2012-09-09

あれから

【※はじめての方は、2011年6月28日のエントリーをご覧ください】

3ヶ月ぶりに、ブログを更新しています。
れいこを、そして井上家を応援してくださっている皆さん、いつもありがとうございます。

6月6日に、れいこが星になってから、今日ではや96日目です。
その間、何度もブログを書こうとしたのですが、どうしても文章がまとまりませんでした。書きかけては止め、書きかけては止め、の繰り返しでした。

今も、気持ちの整理は付かないままです。


ですが最近、多くの仲間たちと会うようになりました。
励ましの言葉を口にしてくれる人。何も言わずに、黙って応援してくれる人。れいこのために、花を贈ってくれる人。いろいろな方々の気持ちが、私たちにチカラをくれています。

そのチカラが、今の気持ちを少しだけ、このブログに書かせてくれました。



○あれから

前回のエントリーで、れいことのお別れの日のことを、綴りました。

700人もの方々に見送られ、れいこは星になりました。告別式の直後に降りだした涙雨が、近畿ではそのまま梅雨入りの雨となりました。
お別れに際し、とても多くの方々にメッセージやお花など、いろいろと贈って頂きました。皆さんのご厚情には、本当に感謝しています。


小さくなったれいこが家に帰って来てから、しばらくは無気力な日々を過ごしました。1ヶ月ほどは仕事にも戻れず、何の目的もなく、時間を浪費して過ごしました。
特に妻は、毎日泣いて泣いて。どうしようもなく、毎日を泣いて過ごしていました。カウンセリングや遺族ボランティアさんとの対話により、ようやく少し落ち着きつつあるところです。

この点では、お兄ちゃんのシューイチローが一番しっかりしていました。忌引き明けにはすぐに登校し、授業にも部活にも頑張っています。彼もいろいろと辛いはずですが、顔に出すことは、ほとんどありません。私たちが見習わないといけませんね。


そうそう、北海道旅行に一家で行きました。
れいこと生前、今年の夏に北海道に行こうと約束していたのです。残念ながら、れいこと行くことは叶いませんでしたが、ココロだけは一緒に北海道を満喫してきました。


私が右手に持っているのが、れいこの代わりに連れてきたリラックマです。愛称は、「にせれいこ」or「うそれいこ」。(笑)  旅行中、にせれいことは、ずっと一緒に行動しました。

北海道では、なかなか会えない大事な友人と会ったりして、少し気持ちに余裕を持たせることができました。


それと7月には、 れいこが誰よりも大好きだった、水木一郎さんのライブに行きました。れいこの遺影を車椅子に載せて、連れて行ってやりました。
水木さんの歌を堪能して、れいこは大満足だったはずです。天国で、小躍りしているれいこのことを想像して、私たちも喜ぶことができました。


ところで。
れいこは、無宗教方式で送ってやりましたので、四十九日も特に法要は行いませんでした。もうすぐ百箇日ですが、これも特に何もしないつもりです。
そうした法要こそ行いませんが、私たちの気持ちは、いつもれいこに寄り添っています。

お墓も、未定です。
今はまだ、れいこを離れた場所にいさせることは、考えられません。気持ちが落ち着くまでは、一緒に家にいさせてやろうと思っています。



○心の傷から、しこりへ

大勢の友人・知人が声をかけてくれたり、花を供えに来てくれたりするうちに、徐々にれいこのいない家にも、慣れてきました。

スパッと裂けた心の傷が、だんだんと鈍くて重いしこりのようになってきました。最初は泣き喚きたいような気持ちだったのですが、徐々に胸の奥深くにある痛みのようなものに変わってきたことを感じています。

いずれにせよ、この悲しみが癒えることは、ないでしょう。

悲しみは、ふとした瞬間に心の表面に出てきます。
洗濯ものの少なさに、気付いたとき。れいこの使っていたペンを持ったとき。れいこの友達と、道ですれ違ったとき。心のしこりが大きく重くなり、胸を締め付けます。


私たちはあの日以降、心から笑ったことはありません。
もう私たちは、心の底から笑うことはないのだろうな、と思います。れいこのことを嘆き悲しむことを、れいこも望んでいないことは判ってはいるのですが・・・。この気持ちは、どうしようもありません。



○私のこと

仕事に戻ってからも、今までのようには過ごせていません。
たぶん周りからは、普通に振る舞っているように見えると思いますが、頭の中がどうしても仕事に集中できません。職場では私がボス的な立場ですが、長期的なプランを考えたり、ややこしい事案を考えたりすることが、とても難しいです。
(かたや、レファレンスのように条件反射的な仕事は、割とスムーズに捌けます)

今は出勤こそしているものの、司令塔であるべき私が本来のように働けておらず、周りに航海図のない旅をさせている毎日です。


家族を失った人は、考えることや決めることが苦手になることがある、という話を聞きます。もしかしたら、そんな感じかもしれません。
ともあれ、出勤だけは続けられるようになりました。


れいこを失ったストレスからか、ここしばらく、10日以上に渡って腹痛が起きています。
数日前に病院に行った際には、触診やエコー検査で、強いストレスの影響を受けた十二指腸潰瘍ではないか、ということになりました。

ですが昨日、胃カメラの検査をしたところ、それほど大げさなものではありませんでした。投薬治療でどうにかなりそうで、一安心といったところです。
<でも、まだ痛い・・・。


れいこを失ってから3ヶ月あまり、そろそろ緊張の糸が切れ、疲れやダメージが出る頃なのかもしれません。自分にも不安がありますが、それよりも妻が一番不安です。

妻は、カウンセリングに定期的に受けに行っていて、一時的にはずいぶんと楽になるようです。ですがそれも長くは続かず、私から見ても気持ちの浮き沈みがとても激しいです。
家族で支え合って、この負担を和らげていきたいと思います。



○とりあえず

今日は思い付くまま、書きました。
とりあえず、今日はこれで終わりにします。

れいこへの思いや私たちの悲しみは、尽きることはありません。整理して書くことは難しいのですが、またときどきこの場で、気持ちを吐き出してみようと思います。


8月から、図書館業界での諸活動に、また出かけるようになりました。
元気な仲間たちに会うと、束の間だけでも悲しいことを忘れられます。肩を叩き迎えてくれた人や、黙って手を握ってくれる人。みんなの気持ちが、僅かでも私の悲しみを和らげます。
皆さん、本当にありがとう!

そうそう、近いうちに、図書館ネタもまた書くようにしますね。
いつまでも、休んではいられませんからね!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

天国で、元気に過ごしとるか?
今はもう、自由に話したり、歩いたりできるんかな?
もしかして、お空も飛んで、好きな場所に行ったりしよるんかな?

お父さんやお母さん、お兄ちゃんは、れいこがいなくて、辛くて堪らない。
悲しくて、寂しくて、心にポッカリと大きな穴が空いてしもたよ。

でも、もうれいこが辛い思いをしてないんやったら、お父さんも嬉しいな。


れいこ、もう一度だけでいいから、会いたいな。
会って、お前の笑顔を見たいよ。
ギュッと抱いて、その手を握ってやりたい。

お前に会いたいな、れいこ。



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