2009-06-03

オープンワークショップ「電子書籍の現在」に参加してきました

今日も、雑談から。(笑)
このブログ、少しだけ手入れをしてみました。
本文の表示幅が、やたら長かったので、それを短くしました。
また、私のプロフィールや当ブログの主旨について、行間を広げたり、横幅を広げたりと、多少手を加えたりしました。
これで、少し読みやすくなったかな?

-------------------------------------------------

さて、2日(火)に、オープンワークショップ「電子書籍の現在―国会図書館調査にもとづいて」に参加してきました。
これは、大阪市立大学大学院・創造都市研究科 知識情報基盤研究分野と、日本図書館研究会マルチメディア研究グループにより、共催されたものです。

以下、事前に配信された案内です。

-------------------------------------------------

 2009年3月に刊行された国立国会図書館の図書館調査研究リポートNo.11『電子書籍の流通・利用・保存に関する調査研究』の成果にもとづいて、「電子書籍の現在」を明らかにします。
 また、グーグル「ブック検索」和解案以降の日本の著者と出版社の動向を踏まえながら、再編されつつある出版ビジネスを展望します。グーグル、アマゾン、そして携帯電話キャリアやコンテンツプロバイダーといった新しいプレイヤーの登場によって、出版ビジネスはどのように変貌しようとしているのでしょうか。また国立国会図書館による資料のデジタル化の動きも今後どのようにかかわってくるのでしょうか。出版メディアの未来をデジタル・コンテンツの流通・利用・保存の観点から分析します。

-------------------------------------------------

報告は、夙川学院短期大学の湯浅 俊彦 准教授です。
湯浅氏のリポートについては、5月25日の記事でもご紹介しました。

 「Android or EZブック?」(5月25日)
  http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/05/android-or-ez.html

-------------------------------------------------

氏のご発表は、大きく以下の3項目で、構成されていました。

 1)上記報告書の成果・概要
 2)グーグルブック検索(Google Book Search)和解案
 3)出版ビジネス・流通モデルの再編

-------------------------------------------------

1)は、25日の記事でも記しましたように、電子書籍の流通・ビジネスモデルに関し、他に類を見ない報告となっています。
国会図書館から調査研究を委嘱され、出版社へのアンケート、CP(コンテンツプロバイダー)などへのインタビューにもとづき、詳細に分析されたものです。

繰り返しになりますが、このリポートは、本当に充実した資料です。
この分野に関心のある方は、必読です!
<湯浅さんには、いろいろな場でお世話になっていますが、だからってヨイショしているわけではありません。(笑)

-------------------------------------------------

2)は、私も先週土曜に大図研兵庫支部で発表(と言うようなもんじゃないですが)したばかりですので、大いに関心があるテーマでした。
<この和解案については、近いうちに一度この場で書いてみようと思っています。
<・・・って、こんなテーマ、ようまとめられん気も・・・。

湯浅さんのお話をお聞きして、私が改めて思ったことは、特に以下の2点。
質疑応答の時間に、いの一番に質問しました。

 a)著作権者と出版社は、事実上和解案に合意する以外の選択肢はないのでは?
 b)和解案に激しい拒否反応を示す著作権者が多いが、それはきちんと検証されたものなのか?
  むしろ、著作者であれば、自分の作品を積極的に読んで欲しいものではないか?

a)については、湯浅さんも同意してくださいました。
もっとも氏は、和解案に同意した上で、著作物のデジタル化を拒否する選択肢について、協調しておいででした。

b)については、「自分の作品を積極的に読んで欲しい」という気持ちはありながらも、研究者などと、それを生業とする作家などでは、随分対応に差が出ている、というご指摘を頂きました。

-------------------------------------------------

3)では、1)と2)をふまえた上で、出版ビジネスが大きく再編へ向けて舵を切っていることについて、お考えをお聞かせ頂きました。
グーグルやアマゾンの戦略、CPによる取次事業展開、出版社と著者の関係などについて、広くお話を伺いました。

湯浅さんがこの日のまとめとして取り上げられたのが、氏の著作「デジタル時代の出版メディア」(2000年)からの抜粋の数々。
10年近く前の著作ですが、当時指摘されていたことがその通りになっており、改めて氏の先見の明に脱帽です!

当時、図書館でこの本を借りて読んではいたのですが、この日のお話を聞いて、早速発注しました~!
<この現金なところが、私のいいところ。(笑)

-------------------------------------------------

閉会後、大阪市立大学の方々に混じって、臆面もなく懇親会に参加しました。
<何度も書きますが、臆面のなさも、私のいいところ。(笑)

それにしても、やっぱりビールを飲みながらやりとりする情報は、違いますね~!
ここには書けないオフレコ情報が、いっぱい!
あ~、書きたいけど、書けない~!

-------------------------------------------------

三次会では、こうした業界の話題だけではなく、皆さんからいろいろな話をご教示頂きました。
ある方からは、キャリアプランというか人生設計というか、経験に裏打ちされたお話をお聞かせ頂き、すごく考えさせられることもありました。

こうした面でも、酒の席を含めた個人レベルでのお付き合い、本当に大事だと思います。
いろんな意味で、外へ出ていろいろな方々と接し、いろいろなことを学ぶことの大切さ、日々痛感しています。
特に若手の方々には、ぜひぜひ外へ出てもらいたい、と思っています。
思い切って、先輩に付いて外の勉強会などへ出てみましょうよ!

-------------------------------------------------

いい話に聞き入っていたせいか、この日も終電にギリギリ飛び込み!
例によって、泥酔のまま夜の大阪を走り抜けました。
改札前で、終電の発車ベルを聞いたときは、かなり冷汗が出ました~。

-------------------------------------------------

この日お近づきになった方々から、早速メールを頂いたり、ブログへの感想をお聞かせ頂いたりしました。

特にD大学Mさま、昨日のお名刺と、今日のメールをありがとうございました!
お名刺の件、ちゃんと覚えていてくださったこと、感謝です!
それにしても、昨日二次会で何度も肘鉄を食らわせてしまい、失礼しました。(笑)

K大学Uさま、昨日はご挨拶が遅れましたのに、早速メールをありがとうございました!
大阪市立大学のネットワークは、本当に充実していますね!
メールでおっしゃっていた短大図書館の方、ぜひご紹介ください。

そして何より、講師の湯浅さん、どうもありがとうございました!
いつもながらの整理されたお話、本当に勉強になります。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!

0 件のコメント: