書店天神橋店訪問記でした。
また足を運びたいと思えるこの書店、関西の方はぜひお立ち寄りを!

-------------------------------------------------------------------

<●どうでもいい独り言>

先日、子どもたちの学校で、個人懇談がありました。
私も妻も、ちょうど仕事の都合がよく、二人とも休んで参加することに。

懇談が昼からだったので、久しぶりに妻と外出。いつ以来か判らないほどの、二人だけでのランチを取りました。
昔を思い出したので、帰ってから公園でキャッチボール。若い頃は野球バカだった私が、よく妻を付き合わせたものでした。

気の迷いかとは思いますが、懐かさのあまり、ごく稀にであればこういうのも悪くないかな、と。

-----------------------------------------

最近、「ブログはお子さんのネタばかりで、どうして奥さんのこと書かないんですか?」とか、「ホントは奥さんに逃げられてるから、ブログに書けないんじゃないか?」とか言われていますので、ちょっとだけ気になっていて、ネタにしてみました。(笑)

あ、でもやっぱり、日本男児としてはいかんなあ・・・。今回限り、ということで。

押忍!
 

0 件のコメント:

コメントを投稿