2013-02-16

ガンバJLA関西!(エル・ライブラリーたにあんも登場!)

今日も、図書館ネタです。

れいこと井上家を応援くださっている皆さま、すみません。
でも、少しずつ日常に戻していきたい・・・涙よりも、前向きな図書館活動を綴っていきたい・・・そんな思いは持っています。



<●行ってきました、ガンバJLA関西>

2月11日(祝・月)に大阪なんばで開催されました、ガンバJLA関西に参加してきました。

私はJLAの会員でもありませんし、こうした活動の背景にあるものも知らなかったのですが、豪華なパネリスト陣に惹かれて飛び込んできました。


○講演の部

まずは講演について、簡単に報告しましょう。

最初に、元・JLA常務理事の三苫正勝さんによる「日図協の覚醒ー疾風怒濤の前触れの時代ー」と題したお話です。
自由宣言の成立過程を中心に、歴史を目の当たりにした当事者として、貴重なお話をお聞かせくださいました。


2つめの講演は、エル・ライブラリーの谷合佳代子館長による「新生エル・ライブラリーへの道」でした。
H知事になり、突然廃止が決まった大阪府の労働図書館。これを廃止させまいと、谷合館長はじめ数名のスタッフとボランティアが立ち上がり、必死で闘ってきた4年間。これを振り返りつつ、支え合う社会への志向やJALへの要望などをお話くださいました。

私は常々、言っています(勝手に)。
エル・ライブラリーは、日本一貧乏な図書館であり、気合いと努力と根性だけで頑張る図書館である、と。

公的資金で運営されていた図書館が、その財源を止められたら、普通は解散しかないでしょう。
その資料を無駄にすまいとの思いだけで、必死で頑張る人たちがいます。谷合館長もそう、C館長補佐もそう、ボランティアもそう、サポーターもそうです。

この日の講演では、その皆さんの思いがひしひしと伝わってきました。エル・ライブラリーには、心からのエールを送りたいと思います。
(エル・ライブラリーについては、後でもう一度触れます)


さて、最後の講演は、瀬戸内市新図書館開設準備室の嶋田学室長による、「まちづくりに役立つ図書館とは?〜変わってはいけないこと・変わらなければいけないこと〜」と題した講演でした。

前々からその活動ぶりを存じ上げていた嶋田さんのご登壇とあって、非常に楽しみにしていました。
そしてご講演は、その期待を裏切らない、魅力的なものでした。

嶋田さんのお話を突き詰めれば、まちづくりとは何か、図書館を作るとはどうあるべきか、という点に尽きると思います。
印象で図書館を語るのではなく、具体的な方法論へ、と嶋田さんは主張されます。整理された知的な思考を感じさせるかたわら、冒頭では「魂が大事」と語るなど、人の気持ちのような部分をより強く意識しておいでのように見受けられました。

瀬戸内市の新図書館のコンセプトは、「持ち寄り・見つけ・分け合う広場」とのことです。
これは図書館情報大学の竹内名誉教授の言葉をベースに、さらに嶋田さんが思いを込めたものです。市民が情報を得ることはもちろん、交流や連帯といったものまで含んだ、素晴らしいコンセプトだと思いました。
瀬戸内市立図書館Webサイトを見ると、トップページ最上部に、このコンセプトが明示されていました)

そのコンセプトを裏付けるかのように、瀬戸内市では「としょかんミーティング」が度々開催され、市民同士、市民と行政のキャッチボールも十分に行われているようです。

嶋田さんのようなリーダーがいれば、きっと素晴らしい図書館が完成することでしょう。
もっとも、その器やコンセプトを活かしていけるかは、継続的な市民の参画や図書館員の意識にかかってくるのだと思います。

この日のお話をお聞きして、瀬戸内市の新図書館計画を、応援したくなりました。嶋田さん、瀬戸内市の皆さん、ガンバレ〜!


○討論の部

3本の講演をふまえ、JLAの西村理事による総括を経て、塩見理事長によるお話がありました。

・・・が、失礼ながらこの場は活きた討論にはなりませんでした。
率直に言うと、理事長のお話が長過ぎました。ほぼ時間いっぱいお話を聞くだけで、双方向ではなく、情報提供を受けた感じとなりました。どうしてこのような場が設けられることになったのかや、今のJLAの問題はある程度判りましたが(*)、お聞きして終わりに近い状況でした。

(*会員でない私が、理解の及ばないまま要約することは適切でありませんので、この部分の説明は省きます)

この会自体、「ガンバJLA日本図書館協会関西地区応援団」によるもので、JLAの公式行事ではありません。それならば、もっと率直にJLAのあり方を語る、有志の討論の場にしても良かったのではないか・・・そんな風にも思いました。
(そういう狙いだったのかもしれませんが、残念ながら私には討論の主旨が伝わりませんでした)


ともあれ。
このような貴重な場を頂き、講師の皆さんや応援団の皆さんには、本当に感謝しています。
終わった後の懇親会もとても楽しく、図書館員同士の交流を深めるものでした。皆さん、本当にありがとうございました。

【ご参考】当日のツイートのまとめ「#ガンバJLA関西 日本図書館協会関西地区応援団創立記念シンポジウム」を、ARGの岡本真さんが作成してくださっています。こちらも、ぜひ。


●エル・ライブラリーへのエール!

この機に、もう少しエル・ライブラリーのことを書いてみたいと思います。

今回谷合館長がお話になったうち、支え合う社会を目指そう、という姿には、改めて強い共感を感じました。
エル・ライブラリーは自身が日本一貧乏な図書館でありながらも、「助けられたら助ける」をモットーに、諸活動に尽力しておいでです。saveMLAKを含めて、東日本大震災の後のボランティア活動に励んでいらっしゃるのも、その一つでしょう。

谷合館長やC館長補佐が、れいこの闘病中ずっと応援くださったのも、こうした気持ちによるものかもしれません。

エル・ライブラリーそのものに余裕のない中、最初は会ったこともなかったれいこのために、ずっと応援してくださいました。
大阪マラソンではれいこの応援をスローガンに走ってくださいましたし、ブログやメルマガでの度々の発信、れいこへのTシャツプレゼント、私への応援ビール差し入れ、などなど本当に応援して頂きました。

かつて、たにあんが大阪マラソンで着用したキャップ

谷合館長、エル・ライブラリーの皆さんの応援には、れいこも私たちも、本当に支えられました。
(谷合館長に惚れたれいこは、いつしか勝手に「たにあん」呼ばわりしだす始末w)

谷合館長はじめ皆さんが、こうした支え合いの気持ちを持っているからこそ、労働図書館やそこにある無二の資料は、補助金全廃後もエル・ライブラリーとして存続したのでしょうね。

私自身もこの思いに共感し、エル・ライブラリーの個人サポーターになっています。
れいこの父として、一図書館員として、一人の人間として、エル・ライブラリーの思いをリスペクトし、応援しています!
ガンバレ、エル・ライブラリー!!

●エル・ライブラリーへの支援のお願い

エル・ライブラリーは、某大阪政権下で運営費(補助金=メイン収入源)を失いながらも、ボランタリーな職員の気合・努力・根性のみで、必死の運営を続けています。
しかし、極度の財政難のため、運営そのものが行き詰る寸前になっています。

そのため、年間を通じてサポート会員を募集したり、古本の寄贈受入などを行っています。
可能な範囲で結構です。少しずつでも、皆さまのご支援をお願いいたします!

なお、エル・ライブラリーの情報は、Twitterアカウント@Llibraryosakaでも発信しています。 公式サイトブログともども、チェックをお願いします!



●(ご案内)情報活動研究会 第19回研究会

私が敬愛するI大先輩から、標記イベントについて広報をしておくよう、命令を受けています(笑)。
ご関心のある方は、ぜひご参加ください。

〜INFOMATES第19回研究会のご案内〜

情報活動研究会(INFOMATES)の第19回研究会についてお知らせします。今回は、独立行政法人 科学技術振興機構様との共催です。

「情報部門のこれからを考える」と題し、小泉真理氏(筑波大学大学院)、門田博文氏(独立行政法人科学技術振興機構)にご講演いただきます。

小泉氏からは「情報部門の役割:韓国企業「サムスン」の現状をみて」と、韓国の事例を踏まえ情報部門の役割についてお話いただきます。
門田氏からは「JST情報サービスのこれまでとこれから」と、3月末で事業を民間へ移管するJST情報事業部門の、これまでの歩みと今後の役割についてお話いただきます。

定員になり次第、締め切らせていただきますので、お早めにお申し込みください。

日時: 2013年3月19日(火)15:30-17:30(懇親会:18:00-20:00)
会場: 大阪科学技術センタービル4F 404室(懇親会:B101室)
定員: 80名
参加費: 無料(懇親会:2,000円)

詳細・お申し込みは、こちらから。


1 件のコメント:

  1. 谷合佳代子(エル・ライブラリー2013年2月16日 11:16

    ありがとうございます! ちょっと誉めすぎ(^_^;)

    サポーターのみなさまのささえもありますが、ボランティアスタッフのささえ、職員のささえ、どちらもほんとうに大切です。

    館長補佐ちもとの頑張りがなければエル・ライブラリーはつぶれていますしね。誰か一人が欠けても成り立たない図書館です。

    図書館そのものの成り立ちが「支え合う」ものであります。エル・ライブラリーはそんな図書館・資料館です。

    そしてライブラリーの資料を中小企業のみなさまに、労働組合のみなさまにご利用いただき、厳しい経済状況が続く大阪で、はたらく人々のお役にたちたいと願っています。

    あ、ちょっと優等生っぽいコメントだった? w

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