2014-08-11

MIS31で感じたこと、考えたこと

このところ、ネタがあるのに書く方が追い付かない状況です。そろそろ、ネタによっては書くのを諦めざるを得ない状況に・・・。(涙)
これももう2週間前になるのですが、MIS31(第31回 医学情報サービス研究大会)に参加してきました。とても素晴らしい場でしたので、今からでも雑感を記しておこうと思います。




★MISへ初参加


私は仕事上医学情報に接することがないもので、MIS(医学情報サービス研究大会)には、参加したことがありませんでした。
ですが、分野は違えど同じライブラリアンどうし。学ぶこともたくさんあるだろうと思い、今回思い切って初参加した次第です。

この規模の大会で(200名くらい参加)、知人がこんなに少ないことはこの数年なかったことで、違う分野の場に出てきて良かったなあ、と思えました。
参加してみれば、本当にいろいろな学びがありました。日頃接点のない医学系ライブラリアン(病院図書室の方々だとか)の皆さんとも大勢会うことができ、大いに世界が広がった思いです。


★戸惑い?


研究大会が始まって、最初はかなり戸惑いました。
例えば、参加者が誰の方を向いて情報サービスやこの議論を行っているのか、ということが判りませんでした。つまり、患者やその家族のためなのか、医師や看護師のためなのか、ということです。

念のため記しておくと、これは批判でなく、単なる疑問です。
例えば、医師を対象とした院内専門図書館などに対して、「患者やその家族を見ていない!」と批判するものではありません。おそらく、自分たちが誰のためにやっているのか、ということさえ各館で明確になっていれば、一緒の場での議論が成り立つのでしょう。
まあ、こうしたことが判らないくらいアウェイの場に出て行った、ということで。(笑)


そうそう、当日思い付いたことは、その場でツイートしていました。まっさえさんが、ツイートのまとめを作成してくれましたので、そちらをご覧ください。



★考えたこと


日頃全く接点がない世界での情報サービスに関する議論、とても参考になりました。
全体を通して感じたこと、考えたことを、書いておきましょう。

  • 情報サービスで患者や医師を支えよう、と真剣に考えている人たちがいることを再認識。
  • 一方で、患者や家族は文字通り、命をかけて闘っている。仮にもそれをサポートしたいというのなら、ライブラリアンも全身全霊で、というくらいの気持ちは当然必要でもある。
  • 患者やその家族が求めるものは、人によって随分異なるはず。人によっては医学情報ではなく、手を取って励ましてくれたり、一緒に泣いてくれる人を求めているかもしれない。
    (図書館の範疇でないと言えばそうなのだけれど、これを判っているかどうかは、サービスの根幹に関わること)
  • 医学・看護の情報サービスに携わる人たちは、どれくらい患者やその家族と話しているのだろうか?あるいは、自分が介護をしたことがあるのか?家族で病気と闘う一日一日の重さやその意味を、知っておかなければならない。

医学の話、とりわけ小児がん・小児在宅医療の話が続くと、れいこのことを思い出さざるを得ません。私にとっては、こうした話を聞くのもしんどいことです。
ですが、私はれいこと一緒に病気と闘い、れいこを看取ったからこそ、こうした患者的な視点を持っているのかもしれません。

医学というものに対し、図書館は何ができるのか。図書館にとっても、私にとっても、重い話です。

一つ考えたのは、れいこと闘った自分の経験を、こうした医学情報サービスに携わる人たちに伝えてはどうか・・・ということです。
私の場合、情報の収集だけでなく発信にも取り組んできたこと、「れいこ お助け隊」「れいこフレンズ」のように周りの人も一緒になってもらって活動したこと、などが独特かもしれません。

一つの事例に過ぎませんが、こうした話が何か皆さんのヒントになるのであれば、とも思います。患者視点を持つ情報サービス関係者として、何か報告でも考えてみようかな・・・?


愛知での懇親会は、名物・やまちゃん!



★大会運営の素晴らしさ


特筆しておきたいのは、このMIS31の大会運営の素晴らしさです!
私も今までにいろいろな大会に参加してきましたが、もっとも運営が素晴らしい大会の一つでした。母体の研究会等がない中で、いわば有志の手弁当で運営されたこの大会。本当に、最大級の賛辞を送ります。

プログラム等の本体的な部分だけでなく、グッズ販売、活躍するサポーター&ジュニア・サポーター(特にKちゃんのスピーチには感動!)、託児コーナーやお茶コーナーといった工夫の数々。


全員に配布された、MIS31バッグや厚手の冊子類!



グッズを買ったら、レシートにMIS31のロゴが!感動!


そして極めつけは、大会所信「QOL for MIS31(MIS31のためのQuality of Learning: 発表者・モデレーター・聴衆向け発表の場の質向上ガイド」です!
内容自体も素晴らしいのですが、こうしたものを創り上げ、共通のベクトルとしてオープンにするという発想や行動力に脱帽です。ホントに、感銘を受けました!

こうした素晴らしい大会運営は、MISの伝統的なノウハウだけでなく、小嶋委員長はじめ実行委員・サポーターの皆さんのご尽力によるものでしょう。また、出展くださった企業さんのお力もあるでしょう。運営に関わった全ての皆さんに、感謝します!
皆さんのおかげで、MIS31は本当に魅力的な学びと交流の場になったと思います!


この場にお誘いくださった、小嶋実行委員長には、本当に感謝です。
私が今回MISに初参加したのは、小嶋さんに「来るよね、来るよね?」と引っ張られた影響も、多分にあります。

ちなみに小嶋さんとは、私が企画して度々行っている図書館員の交流会@ナゴヤでご一緒したのが、ご縁の始まりです。
私は、自分のミッション+行動指針にもとづいて情報に関わる人と人をつなげる活動をしているつもりですが(交流会もその一つ)、それが直接こうしてカタチになると本当に嬉しいことです。

小嶋さん、皆さん、今回はホントにありがとうございました!素晴らしい大会でした!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

先日の大型台風、皆さんは大丈夫でしたか?兵庫は直撃でしたが、幸いわが家の周辺は大ごとにならずに済みました。


れいこも台風が来ると、子供らしくはしゃいでいたものです。
警報が出ると学校が休みになるので、「警報出て欲しいな〜」とか言っていました(学校は嫌いじゃなかったのに、子どもはこうですよね)。

こうした日常のちょっとしたことが、れいこと過ごした時間を思い出させます。
れいことの日々が、宝物のような毎日だったことを感じます。

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