2012-01-26

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第211~213日目: 1月24~26日(火~木)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、211~213日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○再入院、決定。

24日(火)、通っている2ヶ所の病院に行きました。
結果、残念ながら、再入院が決まりました。


入院はとりあえずは、30日(月)から1週間です。
様子次第で、最大で3月中旬まで延長される可能性もあります。

以下、放射線科でのやり取りです。

  • 以前発見されていた転移した腫瘍が、大きくなって、かつ新しい場所へも転移している。2ヶ所だった転移が、6ヶ所になっている。

  • 元々脳幹から発症し、以前は脳室に、今回は脳本体へ転移している。
    この転移からすると、癌細胞が神経に沿って広がっており、今後さらに広がってしまう恐れが大きい。
    幸い、一番怖い脊髄への転移は、今のところ見当たらない。

  • これらの腫瘍に対し、放射線を当てる。30日(月)から毎日、1日も欠かさずに(平日のみ)。3月14日まであしかけ45日、毎日2グレイの放射線を33回照射する。
    この放射線量は、通常ではここまでやらないほどの非常に高い線量。しかし、それをやってみるしかない。

  • 入院か、外来で通院するかは、大阪市立総合医療センターの主治医と決めてくれればよい(入院するのは、主治医のいる大阪市立総合医療センター。いずれにせよ、放射線科クリニックには、外来として午後に通院)。

  • それゆえに、今後長期的な副作用として、記憶障害・知能発達の遅れ・二次癌(白血病など)といったリスクを負う。
    しかしこのままでは、その長期的な副作用が出る時期まで、生存できない可能性が高い。

  • 最善は尽くすが、状況は非常に厳しい。正直なところ、1年頑張ってくれれば・・・という思い。生活の質も、ぜひ大事に。


長期の放射線治療を再開しなければいけないことは判っていましたが、最後の「1年頑張ってくれれば・・・」は、正直なところ、かなり堪えました。

(念のため書いておくと、先生は言葉を選びながらも、私たちのために言ってくださいました。先生の誠意とご配慮は、十分に感じて感謝しています)

最近の医療が重視しているQOL(生活の質)でしょうか、残された時間をいかに大事に使うか考えておくように、やんわりとアドバイスも頂きました。


もともと、脳腫瘍が発見されたときに「あと1年」と言われてはいるのですが、改めて言われるとやはり非常に辛い思いです。
ここまで半年余り治療に専念してきて、結果的に事態は好転していないのは判っているのですが、やはりそれを認めたくない気持ちがあります。
特に妻は、このことを受け入れられないようで、かなりショックを受けているようでした。


しかしそれでも、私たちは頑張るしかありません。
奇跡が起きることを信じて、れいこと井上家は、これからも頑張ります!



○主治医との相談。

午後からは、主治医のいる大阪市立総合医療センターへ移動し、今回の入院や今後の治療などについて相談しました。

  • 今回の放射線治療は、脳内の複数個所に放射線を当てる。外来で治療出来ない訳ではないが、体調が悪くなった場合を考えると、入院する方がリスクが少ない。
    まずは、1週間程度入院しながら放射線治療を行い、様子を見て外来にしてはどうか。

  • 先日まで使っていた抗癌剤カンプト+アバスチンは、転移の広がりからして、あまり効果がないようだ。
    今後の化学療法は、抗てんかん薬のバルプロ酸に変更する。副作用が少なく、内服で済むので負担が少ない。

  • 化学療法は、やってみなければ本人に効果があるかどうか、判らない。標準治療となったテモダールは効果が出なかったので、ベストと思われる方法を順次試していく。
    治療方法は、院内のカンファレンスで複数の医師により、最善の策を決めている。

  • 血液検査をしていたワクチン治療(WT1)は、血液型が適合しなかったため、行うことができない。もう1種類、大阪市立総合医療センターで臨床試験を行う準備中の免疫療法があるので、次回までに調べておく。


れいこの置かれた状況は非常に厳しいものですが、主治医の先生は諦めずにいろいろな治療方法を検討してくださっています。
今度こそ、れいこに合った方法が見つかりますように。



○大募集!れいこフレンズ。

このところ、友達と外で遊んだり、訪ねて行けない、れいこ。

学校でも、みんなが校庭に出かけるときも一緒に出られなかったり、病欠分を休み時間に先生にご指導頂いたりして、なかなか友達と遊べません。
お互いの習いごとやれいこの通院もあって、平日も遊び相手が見付からないことも、しばしばです。
そんなワケで、「友達と、もっともっと遊びたい!」という思いが、とても強いれいこです。



そこで今回新たに、「れいこフレンズ」を大募集することにしました。
れいこが遊び相手を欲しがったときに、登録頂いた皆さんに「今日、誰か遊べない?」などとメールを流すようにしたいのです。

  • 【対象】れいこと一緒に遊んでもいいよ、というお子さん。
    (れいこは恥ずかしがり屋さんなので、面識のある小中学生に限らせてください)
    登録は、保護者の方にお願いします。

  • 【お申し出方法】
    1. 登録したいメールアドレスから以下のアドレスへ、れいこフレンズに登録する旨、メールにてお知らせください。
      karatekalibrarian●gmail.com
      (「●」を「@」に置き換えてください)

    2. 上記メールアドレスから、登録をお受けした旨、48時間以内に返信します。このアドレスからメールを受けられるよう、設定しておいてください。

      なお、れいこの体調が不安定ですので、当日になってドタキャンするおそれがあります。あらかじめ、お含みおきください。
      また、そのため、登録時に電話番号もお知らせください。

    3. れいこが遊び相手を募集したいときに、登録頂いたアドレスに一斉送信します。希望日に、お子さんがれいこと遊んで頂ける場合のみ、ご返信ください。折り返し、ご連絡差し上げます。


  • 【お願い】
    • 遊び相手が見付かればラッキー、くらいの感じですので、無理をして頂く必要は全くありません。「れいこちゃんもヒマなら、遊びに行こうかな」程度で十分です。
      また、急なご予定などが入れば、遠慮なくキャンセルして頂いてOKです。

    • 複数の方からお申し出があった場合、みんなで一緒に遊びたいと思います。
      場合によっては、知らないお子さん同士になるかもしれませんが、一緒に楽しく遊びましょう。

    • れいこは自由に外出できませんので、基本的には私たちの家に遊びに来て頂くことになります。私たち両親は、隣の部屋にいますので、基本的には子供たちだけで遊ばせます。
      場合によっては、私たち両親が同伴し、近所の公園等に外出するかもしれません。

    • お申し出頂けるのであれば、れいこを遊びに行かせたいと思います(送り迎えは、私たち両親が行います)。
      その際は勝手ながら、親御さんが家にずっといてくださることを、条件とさせてください(同伴の必要はなし、別室で可)。

      急激にれいこが危険な状態になることはありませんが、体調を崩しやすいので、大人を呼べる範囲での行動に限りたいと思います。

      また、れいこは階段の上り下りが難しく、2階などへは大人に介助頂く必要があります。


「都合が合えば、れいこちゃんと遊ぼうかな」という軽い気持ちで結構です。
勝手な申し出で申し訳ありませんが、ぜひ親子でご相談の上、「れいこフレンズ」へのご登録をお願いします!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

また、入院になってしもたな。
残念やけど、仕方がないね。


たった1週間やけど、またお前と離れ離れの生活をするのが、とても悲しい。

前にれいこが退院したとき、家族が揃って過ごせることを、本当に嬉しく思ったんよ。
普通に一緒にご飯を食べて、一緒に笑って、一緒に寝て。

こんなことが、どれほど大切で嬉しいことか。

お前が、わしの肩枕で寝てくれることが、どんなに幸せなことか。


この1週間は、お前はもちろんやけど、お父さん、お母さん、お兄ちゃんにとっても、辛い1週間になるやろう。

1週間を元気で過ごして、早く退院しておいで。


そしてまた、毎日毎日、一緒に暮らそう。
家族みんなでずっと一緒にいよう。


いつかお前が元気になって、家族みんなが本当に笑える日が来ることを信じとるよ。

その日までみんなで頑張ろう、れいこ。

2012-01-23

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第204~210日目: 1月17~23日(水~月)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、204~210日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○放射線治療、再開へ。再入院も?

18日(水)に、通っている2ヶ所の病院(大阪市立総合医療センター、都島放射線科クリニック)に行って来ました。


結論から、言いましょう。
脳室に転移した2つの腫瘍が大きくなっており、それらに対し、放射線治療を実施することになりました。

夏は、元々の脳幹付近の腫瘍に放射線を当てる治療を行い、1ヶ月半に及ぶ入院となりました。
今回も、再入院の可能性はありますが、未定です。詳しくは、24日(火)に2つの病院に行って打ち合わせをして、決定することになっています。

しかし今回は、外来による治療ができるかもしれない、との話も伺っています。
毎日のことですので、兵庫から大阪へ通うのも大変ですが、可能な限り入院は避けたいと思っています。
入院しておく方が無難ですが、もう家族が離れ離れに暮らすことを、選べそうにありません。

入院するかどうかは別として、放射線治療は30日(月)からの実施となりました。考えている免疫療法の実施についても、24日(火)に相談することになりました。

詳細は、追ってこのブログやTwitterでご報告します。



○その他、治療のこと。

18日(水)は、隔週で行っているよろず検査+抗癌剤治療を行いました。



残念ながら、転移した腫瘍が大きくなっている現状からすると、現在の抗癌剤(カンプト+アバスチン)は、れいこに効いているという判断ができないようです。
そのため、次回から抗癌剤も変更することを、示唆されています。

この日は、前回のような激しい腹痛ではなかったものの、やはり腹痛が起きました。
以来、ときどき頭痛・腹痛・吐き気に耐えつつ、れいこは頑張っています。

ガンバレ、れいこ~。



○お年頃、れいこ。

れいこも11歳、すっかりお年頃。


そんなれいこが、今何よりも気にしているのが、自分の体重です。

9月の食欲不振期には、30キロを割っていた体重が、3ヶ月後には40キロ寸前にまで。
運動をほとんどできないれいこが、ステロイド剤の大量投与により、食欲魔人となってしまうと・・・結果は、明らかですよね。(笑)

最近は「ぽっちゃり」とか言われただけで、沈み込んでしまう、れいこ。先日もクラスの男の子に、「太った」と言われ、泣いてしまいました。

少しずつ、甘いものなどを減らしているのですが、体重はなかなか減らず・・・。


そんなれいこに、明るいニュースがありました。
18日(水)の診察で、ステロイド剤の服用中止を告げられたのです!

先週までにも、「大量投与」時の24分の1にまで減らしていたのですが、徐々に減らし、とうとう中止になりました。

毎晩夜中に起きるのも、過剰な食欲も、毛深くなるのも、ステロイド剤の影響かと思います。特に、過剰な食欲で体重が増加していることを、何よりも悩んでいた、れいこ。
これはとても、いいニュースと言えるかもしれませんね!



○その他、れいこをめぐる、もろもろ。

  • 現在、身体障害者手帳を申請する方向で、準備をしています。手帳があれば、いろいろな控除やサービスが受けられるようです。
    症状が刻々変化する可能性が高く、見送ってきたのですが、そろそろ申請をすることにしました。
    れいこの今の状況であれば、3~5級くらい?病院での判断などにより、認可されるものですので、正確には判りません。

  • れいこは、退院後始めた習字教室とスイミング教室が、楽しくて仕方ないようです。毎週のハリになっているようで、始めてみて本当に良かったと思っています。
    この喜びが、れいこの生きるチカラになってくれることを願っています。

  • このところ、以前に増して、周りの皆さんに支えられていることを実感しています。
    れいこの闘病も、半年以上になりますが、いつも周りの方々が声をかけてくれています。大勢の方々の応援がなかったら、井上家がこんなに「明るく強く」はいられなかったでしょう。
    皆さんのお心遣いには、本当に感謝しています。
    この恩返しには、何よりも、れいこが元気になることですね!




<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

毎日毎日よく頑張って、病気と闘いよるね。


大嫌いなニンジンフレッシュジュースも飲みよるし、何種類もの薬も欠かさんわいな。
隔週で、1日がかりの検査や点滴があることにも、よくガマンしとるね。

お前がこんなにいろいろ頑張りよるんを見ると、きっといいことがあると思わい。

みんなの応援。
井上家の絆。
そして何より、頑張るれいこ。


明日は、また病院やね。
転移した腫瘍への放射線治療についての相談になるぞ。
もしかすると、また長い間、入院せんといかんかもしれん。
運が良くても1ヶ月かそこら、毎日毎日大阪の病院まで通わんといかんのぞ。

前に病院の先生がおっしゃってたけど、こんな大病は、病院で治せるもんじゃない。
自分自身が、れいこ自身が、闘って治す病気なんよ。

お父さんたちも目一杯応援するけん、絶対に病気なんかに負けるなや。


絶対、絶対に元気になろう、れいこ。

2012-01-16

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第195~203日目: 1月8~16日(日~月)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、195~203日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○元気に学校に通う、れいこ。

れいこの通う小学校も10日(火)から再開し、初日から元気に通っています。これまでのところ、今年の欠席はなく、順調なスタートです。



そうそう、れいこの学校生活で、とても嬉しいニュースがあります。
16日(月)から、専属でれいこをサポートする先生が、加配で来てくださいました!基本的に終日れいこと行動を一緒にし、れいこの生活すべてをサポートしてくださいます。

私も今朝お会いしたばかりですが、きちんと挨拶をくださり落ち着いた物腰で、安心してれいこをお任せできると思いました。
担任はとてもいい先生(れいこが、この先生を大好き!)ですが、当然れいこにだけ張り付く訳にもいきませんので、この措置を非常に心強く思っています。

この対応は、校長先生、担任の先生、教育委員会の方々のご配慮によるものでしょう。深く感謝しています。



○ステロイドの影響?

先日より、ステロイド剤を減らし始めた影響でしょうか?れいこの生活リズムが、微妙に変わってきているようです。

まず、夜中にトイレに起きる回数が減りました。
毎晩3度起きていたトイレが、今は1~2回です。これで眠気がなくなるのかと思いきや、逆に今までよりも眠たがります。
このところ、毎晩20時くらいには布団に入りたがる、れいこです。


そして、食欲が落ち着いてきました。
秋には、わが家で「食欲魔人」と恐れられていたれいこですが、最近は前ほど食べなくなりました。


一方で、猛烈な勢いで増えた体重は、なかなか元に戻らず。(笑)
9月にろくに食事も摂れなかった時期、30キロを割っていた体重も、今では39キロほどに!3ヶ月で10キロ、3割増ですから、その増え方が判りますよね~。

本人も、とても気にしているのですが、急にはどうにもなりません。今は、血糖値の高いお父さんと一緒に、ダイエットしようと励んでいます。

先日から始めたスイミングクラブ(ハンディキャップのある子たち専用クラス)も、毎週頑張って通っています。
そうそう、年末に体験教室に参加した書道も、16日(月)から正式に入門しましたよ。これまた、新しい刺激になっていて、とても嬉しい様子です。

スイミングや書道など、やりたいことは、目一杯やらせてやりたいと思います。こうした喜びや楽しさが、きっとれいこの生きるチカラになるはずですから。



○今年の目標

毎年、1月にその年の目標を決めて、それを貼っておく井上家。
れいこの目標で一番大事なものは、もちろん「病気といっしょうけん命戦う!」ことです。



れいこの強い気持ち、きっといい結果に繋がることでしょう!

お父さんもせめて、一緒に耐える生活をするために、これからも禁酒を続けます!今までは、一年のうち364日飲んでいた私ですが、れいこのためなら、頑張るぞ~!



○癌封じのお参り

14日(土)に、癌封じのご利益があると言われる、京都の平等寺(因幡堂)にお参りしてきました。






祈願のローソクに、れいこが元気になるように願う。


人型の紙に願いを書き、水に浮かべると成就するとか。


癌封じのお守りも購入。


これまでの半生、まったく神仏に頼ったこともない私ですが、我ながら驚くばかりの心境の変化です。わが子のためとあらば、親は何でもするものですね。

ちなみに、この平等寺を教えてくださったのは、「れいこ お助け隊」のHさん。
Hさんは、「れいこ お助け隊」にも1番にお申し出くださった方で、以来何かとれいこを気遣ってくださっています。
Hさん、今回もありがとうございました!




<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

このところ、ずっと体調がいいのう。
学校にも元気に通えて、本当にいいスタートやね。



お前の闘病生活も、はや200日あまり。
左半身が動かんのに、半年以上も毎日毎日を「明るく強く」過ごしとるね。
日々の中で、お前の強さや気丈さ、そして今までにない成長を感じとるんよ。

動けないこと、薬や食事制限の辛さ、いろいろあるやろうなあ。
お前はあんまり言わんけど、やっぱり毎日辛い思いをしとるんちゃうやろか?
友達が元気に外で遊ぶ姿を、お前はどんな風に見よるんやろか?


毎日毎日、お前と替わってやれたら、と思いよる。
できるもんなら、わしの命だって、お前にあげたい。

お前が元気になってくれたら、どれくらい嬉しいことやろか。
お父さんもお母さんも、もう半年以上、心から笑ったことがないよ。


わしらが本当に笑うときは、れいこが元気になったときだけやろな。
ほやけん、今年こそ、絶対に病気に克とう。

今こそ、空手で鍛えた、強い気持ちを見せるときやで。 
必ず、必ず元気になろう、れいこ。

2012-01-08

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第183~194日目: 12月27日(火)~1月7日(土)】

6月28日に始まったれいこの闘病記、183~194日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○感謝

遅くなりましたが、今年初のブログ更新となります。
<12連休で、両方の実家に帰っていたもので・・・。スミマセン。



昨年はれいこや井上家に、多くの応援・ご支援を頂き、ありがとうございました。

「れいこ お助け隊」にご登録頂いている方々、ブログやTwitterをご覧くださっている方々、学校や地域の皆さんなどなど、多くの方々のお気持ちに支えられ、半年余りの闘病生活を乗り切ることができました。

恩返しもできていないままで申し訳ありませんが、まずはれいこを元気にすることに専念したいと思います。

今年も親子で、「明るく強く」病気と闘いますので、よろしくお願いします!



○先月の検査結果

12月27日(火)は、放射線科クリニックの方へ、19日(月)の検査結果を聞きに行って来ました。診断結果は、以下のとおり。

  • 転移した腫瘍2ヶ所は、残念ながら大きくなっている。
    ただし、脳室内の空洞に面した部分に出来ているため、幸い当面は直接的な不具合は出ないだろう。

  • 脳室内の他の場所や脊髄への転移は、現在のところは見られない。今後の経過を見守る。

  • 元々の腫瘍は、先月とあまり変わりない。これは、この時期にしてはよいこと。
    また、浮腫は先月よりも改善が見られる。とても良好な状態。

  • 12月から新しく始めた抗癌剤カンプトの効果は、まだ出てこない時期。今回、転移した腫瘍が大きくなってはいるが、カンプトの効果がないという判断はまだできない。


腫瘍が転移したことは判っていましたので、想定内といったところです。
むしろ、脊髄への転移がなかったことは、素直に喜んでいいのかもしれません(脊髄へ転移してしまうと、全身麻痺や命の危機といった恐れがあるとのことです)。

れいこ、頑張れ~!



○抗癌剤治療、再開

5日(木)は、私の実家(松山)から、大阪市立総合医療センターへ直行しました。今年の治療、再開です。

この日も一日入院の形を取って、検査などの後、先月から新しく始めた抗癌剤カンプト(+アバスチン)の投与を行いました。

・・・が。
この日は、副作用と思える激しい腹痛が起こり、大変でした。
点滴中に訴えた腹痛がひどくなり、お腹をかかえて唸るほどの状態でした。1時間半あまり頑張った後、水のような便が出て、ようやく一息つくことができました。

痛みが治まってきたので帰路に付きましたが、電車で腹痛が再発して、トイレに寄りながら帰宅しました。

帰宅は、結局22時頃。
4時間近く腹痛と闘って、疲れ果てたのでしょう。お腹がまだ痛いと言いながらも、すぐに寝付いて、夜中も起きることなくグッスリと眠りました。


冬休みはずっと体調も良く、元気に過ごしたれいこでしたが、この日はずいぶん大変な思いをしました。
これだけ頑張ったれいこを褒めてあげたかったのでしょう、前から欲しかったブーツを、お母さんがれいこに買ってあげました。れいこはもう、大喜び!



井上家の財政は火の車が続きますが(笑)、こうした喜びや笑顔が、れいこの生きるチカラになると信じています。
それまでは、貯金を食い潰しながら、頑張るぞ~!(笑)



○免疫療法にトライ?

今、関心を持っている治療に、免疫療法があります。

乱暴に言うと、患者自身の免疫を用いて、癌細胞を攻撃させる治療です。現在、標準治療として確立されている三代治療に続く、第4の治療として期待され、研究や臨床試験が進んでいます。

先日も帰省した際に、愛知の某クリニックまで、話を聞きに行って来ました。院長からいろいろとお話をお聞きしたのですが、やはりバクチという印象を受けました。
確かに、効果が出る方もいるのでしょうけれど、それは一部の方のようです。病院でもデータの提示はなく、確信を持って挑めるものではありませんでした。

・・・が、いろいろな研究からも、一部の方に効果を発揮する場合があるのは、間違いがないようです。
大阪市立総合医療センターの主治医とも相談し、(どこで治療を受けるかは別として)免疫療法に取り組んでみようと考えています。詳細は、次回18日の通院時に相談することになりました。


ネックは、治療費です。
保険の対象とならないとあって、治療費は全額自己負担です。
愛知のクリニックの場合、治療費は1回22万円!3ヶ月に6回治療を1クールとしますので、それだけで132万円!1年続けたら、528万円!

大阪市立総合医療センターで免疫療法を受けることになれば(*)、臨床試験扱いで無料受診できるようですが、他の治療を併用すると、とんでもない自己負担額になりそうです・・・。

(*)諸条件があり、必ずしも受けられるとは限りません。また、大阪市立総合医療センターが実施しているWT1という免疫療法を選ぶかどうか、という検討も必要です。

金銭の問題ではありませんので、れいこに一番適した治療があれば、前向きに考えていきたいと思います。



○れいこの年末年始

れいこは25日(日)から、お母さんの実家の愛知に遊びに帰りました。

毎年恒例のみかん狩り。さすが、愛媛の血を引く女。


長島スパーランドに、イルミネーションを見に。


30日(金)には、愛知からそのまま私の実家(愛媛)へ移動しました。
名古屋から松山というマイナー路線ですが、今は中部国際空港からのフライトが出ていて、初めてこの空港を利用してみました。



松山でも、いろいろとゆっくり過ごしました。

お爺ちゃん相手に、大好きな麻雀(でも、ド素人)。


ワッフル食べて、ご機嫌。


お爺ちゃんに買ってもらったおもちゃで、大騒ぎ。


年末年始は、おおむね体調も良く、両方の実家で楽しく過ごすことができました。
爺ちゃん婆ちゃん、叔父さん叔母さん、従兄弟たち、みんなありがとう!



○お父さん日記

年末にれいこと妻が先に愛知に帰って、数日間をお兄ちゃん・シューイチローと一緒に過ごしました。

「男子厨房に入らず」の私、料理なんて全然できません。
二人で愛知へれいこ達を追いかけることになっていたのですが、その前夜の夕食はコレ。


題して、「牛祭り」。
子供たちの大好きなワンピースで言うところの、「海賊弁当」ってやつでしょうか。(笑)

食材は、肉とご飯だけ。飲み物は、帰省までに飲み切らないといけない、大量の牛乳(ビールは、れいことの約束で禁酒中)。
しかも、肉を大量に買い過ぎて、帰省当日の翌朝も牛祭り。(涙)


そんなカロリーを消費すべく、稽古とランニングを継続しています。
11月下旬から始めたランニングは、3kmからスタートして、徐々に距離を伸ばしています。正月の走り初め(?)では、15kmに到達しました。
昔に比べて出てきたお腹を凹ませるよう、頑張ります!



片道7.6kmある道後温泉駅まで、走って往復しました。18年間住んだ松山、あちこちを久しぶりに走り抜けて、楽しかったです。

汗をかくと、しばらくの間辛いことを忘れて、いいリフレッシュになります。闘病もまずは体力から、ということで、これからも頑張ってみようと思います。
(別にフルマラソンを狙っているワケでもないので、距離を無理に伸ばすつもりはないのですけれど)


夏はれいこが入院していましたので、帰省もできませんでした。
その分も、親子で田舎を満喫して、楽しい年末年始を過ごすことができました。れいこにとっても、私にとっても楽しい日々でした!




<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

年末年始は、楽しかったね。
愛知と松山で、のんびり過ごすことができて、本当によかった。



6月にお前の病気が判ったときは、半年後に実家で過ごすことなんて、考えられんかったよ。治るまで、ずっと入院するもんやと思いよったけん。
それどころか下手したら、ずっと病院かと思いよったくらいじゃ。


でも、病気との闘いは、まだまだこれからやで。
退院したんは、病気が治ったからじゃないんよ。外来治療で済むようになっただけの話やけんな。

病院の先生にも言われたけど、この病気は、病院だけで治せるようなもんじゃないよ。
患者が自分で治す、病院はそのサポートをする、という病気なんよ。お前が本気になって、やれることをやって、強い気持ちを持たんと治らんのぞ。


お父さんも、一緒に頑張るけん。
お前と一緒にガマンするために始めた禁酒も、続いとるしな。(笑)

絶対に、病気なんかに負けないぞ、れいこ。
今年は、絶対に病気に克つよう、頑張ろう!