2009-09-30

Future Librarian 全国図書館大会U40プレミアセッション 大阪会場のご案内

 
いつも雑談から始まる、このブログですが。
今日はPRですので、いきなり本題から入ります。

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10月30日(金)に、全国図書館大会が開催されることは、ご存じかと思います。

 第95回 全国図書館大会
 http://www.jla.or.jp/taikai2009/

その前夜、29日(木)に、図書館に関する様々な人が集まり、イベントをやります。
40歳以下の図書館に関する方を中心に(41歳以上は、オブザーバー参加で歓迎)、明るい笑顔で図書館の夢を語りましょう!

 Future Librarian 全国図書館大会U40プレミアセッションへようこそ!
 http://futurelibrarian.g.hatena.ne.jp/

上記サイトには、以下のとおり紹介されています。

"Future Librarian"とは

全国の図書館関係者が東京に集う全国図書館大会。
その前日、10月29日(木)にイベントやります!

この機会に日頃なかなか知り合えない、他県の人、他館種の人とつながりをひろげたい……。

そんな人たちのための、そんな人たちによる前夜祭です。
委託・指定管理など、いまの図書館の目の前の話は禁止。中堅からもっと若い人への説教も厳禁。明るい笑顔で図書館の夢を語るために集まってください。

そして、このU40プレミアセッションの大阪会場を設けることになりました!

 U40プレミアセッション 大阪会場
 http://futurelibrarian.g.hatena.ne.jp/keyword/%e5%a4%a7%e9%98%aa%e4%bc%9a%e5%a0%b4

実は私も、サポーターとして参加しています。当日参加はもちろん、運営のサポートをします。
<何かお役に立てるのか、いささか疑問。

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大学・短大図書館だけでなく、公共図書館・専門図書館などの図書館員はもちろん、「図書館に関わるすべての人」、ウェルカムです!

大阪会場は、定員40名(先着順)です。会場は、梅田のすぐ近くで、非常に便利なところです。いますぐ!上記サイトより、エントリーをお願いします!

また、お知り合いの方へのアナウンスを、ぜひともよろしくお願いします!
特に、大学/短大図書館員以外へのアナウンスを、ぜひとも!お願いしたいと思います。
 

2009-09-27

日本出版学会 関西部会に出席

 
今日も、どうでもいい話から始まります。

今日、このブログのアクセスカウンターが、3,000を超えました。
カウンター設置が6月下旬ですから、月にちょうど1,000人ほどの方々が、このブログをご覧くださっている計算になります。

最初ブログを設立したときは、1日5アクセスをイメージしていました。
予想以上に大勢の方々がご覧くださって、大いに励みになります。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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さて、今日はもう一つ雑談を。
私の最大の関心事の一つ、Googleに関する情報です。

Googleが行っている、「プロジェクト10の100乗」をご存じでしょうか?
「世界のできるだけ多くの方々の役に立つ画期的なアイデア」最大5件に、1,000万ドル(!)の資金提供を行うというものです。

 Google「プロジェクト10の100乗」
 http://www.project10tothe100.com/intl/JA/index.html

「Google」という社名の由来は、「10の100乗」を意味する「googol」です。設立10周年の企画として、社名を冠するプロジェクトで、社会貢献をしようというものです。
それにしても、1,000万ドルとは!さすがですね~。

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さて、今日の本題です。
25日(金)に、日本出版学会で下記の部会が開催され、出席しました。

日本出版学会 関西部会[09年度第3回]
「デジタル環境下における出版と図書館 ―Googleブック検索訴訟和解案と国立国会図書館の資料デジタル化の動向を中心に」
http://www.shuppan.jp/event/event2009.html#090925

概要は、上記Webサイトにてご覧ください。
講師は、いつも何かとお世話になっている夙川学院短期大学の湯浅俊彦 准教授とあって、今回も駆け付けました。

<そう言えば、23日のエントリーでご紹介した「電子出版学入門」は、この湯浅さんの力作でした。ちょうど思い出して取り上げたのですが、ネタが続いてしまいましたね。

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この日の湯浅さんのお話は、以下の3テーマで構成されていました。
  1. Google「ブック検索」著作権訴訟和解案
  2. 国立国会図書館による資料のデジタル化
  3. 電子出版と図書館
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1.Google「ブック検索」著作権訴訟和解案

まずは、Google「ブック検索」著作権訴訟和解案に関する経緯や現状に関する説明がありました。
2004年、Googleはハーバード大学等と提携し、蔵書をデジタル化するGoogleプリントプロジェクトを本格化させたことは、よく知られています。
そしてアメリカでの訴訟を経て、2008年10月に和解案が成立しました。ベルヌ条約により、この和解案が日本の著作物にも大いに影響を与えることになってしまったことは、周知の通りです。

湯浅さんはこうした経緯をご説明の後、日本書籍出版協会や日本ペンクラブの対応等を、お話くださいました。
そしてその上で、問題の核心として、以下の3点に言及されました。

  1. Googleによる巨大データベースの完成
    無料プレビューか、有料で全文を販売するかを、著作権者が設定。

  2. 世界の出版コンテンツをGoogleが統括?
    Amazon、Microsoftとの覇権争い、また出版社の権利ビジネスの空洞化。

  3. 日本の出版社の対応
    著作権者とGoogleのやり取りであり、著作隣接権が認められていないため、出版社はステークホルダーでないことが明確に。

ご指摘を受けて、ナルホドと思う私。
私は、Googleがあまりにも強大になり過ぎることに、漠然とした不安を感じてはいます。その意味においては、2.が論点かと。
しかし、とりわけ日本の出版界においては、3.が重要な問題となってくるのですね。

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2.国立国会図書館による資料のデジタル化

国会図書館では、文化審議会の中間総括を受けて、2008年度に著作権者団体、出版社団体、大学、公共図書館をメンバーに、「資料デジタル化及び利用に係る関係者協議会」を立ち上げています。
そして2009年3月、デジタル化の対象、データ管理方針、資料閲覧や複製物提供方法などに関する第一次合意事項を承認しました。

これにもとづき、先日、デジタル化の対象となる雑誌タイトル、年限等が公開されました。今後、これらを軸にデジタル化推進が検討されることになります。

 国立国会図書館「デジタル化対象資料の候補リスト」
 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization_consult.html#digitization_list

一方で、デジタル化を巡っては、課金・提供方法まで含めて、現在も議論が続いています。
長尾真館長が、出版社にとってのインセンティブ、電子出版への移行時の流通経路等も踏まえて、あちこちの講演でご発言なさっている点にも注目です。

中でも、日本の出版物は日本でデジタル化するべきであること、国会図書館が電子納本を行うべきこと、著者や出版社が受け入れ可能なビジネスモデルを構築し、実際に機能するようにすることなどが、重要な指摘だと思います。

湯浅さんは納本制度審議会の委員でもありますので、その視点から、これらに関する説明を頂くことができました。

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3.電子出版と図書館

電子書籍の刊行状況や、Amazon「なか見!検索」、千代田区Web図書館、NetLibrary、フランス国会図書館とGoogleの連携などについて、説明がありました。

なかでも、前フランス国会図書館長のジャン・ノエル・ジャンヌネー氏による、いくつかの指摘を重要なものとして、取り上げられました。
<ジャンヌネー氏は、「Googleとの闘い」で話題になりましたね。

例えば、ジャンヌネー氏は以下の点について、指摘しています。
  • 階層性の問題
  • 言語の問題
  • 多様性の問題
  • 広告の問題
  • 検閲の問題
  • 公的財産のリスクの問題
  • 体系化されない大量の情報の問題
これらに対して、図書館が明確で十分な根拠を持って、その存在を確立する必要があります。

そして湯浅さんは最後に、「競合から協同へ」と題して、図書館と出版社が新たな関係を展望する必要があると述べられました。

資料の長期保存、資料の体系化についてもそう、読者・利用者にとって何が必要かを協議し、その具体的な仕組みを作ることもそうです。
図書館は出版社との新しい関係を模索し、電子出版の波に対応する必要がありそうです。

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そして講演の締めくくりとして、配布資料の「Googleブック検索訴訟和解案を巡る関連年表」について説明してくださいました。
その名のとおりの資料で、この件に関する情報75件が、時系列に整理されています。

いやいやさすが湯浅さん、紆余曲折あった一連の動向を、キッチリと整理なさっておいでです!貴重な発表と資料を、ありがとうございました!

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ちなみにこの日は、ちょっと事情があって、運営のお手伝いをしました。
受付をしたり、PCの準備を手伝ったりという程度でしたが。
日本出版学会理事のS田先生にも頭が上がらず、講師の湯浅さんにも頭が上がらない私ですので、お二人の言うことは、何でも聞きます。(笑)

・・・というのは、冗談として。
非会員ながら、何度も参加させて頂いていますので、少しだけ恩返しできて、良かったです。

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会後、懇親会はないことに決まっていましたのに、無理矢理に皆さんをお誘いする私。根負けした講師や、残っていた何名かの方々とご一緒に、ビールを楽しむことができました。
二次会でも、名刺交換をしたり、久しぶりにお会いした方とお話をしたり。やっぱり、一緒にビールを飲むことも大事です!

講師の湯浅さん、参加された皆さん、(二次会を含めて)ありがとうございました!

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<今日の小ネタ>

毎日、世の中にはいろいろなニュースが飛び込むものです。
このブログでも、広く取り上げていきたいと思いますが、当然限界があります。

そこで、「こんなニュースがありますよ~」程度に、簡単に紹介だけするコーナーを設けることにしました。図書館や本の話に加え、情報検索のインフラ・Google情報も扱っていきたいと思います。

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<どうでもいい独り言>

最近耳にした、レトロ調な会話(すべて、実話)。
  • (ヘッドフォンで音楽を聴いていて、呼びかけに気付かなかった私に対して、駐輪場のおっちゃんが)「兄ちゃん!耳栓しとったら、聞こえんぞ!」
    ・・・いや、耳栓じゃないっしょ、コレ。

  • (電車からベビーカーを降ろそうとしているお母さん。ベビーカーの反対側を持って、一緒に降ろしてあげた私に対して、知らないおばちゃんが)「乳母車持ってあげるたぁ、偉いな、兄ちゃん!」
    ・・・いや、乳母車じゃないっしょ、コレ。

  • (電車で隣に座っていた、年配の上司と部下らしい二人の会話)
    上司:「わが家は振り込め詐欺に備えて、合言葉を作ってあるんだ」
    部下:「いいですね、それ!」
    上司:「妻が「山」と言って、僕が「川」と答えられれば、本物だ」
    部下:「さすがですね~、これで大丈夫ですよ!!」

    ・・・いや、今どき「合言葉」でもないし、「山」と言えば「川」じゃ機能してないし、部下の露骨な世辞もおかしいし、あ~、どこがツッコミどころか判んないっしょ、コレ~!

ネタじゃなくて、ホントに実話なんですよぉぉ!信じて!
(ホント言うと、3つ目のネタは、だいぶ前ですが。とにかくこれも、JR福知山線車内での実話)
<ネタで作ったにしては、ベタベタすぎるでしょ?
 

2009-09-23

読書レポート「電子出版学入門」ほか

  
毎回毎回、「今日も雑談から」などといった出だしですよね。
今日ももちろん雑談からなのですが、毎回これを入力するのもどうかと。単語登録するか、いっそブログのデフォルトにしてしまうか。考えどころでしょうか?

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ところで、もういよいよ上半期も終わりですね。今年度も、はや半分過ぎました。
・・・・が。

私の担当している学部の図書費執行率が、すご~く低い!!
<職場を伏せていますから、書けますが。

まあだいたい想像は付いていたのですが、やはり先生方に余裕がないようですね。特に今年は、ここに書きにくい事情もあり、やむを得ないかと。
先生方に声をかけると、「欲しい本はあるが、リストにする間もない」だとか、「カタログは積んであるけど、チェックする時間がない」などという反応が返ってきます。

私の担当する学部は、それぞれの先生ごとに、ご自分用の専門書をウン万円買ってもらえるよう、予算化してあります。
かつ、それとは別に、学生用図書や、高額資料・継続図書・資料を買う予算も確保してあり、ウン万円とは別に推薦できます。
自腹を痛めず、学生用図書なども推薦できますので、それなりに選びやすい予算立てのはず(つもり)。

・・・それなのに、推薦が少ないんですよね~。お忙しいのは、百も承知していますが。

このまま、小さい小さい予算執行率で来年度予算をゴッソリ減らされるのか、それとも年度末になって膨大な購入希望が来て過労死するのか、今から恐れています。

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ところで。今日の本題です。
今日は、読んだ本の紹介をしたいと思います。本を読んだら、この場でレポートしたいと思いつつ、なかなか書けない私。今日は一念発起して、3冊ほど紹介します。

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「電子出版学入門 -出版メディアのデジタル化と紙の本のゆくえ-」


湯浅 俊彦 著 出版メディアパル 2009年 1,260円
ISBN 978-4-902251-17-3

この本は、ケータイなど様々な電子メディアで本を読むことができるようになり、「出版=紙」とも限らなくなった状況下において、出版の世界に起こった変化=電子出版について考えることを目的としています。

氏は本書冒頭で、以下のとおり定義をします。
  • 電子出版学=電子出版を研究対象とする学問
  • 電子出版=デジタル化された出版コンテンツをパッケージ系電子メディアやネットワーク系電子メディアを用いて読者に著作物として頒布する行為
その上で湯浅氏はいきなり、電子出版学は期間限定の学問である、と述べます。
いずれメディア間の融合が進み、電子出版学はデジタル・コンテンツ学に吸収されてしまうだろう、というのがその理由です。

その是非はさておき、本書は以下の構成です。
  • 第1章「電子出版学とは何か」
  • 第2章「電子出版の歴史」
  • 第3章「電子出版とさまざまなネット情報源」
  • 第4章「ケータイ読書の進展」
  • 第5章「電子出版物の生産・流通・利用」
  • 第6章「電子出版の諸問題」
1985年に三修社が「最新科学技術用語辞典」を刊行したのが、CD-ROMの商品化第1号と言われています。以降現在にいたるまで、豊富なデータをもとに、電子出版の歴史を辿りつつ、現状を分析しています。
最近では、Amazonの戦略、Googleのブック検索を巡る問題などについても、言及しています。

本書の特長の一つとして、電子メディアの刊行状況を取りまとめたのみならず、生産・流通・利用まで、トータルに捉えている点が挙げられます。
例えば、著作権とフェアユース、書誌データの整備、長期保存など、諸問題について解説をしています。

本書は単に、出版状況の変化を指摘するだけでなく、「人類の知識の伝承や保存はどうなってしまうのか」といった大所高所的な視点からも、現状を見据えた一冊です。
あとがきにある、「出版という比較的狭い領域ではなく、インターネット上のさまざまな情報源や、電子図書館などの動向と常に比較検討しながら、学際的に探究する視点が必要」という記述からも、氏のそうした見方を見て取ることができます。

私には、本書について自分の意見を展開する力はありませんので、単なる紹介に留まりましたが、ご容赦ください。
ただ、この分野に関心のある方にとっては、非常によくまとまった1冊であることだけは、記しておきたいと思います。

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「ネット未来地図: ポスト・グーグル時代 20の論点」


佐々木 俊尚 著 文藝春秋 2007年 767円
ISBN 978-4-16-660595-8

精力的な活動で知られる佐々木俊尚氏の著作で、「amazon」、「Google」、「雑誌」、「Twitter」などの20テーマについて、いかにしてビジネスとして成立し得るか、という視点でまとめたものです。

「ウェブ2.0の今後の方向性と将来性を、徹底的に洗い直した」というだけあって、相変わらずの仕事ぶりです。
最新の状況把握(書いたのは2007年ですので当時の情報ですが)はもとより、将来への見通しには感心させられます。

中でも「Google」の章は、コンパクトに要点を押さえています。ほとんどそのまま、現在の原稿にしてもいいくらい。(笑)
<逆に言えば、Googleを巡る情勢が、この2年間は本質的な変化をしなかったのかもしれません。

今となっては、クラウド・コンピューティングといった考え方がメジャーになりましたが、本書でもそうした指摘がなされています。
従来はウィンドウズがプラットフォームでしたが、グーグルの世界(これからの世界?)はウェブブラウザがプラットフォームになり、様々なアプリがその上で動作することになる、という予測です。

Googleは、20章のうち1章だけではありますが、他章と独立して読むことができます。Googleについてこれから知りたい方は、一読する価値があると思います。

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「プラネット・グーグル」


ランダル・ストロス 著 NHK出版 2008年 2,100円
ISBN 978-4-14-081322-5

私の知る限り、Googleについて最も詳細なアプローチをしている本です。
設立前後から現在に至るまで、非常に詳しくプロセスを描き、広く関係者のコメントを載せています。
盲目的にGoogleを称えるのではなく、Googleが犯してきた小さな失敗も網羅的に広い、サクセス・ストーリーとされるそのヒストリーも、困難な道のりであったことを示しています。
Googleの考え方のぶれない部分、ぶれてしまった部分などが、よく書き分けられています。

ただ、いかんせん話が細かいですので、ライブラリアンが教養的に読んでおくべき1冊であるとは言えません。もし皆さんがGoogle研究家であれば、ぜひ目を通しておいてくださいね。
<・・・って、このブログの読者に、そんな人がいるのか?

ところで。
この本のカバーと、本体のデザインの組み合わせが大好きです。
カバーは毒々しい・・・と言うか、二流アニメのようなデザインですが、本体は深いブルー一色で、一切のイラストなし。
このギャップ・・・いやコントラストは、今まで買った本の中で、間違いなく一番印象に残るものでした。
ちなみに、装丁は水戸部 功氏、装画は横山裕一氏によるものです。

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<どうでもいい独り言>

20日のエントリーでも書きましたが、シルバーウィーク5連休中、3日出勤しなければいけませんでした。
飛び飛び出勤のため、予定が全く入れられなかったのですが、結局そのまま、何も予定が入らず終わりました・・・。

世間は5連休ですのに、しかも俄か独身貴族ですのに、予定なし!?
誰かと飲みに行くでもなし、一人で何かにチャレンジするでもなし。

結局できたのは、2つだけ。
一つは、連日の空手の稽古です。道場も開いていませんので、夜の公園で一人で稽古です。
誰もいない公園で、ミットにワンツーを打ち込んだり、シャドーに励んでいるおっちゃんの姿は、かなり不信・・・もとい、不振・・・でもなく、不審。
この日も高校生くらいの一団が、横の道を通っていて、怪訝そうな目で私を見ていました。(涙)

空手の他できたのは、ブログをたくさん書くことだけでした。
ブログは、シルバーウィーク中に4件エントリーですから、私にしては驚異的ですね。
ずっと連休であれば、ブログも捗るかも。(笑)連休が終われば、必ずペースダウンしますので、アテにしないでくださいね~。

それでは、この辺で。
朝晩が冷えるようになりましたので、風邪などひかれませんように!
 

2009-09-22

第4回「自由なるライブラリーフィールド」に参加

 
当然、今日も雑談から。(笑)
今までに何度もコメントを頂き、最近は「往復書簡」にまでなっている、たきせあきひこさん。「たきせあきひこさんって誰?」という声を頂きましたので、簡単に紹介を。
<本人に、断りなく宣伝。

たきせあきひこさんは、私の同窓です。私よりいくつもお若く、一緒に在籍したことはありませんが、後輩の後輩です。
職業は、何とプロのパズル作家!これで会社まで設立した方です。凄すぎ!

 パズル作家 たきせあきひこ氏 オフィシャルサイト
 http://www.puzzlecreator.jp/

オフィシャル・サイトには、以下のプロフィールが掲載されています。

日本では数少ない(らしい)「パズル製作」を本業とする「プロパズル作家」です。2006年で作家暦10年を数えました。

主に、パズル専門誌や携帯アプリ、ゲームソフト向けにパズルを製作しています。イラスト系、数理系、ワード系問わず、幅広く活動を行っています。

カラー版「絵の出る迷路」の考案者として知られています。


普段はパズルなんて全くしない私ですが、彼の本だけは楽しめるので、わが家には何冊もあります。(笑)
今は、氏がこの夏に出した「段位認定漢字ナンバークロス200題 (白夜ムック Vol. 352 白夜書房パズルシリーズ)」にチャレンジ中です。


息子と一緒にやっています。5年生も熱中。

ちなみに今、Amazonで「たきせあきひこ」で検索すると、31冊もヒットします!ご関心のある方は、ぜひたきせあきひこさんの本を手に取ってみてください!

たきせあきひこさん、無断広告でしたが、いいですよね?(笑)

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さて、ようやく本題です。
18日(金)に、第4回「自由なるライブラリーフィールド」(以下、「FLF」)に参加してきました。
FLFは、大阪で開催しているオープン自主勉強会です。詳しくは、下記ブログをご覧ください。

 FLFブログ
 http://freedomlibrary.blog100.fc2.com/blog-date-20090901.html

上記ブログにも書いてあります通り、今回は「後期開始前のウォーミングアップ企画:図書館ガイダンスとオープンキャンパス」というトピックで開催されました。参加者は、大学図書館を中心に、30名弱といったところでしょうか。
2本の事例発表の後、参加者全員によるディスカッションが行われました。

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<事例発表1>
 「初年次教育にかかわる図書館ガイダンスの紹介事例」
 大阪経済法科大学 太田 潔 氏

太田さんはまず、一番のユーザーである大学生をめぐる状況について、説明をされました。
特に、今春とうとう4年生大学だけ(短大を除く)の進学率が50%を突破し、レベルが下がったと言われる大学1年生に対し、どのような初年次教育が必要であるか、お話を頂きました。

大阪経済法科大学では、初年次教育の一つに「大学演習」という授業を開講しておいでです。教員・職員、そして特長的であることに、上級生が一緒になって、授業を行っています。
この授業の1コマで、図書館ガイダンスを行い、新入生全員に受講させています。
授業の配布資料なども頂き、非常に丁寧なガイダンスをしていることも、よく判りました。

ユニークなのは、ガイダンスの最初に映画を数分間上演して、ツカミにしているところです。
ちなみに今年度使われたのは、「タイムマシン」だそうで。未来の図書館が、出てくるそうですよ。このツカミは、先般お話を伺った、仁上さんの手法とも一致しますね。

もう一つユニークだったのは、ガイダンスで学生さんに出している宿題です。
朝日新聞記事検索データベース「聞蔵」を使って、自分の誕生日の記事を検索し、それを100字に要約するというものでした。うーん、これ真似したいな。(笑)

ちなみに太田さんは、「『初年次教育』にかかわる大学図書館の役割についての一考察 -最近の動き-」というご発表を、『図書館雑誌』102巻2号(特集「大学図書館の現在」)94~96頁に掲載されています。ご興味があれば、ぜひご覧ください。

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<事例発表2>
 「初年次教育と大学図書館:情報リテラシーにおける「読み」の支援」
 大阪女学院大学 川崎 千加 氏

川崎さんは、まず「全入時代」について、説明をされました。
これは、100%が進学するのではなく、学力を問わずに80%以上が入学できる状況であることを、指摘されました。
次いで、初年次教育が大学への円滑な移行(単なる補習ではない)であり、導入教育が学士課程における専門教育への到達を目指すものであることを、説明されました。

大阪女学院大学では、1)初年次教育、2)情報リテラシー教育、3)キャリア教育を「読み」という視点で融合させ、トータルな自己形成スキルの取得を目指しているとのことでした。
多くの大学でも、1)+2)を志向しているとは思いますが、そこに読書という切り口で、しかも3)をセットにして自己を総合的に高める、という視点は非常に際立った観点であると思います。

いわば、生涯に渡って情報社会を生きるためのリテラシーを、読書を通じて形成することが狙いだと思います。その「読み」を支援するために図書館が大いに貢献するという考え方は、大いに共感できるものです。

ちなみに川崎さんは、昨年下記の発表をなさっておいでです。本発表と非常に関連の深い発表ですので、ご関心のある方は、ぜひご覧ください。
<私は当日、川崎さんから抜き刷りを頂いて、拝見しました。


「大学一年生を対象とする学習スキル教育とキャリア教育の融合--大阪女学院大学「自己形成スキル」の試みから」
手嶋 英貴、川崎 千加、小松 泰信
大阪女学院大学紀要 (5) pp.119〜144 2008


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これらのご発表の後に、フリーディスカッションが行われました。
私からは、講師の川崎さんに2点質問をしました。
  1. 非常に素晴らしい初年次教育プランだと思うが、2年目以降をどのように考えておいでか?
  2. 読書は1年限りの指導ではなく、継続性を持って初めて意味をなすものだと思うが、その点についてはいかがか?

そしてこれに対し、以下のご回答を頂きました。
  1. 2年目以降、直接1年目と繋がる特定の科目がある訳ではない。本学では、2年目以降もほとんどの科目でレポートが科されるし、もちろん卒論もある。そのための、そして将来のキャリアの基盤となるスキルと、全学共通の論文スタイルであるAPAスタイルを初年時で身に付けるものである。
  2. 初年次は、読むことに慣れ、幅広い読み物に触れる。その上で、自己の考えを表現する力を付けることが、この科目の狙いである。全員という訳ではないが、この科目を通じて、ある程度読書が習慣化される学生は多い。

・・・なるほど~。よく練っておいでですね!基盤となる習慣付けとスキルアップ、まさに初年次教育!明確な位置付けと目的に、感心です。

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ところでこの日、私にとって、感激的な出来事が!
初めてご挨拶した方が、すでにこのブログのことをご存じで、「ブログ書かれていますよね?」と言ってくださったのです!
ブログを開設して半年、初めてのことでした!感激!

・・・って、皆さんには、ホントにどうでもいいですよね?(笑)
でも、私には非常に感激的なことでしたので、ついつい書いてしまいました。どうぞご容赦を。

ちなみに、この日もやはり、FLF恒例の懇親会へ。
この日も、15人ほどの方々が懇親会に参加し、大いに語り合いました。私は例によって終電で、ギリギリセーフでした。
ビールをご一緒した方々とは、一気にお近づきになれるのが、いいですね!
次回がまた、楽しみです。

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<どうでもいい独り言>

先週はNIIの目録講習会やFLFに出席して、面識が出来た方が大勢いらっしゃいます。
もしかすると、そのうち何人かの方が、このブログをご覧くださるかも・・・と思うと、ちょっと緊張しています。迂闊なことは、書けないかな。(笑)

初めてご覧になる方がいらっしゃいましたら、画面右側の「当ブログの主旨」をご覧くださいね!
そこに書いてあります通り、これは知り合えた方々とのコミュニケーションツールとして使っているブログです。あまり張り切らずやっていきますので、ご覧になる方も、ゆるーい気持ちでお付き合いくだされば幸いです。

もしよかったら、ご関心があるときだけで構いませんので、ご感想等頂ければ幸いです。
メールでも結構ですし、コメントとしてご記入頂ければ、もっと嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。
 

2009-09-20

たきせあきひこさんとの往復書簡 (その2)

 
今日は、このブログに、カレンダーを新設してみました。


サンプル画像は2006年になってしまっていますが。

右側のコラムに、「当ブログの主旨」、「管理人プロフィール」がありますよね。その下に、このカレンダーを置きました。
いつ記事をアップしたのか、カレンダーがあるとよく判りますし、過去の記事も読みやすくなったと思います。いかがでしょうね?

ちなみに。
このブログのシステムBloggerには、もともとカレンダー設置機能がありません。カレンダーを作るには、自分でカスタマイズするなり、ネット上のリソースを用意するなりしなければいけません。
私の場合、「クリボウのBlogger Tips」を参考に・・・というより、そのまま流用させて頂きました。クリボウさん、ありがとうございました。

 「クリボウのBlogger Tips」
 http://www.kuribo.info/

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さて、今日の図書館ネタです。
今日は、「自由なるライブラリーフィールド」のことを書こうと思っていたのですが・・・当日の配布資料を、職場に忘れてきてしまいました。
資料なしでは、書きにくいところもありますので、こちらのアップはしばしお待ちください。

ちょうど今日、たきせあきひこさんから先日のエントリーについて、新しくコメントを頂きました。今日は、そちらへレスをしたいと思います。
まず、頂いたたきせあきひこさんのコメントを、改めてご紹介します。


こんにちはー。バタバタしていて反応が遅れてすいません。

ちょっと乱暴にまとめちゃいますが、
「今のシステムが、本の価格を押し上げ、書店の利益幅を圧迫している。それが書店のデメリットである」
という回答をありがとうございました。

この内容について、いつも本当にそうなのかな? という疑問が消えないんですよね。

まず、なんで返品を見越して本を作るのか。

当然、返品率を抑えようと思えば抑えられるわけですよね。配本を減らせばいいんだから。でもそれをしないのは、(広告と割り切って)多めに配本して露出を増やした方が売れるからで、そこでの利益の方が、たとえ返品があったとしても大きいからですよね。

つまり、配本数を抑えれば、逆に売れなくなってしまい、むしろ値段を上げざるをえなくなる。そういう状況もあるんじゃないのかと。これこそ負のスパイラルだなぁ、と。

4割の返品が、どこでも悪玉のように取り上げられますが、ここを本以外の他の商品にはあってあたりまえの<宣伝広告費の部分>ととらえれば、それほど高コストではないんじゃないかと、つい思っちゃうんですよね。

例えば…と書きはじめると長くなっちゃいますので、この辺で。

それ以外の思うところは、「大手への優先配本」などの問題点も見えてきましたし、某メーリスに書いた感じですね。ちょっと公では言いづらい内容かなぁ。

まぁ、この辺の議論は出版社や取次の人にも話を聞きながら進めたいですね。でないと、現実とかい離していっちゃいそうで、怖いですね…(^-^;;


・・・というご意見でした。
たきせあきひこさん、コメントをありがとうございました!
早速、コメントに対して、いくつか思うところを書いてみたいと思います。


ちょっと乱暴にまとめちゃいますが、
「今のシステムが、本の価格を押し上げ、書店の利益幅を圧迫している。それが書店のデメリットである」
という回答をありがとうございました。


端的なまとめを、ありがとうございます。
その後の部分「書店がリスクを背負って、主体的な品定めをしないこと、これこそが再販委託制度の一番のデメリットではないでしょうか?」という部分も、最重要ポイントかと思っています。


4割の返品が、どこでも悪玉のように取り上げられますが、ここを本以外の他の商品にはあってあたりまえの<宣伝広告費の部分>ととらえれば、それほど高コストではないんじゃないかと、つい思っちゃうんですよね。


宣伝費ですか!本を刊行されるたきせあきひこさんのお立場ならではの、いい視点だろうと思います。
正直、そういった着眼点は欠けていましたので、考えさせられるところ大です。

返品率が高くなる理由について、前回触れられなかったことがあります。
出版業界全体がおしなべて資金に余裕がなく、極端な自転車操業であることが返品率を高めている、という指摘です。

例を挙げながら、説明しましょう。
例えば、600部しか売れない本を、ある出版社が出すことになったとしましょう。
この出版社は、600部しか売れないと見込みながらも、1,000部刊行する訳です。それを取次に全て出すと、1,000部分の代金が入ってきます。

数か月後に400部が返品されてくると、当然その分を払い戻すことにはなりますが、何ヶ月間は400部分が浮いて使えることになりますよね。
これが、出版社にとっては、非常に大きな運転資金になっているということなのです。

大手出版社ですとそうでもないのかもしれませんが、大半の中小出版社では、運転資金にすら不自由しているのが現状と聞いてしています。
上の例でいえば、1タイトル毎に400点分の運転資金が、数ヶ月に渡って無利子で使えることが非常に大きく、1タイトル当たりの出版点数とともに、新刊のタイトル数を増やす直接的な一因になっているという訳です(もちろん、余分に刷った本が売れれば、万々歳です)。

・・・と書いてはみたものの。
これがどこまで、実情に見合った指摘なのか、定かではありません。
繰り返しになりますが、出版に関しては、私は全くのド素人。そもそも、ここに好き勝手に書けるようなレベルではありません。(笑)


それ以外の思うところは、「大手への優先配本」などの問題点も見えてきましたし、某メーリスに書いた感じですね。ちょっと公では言いづらい内容かなぁ。
まぁ、この辺の議論は出版社や取次の人にも話を聞きながら進めたいですね。でないと、現実とかい離していっちゃいそうで、怖いですね…(^-^;;


そうですね!例のMLにも投げて頂いたおかげで、いろいろなご意見をお聞きすることができ、勉強になりました。
おっしゃる通り、出版社や取次の方にも、お話を伺いたいところです。
その意味で、先日訪れた大阪屋さんで伺ったお話は、いろいろと勉強になりました。<特に、オフレコ話が。(笑)

例によってとりとめがなくなりましたが、今日はこの辺で。
たきせあきひこさん、コメントをありがとうございました。ぜひまた、こうした形で意見交換ができればと思います。どうぞよろしくお願いします。

もちろん他の方々からも、ご意見や情報提供を頂きたいと思っています。
ぜひぜひ、よろしくお願いいたします!

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<どうでもいい独り言>

皆さん、シルバーウィークは、いかがお過ごしでしょうか?
私は、5連休中3日間が出勤で、しかも飛び飛び出勤なので、連休が一度もありません。

妻子は、初日から実家に遊びに帰ってしまいました。
悲しいことに、仕事以外のスケジュールは全くありません。子どもたちがいないとスケジュールがないとは・・・日頃いかに、子どもたちと時間を過ごしているのかを、再認識。
<いいお父ちゃんでしょ?

仕方ないので、2日半の休みの間に、ちょっと詰めていろいろとやってみようかと思っています。
一つは、このブログのための整理です。アップしたい情報はいっぱいあるのですが、生来の無精者で、全然まとまらず・・・。この機に、読んだ本の読書レポートなども、書いておきたいところですが。<きっと無理。

カレンダー以外にも、機能的にアップしたいこともあります。少しずつですが、いろいろ試していこうと思います。ご意見等ありましたら、ぜひお聞かせください。
 

2009-09-19

目録システム講習会、無事終了!

 
お判りかと思いますが、今日も雑談から。
お得意の家庭ネタです。(笑)

今日、泥酔して終電で帰宅すると、わが家の洗面台に、突然オブジェが。


実はこれ、学校の作品展に出していた、息子の創った暖簾です。
アップにしてみると、なかなかの見栄え。
担任の先生のコメントが付いたままなのが、いい。(笑)


息子はなかなかの凝り性で、手先も器用です。
7月のエントリーでご紹介した、お手製岡田淳文庫も良かったですけれど、この暖簾もいい作品じゃないですか?

 7月31日エントリー「岡田淳さんとお会いできました!」
 http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/07/blog-post_31.html

明日の朝、顔を洗うときに、きっとニッコリする私。
<こういう親バカな自分も大好き。

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さて。
17日に書いた、国立情報学研究所(NII)の目録システム講習会の続報です。
今日、ようやく3日間続いた講習会が終わりました。大抵のところは、昨日書いてしまいましたので、もう特にないのですが。

NIIからは、細かい内容まで指定されてはいないようですね。言ってみれば、各会場校に手順も委ねられているようです。
私が言うのもアレですが・・・会場校であった関西学院大学が独自の発案でやっている、グループでの目録作成は、非常に良かったです。

何人かで取り組む分、ちょっと(かなり?)ひねった本を渡され、その目録を作成する、という課題です。
私たちがもらった本は、別の洋書のstudy guideで、それと別書誌を作るのが、正解だったようです。
途中までしっかりと騙されていて、PTBL(親書誌)をstudy guideシリーズだと思っていましたら、study guideが書名でした。

しかも、study guideが初版なのに元の本が第6版で、一見study guideが6版に見えるひっかけぶり。よくまあ、こんな例題を見付けてきたものです。(笑)

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それと、講師のN先生に教えて頂くよう、お願いしていた件について。


せっかくなので、講師のN先生には、タイトル(TRフィールド)からのキーワードの切り出しについて、帰りに一つ質問をしておきました。
辞書ファイルに持っていない漢字は、キーワードとして切り出してくれるのか、ということです。

平仮名は分かち書きを入力するので、単語単位で検索できるのですが、漢字は分かち書きを入力しませんよね?
そのため、例えば「星飛雄馬の人生」という本があったとして、「飛雄馬」という言葉を、システムがキーワードとして切り出すことができるか、という質問です。


結論を言うと、おそらく無理だろう、とのことです。
書名から切り出されるキーワードは、平仮名は分かち書きデータそのもの、漢字は平仮名をもとに、自動的に辞書ファイルが抽出するもののようです。
ですので、辞書ファイルに絶対ない「飛雄馬」などは、キーワードに成り得ないだろう、とのことです。
<分かち書きがあるので、平仮名で「ひゅうま」と入れると、ヒットする訳です。

ふ~ん、なるほどね~。予想しないでもなかったですが、平仮名と漢字で、検索結果が異なるのですね。勉強になりました!
朝私が着くのを待ち構えていて、一番に教えてくださったN先生に感謝です!

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3日間、長いような、短いような講習でした。
(絶対に読まれていないとは思いますが)講師の皆さん、ありがとうございました!

ちょっと、肩と腰に負担が来たかな?この半年、じっとできる状況ではなくて、30分以上椅子に座っていることがないもので。

繰り返しになりますが、多くの方々と知り合えたことが、非常に嬉しいことでした。図書館1年生の私にとって、図書館界のパイプを作ることは、とっても大切です。皆さん、今後もお付き合いをお願いします!

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<どうでもいい独り言>

数日前、空手ネタで面白いニュースがありました。
大阪で、空手三段の女性が強盗をノックアウトして、警察に突き出したそうで。(笑)
ちなみに、犯人は24歳で、この女性は45歳!

犯人に巴投げを決めるわ、羽交い絞めにするわで、見事に取り押さえたそうです。親子ほど、若いお兄ちゃんを倒すとは・・・!
しかも、犯人に大怪我をさせるといけないので、手加減したとのこと。

この女性、空手歴30年以上!
私などはたった9年、まだまだヒヨッコですね~。
いつか強盗を取り押さえる日を夢見て、明日からまた頑張ります。
<今日は泥酔しているので、もう無理です。

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ちなみに今日泥酔しているのは、「自由なるライブラリーフィールド」の勉強会+懇親会に参加したからです。
前回と違って、今日は終電にギリギリ乗ることができました!

また明日くらいに、「自由なるライブラリーフィールド」のことも、アップしますね~。
 

2009-09-17

NII目録システム講習会 (まだ受講中)

いつものごとく、雑談から。
よく考えると、最後も雑談ですから、このブログは雑談に始まり、雑談に終わります。
<素晴らしいでしょ?

前回のエントリーの自己レスなんですが。
突然企画、<井上の好きなプロ野球プレーヤーランキング>!

 1.野茂
 2.ドラ山本
 3.桑田
 4.イチロー
 5.河本(マリーンズ)
(※ナマで観たプレーヤーに限定)

何という失態!
私の敬愛する、ブライアントさんを忘れていました!やっぱり、ビールを飲みながら書いたら、ダメだ~。

本来であれば、2番目にブライアントさんを入れなければいけません。パ・リーグが一番熱かった時代に、一体何本のホームランを見せてもらっただろう・・・!
場外ホームランがちょうど自分の頭上を飛び越えていった一撃、千葉マリンで電光掲示板(バックスクリーンではなく、その上)に直撃した一発、決して忘れられそうにありません。

・・・いや、ちょっと熱くなってしまいました。別にどうだっていいんですが、やっぱり訂正しておかないと、気がすみません。(笑)

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さて、本題。
昨日から、関西学院大学図書館(西宮上ケ原キャンパス)にて、国立情報学研究所(NII)の目録システム講習会を受講中です。

 NII 目録システム講習会
 http://www.nii.ac.jp/hrd/ja/cat/index.html

 関西学院大学図書館(西宮上ケ原キャンパス)
 http://library.kwansei.ac.jp/

この講習会は、「目録所在情報サービス参加機関の目録業務担当者が共通に理解しておくべき、総合目録データベースの構成、内容、データ登録の考え方(入力基準)を修得する」ことを目的としたものです。
目録担当者を対象にしているとは思いますが、比較的キャリアの浅い方に、基本を説明するものと理解しています。
今回は、今週水曜日から金曜にかけて、3日間まるまるかけての講習会です。

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私を知る何人かの方々からは、「何で今さら?」と言われたりもしたのですが。
<特に講師から。(笑)

私は以前、大学図書館にも10年余りいましたが、そのほとんどは利用サービス部門でした。整理部門のときも、分類しかしたことありません。
要するに、目録に関しては、全くのド素人!

周りの方々は、何だかいい方に誤解してくださっているようですが、学校時代に目録を学んだのも15年以上前のことですし。本当に、白紙で受講です!
<それより何より、当時は学ぶ意欲ゼロの自堕落学生。

今の短大図書館は4人しか常勤スタッフがいませんが、少人数にも関わらず、業務の共有がほとんどできていない状況です。目録も、今の担当者の優秀さに頼ってしまい、任せっぱなしなのが実情です。
今回の講習会を機に、私も基本だけでも目録のことを勉強して、最低限の関与をしていこうということです。

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この講習会の長所は、細かい目録規則の説明ではなく、システムそのものの概要や総合目録の考え方を学ぶ点に主眼を置いている点です。
きちんと考え方が理解できていれば、細かい規則などは、テキストを見ながらやっていけばいい、ということでしょう。このスタンス、非常に素晴らしいですね~!

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まだ2日目を終えたところですが、いろいろと参考になるところ大でした。やっぱり、参加して良かったなあ、と。
現時点までに学んだことのうち、特に重要なポイントは、以下のようなものです。
  • 総合目録は、共同でデータ作成・維持しているもの。品質維持が、非常に重要。
    データの扱いには、非常に慎重になる必要がある。データそのものの誤りは言わずもがな、書誌の二重登録等、厳禁!
  • 目録作成は、検索するユーザーの視点が大事。
    検索しにくい書名であればVTフィールド、特記すべき情報があれば注記を使うといった心配りを。
  • どのフィールドから、どのように検索キーが切り出されているか、理解しておくことが大事。
    これを知っておけば、自分が検索するときに違ってくる。

何を当たり前のことを・・・と思っていらっしゃいます?(笑)
いや、本当に当たり前のことなんです。それを改めて、しっかりと理解したということです。今までは、本当には判っていなかったので。

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ところで。
今回の受講は、25名でした。1人1台のPCを使って、トレーニング用環境で実際にいろいろと研修を行うことができました。
関西学院大学からは、全体に説明する講師の他、フロアを回る補助講師が何人も来てくださっていたので、非常に良かったと思います。

せっかくなので、講師のN先生には、タイトル(TRフィールド)からのキーワードの切り出しについて、帰りに一つ質問をしておきました。
辞書ファイルに持っていない漢字は、キーワードとして切り出してくれるのか、ということです。

平仮名は分かち書きを入力するので、単語単位で検索できるのですが、漢字は分かち書きを入力しませんよね?
そのため、例えば「星飛雄馬の人生」という本があったとして、「飛雄馬」という言葉を、システムがキーワードとして切り出すことができるか、という質問です。明日、昼休みにでも教えてもらおうかな。
<N先生、よろしくお願いします!

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さて、いつもの話になりますが。
今回の講習には、いろいろな大学・機関から、いろいろな方が来られています。今回も、大勢の方々と、お近づきになることができました。
単にこの場でご一緒してサヨウナラ、ではなく、ずっとこうしたご縁を大事にして助け合っていきたいですよね。
気軽にメールで問い合わせや頼みごとができる、そんな関係を築いていきたいと思います。皆さん、どうぞよろしくお願いします!

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・・・さあ、今日は早めに休まないと。
いろいろ仕事もあって、この数日あまり睡眠時間を取れていません。おかげで、不謹慎にも2日間、欠伸を連発してしまいました。
<しかも、最前列で。関心があるのに、欠伸は出る・・・。

まだ最終日が残っています。もう少ししっかり、勉強してきたいと思います。
しかも明日の夜は、15日のエントリーに書いた「自由なるライブラリーフィールド」!

9月15日エントリー 「勉強会のご案内: 「自由なるライブラリーフィールド」と日本出版学会」
http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/09/blog-post_14.html

明日のダブルヘッダー、頑張って来ま~す!
講習+FLFに100%、その後の懇親会にも100%です!

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<どうでもいい独り言>

今日、ちょっと嬉しかったこと。
講習会でお隣になった、初対面の大阪某大学のIさんと。
いろいろと話をするうち、「もしかして、「大学の図書館」の表紙に記事を書かれていませんでした?井上さんのお名前だったような?」と。

僕が、異動後に「図書館で働くということ」という拙文を書いたとお答えすると、「読みました!とっても良かったので、同僚にも紹介しました!」とおっしゃって頂きました。

社交辞令が85%くらい(高!)入っているかもしれませんが、それでもやっぱり嬉しかったですね~。
皆さんも、お知り合いが何か書かれていたら、すぐに読んで感想を伝えてさしあげてください。やっぱり書いた本人は、読んで頂くと、嬉しいものですよね!

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<どうでもいい独り言>(その2)

とうとう、新内閣が発足しましたね!
これから良かれ悪しかれ、日本が大きく変わるのでしょう。幾許かの不安と、それよりも大きな期待を感じています。

ところで、その報道を見た、私の娘の発言がふるっていました。

「この人、新しいソーリダイジン?前のベートベンみたいな髪型の人は?」
-もしかして、小泉さん?

「このソーリダイジン、めっちゃ長くやれそうやで。」
-最近の総理大臣が、バタバタ倒れていったのを、もしかして知ってんの?

「うん、ソーリダイジンにしては、まあまあの顔やな!」
-そこまで、よう言うた!
 

2009-09-15

勉強会のご案内: 「自由なるライブラリーフィールド」と日本出版学会

 
今日も例によって、雑談からスタートです。

やりましたね、イチロー!
ついに、前人未踏の9年連続200本安打達成です!
私も、かつての(今も?)野球バカとして、嬉しい限りです!

思えば、イチローが一軍に定着した1994年、オープン戦からすごく際立ったプレイで、ファンに愛されていましたね。
<私は当時、藤井寺や日生球場などで観てました。

イチローが、その1994年に200本安打を達成したとき、グリーンスタジアムでナマで観ていたことが、未だに私の自慢です。
この日、あと3本まで迫っていましたので、「こりゃ~一気に達成するで!」と。当日は大阪に出張していたのですが、阪神間を通り抜けて、神戸の球場に駆け付けたのが、いい思い出です。
予想どおり、マリーンズ戦で一気に3安打して、見事200本安打達成!

あれ以来、ずっとイチローを応援しています。
そしてこれからも、ずっと応援します!頑張れ、イチロー!

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突然企画、<井上の好きなプロ野球プレーヤーランキング>!

1.野茂
2.ドラ山本
3.桑田
4.イチロー
5.河本(マリーンズ)
(※ナマで観たプレーヤーに限定)

ちょっとコアなファンですか?(笑)

ちなみに、私は今でも観戦大好き。プロ野球に限らず、どんなカードでも観戦に駆け付けますので、野球でしたらいつでもお誘いください!行っちゃいますよ~?
<プロ野球の特定チーム贔屓ではなく、野球そのものの大ファンです!

昔は熱~い野球サイトを作っていて、たまに本や雑誌などに、取り上げられたりもしました。見てみたい方は、ご一報を。(笑)

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ところで、ようやく本題です。
今日は、私が参加予定の勉強会を2つご紹介します。
(私は一参加者であり、主催側ではありません)
もうあまり日がありませんが、特に関西の方、ご都合が付くようでしたら、ぜひご一緒しませんか?

1.「自由なるライブラリーフィールド」(「FLF」といいます)
http://freedomlibrary.blog100.fc2.com/blog-entry-28.html

E社の花田さんと、O大学のN村さんが世話役をしてくださっている、自主勉強会です。
次回は、今週18日(金)、大阪にて開催です!当日のプログラム等は、上記ブログをご覧ください。

FLFは非常に熱心な方々が多く、勉強会の後の二次会が盛り上がることが特長です。ここの二次会で知り合った方々とは、後々までお付き合い願えそうですよ!
<名刺をいっぱい持って来てくださいね!

事前申込み制で、先着30名限定です。参加される方は、今すぐ上記ブログをご覧ください!


2.日本出版学会
http://www.shuppan.jp/index.html

まだ学会の公式サイトには、情報がアップされていないようですが、大図研のメーリングリストに情報が流れていましたので、転載します。


日本出版学会2009年度第3回(通算第60回)関西部会のご案内

「デジタル環境下における出版と図書館―Googleブック検索訴訟和解案と国立国会図書館の資料デジタル化の動向を中心に」

 2008年10月、米国でグーグル「ブック検索」著作権訴訟の和解案がまとまり、出版社や作家からなる非営利組織が「版権レジストリ」を作り電子データの扱いを登録することで公開の仕方をコントロールすることになった。この和解案が米国外で出版された書籍にも適用されることが明らかになったために、日本の著作権者や出版社にとってはまさに「黒船来航」のような事件となった。

 一方、国立国会図書館は資料保存を目的とした資料のデジタル化に関する著作権法改正を受けて、2008年度から出版社団体、著作者団体等と関係者協議会を行い、2009年3月に資料デジタル化及び利用に関わる第一次合意を取りまとめた。さらに2009年5月には所蔵資料を大規模にデジタル化する127億円の補正予算が成立し2011年度までに約90万冊の資料をデジタル化することになっている。

 本報告ではこのような出版メディアを取り巻く大きな変化の中で、出版と図書館のはたすべき役割について改めて整理し、「競合」から「協同」をめざす今後の道すじを検討する。

報告者:湯浅 俊彦会員(夙川学院短期大学)
日 時:2009年9月25日(金) 18時30分~20時30分
会 場:関西学院大学大阪梅田キャンパス 1408教室
http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/

大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー14階
*「梅田コマ劇場」「ホテル阪急インターナショナル」のあるビルです。
 オフィス用エレベーターをお使いください。
交 通:阪急梅田駅茶屋町口徒歩5分 JR大阪駅北口徒歩8分 地下鉄梅田駅徒歩8分

参加費:会員300円・非会員500円
会員でない方の参加も大歓迎です。当日直接お越しください。
終了後,懇親会を予定していますので,ご自由にご参加ください。

関西部会担当:湯浅俊彦
連絡先:夙川学院短期大学
〒662-8555 兵庫県西宮市こしき岩町6-58
TEL:0798-73-3755(代表) FAX:0798-73-9136


私も非会員でありながら、関心あるテーマのときには、ちょくちょく出版学会さんには寄せて頂いています。
今回も、バッチリ自分のストライクゾーンですので、ぜひぜひ参加させて頂こうと思っています。

ちなみに、出版学会さんも懇親会が熱いです!
勉強会だけで終わるのは、絶対にもったいないので、二次会で多くの知り合いを作りましょう!私もずいぶん、こちらでいろいろなご縁ができました。


以上2件、よろしくお願いいたします。
こうした勉強会は、直接的な知識だけではなく、その後ビールをご一緒した人たちとのパイプを作ることができるのが、一番の魅力です。
もしよかったら、ぜひご一緒しましょうよ~!

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<どうでもいい独り言>

実は私、職場で図書館や学部資料室の方々などに、メールマガジンをお送りしています。
半ば迷惑メールかもしれませんが、50数名の方々に、強制送信。
<敵もさる者で、Outlookの自動仕分けで、ゴミ箱に直行させているという噂。

そのメルマガが、先日とうとう100号を達成しました。
最近はもっぱら、このブログのネタを使い回しているので、あまり作成が苦にならなくなりましたが、以前はなかなか大変でした。
1回辺りの文字量は、おおむねこのブログのエントリー1本と、ほぼ同程度と思ってください。

「100号達成!」と言っても、ほとんど職場からは反応がないので、仕方ないので自分で飲み会を設定しようとしたのですが。
希望日を聞いても、これまたほとんど反応がな~い!!

そうこうしているうちに、今月の金曜は上記FLFなどでふさがってしまいましたし。・・・どうしようかな~。

いっそこのブログで飲み会を企画したら、誰か来てくれるかな~、と思ったり。どなたか、お誘いしたら、お付き合いくださいます?
希望者は、井上までご一報を!(笑)
 

2009-09-13

たきせあきひこさんとの往復書簡

みなさん、ネット書店は利用されますか?私は、よく「本やタウン」を使っています。

 本やタウン
 http://www.honya-town.co.jp

勤務先の生協が、ニッパンと取引しているため、私もそのままニッパンのサービスである「本やタウン」を使っているのです。それは、

  ● 本やタウンで発注、店頭受取りを指定
      ↓
  ● 学内生協の店頭で受け取る
      ↓
  ● 通常の店頭にある図書と同様、10%オフ(!)で精算

・・・という訳なのです。
(ご存じかと思いますが、大学などの生協は、通常図書は10%引きです)
本をそれなりに購入する私にとって、10%オフは、非常に大きいです!年単位で考えると、2~3冊くらいは、タダでもらうの勘定になりますから。

ついでに言うと、金券ショップで図書カードを買っていますので、さらに数パーセントの割引になりますね。大学などで本代をたくさん払う方には、お薦めの方法ですよ!

ところで、ネット書店と言えば。
Amazonが、11月4日まで購入金額に関わらず、送料を無料にするキャンペーンをやっています(通常は1,500円以上の購入に対してのみ、送料無料です)。

 Amazon.co.jp
 http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html/ref=amb_link_84390256_2?ie=UTF8&docId=1000267366&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=foil-top&pf_rd_r=0Z9EFM31BVMWZT49Z19E&pf_rd_t=101&pf_rd_p=466819076&pf_rd_i=465392

客の反応を見ながら、続行を検討するという話もあるようです。
ネット書店にとっては、1,500円の購入くらいで送料を負担すると赤字になると思いますが、それを取り戻せるくらい、新たな顧客を増やすことができるのでしょうか?

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さて。
先日、たきせあきひこさんから、以下のコメントを頂きました。

個人的には、再販制度がもたらしている書店の不利益ってぱっと思いつかないのですが、もしよければ、井上さんの考える書店の不利益を教えていただけないでしょうか?

わたしは再販制がなくなると、出版社が冒険ができなくなる気がしていて(買い切りだと書店が確実に売れる本しか仕入れてくれないため)今のように色々な本が書店に並ばなくなるのではないかと思って非常に危機感を抱いています。

今のように毎月じゃんじゃん新刊が出せるという状況は、本を作る側にもメリットが大きいですし、いまいち、再販制のデメリットが分からないんですよね…。

「返品制度(再販制)があるから安心して新しいジャンルの本が入れられるんだよねぇ」

前にバイトしていた本屋の店長の言葉ですが、書店や読者にはメリットの方が大きいんじゃないでしょうか?

素人なのであまり良く分かっていないので、そのうち、記事にまとめてみていただけたら嬉しいです。


私こそ素人ですが、思うところをお伝えしたいと思います。事情が判っている方からすると、いささか的外れになるかもしれませんが、どうぞご容赦を。

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まずは再販制度と、それとセットの委託販売制度について、乱暴に要約しますと、
  • 再販制度:
    書店が本を売るときは、定価で販売しなければいけないという制度。再販売価格維持制度のこと。
  • 委託販売制度:
    出版社が書店に、本の販売を委託すること。通常の場合、一定期間内であれば返品可能。
・・・といったところでしょうか。

そうそう、再販制度については、7月12日のエントリーでも触れましたね。

 7月12日エントリー「再販制に乗らない本。ポット出版の試み」
 http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/07/8-24-9-1-200971800-1-asahi.html

出版社・取次・書店が再販委託販売契約を結ぶことで、上のような状況となっています。

そこで、たきせあきひこさんのおっしゃる「再販制度がもたらしている書店の不利益」なのですが・・・私が考える書店の不利益は、直接的な不利益がないことです。

・・・と言っても、説明になっていませんよね。
ご指摘のとおり、現在の再販委託制度のもとでは、書店にはリスクがほとんどありません。再販制度ゆえに、どの書店も一律の定価販売となり、価格競争をする必要がなくなります。
また、委託制度により、売れなければ出版社に返してしまえば、金銭的なリスクもありません。

価格競争の話は置いておくとしても、委託制度により返品自由ということが、問題なのだと思います。
書店は売れない本を、どんどん出版社に送り返します。それは当然ですよね、負担がないのですから。そのため、ここ何年も国内の返品率は40%にも上ります。

本が100冊発送されて、そのうち40冊が出版社に返送されてくるなんて、素人目にもおかしいですよね?

出版社は、100冊コストをかけて印刷するのに、そのうち60冊分しか売れません。
しかも、40冊分の裁断なり廃棄なりのコストを負担しなければいけません。
そうした負のコストを負担するためにも、60冊で利益回収できるよう、価格を高く設定する必要が出るのではないでしょうか。

まあ、出版社の印刷コストはいいでしょう。部数を作れば、単価も下がりますし、それほど大きくは本代も上がらないでしょう。

取次は、もう少し切実かもしれません。
100冊を書店に送るだけではなく、40冊を出版社に戻すために、多大なコストをかけています。マンパワーもそうですし、返送料も取次が負担することが一般的です。このコストたるや!

こうして高コスト体質になることが、最終的に書店に跳ね返ってきているように思えます。
60冊で利益回収できるよう、高く価格設定された本を売らなければいけないので、当然売るのが難しくなりますよね。
また、こうした関係の中で設定されているのですから、高コスト体質同士の中で、書店の利益幅(通常22%程度)が大きくならないのも当然でしょう。

これが結局、書店にとってのデメリットになっていると思います。自分のメリットが、巡り巡って、最終的にはデメリットになってしまうのではないでしょうか。

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しかし、一番のデメリットは、そこではないと思います。
コストの問題などより、返品を前提に安易に仕入れをしてしまう書店が、どこまでプロフェッショナルでいられるのか、という問題があるのではないでしょうか。

「どうせ返せるから、とりあえず入れておけばいいや」くらいの感覚で、仕入れをしているとしたら、魅力的な棚づくりはできないように思います。
<いささか、理想論に過ぎる感はありますが。

小さくても、岩波文庫をしっかりと並べている書店もあります(ご存じかと思いますが、岩波書店は、委託でなく買切で商品を卸しています)。
こういう書店に入ると、思わずニヤリとして、1冊買って帰ろうかという気分になります。
買切でしか卸さない出版社の本を置いている書店は、返品不可というリスクを背負って、棚を作っているということですね。

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そもそも、自分で仕入れをしている書店などは、もうほとんどないようですけれどね。
今は基本的に、取次がパターン化して配本してきますので、書店はほとんど「届いてみるまで、何が来るか判らない」状態のようです。

言ってしまえば、ほとんどの書店は、商売道具の仕入れを、完全に他人に任せてしまっているのが現状のようです。悲しいかな、主体的に本を揃えている書店は、ほとんどないとのことです。
<選書を業者さんに委託してしまう図書館も、ありますけど。

一部であっても、自分で本を選んで、出版社や取次に注文を出している書店は、かなり少数派です。そうした書店が、自前で本を揃えようとする際に、返品制度のおかげで大胆な仕掛けができる、というのなら嬉しいことですけれどね。

書店がリスクを背負って、主体的な品定めをしないこと、これこそが再販委託制度の一番のデメリットではないでしょうか?

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とりとめのない文章になりましたが、たきせあきひこさんの書き込みに対して、思うところを書いてみました。
「デメリット」について、ということでしたので、この制度の負の面について、主に書いてみました。ご指摘のように、再販制度によって、小売店が助かっていることは否定しません。
むしろ再販制度こそが、10年くらい前までの盛況を生みだしたものと理解しています。
ですが、そこまでなかなかまとめ切れそうになかったもので…今日はこのくらいで。(笑)

書店の現場も、取次や出版社のことも何も判らないまま、書いてしまっています。あくまで素人なりの、知らない者の発言として受け止めて頂ければ助かります。
誤りのご指摘等がありましたら、ぜひお聞かせください。

たきせあきひこさん、これでとりあえず回答とさせて頂いてよろしいでしょうか?ご意見等、お聞かせ頂ければ幸いです~。どうぞよろしく!

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<どうでもいい独り言>

先日、空手道場で一日館長になってきました。
館長が直接指導くださる支部なのですが、急用でご不在のため、私がご指名を受けました。
この日は、少年部だけ(=大人への指導はありません)ではありましたが、少しだけ緊張しながらも、一日だけ館長代理を勤めました。
<後ろで親御さんがご覧になっているのが、嬉しくもありますが、プレッシャーでもあります。(笑)

それにしても。
人に物事を教えるというのは、本当に難しいですね。まして、子どもたちに教えるとなると、なおさらです。

この日、私がテーマとして考えて行ったのは、どうして基本が大事なのかを考えてもらうことでした。例えば、構え方一つとっても、そうです。
空手は、ボクシングのように、両手を上げて構えますが、たいていの子どもたちは、何故手を上げるのか考えず、ただ単に手を上げようとしているだけです。

どうして、手を上げるのか。どうして、そこに手を置くのか。
それを考えれば、少なくとも試行錯誤のスタート地点は限定されるように思います。そうしたことを、館長のご指導と違う言葉で伝えたいなあ、と。

この日の指導で、それがうまく伝わったかどうかは、判りません。
ですが、人に物事を伝えるということについて、久しぶりに考えさせられた一日でした。少し、いい体験をすることができました。
 

2009-09-09

岡田淳さん「放課後の時間割」を読んで・・・児童文学の持つチカラ?

  
とうとう井上家にも、アレがやってきました!
何がやってきたか、以下の三択から選んでください。

 1)インフルエンザ
 2)裁判員制度の呼び出し状
 3)メタボおっさん対象再検査

正解は、文末の「どうでもいい独り言」にて。(笑)

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さて、今日は岡田淳さんの話題です。
岡田淳さんについては、先日の記事「岡田淳さんとお会いできました!」で取り上げたとおりです。わが子たちのアイドル!(笑)

 7月31日記事「岡田淳さんとお会いできました!」
 http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/07/blog-post_31.html

児童文学作家として、精力的な活動を続ける岡田淳さん。
今回、息子に勧められて、「放課後の時間割」を読みました。


写真は、「放課後の時間割」の表紙です。
子どもたちの岡田淳文庫から取り出したので、息子お手製の帯が付いています(しかも、帯は2種類!)。

私が読んでいたら、息子は岡田淳さんを読むため専用の栞を作ってくれました(写真左)。
もちろん栞や帯に描かれているたくさんのイラストは、岡田淳さんの著作に出てくるキャラクターです。(笑)

ビール片手に、息子の推薦する本を、お手製の栞と帯を手に堪能する、最高!いや~、ええ息子に育ったな~。
<育てた私が偉いのかも?

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さて、読んでみての感想。
すげ~人じゃの~、岡田淳さん! <愛媛風に表現。

久しぶりに面白い本を読みました。
子どもの頃、夢中になって本を読んでいた感覚を、思い出させるような。
懐かしさでもあり、ある種の憧憬でもあるような。
岡田ワールドに引き込まれる、というと陳腐すぎますね。
「心温まる」と言うとまた違うのですが。子どもの頃の自分の感性に、ジャストミートといった感じでしょうか。
適当な言葉を持たない自分が、もどかしい。(笑)

本書は、アンソロジーと言おうか、短編集と言おうか、独特の構成になっています。
私がここで、詳しいストーリーを書いても仕方ありませんから、省きます。

ちなみにわが家は、全員この作品を読みました。
子どもたちには負けますが、両親とも何作かずつ、岡田さんの作品を読んでいます。
僕は「二分間の冒険」、「びりっかすの神様」、「ムンジャクンジャは毛虫じゃない」に続いて、4作目。これが一番、ツボに来ました!

もしちょっとでも児童文学に関心がある方や、小学生前後のお子さんがいらっしゃる方でしたら、ぜひこの本を手に取ってみてください!
これがダメなら、僕が勧められる児童文学は、「ホビット」くらいしか残りません。(笑)

こうした作品を読む機会に恵まれますと、児童文学というものが持っているものについて、考えさせられます。
こうした作品は、単に子ども向きに平易に書いた本に留まりませんね。
大人にも何かを感じさせる・・・それがどういった意味を持つのかは、読んだ大人一人一人が考える、もとい、感じ取るものなのでしょう。

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ついでに言い足しておきますと。
この本の魅力を表せるとは思えませんが、客観的な評価として言うならば、この作品は「日本児童文学者協会新人賞」を受賞しています。
私が勧めるだけではなくて、誰しもに響くものなのでしょうか。

ちなみに先週、某江戸川乱歩賞受賞作を買って読んだのですが、はっきり言って、「放課後の時間割」の方が、10倍も夢中になりました~。

まあ賞を取っているかどうかなんて、読者にとってはどうでもいいことです。
要は、その作品が自分に何かを訴えるかどうか、ですよね?
その意味において、本当の傑作でした!皆さんも、ぜひ!

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<どうでもいい独り言>

冒頭に書きました、井上家にやってきたアレ。
正解は、1)インフルエンザです!<嬉しくない。
今の時点では、感染者は1名。

岡田マニアの息子が、金曜に腹痛を訴えまして。
土曜には、発熱。日中は37度台でしたが、夜に突然39度!日曜に一度下がって、その夜に今度は39.4度をマーク!
幸い熱の割には元気で、今日はもうすっかり治った様子でした。

発熱と同時に、わが家には、緊急対策本部が設置されました(本部長は、家長であるヨメさん)。
タオル、コップ等の使い分けの徹底、家庭内マスクの使用等の取り組みが功を奏したのでしょうか。現時点ではまだ、二次感染は発生していません。

ちなみに息子の学校でも、インフルエンザは猛威を奮っています。
病院に2回行ったのですが、その待合室で見かけた知り合いの子どもだけで、何と8人!
近所の小さな病院に、1時間かそこらいただけですよ!?

こんな状況ですから、息子のクラスの学級閉鎖に続き、月曜からはとうとう学校閉鎖になりました。いや~、笑えんわ、コレ・・・。

こんな時期に空手の稽古に行ったら、ダメですよね?
至近距離で殴り合い、絡み合い、汗や唾が飛び交う道場・・・ギブミー・ウィルス状態です。(笑)
<あ、さすがに息子は行かせていませんよ?

皆さんも、くれぐれも予防に努めてください。
こうなってはもはや感染拡大は防げませんが、一気に感染者を増やさないことが大事ですよね。ピークを遅く、ずらすように努力しませんと。
どうぞお体に、気を付けて!
 

2009-09-06

取次の大阪屋さんを見学

  
ようやく、朝晩が涼しくなってきましたね。
まだまだ日中は暑い日が続きますので、暑気払いは必要ですけれどね!

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暑さとは全く関係ありませんが。
私の勤務する図書館に、ようやく入館ゲートが付きました!同じ法人内の大学図書館と、機械もソフトも全く同じものです。


不審者騒ぎなど、直接的な要因があった訳ではありません。
それでも、やはり不安要素はありました。

  1. そもそも短大は全員女子学生で、同じキャンパスにある教育学部も女子学生が多い
  2. 1、2階はかなり利用が少ない書庫で、3階のメインカウンターからは、あまり目が届かない
  3. 私以外のスタッフは、全員女性

・・・といったことがありましたので、入館ゲートはぜひ設置したかったところです。これで、ちょっと一安心です。

・・・と嬉しそうに話をしましたが、最初はいきなりトラブルでした。
夏の休館期間中に設置工事を行い、開館と同時に稼動させるはずだったのですが。初日の朝、いきなりゲートが開きませんでした・・・。

こんなこともあろうかと?入館ゲートの会社の営業さんを呼んでおいたのですが、終日全然直らず。結局基盤などを持ち帰ってもらい、翌日昼になってようやく稼動した次第。
<設置したら、きちんとテストくらいしといてや~。
ま、予定は少し狂いましたが、現在は無事安定稼働しています。

ちなみに、7~8年くらい前でしょうか。前に所属していた大学図書館で、入館ゲートを設置したときに、一般市民の方からお叱りの電話を頂きました。
「入口にゲートを作ったせいで、わしが勝手に入れんなったやろが!」

・・・いや、勝手に入っちゃダメっしょ?

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さて、今日の本題です。
今回は、取次大手の大阪屋さんを見学させて頂きましたので、レポートしておこうと思います。

これは、私立短期大学図書館協議会(以下、「短大図協」=たんだいときょう) 近畿地区総会の研修会として、8月28日に開催されました。今回見せて頂いたのは、大阪屋さんの流通倉庫である「関西ブックシティ(以下、「KBC」)」です。

図書館関係者でしたらご存じかと思いますが、大阪屋さんは、国内でも有数の本の取次会社です。KBCは1995年に設置された、日本最大級の図書の物流拠点です。

 大阪屋さんHP「本の問屋さん」
 http://www.osakaya.co.jp/
 KBC
 http://www.osakaya.co.jp/kaisya/src/kbc.html

KBCの特長は、その在庫量で、約20万タイトル200万冊が常時ストックされているとのことでした。日本の流通拠点でも、指折りの規模ですね。

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さて、実際にKBCに入って、ドアを開けるといきなり驚かされました。
目の前に人気コミックが、何百冊(あるいは、もっと?)も、山のように積まれていました。


これ全部、人気コミックの「MAJOR」!

巨大なホールが、ただただ本の山で埋められていて、これが全国の書店からのオーダーを受けられるバックボーンであることがよく判りました。

最近数億円をかけて独自に開発したという発注管理システムでは、注文に応じ、ベルトコンベアで本が流され、各書店へのダンボールへと自動で仕分けられていました。

見学のとき、この独自の発注管理システムの特長は何かお尋ねしたところ、迅速な処理はもちろんだが一番は高い品質管理に尽きる、というご回答でした。このベルトコンベアの自動配送でも、本を傷めないよう随所に工夫が見られました。
(KBC内も写真撮影を許可して頂きましたが、さすがにコアな辺りは、ここにアップするのを控えておきます)

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このブログを読んでいる方に、ネタとして喜ばれそうな写真も撮って来ましたよ!


このワゴン全部、「図書館戦争」シリーズ!数百冊!

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他に目を引いたのは、学校の先生方を主な対象とした、学習書の見計らいコーナーです。
何しろ、大きい!

学校の先生方(図書館員は来ないのか?)が、教材を買い求め、遠方からも足を運んで来るとのことでした。

「倉庫内にこんなに大きな見計らいコーナーを設けても、採算が取れないのでは?」と小声で聞いてみると、「それはそうだが、こうしたコーナーが必要とされている。業界最大手との差別化のためにも必要」といったご回答。
「意地とプライドにかけても、ここは譲れない!」といった思いが感じられました。

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見学の後は、ご講演を頂きました。
まず、営業部図書館課の課長さんから、「大阪屋図書館課の役割と公共図書館等の現状」と題して、お話を頂きました。

大阪屋さんは、大学図書館との直接の取引がなく、主に公共図書館をターゲットに営業を行っているとのことで、公共図書館とどのように取引をしているのか、市場においてどのような役割を担っているのか、説明がありました。

本来再販契約により、取次会社は公共図書館に直接納品等はできないのですが、書店との関係を含め、実態についてお聞かせ頂くことができました。
(ちょっとネット上には、書きにくい話でもあります)

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続いて、KBC所長さんより、「出版業界の現状と取次の役割」、「大阪屋の現状及び物流等」、「関西ブックシティの役割と考え方」について、お話を頂きました。

「出版業界の現状と取次の役割」では、現在の出版・流通をめぐる状況、とりわけ出版不況と返品率40%にも及ぶ出版構造の歪みについて、具体的な説明がありました。
このお話はいわば出版・流通概論で、非常にうまくまとめて、判りやすく説明しておいででした。

・・・が!

出版業界の動向について多少でもアンテナを立てている図書館員であれば、本来、目新しい話ではなかったはずでもあります。
もちろん自分自身を含めてですが、図書館以外の本の世界について、図書館員が基礎的な数字を把握できていないようにも思いました。
<自分自身が、もっと勉強しておく必要性を強く!感じました。

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続いて、「大阪屋の現状及び物流等」、「関西ブックシティの役割と考え方」というお話を頂きましたが、これは他ではお聞きできない、非常に興味深いものでした。

大阪屋さんがいかに、業界最大手のニッパン・トーハンと勝負していくか、という観点から、電子商取引化への取り組みや、品質管理の改善、他取次との連携など、様々なお話がありました。
2000年にネット書店最大手の某A社と提携されたくだりなど、多くの事例を交えてお話頂きました。講師のT所長は、阪神地区で長く小売店への営業をなさっており、豊富な経験に基づいたお話は、非常に勉強になりました。

質疑応答の時に、かねてからの疑問「返品率40%を、どうにかしないといけないのでは?」という質問をしてみました。
返品が多い問題については、大阪屋さんでもいわば死活問題として捉えておいでのご様子でした。直接的なコストの問題、また、出版・流通全体に関わる構造の問題として、いろいろなお考えをお持ちでした。
(もっともっと深くお聞きしたかったのですが、時間の都合で・・・)

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今回の研修を終えて。
図書館が日ごろ接点を持たない本の世界について、このような勉強の場を持てたことは、非常に有意義なことだと思います。
本の流通については、図書館員は一般に驚くほど無知であり(私だけ?)、こうしたお話をナマでお聞きできる機会は、本当に貴重なことです。

取次さんも、本への思いをしっかりと持っていてくださっていて、現在の出版をめぐる状況をよしとしているわけではありません。
採算ベースだけではなく、上記の見計らいコーナーなど、少しでも本のすそ野を広げようという思いを感じることができました。

取次さんと言えば、よく書店と出版社の間で悪者にされているイメージが強いですが(これも、私だけ?)、お話を伺うと全く違うイメージを持つようになりました。
そういった意味でも、この日の見学は意味のあるものになりました。

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それとは別に、短大図協に関する雑感を。
私が短大図協に参加したのは、5月の総会に続いて2回目でした。この2回で一番思いますのは、・・・

もったいない!

・・・ということです。
滅多に見られない取次内部へ入れる機会であったのにも関わらず、参加者はわずか17名でした。総会はもう少し多く参加されていましたが、そのときも講師を招いての研修会がある割に、参加者が少なく思いました。
今回は、非常に面白い企画であっただけに、余計もったいないです。
<A学院の皆さま、とりわけM田さん、素晴らしい企画をありがとうございました!

短大図書館は人数が少なく、外部の研修会に参加しにくい状況であるのは、よく判ります。
ですがお互いに、何とか都合を付けてでも、勉強の機会を持ちたいものです。そして、他の大学や短大の図書館員とも、お付き合いしましょうよ~!

ちなみにこの日の懇親会も、非常に盛り上がりました!研修会は欠席で、懇親会にだけ来られた豪の者も。
一度こういった場でご一緒すれば、次から何をするにも、スムーズですよね!

以上、雑感を交えた見学レポートでした!

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<どうでもいい独り言>

先週末、名古屋の某図書館F田さんが、大阪に来られました。
日帰り研修とのことでしたが、夕方時間を割いて頂いて、呑み大臣のO短大H岡と一緒に、楽しいひとときを過ごしました。
F田さん、関西へお越しの際は、ぜひまたお立ち寄りください。
<H岡さん、段取りありがとうございました!

ちなみに。F田さんとは、7月の私立短大協会 図書館情報担当者研修会で知り合い、研修会後に一緒に銀閣寺ツアーを開催した仲です。(笑)
こうした研修の機会に親しくなり、お付き合い頂けるのは、本当に嬉しいことですね!
こういう仕事を超えたお付き合いも、多くの方としたいですね~。酒の席もよし、勉強会もよし、メールでの情報交換でもよし!
皆さん、ぜひ継続したお付き合いをよろしくお願いします!