2012-05-31

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第337~338日目: 5月29日(火)~30日(水)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、337~338日目です。

<●れいこの友達のみんなへ>

こんにちは!れいこのお父さんです。
いつも、れいこのことを心配してくれて、ありがとう。

このブログは、れいこの様子や私の気持ちを伝えるために書いています。
大人に読んでもらうつもりで書いているので、みんながもしこのブログを見たら、分かりにくいかもしれないね。

れいこは去年の6月には、お医者さんに「手術をしなければ、1年くらいしか生きられないかもしれない」とまで言われました。
だかられいこは元気になるために、2度の手術に挑戦しました。そして、手術は成功しました

れいこは今、他の治療を続けていて、少しずつ治しているところです。まだまた時間がかかるけれど、れいこは必ず元気になって、みんなの元へ帰ります。

でも、このブログは、私の気持ちを大人に対して伝えようと書いているので、みんなが読むと誤解させてしまうかもしれません。それが、ちょっと心配です。
だから本当は、ここで読むのを止めて欲しいと思っています。

れいこのことで何か伝えたいときは、学校の先生やお父さんお母さんを通じて、みんなにも伝えます。
だから、このブログを読んでもらう必要はありません。みんなを心配させたくないので、あえてこう書いておきます。

もしこのブログを読んで、不安になるようなことがあっても、心配しないでね。手術はちゃんと、成功したんだからね。 治療の途中で、一時的に具合が悪くなることもあるので、そうしたことが書いてあっても、心配しないでください。

みんなが、れいこのことを心配してくれていることは、先生やみんなのお父さんお母さんたちから、よく聞いています。れいこも、みんなの気持ちを、とても嬉しく思っています。
みんなからチカラをもらって、れいこも早く元気になれると思います。

れいこが帰る日まで、みんな待っててね!


<●大人の皆さまへ (特に保護者の方へ)>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、ここに記しているれいこの詳しい状況は、本人には伝えていません。れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方に話す必要があるときは、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだ時間がかかりそう」という点を、お伝え頂ければ幸いです。


お子さん方にとっても、友達がこうした大きな病気と闘っていることは、少なからずショックのようです。れいこはきっと元気になりますが、お子さん方のためにも、お話される際は十分にご配慮ください。

このような危惧をしつつも、あえてWebでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○緩和ケア病棟へ

29日(火)、れいこにとって、とても重要な決断をしました。
先日の主治医の提案どおり、通常の治療から、緩和ケアへとシフトすることを決めたのです。2日間、悩みに悩んだ上での決断でした。


ですがこれは、治療の断念ではありません。
私たちは、「絶対にれいこが元気になる」と、今でも強く信じています。小児ケアの専門医のいる緩和ケア病棟に移り、まずはれいこを応援できる環境を作ることにします。

緩和ケア病棟では、家族が一緒に過ごすことができます(小児病棟は子どもの見舞いができないので、お兄ちゃんとは会えないのです)。
広い個室ですので、ちょっと無理をすれば(笑)、家族みんなでの宿泊も可能です。

ここでは、面会も自由です。友達が遊びに来ることもできます。
大型テレビもありますから、目にも障害の出たれいこでも、私たちや友達と一緒にテレビを楽しむこともできます。ソファーや冷蔵庫もあり、ちょっとしたホテルのようです。
最上階の18階からの見晴らしもよく、いろいろなストレスからは、相当に改善されることでしょう。

こうした環境でリラックスし、「面白い」、「嬉しい」、「楽しい」という気持ちをれいこに持ってもらうことで、それをれいこの生きるチカラに繋げたいと考えています。


今回、緩和ケアを選択したのは、まさにこのためです。
治療を続けるのであれば、まだ試す価値のある薬などもありました。あまり可能性が高いとは言えませんが、複数の分子標的薬など、候補はありました。
ですが、私たちはそれよりも、れいこの生きるチカラに賭けることにしました。

これは、れいこと井上家の新たな闘いの始まりです。
今までの治療と異なり、れいこ自身の強い心や、生きたいという気持ちの勝負になるのでしょう。


れいこの闘いは、いよいよ佳境を迎えたのかもしれません。
野球で言えば、9回裏2アウトかもしれません。バッターボックスに立つのは、他でもないれいこ自身です。この試合に勝利するためには、れいこ自身のチカラで打ち克つしかありません。

空手で鍛えてきた、れいこの強さが試されるときです。
ガンバレ、れいこ。ガンバレ!



○意思疎通ができないということ

一方で、れいこの体調はあまりよくありません。
27日(日)に救急車で運ばれて以来、ずっと目が離せない状況です。

体温は、平熱から一気に38度台半ばまで上がります。脈拍数も多く、少ないときでも120、多いときは160台です。これは、全力疾走後のようなものだそうで、それが5日間も続いています。また、血圧も高いときは、すぐ160以上になってしまいます。


しかし、そんなことよりも、一番の悩みは麻痺の進行です。
日曜以来、手足は本当に自由が利かなくなりました。特に左手の強張りはひどく、硬直と言っていいレベルです。
飲食も、できません。体を支える力もなくなっていますので、起こしてやっても、椅子に座ることもできません。
何より、れいこはほとんど喋ることができなくなってしまいました。表情を変えることすら、困難になってしまっています。

今のれいこは、声をかけても反応できることは、ほとんどありません。
稀に体調が良いときには、手をかすかに握り返したり振ったり、わずかに頷いてくれることがありますが、それらも普通は困難です。


脳幹部の腫瘍のため、れいこはほとんどあらゆる運動機能を奪われつつあります。
そしてそれは、私たちとの意思疎通ができなくなることを、意味しています。れいこは自分の意思を、私たちに伝える方法を持ちません。
言葉もゼスチャーも持たないれいこは、「暑い」だとか「頭が痛い」、「水が欲しい」といったことすら、私たちに伝えることができません。


これを書いている今夜も、横のベッドで、れいこはもう4時間近くずっとウトウトしながらも眠れないようです。頻繁に寝苦しそうに、呻き声にもため息にも聞こえる声を出しますが、それが何を訴えているのか、私には判りません。

さっき測ったら熱が38度8分も出ていて、解熱剤があまり効いていないようで、相当しんどいのでしょう。ときどきれいこに声をかけてみるものの、今夜は反応を返すことができないようです。

意思疎通できないということは、辛いことです。
横にいるのに、何もしてやれないという無力感と罪悪感。れいこが3時間も苦しんでいるのに、何もしてやれません。
娘がずっと辛い思いをしているのに、すぐ傍にいる父親が何もしてやれないというのは、耐えようもない苦しみです。

早く緩和ケア病棟へ移してやり、れいこの痛みを取り除きつつ、れいこ自身のチカラで快方に向かって欲しいと思います。強く強く、それを願います。



○今日も感謝

この数日、さらに多くのメール、ツイート、フォロー、お電話などを頂いています。また、「れいこ お助け隊」にも新しく参加のお申し出を頂きました。

大勢の方々が、れいこの無事を願い、私たちの身を案じてくださっていますこと、感無量です。皆さんのお気持ちが、私たちを支えてくれています。ありがとうございます。
(相変わらず、頂いたメールやツイートには、ほとんど返事をできていませんが、ご容赦ください)



詳細は書きかねますが、以前宝塚にお勤めだった神戸の方から、音楽のプレゼントをしたいというお申し出を頂きました。
直接のご縁はない方ですが、このブログやTwitterなどでれいこのことを知り、温かいお申し出を頂いたものです。お心遣い、本当に嬉しい限りです。


また、れいこが小学校でお世話になっている@tii47さん、いつもTwitterを通じてれいこへのアドバイスをくださる@miwa_chanさんが、お見舞いに来てくださいました。
お二人とも、れいこが返事もできない状況をご存じで、遠方から駆け付けてくださいました。感謝の言葉もありません。


私たち夫婦の先輩でもある@sayoko0218さんは、7月8日に神戸で開催される、水木一郎さんのライブのチケットを贈ってくださいました。
れいこがこの状況であるのに、1ヶ月以上先のイベントに行けると信じて、チケットを用意してくださったお気持ち。そのお気持ちに、熱いものが流れました。れいこはきっと元気になって、このライブに参加することでしょう。

(それにしても、れいこは、本当に水木一郎さんが大好き!このチケットのプレゼントのことを伝えたら、動かない口元をわずかに動かし、喜びの表情を浮かべていました)


皆さんのご厚意、本当に嬉しいです。
メールやツイートにお返事もできていませんが、 れいこが元気になることが一番の恩返しですよね。きっときっと、その恩返しをさせてもらいますね!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

この前から、しんどい日が続くなあ。
喋れんし、ホントに辛いと思うけど、お前はよう頑張りよる。褒めてやりたい。


お父さんは、お前の横でおるのに、何もしてやれんことが、ホントに辛い。絶対に良くなってくれると信じとるけど、それは別として、お前が苦しんどるのを見るのは辛すぎる。お父さんにしてやれることなら、何でもするのになあ。

週末前後に、新しい病棟に移る話をしたやろ?あそこでまた、気持ちをリセットして、一緒に頑張ろうや。
お兄ちゃんや友達も来てくれるし、テレビも見られるけんな。
れいこの大好きな水木一郎さんが出る番組を、みんなで一緒に見られたら最高やな。


辛いことが多いのは、きっと後で幸せになるためなんやろな。
大勢の人たちが、お前の応援をしてくれとる気持ちに応えるためにも、元気になって、幸せにならんとね。

こんな大きな病気を乗り越えられたら、残りの人生に怖いもんなんか、ないで。
それにこの経験をしたお前は、どれだけ大きい人間になれるやろう。病気の怖さ、それを克服した経験と強さ、みんなの温かい気持ちを知った心。

この病気を克服した後は、きっと素晴らしい人生が待っとるよ。

ほやけん、早く元気になろう。
お前が元気になるのが、一番の恩返しやぞ、れいこ。

2012-05-29

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第331~336日目: 5月23日(水)~28日(月)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、331~335日目です。

<●大人の皆さまへ (特に保護者の方へ)>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、ここに記しているれいこの詳しい状況は、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方に話す必要があるときは、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだ時間がかかりそう」という点を、お伝え頂ければ幸いです。


お子さん方にとっても、友達がこうした大きな病気と闘っていることは、少なからずショックのようです。れいこはきっと元気になりますが、お子さん方のためにも、お話される際は十分にご配慮ください。

このような危惧をしつつも、あえてWebでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○れいこの友達のみんなへ

こんにちは!れいこのお父さんです。
いつも、れいこのことを心配してくれて、ありがとう。

このブログは、れいこの様子や私の気持ちを伝えるために書いています。
大人に読んでもらうつもりで書いているので、みんながもしこのブログを見たら、分かりにくいかもしれないね。


れいこは去年の6月には、お医者さんに「手術をしなければ、1年くらいしか生きられないかもしれない」とまで言われました。
だかられいこは元気になるために、2度の手術に挑戦しました。そして、手術は成功しました

れいこは今、他の治療を続けていて、少しずつ治しているところです。まだまた時間がかかるけれど、れいこは必ず元気になって、みんなの元へ帰ります。

でも、このブログは、私の気持ちを大人に対して伝えようと書いているので、みんなが読むと誤解させてしまうかもしれません。それが、ちょっと心配です。
だから本当は、ここで読むのを止めて欲しいと思っています。

れいこのことで何か伝えたいときは、学校の先生やお父さんお母さんを通じて、みんなにも伝えます。だから、このブログを読んでもらう必要はありません。みんなを心配させたくないので、あえてこう書いておきます。

もしこのブログを読んで、不安になるようなことがあっても、心配しないでね。手術はちゃんと、成功したんだからね。 治療の途中で、一時的に具合が悪くなることもあるので、そうしたことが書いてあっても、心配しないでください。

みんなが、れいこのことを心配してくれていることは、先生やみんなのお父さんお母さんたちから、よく聞いています。れいこも、みんなの気持ちを、とても嬉しく思っています。
みんなからチカラをもらって、れいこも早く元気になれると思います。

れいこが帰る日まで、みんな待っててね!



○院内学級の遠足

24日(木)は、院内学級の遠足でした。
この日れいこは、お母さんにも付き添ってもらって、大阪市立科学館へ出かけました(私はどうしても外せないガイダンスがあったため、泣く泣く出勤していました)。

遠足には、院内学級の友達・先生はもちろん、病院の先生や看護師さんまで同行してくれました。ですのでれいこも、安心して参加することができました。

プラネタリウムを見たり、みんなでお弁当を食べたりしました。
この日れいこは体調もよく、久しぶりに(栄養チューブからではなく)自分の口で、少しご飯を食べることができました。

みんなで、とても楽しい時間を過ごすことができたそうです。良かったね、れいこ!



合わせて、院内学級のことも少し。
今年度から院内学級は、従来の普通の小学校から、特別支援学校が母体に変わっています。そのため、先生方も特別支援のスペシャリストで、しっかりとれいこをサポートしてくださいます。

れいこが授業に参加できないときも、いつも病室まで来てくれて、れいこと話をしたり私たちの相談に乗ってくださったりします。
先生方、いつもれいこのサポートをありがとうございます!



○容態、急変。 救急車で搬送された、れいこ。

27日(日)、れいこは救急車で病院に搬送されました。外泊していた自宅から、入院先の大阪市立総合医療センターまで、直行でした。

25日(金)の夕方、外泊で病院を出る前に、37度台なかばの熱がありました。それに、脈拍が150ほども。
外泊は微妙な状況でしたが、主治医と相談すると、家族で判断して構わないとのことでした。おそらく、抗癌剤を投与した直後でしたので、一時的な体調不良ではないかと思われました。

そこで外泊させることにしたのですが・・・土曜1日は平静だったのですが、日曜に具合が悪くなりました。


昼ごろに体が熱いのに気付き、熱を計ると38度5分ありました。
すぐに大阪市立総合医療センターへ電話し、指示どおりに熱を逃がしたり、鎮痛解熱剤ロキソニンを飲ましたりしましたが、結局熱は下がらず。17時頃には、39度5分まで上がりました。

病院に電話すると、意識があるか確認しろとのこと。
慌ててれいこに呼びかけましたが、全く返事がありません。電話の指示で、すぐに救急車を呼んで、大阪市立総合医療センターへ搬送するように、とのことでした。

救急車が来て、親子3人で飛び乗り、18時頃には大阪市立総合医療センターへ。
一時は体温41度、脈拍数200超の状態でしたが、先生や看護師さんの適切な処置もあり、20時頃にはやや落ち着いた様子になりました。


落ち着いてくると、れいこはこちらの呼びかけに対し、かすかに手や口を動かせるようになりました。血液やレントゲンの検査結果でも、特別な異常は見当たらず、まずは経過観察ということになりました。


この日は、お兄ちゃんを家に置き去りにしてきましたので、妻に病院に泊まり込んでもらい、私は帰宅することになりました。
れいこを病院に残すときはいつもそうですが、この日ばかりは本当に辛かったです。

救急車に乗っている間も、辛い・・・と言うよりも、血液が凍りつくような恐怖がありました。
最悪の想像をしなかったと言えば、嘘になります。れいこを失うことになったりしたら・・・病院に着くまで、そんなことばかり考えていました。

それでも、れいこがこのピンチを乗り越えたことを、ひとまずは喜んでおこうと思います。



○一夜明けて

さて、一夜明けてれいこは、体温も37度、脈拍も130台に下がりました。
しかし残念ながら、やはり体のコントロールは、ほぼ効かない状態のようです。声も出ず、手足もほとんど動きません。首を動かしたり、瞬きしたりすることもできません。

今までは、不明瞭ながら声も出ていましたし、右手や首は多少動きました。これまでと違い、現時点では自分でコントロールできる部分が、ほぼ無くなった様子です。


それでも、僕が朝に駆け付けた際に「お父さんが来たよ!チューしよう!」と言うと、首を振ってイヤイヤをしました(余程、イヤだったのか・・・?)。ときどき、手足を動かしたり、頷いたり、かすかに声(?)を出したりすることができるようです。

ただし、いつも自由になる部分がないため、決定的に意思疎通が困難です。
例えば、いつも瞬きさえできれば、それでYes/Noくらいは意思表示できるのですが、そうはいかないようです。


そんな訳で、今日はずっとベッドで過ごしました。
お父さんが、れいこの顔の前に「ちゃお」を置いて、朗読をしたり。@wasami0722さんが贈ってくれた、「名作玉手箱」という本を朗読したり。AKB48の音楽を聴いたり。ベッドで手足を伸ばすリハビリをしたり。

ずっと黙って寝ているより、少しは楽しんでもらえたかな?ときどき、かすかに笑みを浮かべているようにも見える、れいこの表情が救いです。



○主治医との相談

28日(月)の朝、主治医と相談をしました。
率直に言って、非常に厳しい内容でした。以下、主治医から聞いた内容です。

  • とりあえずの危機は去ったが、腫瘍が進行しており、非常に良くない状況。
  • 今まで、主要な治療はだいたいやってきた結果としての現状がある。標準治療的なものは、やってきた。今後別の薬を試すことはできるが、可能性は不明瞭。今後は、治療から緩和ケアへシフトする方がよいのでは?
  • 声に出したり体を動かしたりはできないけれど、本人の意識はある。苦痛を取り除き、少しでも本人にとって充実した時間を過ごしてはどうか。
    どうするかは、家族の判断次第。病院で見てもいいし、自宅に連れて帰って過ごさせてやってもいい。
  • 緩和ケアへシフトするのであれば、院内に緩和ケア病棟があり、そちらに移転することもできる。緩和ケア病棟は個室になり、飲食したり、家族が宿泊したりすることもできるし、(小児病棟では禁止されている)子どもの見舞いも可能。
  • 今週末の修学旅行については、医師としては勧められない。万一の際の緊急対応に不安があるし、旅行先の病院に収容されると、家族も大変。この状態で本人が楽しめるかどうか、という点もある。

(ここには書いていませんが、もっと直接的な話もありました。ここでそれらを全部書くべきかどうか、いささか躊躇しています。とりあえず、上記の内容から、行間を読んで頂ければと思います)


決めなければいけないことは、2つあります。
今後の方針として、治療と緩和ケアのどちらを選ぶか。今週末の修学旅行をどうするか。この2点です。

まず、判断できたのは、修学旅行です。
残念ながら、修学旅行は欠席することにしました。今のれいこに、無理はさせられません。
れいこにそのことを伝えると、必死に口を動かそうとし、首を振って、嫌がる素振りを見せました。 修学旅行に行きたいと、強く願っていた、れいこ。さぞかし、辛いことでしょう。


学校にも電話し、主治医の話とともに、欠席することをお伝えしました。
打ち合わせの場も持ってくださり、各所に手配してくださった先生方。「れいこ、一緒に行こう!」と、全員で手紙を書いてくれたクラスメート。
それなのに欠席してしまうことになり、申し訳なく、辛く、悲しい思いでいっぱいです。


もう1点、今後の治療方針が課題です。
とりあえず、今週いっぱいは元々の抗癌剤治療を続けることにしました。この薬の効果が出るならそろそろで、そこに一縷の望みを託しています。
もう数日治療を続けた上で、続行か緩和ケアか、考えてみたいと思います。


れいこの1年にも及ぶ闘病生活は、とうとう9回裏を迎えたのかもしれません。私たちは、このまま敗れるのか?長い延長戦に突入するのか?あるいは、奇跡が起きるのか?
苦戦が続きますが、私たちはまだ、れいこの逆転満塁サヨナラホームランを信じています。



○皆さんへの感謝

この週末、とりわけ昨夜から、とても多くのメール、ツイート、お電話などを頂きました。
大勢の方々が、私たち夫婦のツイートを見てくださって、れいこの無事を願い、私たちの身を案じてくださっています。本当に、ただただ感謝です。
(頂いたメールやツイートには、ほとんど返事をできていませんが、ご容赦ください)

頂いたメールなどが、私たちを支え、気持ちを強くしています。井上家だけで闘っているんじゃない、みんなが応援してくれている、と強く感じています。



昨日は、宝塚市の救急車の方々、大阪市立総合医療センターの先生や看護師さんたち、電話対応してくださった担当看護師さんの落ち着いた対応ぶりとお心遣いに、救われました。
あのままもたもたしていたら、れいこは本当に危険な状態になっていたかもしれません。皆さんは本当に、れいこの命の恩人です。心から、感謝しています。

れいこの担当看護師さんは、今も夜勤の間に、わざわざ私のところへ話をしに来てくださいました。れいこだけでなく、私たち夫婦まで気遣ってくださる看護師さん。この方にれいこをお願いできて、本当に良かったと思います。

臨床心理士さんは、いつも妻の気持ちを受け入れてくださっています。悩み、心が折れそうなとき、いつも話を聞いてくださる方がいるということで、どれほど私たちが救われているか。
この方や病院の保育士さんたちは、いつもれいこに声をかけてくださいます。ビーズプログラムもご担当くださっていて、それはれいこの誇りになっています。

地元小学校の担任の先生は、今日お電話したときに、れいこのために涙を流してくださいました。 先生も、れいこだけでなく、私たち夫婦のことまで、心配してくださいました。


こんなときに皮肉めいていますが、れいこは幸せです。
こんなに多くの方々が、れいこを案じ、無事を祈ってくれているのですから。こんなにいい先生や病院の方々に支えられているのですから。

これが最後の最後になって、土壇場でのれいこの生きるチカラになってくれることを願っています。皆さんの思いに応えるよう、頑張ろう、れいこ!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

この週末は、大変やったな。何と言っていいのか、お父さんも言葉が見付からん。

日曜は、しんどかったんやろうなあ。救急車を呼ばんといかんようになる前に、ちゃんと気付いてあげんといかんかったわいな。 朝からずっと寝てたんやし、おかしいと思ってやらないかんかった。



たった1日の間に、お前の具合がこんなに悪くなるなんて。
お父さんやお母さんも、信じられない思いでいっぱいなんよ。悪い夢を見とるような気がしとる。

何も言えない、体のどこも動かせないって、辛いわいなあ。本当に、代われるもんなら、今すぐにでも代わってやるのに。

修学旅行のことも、さぞや辛かろうな。
あんなに楽しみにして、ずっと励みにしとったんやもんなあ。この前、クラスのみんなからの「れいこ、一緒に行こうな!」って手紙を、もらったばっかりやったのに。
お父さんたちが手紙を読み上げたとき、あんなに嬉しそうに聞いとったのに。


お父さんたちは、今、主治医の先生との相談ですごく悩んどるんよ。お前のこれからの治療方針を、どうしようかと相談されとるけん。
どういう治療を選んだら、お前にとって一番いいか、本当に悩んどる。あと数日のうちに、結論を出さんといかんけん、よう考えるわいな。絶対に悔いを残さんように、するけんな。


そうそう、みんなからすごい数の応援メールもろとるんぞ。
明日、いっぱい読んで聞かせてやるけんな。これだけの応援が来とるんやけん、絶対にその気持ちに応えちゃろうな。
今はちょっと体が不自由やけど、みんなの応援に応えるためにも、絶対に良うなろな。


今日お父さんは、お前が元気になったら、修学旅行に行けんかった広島に、家族で行くって約束したわいな。早く元気になって、家族で広島旅行に行こうな。
また新しい約束が増えたんやけん、絶対に元気になれや。

約束やぞ、れいこ。

2012-05-22

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第329~330日目: 5月21日(月)~22日(火)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、329~330日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。


○経鼻栄養チューブ

また一つ、辛い選択をすることになりました。

お兄ちゃんと日食観察

先週末から、れいこは急に、食べ物を摂ることが難しくなりました。咀嚼もうまくできませんし、何より飲み込むことが、とても難しいようです。

以前から、水を飲むことも難しくなっていて、とろみを付ける薬を入れて、何とか飲んでいました。しかし、今回のように食べられないとなると、もうお手上げです。

週末の外泊を早めに切り上げ、病院に戻って主治医に相談しましたところ、鼻から胃へ栄養チューブを通すことになりました。


このチューブを挿すのは、本当に力技です。鼻からグイグイチューブを押しこむ、というものでした。れいこはとても辛かったようですが、必死に頑張りました。
これで、栄養分・水分ともに確実に確保できるようになり、まずは一安心です。

チューブを通して、栄養剤を1日3度入れますので、病院食は一度お休みになりました。でも、飲食できるようであれば、口からも飲食して構わないとのことで、れいこには食べたいものがあれば食べさせてやりたいと思います。昨夜も、コンビニのデザートをほんのひとかけら、口に入れました。


それにしても。
正直、こうしたれいこの姿を見たくはありませんでした。元気な盛りである年頃の娘が、ベッドに寝たきりの上、鼻にはチューブが通されています。本当に、痛々しい姿です。

早く状態が良くなって、この栄養チューブを外せますように。


○さらに・・・悪化する症状

れいこの症状は、さらに悪化しています。
このところずっと、トイレで用を足すのが難しかった、れいこ。今日はとうとう、尿意はあるのに排泄ができず、管を使って排泄をしました。

これまでは水をろくに飲めなかったためか、尿意自体がそれほどでもなく、結果としてトイレが極端に少ない回数になっていただけで済んでいました(最長記録は、トイレなしで34時間!)。

ですが栄養チューブからしっかりと水分を摂れるようになったためか、今日は尿意があり、それでも排泄できない状態で、大変な思いをしました。

排泄の管の挿入は難しいらしく、これが必要な間は、外泊もできないとのことでした。れいこが楽しみにしていた修学旅行も、せいぜい日帰りでしか行けません。その意味でも、非常に辛い状況になってきました。


また、以前から声が出ない&口元の麻痺で、あまり話せないようになっていたのですが・・・こちらも、ここ数日でさらに状況が悪化しました。

特に今日はそれが顕著で、もうほとんど何を言っているのか、聞き取れません。コミュニケーションボードも使ってみましたが、手も麻痺していますので、それもうまくいきません。


手足が動かず、座ってもいられない。目もあまり見えず、満足に話せなくなっていた、れいこ。さらに食事も排泄もできない、ほとんど喋れないなんて・・・あまりにも不憫すぎます。

しかしそれでも、私たちは頑張るしかありません。
頑張れ、れいこ。ガンバレ!



○主治医との相談

このれいこの状況を受けて、主治医との相談をしました。

主治医からは、れいこが厳しい状況であることを、改めて伝えられました。原因はやはり、脳幹にある元の腫瘍だろうとのことでした。

主治医は、今後の治療方針を変更することを提案くださいました。
長期的な回復が理想ではあるが、短期的な体調づくりを重視していきたい。まずは今月末の修学旅行に行けるよう、一時的にでもコンディションを良くしてはどうか、とのご提案でした。

具体的には、今日からでもステロイドをまた大量投与すれば、一時的に症状が少し改善される可能性もある、とのことでした。
れいこがあれほど行きたがっていた修学旅行ですから、私たちも異論はありません。


主治医は、れいこの残された時間(と、あえて書きます)を少しでも充実したものにしようと、配慮してくださったのでしょう。 またその一方で、長期的な可能性も捨てずに、抗癌剤などの治療を続けると言ってくださいました。

今回の措置は、私たちが諦めたということではありません。
今の時間を大切にしつつも、れいこは絶対に元気になることを信じ、一緒に闘っていく、という新たな決意です。

れいこ、これからますます厳しい闘いになるけど、「明るく強く」頑張ろうな!



○メイク・ア・ウィッシュの最後の贈り物

今までに何度も書いていますように、メイク・ア・ウィッシュの皆さんは、赤ちゃんチワワと暮らしたいという、れいこの夢を叶えてくださいました。

そしてこの日、メイク・ア・ウィッシュから、最後の贈り物を頂きました。
ラッキーと初めて出会った日から、先週のわが家に迎えるまでをまとめた、アルバムを作って頂きました。素晴らしい力作です!



こんなに凝った、ぶら下げ用のアルバム(?)も頂きました。



今日は最後のご挨拶も兼ねて、ご担当さんお二人が、病院まで足を運んでくださいました。
これが最後のプレゼントであること、夢を叶えてくれたれいこチームが解散になること、れいこの回復を願っていることについて、お話がありました。

メイク・ア・ウィッシュの皆さんが、れいこのために、私たち一家のために、どれほど尽くしてくださったことでしょう。感謝の気持ちでいっぱいです。

皆さん、本当にありがとうございました!

●メイク・ア・ウィッシュへの支援について(お願い)

メイク・ア・ウィッシュは、難病と闘う子どもたちの夢をかなえるお手伝いをしている国際的ボランティア団体です。私たち一家も、何度も励まされ、勇気と喜びをもらいました。

メイク・ア・ウィッシュは、非営利団体で、ボランティアの方々の協力と寄付で運営されていて、それらのお申し出を受け付けています。
今回のれいこへのご支援をご覧になり、サポートしてみようという方がいらっしゃいましたら、公式サイト「お力をおかし下さい」をご覧頂ければ幸いです。

私たちも、れいこが元気になった暁には、必ず支援会員になります。支障のない範囲で結構ですので、メイク・ア・ウィッシュへのご支援をお願いいたします。

(*このお願いは、メイク・ア・ウィッシュから広報の依頼などを受けたものではありません。メイク・ア・ウィッシュに支えられ、活動趣旨に賛同する私が、自主的にお願いするものです)



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

ここ数日、いろいろと辛いことがあったな。
お父さんたちも、見ていて本当に辛かったよ。



お前はいつも、本当によく頑張っとる。
もともと頑張り屋さんのれいこやけん、いつでも一生懸命なんやろな。こんな状況でも、毎日院内学級やリハビリに通い、治療も一生懸命。

多感な年ごろやのに、お風呂やトイレに、看護師さんと一緒なのも辛いわいな。
それに一番元気な年ごろやのに、何度入院しても、毎日ベッドで寝て過ごしても、れいこは泣き言を言わんよね。
お前の頑張りを見よったら、いつも涙が出そうになる。


これだけ頑張りよるんやけん、きっといいこと、あるはずじゃ。
いよいよ正念場やけど、ここから大逆転しような。絶対に病気なんかに負けんのぞ、れいこ。

大好きなAKB48の「ラッキーセブン」の歌詞に、「どんな試練だって乗り越えられる」ってあるんやったね。お前ならきっとできるよ。


元気になれ、れいこ。
絶対に。


2012-05-21

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第321~328日目: 5月13日(日)~20日(日)】


2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、321~328日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○入院生活、2週間終了

早いもので、れいこの入院生活は、早くも2週間が経過しました。
最短の場合、1ヶ月で終わる可能性もあるので、半分終了したのかもしれません。


14日(月)からは2週間目に入り、抗癌剤の量も1.5倍になりました。
やはり、それなりに体へのダメージもあるということで、1週間目は本来より量を減らしていたそうです。幸い、目だった副作用は今のところ、出ていません。


病院では、リハビリにも励んでいます。
あまり話せなくなっているれいこは、従来のフィジカルな運動機能のリハビリに加え、言語機能のリハビリも始めました。
先生と一緒に、しりとり遊びをしたり、カードに書かれた絵の説明をさせられたり・・・。


しかし、物理的に声が出にくいだけではなく、言葉もなかなか頭に浮かんで来ないようです。
正直なところ、放射線治療の悪影響が出ていて、脳の正常な機能が奪われていると思わざるを得ません。

リハビリと言っても、調子が良くなって、社会復帰の用意をしているのではありません。むしろ、れいこの気持ちに張りを持たせる意味が大きいです。
れいこは自分が治ると思っていますし、リハビリがその一歩であると信じています。ですから、れいこはリハビリがとても楽しいのでしょう。

その楽しい気持ちが、少しでも快方に向かわせますように。



○悪化の一途・・・?

残念ながら、このところのれいこの症状は、悪化の一途を辿っています。

大きな不安は、アビリシアンです(トイレの小さい方のこと。れいこ命名)。
このところ、目立ってアビリシアンの回数が減っています。水を飲むのが困難なので、水分の摂取量自体が減っていることもあるのでしょう。

ですが問題は、尿意を感じることができず、感じても排泄することが難しくなっている点です。本人が行きたいと言って連れて行っても、20分以上用が足せないことがあります。

24時間を超えて、アビリシアンが出ないことが、何度かありました。先日などは、何と34時間も(!)アビリシアンが出ませんでした。

主治医と相談し、脱水には注意の上で、様子を見ているのですが・・・これまた、なかなか大変な状況です。

れいこの病室から見た景色


この週末、急に目立ってきたのは、嚥下障害です。食べ物を噛んだり、飲み込んだりすることが、目に見えて困難になってきました。

少し前から、水を飲むと頻繁に咳き込むようになっていたのですが、19日(土)から急激に食べ物を口に出来なくなりました。うどんや卵豆腐など、消化のいいものを細かくして口に入れてやるのですが、ほとんどダラダラ溢してしまいます。
結局、食事1回あたり、2時間もかかるようになりました。


嚥下障害の一環でしょうか、起き上がるときに、ひどく咳き込むようになりました。
例えば、ベッドから車椅子に動かすときに、ゲホゲホと。車椅子から、リビングの椅子に移ると、またゲホゲホ。トイレに行っても何をしても、その都度ひどく咳き込むのが、とても辛そうです。

また、毎日しゃっくりを頻繁にするようになりました。
寝ている間もしゃっくりを何度もして、その都度少し目を覚ましかけているようです。



こうした病状の悪化には、いささか参っています。
単純な介助の問題以上に、気持ち的に非常に辛い状況です。

目もあまり見えず、満足に喋ることもできない、れいこ。まして、手足はほとんど自由になりません。
そんなれいこが、食べることもできず、少し移動するだけで苦痛を感じなければならない、という状況。
何より、私たちがこの病状の悪化に対して、何もできずにいるという状況。

本当に、辛い状況です。
れいこの状況は、厳しさを増すばかりです。私たちは、未だにこの現実を受け止めることができません。

-れいこはきっと、元気になってくれるはず。
その思いや皆さんからの応援が、かろうじて私たちを支えてくれているように思います。


・・・とは言え、一番辛い思いをしているのは、間違いなくれいこです。
私たちは絶対に諦めず、れいこを支えてやろうと思います。れいこと井上家は、「明るく強く」頑張りますので、応援をよろしくお願いします!



○れいこの日々

ちょっとしんみりしたので、れいこの楽しい近況報告をしましょう。

チワワのラッキーが、わが家に来て1週間になります。
今週末もれいこが外泊でわが家に帰ると、もの凄い勢いで尻尾を振って、騒いでいました。れいこも嬉しそうに、毎日エサを与えています。



先週末ですが、13日(日)には、六甲山牧場まで遊びに行きました。
体験コーナーで、ウールとビーズで飾りをつくる機会があり、れいこはネックレスをつくりました。ちょうど母の日のこの日、れいこはお母さんにそのネックレスを贈りました。本当に優しい、れいこです。

お母さんに贈ったネックレス

ところで、5月31日(木)から1泊2日で行われる、地元小学校の修学旅行が近付いてきました。
いろいろと調整の結果、何とかれいこは修学旅行に参加することができることになりました。

しかし、今のれいこはとても自力では行動できません。
私たち両親が同行し、介助をしながら、できる範囲で班の子供たちと一緒に行動することになりました。

本当であれば、親と離れて行くからこその修学旅行なのですが・・・そこは残念ですが、やむを得ません。れいこも、行けるだけで十分に嬉しいようです。

良かったね、れいこ!



○シューイチロー還元企画

いつもれいこのために、いろいろとガマンをさせられている、お兄ちゃんのシューイチロー。
今回、たまにはシューイチローを喜ばせてやろうと、遊びに連れて行きました。

れいこがいると、外を自由に動き回ることもできませんので、入院中にコッソリと。妻がれいこのところに泊まり込んでいる間に、男二人で夜遊びをしました。

まずは、シューイチローの大好きなボーリング。
3ゲームやって、初めてシューイチローはトータルで私に勝ちました。息子に負かされるというのは、成長の裏返しでもありますから、それはそれで悪くありません。

(それでも言い訳しておきますと、前夜に久しぶりのランニングで9kmほど走ったため、当日は足がガクガク&ブルブルで、ボーリングどころでは無かったのです・・・。ええ、ただの言い訳ですが)

続いて、ゲーセンでUFOキャッチャーをして、本屋でマンガを1冊買ってやりました。
マンガは予定外だったのですが、「ボーリングでわしに勝ったら、マンガ買っちゃるけん」と言ってしまっていて・・・まさか負けるとは。(笑)


締めは、息子の大好きなラーメンです。
ガッツリと大盛りの男のラーメンを二人で食べました。



たまには、男二人で出かけるのも、悪くありません。
シューイチローのための企画でしたが、私も束の間、辛いことを忘れることができました。

もう中学2年生ですから、いささか愛想は悪くなりましたが、真っ直ぐいい子に育ってくれたと思います。きっと彼を育てた親が、さぞや立派な方なのでしょうね。(笑)



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

今週末も、外泊ができて良かったね。
ラッキーが待っているわが家は、やっぱり新鮮やったやろ?

 
今週末は、ご飯を食べにくくて、ちょっと困ったな。
きっと、今回の薬がもうすぐ効いてきて、すぐに良くなるけんな。


お父さんとお母さんは、毎日毎日お前が元気になることを、願いよる。
今のお父さんたちには、願い、祈ることしかできんけど、この気持ちはきっと伝わるはず。

それに、すごく大勢の仲間や友達、先生方が、お前が治るよう願ってくれよるよ。
みんなが、すごく大勢のみんなが、「れいこ、ガンバレ!」って、後押ししてくれとるんぞ。

ほやけん、絶対に治そうや。
病気なんかに負けんのぞ、れいこ。


まずは、修学旅行やな。
一緒に、広島旅行を楽しもうな。

でも、中学や高校の修学旅行は、一人で行くんぞ。
お前が元気になって、修学旅行のみやげ話を聞かせてくれる日を、楽しみにしとるよ。

そんな日が来ることを、心から願っとるよ、れいこ。




2012-05-14

【読了】 「いま求められる図書館員: 京都大学教育学部図書室の35年」 (福井京子 著)

今日は、図書館ネタです。
れいこを応援くださっている皆さん、スミマセン。

せめて、写真だけ。


病室で眠る、れいこです。例によって、リラックマグッズに囲まれています。(笑)



○新刊 「いま求められる図書館員」 を読んで

先月刊行されましたこの本、早速注文して読んでみました。
とても興味深い1冊でしたので、ご紹介します。目次等は、こちらをご覧ください。



この本は、人材育成や資質向上といった点を論じたアカデミックなものではありません。
図書館員はどういったマインドを持つべきか、という点について、トコトン述べた本です。ある意味、精神論の本かもしれません。(笑)
私たちは、著者の35年に渡る京都大学教育学部図書室での勤務エピソードから、そうしたマインドを読みとっていくことになります。

例えば、この本には以下のようなエピソードが記載されています。

  • 200件の文献複写を、ユーザーの求めに応じ、1日10件ずつ同じ所蔵館に依頼した(事前相談の上)。
  • 売約済みの古書を、古書店に依頼して、買ったばかりの買主から図書館へ譲ってもらった。
  • 学内の別の図書館の場所が判らない大学院生を、自ら案内した。
  • 閉館後に来たユーザーを招き入れ、相談に乗った。
  • 卒論提出日に駆け込んできた学生の製本を手伝った。
  • ・・・等々。


この本に記された福井さんの行動を、批判的に読む方もいるでしょう。「それは図書館の仕事ではない」、「個人プレイで仕事をしている」などなど。

それもあながち、的外れであるとも思いません。

しかしそれ以上に、とにかく徹底的にユーザーのことを考える図書館員がいることを、前向きに評価したいと思います。

いささか主観的な言い方にはなりますが、現在の大学職員のほとんどが、著者の半分もサービスマインドを持っていないと思います。
著者のような図書館員がいれば、どれほどユーザーに喜ばれ、周りの職員にプラスの影響を与えることでしょうか。

第1章のタイトル「コンシェルジュとしての図書館員」であることにも、福井さんが何を伝えたかったかが、よく表れていると思います。
これは、どんなことにも応えていこうというホスピタリティに満ちた図書館員が必要、という著者のメッセージかと思います。
それゆえに、上記に挙げた例のような形で、多くのユーザーと対応してきたのだと思います。


賛否両論、意見の分かれる本かもしれません。私自身、全面的にすべての著者のエピソードを肯定する訳でもありません。
ですが、「コンシェルジュ」であり「保健室のおばさん」 でもある著者・福井さんが、いかにユーザーに信頼され慕われているのか、その理由について考える価値はあると思います。


私自身、小規模な短大図書館に勤務する身ですから、いかにユーザーにとって身近であることが大事か、よく判るつもりです。
その意味において、大規模な大学図書館中央館のようなところもさりながら、小さい図書館にこそ、こうした「コンシェルジュ」がいてしかるべきだと思います。


特に若い図書館員の皆さんに、著者の言う「図書館員コンシェルジュ論」とそのマインドを、知って欲しいと思います。
ユーザーの信頼を得て、気軽に何でも相談されるようになることが、私たちのスタート地点です。そのスタートに辿り着くためのヒントが、この本から得られるのではないでしょうか。

少しでもご興味がある方は、ぜひ一度、この本を手に取ってみてください。



○お断り

一応、お断りしておきましょう。

著者紹介にも記されていますが、この福井京子さんは、大阪市立大学大学院創造都市研究科(都市情報学専攻)を修了されており、私の直接の先輩でもあります。

ですが私は、ゼミの先輩が書いた、という理由でこの本を薦めるのではありません。あくまで、この本に記されているマインドが大事と思うからこそ、皆さんにご紹介しています。

本来こうした説明の必要はないとは思いますが、先輩に対するリップサービスではないことを、念のため明記しておきます。



●(最後に)どうでもいい独り言。

このところ、ブログに書いているとおりの状況で、なかなか家を空けることもできません。
いろいろな図書館関連イベントや勉強会がありますが、ほとんど全て参加を見合わせている状況です。
中には、役務上欠席するべきではないものもありますが、それでも不義理を重ねていますこと、ご容赦ください。


12日(土)に開催されました「大図研の今後を探るつどい」(大阪会場)などは、その最たるものでした。地元の支部長が欠席で、申し訳なかったですし、私自身こうした意味のある場に同席できなかったことがとても残念でした。
<せめて、という訳でもありませんが、Twitterで多少やり取りに加わり、まとめも作成しましたので、ご笑覧ください。


今月27日(日)に開催されます「図書館総合展フォーラム2012 in 仙台」なども、以前であれば200%参加していたでしょうね。
「図書館政策フォーラム2012『東日本大震災とMALUI連携』」と題したコンテンツは非常に関心を惹くものですし、前後の日程に開催されますオプション企画も魅力満載です。
参加者される皆さん、ぜひ前後企画を含めて、ツイートやブログで情報提供をお願いしますね~。


いつかれいこが元気になったら、またダイトケンはじめ諸活動に参加したいと思っています。その際は、よろしくお願いします!

押忍!

2012-05-13

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第319~320日目: 5月11日(金)~12日(土)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、319~320日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○ラッキー、ラッキー!

今週から、長期入院に入ったれいこ。
最初の1週間は抗癌剤の量を3分の2に減らしていることもあり、あまり副作用も出ずにすみました。そのため、今週末は自宅で外泊できることになりました。

そしてその外泊中に、とうとうチワワのラッキーが、わが家にやって来ました!



入院後最初の外泊であるこの週末に、れいこへのサプライズ企画として、準備を進めていました。れいこを連れ出し、その間にメイク・ア・ウィッシュさん、ペットショップさん、プルデンシャル生命保険さん(後述)らが集まって、準備をしてくださいました。


何も知らないれいこは、帰宅してビックリです!
大好きなラッキーが待っていて、しかもみんなが集まって、いろいろな飾り付けやケーキまで用意されていたのですから!

おんぶされて家に入るなり、驚きのれいこ


ラッキーをなでる、れいこ


家族5人(?)で記念写真


みんなでれいことラッキーを囲み、話をしたり、ケーキを食べたりして楽しい時間を過ごしました。



そうそう、BGMはもちろん、AKB48の「ラッキーセブン」をエンドレスで流しました。この曲には、こんな歌詞が含まれています。

勇気はラッキーセブン
幸運のカード
どんな試練だって 乗り越えられるんだ

勇気はラッキーセブン
君ならできる 
神が味方になる
ラッキーセブン

(略)

君なら勝てる
奇跡 起こすような
ラッキーセブン


大好きなAKB48の歌に、こういった歌詞があって感じるところがあったのでしょう。れいこが、このチワワちゃんに、「ラッキー」と名付ける由来となった曲です。

きっとラッキーがその名のとおり、れいこに幸運をもたらしてくれると、信じています!


○皆さんへの感謝

今回のラッキーの件では、大勢の方々にお世話になりました。

何より、メイク・ア・ウィッシュの皆さんには、本当によくして頂きました。
2月に申込みをして以来4ヶ月に渡り、れいこの夢をかなえるために、多大な努力をして頂きました。



ヒヤリングにお越し頂き、「赤ちゃんチワワと暮らしたい」 というれいこの希望(私たちも予想外で驚きました)を聞いてからチワワを探し、ペットショップと頻繁なやり取りを続け、れいこの体調を見ながら日にちを設定してのサプライズパーティー。

メイク・ア・ウィッシュの皆さんには、本当にいくら感謝しても足りません。


また、ペットショップ PetStory with Familyさんも、本当によくしてくださいました。
赤ちゃんチワワを探すところから始まり、万全な状態で過ごせるように、いろいろと手配くださいました。3度に渡るワクチン接種を済ませ、その間にメイク・ア・ウィッシュさんと井上家へのお泊り日を設定してくださったこともありました。
また、初めてペットを飼う井上家に、いろいろなアドバイスをくださいました。

 
ペットと家族の幸せを願うこのペットショップに、お世話になれて本当に良かったです。


それに、プルデンシャル生命保険(「メイク・ア・ウィッシュ」の大手スポンサー)のTさんにも、お礼を言いたいと思います。
Tさんは、れいこが生まれる前から、10年以上わが家のサポートをしてくださっています。

この日は週末でしたのに駆け付けてくださって、わざわざケーキを持って来てくださいました。しかも、ケーキにはこんなお心遣いが。
何とこのケーキは、ラッキーからの差し入れだったそうです。(笑)


Tさん、本当にありがとうございました。


皆さんのお心遣いで、素晴らしい一日となりました。皆さん、本当にありがとうございます。
ラッキーからチカラをもらって、れいこはきっと元気になってくれることでしょう!


○お兄ちゃん特製カレー

この日は、特別な日ということで張り切ってくれたのでしょう。
お兄ちゃんのシューイチローが、一人だけで夕食を準備してくれました。シューイチローカレー&サラダです。


これには、家族みんなで大喜び。
ラッキーもいて、いつも以上に楽しい夕べを一緒に過ごしました。

ありがとう、シュー。
いっつも怒ってばっかりやけど、お前はホントにいい子に育っとるよ!
親の顔を、見たいくらいやな。(笑)



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

今回の外泊は、本当に最高の週末になったね。
とうとうわが家に、ラッキーが来てくれたんやけんね。


2月にメイク・ア・ウィッシュさんに申込みをして以来、待ちに待った日やったもんね。
ラッキーが来てくれたことで、わが家は5人(?)家族。
家族みんなのチカラを合わせて、病気と闘おうな。


メイク・ア・ウィッシュさんが作ってくれた、このお祝いのプレート。
ここに書かれた5月12日は、わが家のラッキー記念日やね。


これからずっと、毎年この日を一緒に祝おう。
毎年5人揃って、みんなが元気で過ごせることを願い、祝う日にしよう。


毎年、元気なお前とこの日をお祝いできるように。
また新しい約束やぞ、れいこ。


2012-05-11

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第315~318日目: 5月7日(月)~10日(木)】


2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、315~318日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○れいこ、再々入院

予定どおり、5月7日(月)かられいこは、入院しました。
これで、3度目の長期入院。今回は、1~2ヶ月程度の予定です。



今回の入院については、先日のエントリーをご覧ください。
入院初日から、予定どおり抗癌剤治療を開始しました。危惧された発熱等の副作用もなく、今のところ極めて順調なスタートです。


2日目には、病室の移動がありました。
私たちがいないときは、れいこは何をするにしても、ナースコールで看護師さんを呼ばなければいけません。
ですが私たちがいないときに、ナースコールのスイッチを押せず、看護師さんを呼べなくて困ったらしいのです。右手すらあまり動かなくなっている上に、声もほとんど出ないれいこは、スイッチを押せなければ、大声で看護師さんを呼ぶこともできません。


そのため、2日目にはナースステーション横の病室へ、引越しとなったのです。ここは、看護師さんたちのすぐ横で、一番目が届きやすい部屋なのです。



しかし裏を返せば、この部屋は重度の障がいを持つなど、目を離せない患者さんが入る部屋でもあります。今のれいこは、当然それに該当するのですが、やはりその事実を目の当たりにすると、いささか辛い心もちになりますね・・・。


とは言え、ここは看護師さんたちのお心遣いを、素直に受け止めておきましょう。これで、ますます安心してれいこをお願いすることができます。
病院の皆さん、またれいこがお世話になりますが、よろしくお願いいたします。


○ビーズ・オブ・カレッジ・プログラム

入院と言うと、どうしても辛いイメージがありますが、れいこにとって嬉しい話もありました。

以前もこのブログでご紹介しました、タイラー基金によるビーズ・オブ・カレッジ・プログラム
病院の子どもたちは、辛い治療などで頑張ったときに、1つずつビーズをもらいます。れいこのビーズは、今回また増えることになりました。

大阪市立総合医療センターにもスタッフがいて、この日も、ろくに目も見えず、手も動かないれいこの横でずっと、一緒にビーズ選びに付き合ってくださっていました。
(この方は、ビーズプログラムに限らず、いつもれいこを気遣って支えてくださいます。本当に、いつもありがとうございます)


この日れいこがもらったビーズは、3月の退院以来続けていた外来治療の分でした。れいこが集めたビーズは、これで400個を突破しました!


このビーズの一つ一つが、手術や放射線治療、抗癌剤治療に耐えた証です。れいこの勇気の証でもあり、努力の軌跡でもあります。れいこがこの病気を乗り越えた後も、一生れいこにとって、井上家にとって、宝となることでしょう。


れいこのビーズは、まだまだ増えるかもしれません。
でもいつか、このプログラムも終わり、次はれいこや私たちが応援する番になることでしょう!


○大好きな担当看護師さんと

今回の入院に際し、実は親子で願っていたことがありました。

入院期間中は、れいこを担当するメインの看護師さんが置かれます。
大阪市立総合医療センターの看護師さんは優しい方ばかりで、れいこはどの看護師さんも好きなのですが・・・特にれいこが大好きなのが、看護師のNさん。

Nさんは、れいこが昨年夏に初めて長期入院したときに、担当くださった看護師さんです。最初の入院で不安な中、2ヶ月近い間、ずっとれいこの面倒を見てくださいました。れいこが退院するときには、お手製のカードまで作って持たせてくださいました。


そして今回、そのNさんが、れいこの担当をしてくださることになったのです!
これには、一家で大喜び!




今回の入院は今までと違い、れいこは一人では何もできません。
そんな中ですから、本当にれいこのことを思ってくださるNさんにお世話になれることを、親子ともども嬉しく思います。

Nさん、また1~2ヶ月お世話になりますので、よろしくお願いします!



○小学校&病院との打ち合わせ

10日(木)には、地元の小学校から、先生方が来てくださいました。担任の先生はもちろん、校長先生、保健の先生、同じ学年の先生まで。

今回も前回同様、小学校からのお申し出により、実現したものです。今回は主に、今月末の修学旅行について、主治医と相談を行うためです。

約1時間、小学校と病院の先生方の打ち合わせを行いました。
私たち両親が同伴する方向で調整をしていますが、れいこにとって、一番いい形にしてあげたいと思っています。

たった一度の修学旅行、 楽しもうな、れいこ!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

また入院生活が始まったね。
毎日点滴やリハビリがあって大変やけど、頑張りよるなあ。

この生活は1~2ヶ月続くけん、いろいろと大変やけど、頑張ろな。


お父さんと昼寝。


それにしても、れいこは頑張り屋さんやね。
いつでも前向き、一生懸命。
一生懸命リハビリをしたり、院内学級に通ったり。

お前の前向きな姿を見ると、お父ちゃんはときどきホロリとしてしまうんよ。

まだ小学生やのに、こんな重い病気を持って、辛いやろうなあ。
もう1年経つのに、症状は悪くなる一方。

お前は、どんな思いで、おるんかなあ・・・?
れいこの胸の中を考えると、本当にお父さんらも胸が痛む。


そうそう。

この前、脳の薬師如来さんで知られる志明院に、お参りに行ってきたんよ。
お前を治してくださるようにお願いもして、お守りも買ってきたんよ。
きっと、ご利益があるけんな。





どれだけ時間がかかっても、お前はきっと元気になれる。
わしらもそうやし、大勢の人たちがお前のことを応援してくれとるけんな。
その気持ちが、絶対に伝わるけん。

元気になったお前と、また普通の生活を送れることを信じとるよ。


どれだけ時間がかかってもええけん。
その代わり、絶対に元気になれや、れいこ。


2012-05-06

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第308~314日目: 4月30日(月)~5月6日(日)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、308~314日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○愛知でのんびり、れいこのGW

この連休中、れいこはお母さんの実家・愛知で、のんびり過ごしてきました。


ですが、初日にちょっとしたハプニングがありました。
2日(水)に学校が終わってから、そのまま愛知へ行く予定だったのですが・・・学校で、37度8分の熱が出てしまいました。

日中にれいこを迎えに帰り、連休もどうなることかと危惧されましたが・・・夜には熱は下がってしまいました。
帰省させるかどうか迷ったのですが、本人の強い希望もあって、そのまま愛知へ帰らせました。 5月3~4日と仕事だった私は、もちろん一人置き去りにされました。(笑)


愛知でも猛烈な眠気がひどく、寝ている時間が長かったれいこですが、合間にいろいろと楽しみました。従兄弟と遊んだり、お出かけをしたり、バーベキューをしたり。






4日(金)の仕事後には、私も愛知に駆け付け、合流して2日だけの連休を一緒に楽しみました。



こうしてれいこは、田舎で4泊5日の楽しい時間を過ごしました。
連休最終日の今日6日は、朝一番に愛知を出発し、渋滞前に宝塚へ戻ってきました。

楽しい連休を過ごせたね、れいこ!


○明日から、再入院

れいこは、明日7日(月)から、またもや入院です。
今回は1~2ヶ月の予定で、これが3度目の長期入院になります。1泊入院を含めたら、もう何度目かな??



先日書きましたように、脳壊死の疑いはなくなったものの、腫瘍そのものは大きくなっています。今回の入院では、今までと違う抗癌剤を使用し、腫瘍の進行を止めたいと思います。

効果が出るかどうかは判りませんが、れいこの病気には「こうすれば治る」という確実な方法などありません。うまく行くことを願って、送り出すばかりです。

ガンバレ、れいこ!絶対に、治るよ!


○れいこ、もろもろ

れいこは、小児慢性特定疾患の認定を受けています。
要は、難病指定で医療費の減免を受けられる制度ですが、この有効期限は、わずか1年間。有効期限切れが近づいてきて、先日延長申請を済ませたのですが・・・もうすぐ1年になるのですね。

早かったです、この1年。
そして、れいこは本当によく頑張りました。
本当に、褒めてあげたい!


・・・そんなれいこに、またご褒美が。
れいこの大好きな、マルセイバターサンドやじゃがぽっくるが届いたのです。

実はコレ、つい先日これらを贈ってくれた僕の姉貴分が、「そんなに喜ぶなら」と再度贈ってくださったものなのです。
れいこは、本当に大喜び!マルセイバターサンドなどは、一度に食べるのが惜しいと冷凍することに。(笑)

しかもこのプレゼントには、もう1つおまけが付いていて。
このねーさんは、れいこだけでなく、私への気遣いもしてくれていて、何と北海道ビールが入っていたのです!

れいこと一緒に闘うために、普段は禁酒している私(ただし外出時は解禁)。
自宅では、特別な日だけしか飲まないことにしたのですが、せっかくのお気持ち、ありがたく頂くことにします。お気遣い、ありがとうございます~!



ところで、今月末には、れいこは修学旅行があります。
先日地元の小学校で、修学旅行の説明会が開かれました。説明会後、先生方はわざわざ、れいこの対応をどうするか、私たちとの個別打ち合わせ会を設けてくださいました。

身の回りのことも、一人では何一つできない、今のれいこ。それでも、もちろん修学旅行はぜひとも行きたいと言っています。

どういう方法があるのか、今後も引き続き、相談を重ねていくことになりました。
今のところ、私たちが同行してれいこの世話をするしかないかな・・・と考えていますが、どうなることやら?




<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

ゴールデンウィーク、毎日楽しい時間を過ごすことができて、良かったね。
嬉しい、楽しいという気持ちが、病気と闘うエネルギーになりそうやな。



その嬉しさを充電した分、明日からの入院で頑張ろうな。
今度は手足も動かんし、一人では遊ぶこともできんけん辛いやろうけど、頑張ろうな。

明日からは、また新しい薬が始まるんよ。今回の薬は、もう何度目の治療やろね?

今度こそ。
今度こそ、治療の効果が出ますように。

絶対に、お前が元気になることを信じとるけんな。
絶対に治して、約束のジェイボードに乗ろうな。

ほやけんガンバレよ、れいこ!