2015-09-25

丸3日間一つのことだけとことん考え、それを提案する経験をしてみる、ということ
(NIIさんの学術情報ウェブサービス担当者研修 受講レポート)

先日の記事で、北海道の自主勉強会で登壇したり、ダイトケン全国大会に参加したりしたことを書きました。その翌週に、もう1件遠出してきましたので、ご報告します。




★学術情報ウェブサービス担当者研修(ねらい)


9月2日から4日にかけて開催された、NIIさん主催の同研修に参加してきました。目的・カリキュラム等は公式サイトをご覧ください。


(恥ずかしながら、実はNIIさん初訪問でした)


留意すべき点は、本研修はICT技術を学ぶ場ではないことです(公式サイトにも明示されています)。

誤解を恐れずに言えば、ウェブは単なる題材に過ぎません。
ウェブの性質を理解した上で、どのような学術情報サービスを実施し得るか、どのように図書館へ応用できるのかを考え提案する力を養うことが、この研修のねらいなのでしょう。

この研修では、グループワークを通じてそれを実現します。グループごとに新規サービスをデザインし、評価し得る提案をすることがゴールです。



★様々な講義&グループワーク


グループワークに先立って、講義がいくつか行われました。「学術情報流通の現状と課題」といった背景への理解を促すものから、過去の受講生による実践例などまで、多くの講義がありました。

グループワークに直接役立ったのは、「サービスの設計と仕様策定」などの実践的な講義です。
私たちがサービスを提案するときにどういったことを考えるべきか、アカデミック・リソース・ガイド社の岡本真さんからお話を頂きました。



ちなみに私たちのグループは、「大学職員の研修支援」というサービスを、提案しました。

これは、(大学図書館員ではなく)大学職員全体が部署の壁を越え、研修で得たものを学び合ったり、新たな学びのきっかけを創るためのウェブサービスです。

このサービスによって、大学内に学びの文化(しかも図書館発!)を創出できたらと思いつつ、グループ5人で3日間を費やして取り組みました。
今までいろいろな研修も受けてきましたが、今回ほどに一つのテーマを掘り下げたことはなかったように思います。



ここで非常に重要となったのは、岡本さんが講義で話されていたサービスのビジョン・ミッション・戦略・目標です。
グループ討論にあたっては、自分たちが何を実現するのか、何を目指しているのかを明確にしておくことが、非常に重要でした。

これはおそらく、実際のサービスを考える上でも、全く同様でしょう。
時間をかけて大勢が取り組むうちに、どうしても考えがブレたり、違うイメージを持ってしまいます。自分たちのビジョン等が確立されていれば、常にそこへ立ち返ることができます。

このグループワークを通じ、改めてこうしたものの重要性を再認識しました。
思えば、私自身がマイ・ミッション&行動指針を確立させたのも、まさにそれが理由でした。ブレない自分の軸を創ろう、と。



★最終提案プレゼン


最終日の午後は、グループ毎に提案のプレゼンを行いました。
このプレゼンでは、研修の受講生・講師全員が上司や同僚になりきります。他グループの提案に対して採用/不採用の投票を行い、コメントすることが求められます。

そして投票結果は、なかなかにシビア・・・。私のグループを含め、大半のグループが撃沈されました。(涙)

私のグループに対し、不採択理由として頂いたコメントを事後に読んでみました。
そのいくつかは、なるほどと思えるものでもありました。他方、自分たちなりに考え、答えを出していた点に対する疑問も多かったです。

要は、自分たちの考えを伝え切れていなかったのでしょう。
議論し、煮詰めたものを、提案の中できちんと伝えることの難しさを強く感じました(僅差の不採用でしたので、余計にそう感じました)。



・・・ということで、最後に撃沈されましたが、3日間の研修は非常に有意義なものでした。当日の様子は、ARG社の岡本さんが作成してくださったツイートのまとめをご覧ください。

とことん一つのことを3日間も考え、それを提案する、という経験がいかに大切であることか!貴重な経験をさせてもらいました。

受講生の皆さん、お疲れ様でした。そして講師の皆さん、NIIの皆さん、ありがとうございました!皆さんのおかげで、とても素晴らしい場になりました。これから、学んだことを活かしていきましょう!



★(おまけ)MLをつくりましょう!


よく言われることですが、こうした研修の隠れた目的の一つに、他のライブラリアンと仲間になる、ということがあります。
この研修であれば、同じグループになった人とは、ガッツリと仲間になれたことでしょう。


終了後、みんなで打ち上げ!(皆さんの同意を得て公開しています)


・・・ということで、提案です。今年の研修メンバーのメーリングリスト(ML)をつくりましょう!せっかくのご縁、これからも活用していきましょう!

  • MLへの登録を希望される方は、登録したいアドレスから、メールをください(私の公的名刺のアドレス宛)。ML開設後、改めてご連絡します。
  • MLは特に内容制限を設けず、図書館・大学に関連するネタならOKとします。気軽にやり取りできる仲間うちのMLとしましょう。
  • 運用開始後、一度は投稿頂くことを、お申し込みの条件とします。
  • 受講生だけでなく、講師・ファシリテーター・運営に携わった方も、大歓迎です。
  • まずは、10月3日(土)31日(土)までを最初の受付期間とします(以降も登録お申し出を受け付けます)。

今年の研修に関わった皆さん、ぜひ!
これからも、ぜひこのご縁を大切にしていきましょう〜。



★(もう一つおまけ)オプション企画も充実!


この研修期間中、いろいろなオプション企画がありました。
NII図書室や、お隣の共立女子大学図書館さんの見学ツアー。
夜の部では、一部有志による前夜祭、初日夜のNIIさんによる公式情報交換会、研修2日目に私たちが企画した「第10回大学図書館交流会×ウェブ研同窓会」など。

企画くださった皆さん、ご一緒くださった皆さん、ありがとうございました!
こうした場で生まれ深まったご縁が、これからの図書館をよりよいものにすることを、願っています!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
シルバーウィークに、家族で奄美大島に行ってきました。
友人と会ったり、きょーこを海で遊ばせてやったりと、とても楽しい毎日でした。


こうして旅行をすると、いつもれいこのことを思い出します。
れいこがいないのに自分だけが楽しんでいいのか、という罪悪感のようなものも感じています。

何かにつけ、気持ちが折れそうになるのですが、きょーこがそれを癒してくれます。
きょーこの笑顔に、私たちがどれほど救われていることか。

ありがとう、きょーこ。
お姉ちゃんの分まで、いろんなことをいっぱい楽しんでやね。

れいこ〜、きょーこを見守ってやってな!

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