2021-10-09

セレンディピティではないもの ー日図研あれこれ(2)ー

ささやかでも、嬉しい出来事が思いがけず起きること、ありますよね?今日は、私が思いがけずプレゼントされた幸福感の話です。

田園風景


★日図研75周年記念イベント

私は、日本図書館研究会(=日図研・にっとけん)の理事を務めています。

この度日図研では、創立75周年記念式典および図書館学セミナーを開催することになりました。実に、魅力的なイベントです。

これだけのイベント、新米の広報担当理事としては頑張って周知し、多くの方に参加して頂きたいところ。 非会員も歓迎のため、外部に案内を出すことにしました。

私は図書館関係の学協会・団体を分担し、先日から各団体に案内メールを送り始めました。



★裏切られた予想

日図研にとっては記念事業ですが、その案内も他団体からすれば、突然送られてくる迷惑メールの類かもしれません。
スルーされるのは仕方ないとして、お叱りの一つも受ける覚悟で、各所にメールを送りました。

ところがその予想は、 嬉しい意味で裏切られました。多くの団体から、とても温かい反応を頂いたのです。

メルマガやMLで周知くださったり、Webサイトに掲載くださったり。わざわざ返信で、そうしたご報告を頂きました。
頂いたメールの多くには申し合わせたかのように、75周年を祝う言葉まで添えられていました。


さらに、 嬉しかったことがあります。

メルアドを調べられなかった団体もあったので、知人に相談したところ、連絡先をわざわざ調べて下さったり、 転送してくださったりしました。

また、メールを送ったいくつかの団体のご担当は、私の旧知の方々でした。私はそれを知らないままメールをお送りしたのですが、皆さんから思いがけない連絡を頂きました。

SNSで連絡をくれた方。
日図研への返信メールに、私へのメッセージを添えてくれた方。
日図研への返事に加え、私個人宛に別メールまでくれた方。

連絡をくださった皆さんは、私がご無沙汰してしまっている方々ばかりでした。温かい言葉や応援を頂き、私は本当に嬉しかったです!



★日々の繋がりがあってこそ

各団体のご対応、旧知の皆さんのご厚情には、温かい気持ちにさせられました。

今回改めて感じたことは、日々の繋がりが大切だ、ということです。
各団体がこうして祝ってくださり、そして広報に協力してくださるのは、長年の各団体の交流、すなわち図書館界の繋がりがあってこそです。

旧知の皆さんが連絡をくださったのも、私たちがお互いに交流を重ねてきたからに他なりません。お互いに身銭を切って研究会に入り、自分の時間を費やして活動してきた結果とも言えるでしょう。

今回こうした対応を頂いたのも、日々の交流があったからこその必然なのかもしれません。そう考えると、日々の図書館員の繋がりは本当に大切です。


ポジティブ心理学実践インストラクターでもあるこの私、皆さんからもらったこの嬉しい気持ちを、他の皆さんにも広げていきたいと思います。
(ポジティブ心理学研究でも、一人の幸福感は、周囲の幸福感を高めることが分かっています)

自分がポジティブな気持ちになり、少しでも図書館員の交流を深めたりよりよい図書館活動を行ったりすることで、「世界をもっと幸せに」していきたいと考えます。

よし、頑張るでー!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

れいこは闘病中、書道教室に通っていました。ご近所の先生が自宅でなさっている、小さな教室です。


そして先日からきょーこが、習字教室に通い始めました。もちろん、れいこがお世話になっていた、同じ先生です。

半年あまり(?)硬筆を練習して、最近ようやく毛筆を始めました。下の写真は、毛筆3日目の作品です。


2年生の毛筆3日目にしては、なかなかのものだと思いません?(笑)
初日の作品(写真は撮らないまま廃棄…)を見たときも、「いきなりこれだけ書けるとは、大したもんじゃ!」と思いましたが、これもなかなか。

きょーこが元気に育ち、れいこの通っていたこの教室で頑張っていることを、とても嬉しく思います。



2021-09-22

日図研あれこれ (1) -理事になったことなど-

皆さん、日図研(にっとけん)はご存知でしょうか?
念のため言っておきますが、日本図書館協会(JLA)とは違いますよ!w

イメージ画像:秋の道


★日図研って?

最初に、日図研のことを。
日図研は、正式名称を日本図書館研究会といいます(英語形での略称「NAL」)。詳しくは同会Webサイトをご覧ください。

私が考える同会の特長は、以下の3つです。

  1. 大学、公共、学校、専門など、館種を超えた活動をしていること
  2. 図書館員と研究者がどちらも多く、一緒に活動していること
  3. 関西に基盤を置く組織であること
この3つの特長を兼ね揃えた団体は、おそらく日図研だけでしょう。



★理事になりました

さて私は今年度から、同会の理事になりました。
以前から評議員を務めていたのですが、今年度ご推薦を頂き、理事の末席に加わりました。担当するのは、以下の3つです。

  1. 広報・組織
    各種イベントの広報や、組織(とりわけ新規会員獲得)について、考えています。セミナーなどに参加くださる方や、新たに仲間になってくださる方を、募集します。日図研で一緒にやってみようかな、という方、まずは気軽にお声がけください!

  2. ブロックセミナー
    全国の各ブロックと連携し、現地でのセミナーを企画するものですが…いかんせんコロナ禍で身動きが取りづらい状況です。いいアイディアなどがありましたら、ご教示ください。

  3. 役員選挙制度検討委員会
    その名の通りの活動ですが、現在少し議論の幅を広げています。役員選挙のあり方は研究会のあり方でもあり、目先の定員を微調整するような検討に留めるべきではないかもしれません。今後どのような研究会であるべきか、といった視点も持ちながら、議論を深めています。

研究色の強い同会において、理事として貢献できるのかいささか不安ですが、頑張ります。会員の皆さん、よろしくお願いします!



★宣伝

  • 創立75周年記念式典+図書館学セミナー
    この登壇者が超豪華なことは、特筆に値します。これほどの豪華な登壇者は、ちょっと見覚えがないかも…。
    今、標記式典/セミナーの参加者を募集中です。会員でない方も大歓迎ですので、ぜひこちらをご確認ください!

  • Webサイトリニューアル中
    同会Webサイトが、先日よりリニューアル中です。まだ移行が完了しておらず、それに伴い更新もできていないページもありますが、順次移行・更新中です。

  • 座標
    理事になったのを機に、会誌「図書館界」冒頭の「座標」に書く機会を頂きました(v.73 n.3 p.171「『いつも同じ顔』という危惧」)。よかったら、ぜひお目通しください!



★ご協力を

…という訳で、新米理事ですが、改めてよろしくお願いします!
特に広報活動は、会員の皆さんの協力が不可欠です。この記事もご覧頂き、ぜひ一緒によりよい活動を作りましょう。

今後日図研のTwitterFacebookで発信していきますので、まずはRT/シェアをお願いします!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

きょーこは、本が大好き。公共図書館にせっせと通い、たくさん本を読んでいます。
小学校2年生ですが、ゾロリくらいなら時間がある日曜は、5冊くらいは軽く読んでしまいます。

今日子とはらぺこあおむし
バブーの頃から本が大好きだった、きょーこ

本が大好きなのは、れいこ譲りかな?
子どもたちには、小さいときから毎日欠かさず絵本の読み聞かせをしてきたことが、大きかったのかもしれません。

お前が本好きなことを、きっとお姉ちゃんも喜んどるよ、きょーこ!


2021-09-04

ささやかだけど、あなたがすぐできる貢献

気づけば9月。コロナ禍で帰省すらできず、一度も県外に出ないまま夏が終わりそう…。(涙)

プールサイド



★ちょっとだけでも、役に立ちたい!


ほとんどの方は多かれ少なかれ、自分の属するチームや集団、身近な仲間のために、役に立ちたいと考えているのではないでしょうか?
仕事でも何でも、自分がちょっとだけでも貢献し、仲間に喜んでもらえたら嬉しいですよね。

とは言え、誰しもそこにかけられる時間や労力には限界がありますから、何もかもという訳にはいきません。
そこで今日は、自分に負担をかけ過ぎずにすぐできる、ささやかな貢献について考えてみます。


★友人のやっていること


私には、素晴らしい友人がいます。彼は勉強会に行ったとき、いつも意識的にある行動を行い、その場を大いに盛り上げ貢献しています。

それは、どんな行動でしょう?

実は、驚くほど簡単なことです。
彼は講師の話が終わったときに、大きな拍手をするのです。顔の前にまで(ときには頭の上にまで!)手を高く上げ、間違いなく会場の誰よりも大きく強く、拍手を贈るのです。

たったそれだけ?…と思うかもしれません。ですがこれこそ、ささやかでもすぐできる貢献の例だと思います。

勉強会や研究会などには、多くの人が関わっています。講師はもとより事務局も、何より大勢の参加者もいます。
その人たちにとって、講演が終わった直後の雰囲気は、とても大切なものですよね?盛大な拍手が起きれば、場の空気も良くなり、その後の質疑応答も活発になるでしょう。

たかが拍手、されど拍手です。
彼がとったささやかな行動は、講師や事務局への感謝を示す行為であり、その場を盛り上げさらに活発な議論の呼び水となるものです。

公園


★他にもいくらでも


仲間に感謝を示し、すぐできるささやかな貢献は、誰にとってもあるはずです。
例えば自分の参加したことのある研究会から、イベント情報が流れてきたとき、あなたはそれをリツイートやシェアしているでしょうか?

研究会の朝、「今日は〇〇例会。頑張るぞ!」とだけ書いてSNSに流すこともできます。
知人が雑誌に寄稿していたら、感想を誰かに伝えることもできます。
グループのメーリングリストに投稿があったとき、短い返信だけでもグループを盛り上げることができます。

図書館総合展の後、自分の職場に来る書店さんに、スポンサーになってくれた感謝を伝えることだってできます。
自分の研究会や応援する仲間のSNSをフォローするだけでも、立派な貢献です。


★今日から!


このように、ささやかであってもあなたのチームや仲間のために、すぐできることがあるはずです。
思えば、私が信頼する方々は例外なく、感謝を行動で返したりチームに貢献することを心がけているように思います。

ポジティブ心理学でも、人を助けたり誰かのために貢献したりすることが、自分の幸福感につながることが判っています。

自分の負担にならない範囲で構いません、ぜひささやかな貢献(すなわち感謝を示す行動)をしてみましょう。

まずは今日(明日ではありません!)、自分が入っているグループのツイートを、RTすることから始めませんか?



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

れいこはこの夏休みも、育成会の他はほとんど家族だけで過ごしました。いろいろ遊びに連れて行ってやりたい年頃ではありますが、このコロナ禍ではどうにもならず。

ダムに来たきょーこ

家から車で行ける範囲で、かつ混雑のないところで夏を乗り切りました。この写真も、ダムに行ったときのものです。

れいこの頃は車もなかったので、電車を乗り継いで、あちこち行ったものです。大変でしたが、それはそれで楽しい思い出やね、れいこ!

2021-09-02

オンライン講師に初挑戦、頑張りましたー!(SPODフォーラム2021のご報告を兼ねて)

「ほめ達」になってからというもの、人のいい所を探そう、という目であちこちを見ています。意識すると今まで気付かなかった、人のいい所がたくさん見えてくるものですね!

海の見えるカフェ



★オンライン研修講師に初チャレンジ


今年もSPODフォーラムにて、講師の機会を頂きました(前回記事)。
私にとって、初のオンライン研修講師です。コロナ禍以来、何か所かから講師依頼を頂いていたのですが、中止になったり事情でお断りしたりと、ご縁がありませんでした。
今回は初のオンライン研修講師、しかもSPODとあって、その分も頑張りました!

開催前に危惧していたのは、「オンラインは難しいな」ということでした。
普段私は台本は作らず、スライドもポイントを箇条書きにする程度です。話は骨子だけ固める程度で、後は当日聞き手の反応を見ながらお話をします。

聞き手が関心を持ったことは予定にないことまで話したり、知っていそうなことは飛ばしたり。聞き手の表情、頷き加減など、その場の空気を見て適当に。(笑)


ですがオンラインは、どうしても参加者とのコミュニケーションが難しく、 一方通行になりがちです。
しかも今回は聞き手が(反応を予想できる図書館員ではなく、)若手大学事務職員や若手研究者とあって、どうコミュニケーションをとるかが最大の課題でした。


★自分のスタイルを崩さないこと


私のスタイルは、上述のとおりです。私の信条は「プレゼンは、コミュニケーションである」ですから。
悩んだ挙句、オンライン研修であっても、そこは変えないこととしました。特に意識したのが、以下の3点です。
  1. 自分の言葉で
    オンラインだからと台本を読み上げるのではなく、できるだけ受講者の様子を見ながら、自分の言葉で伝えるようにしました。地味ながら、これは大切ですよね!

  2. サブモニターを用意
    受講される皆さんの反応が見えるよう、サブモニターを用意しました。メインモニターはパワポの操作だけにし、サブモニターには参加者をギャラリー表示しました(頷いている人が多い、といった様子は十分把握できます)。
    予想以上に効果的で、講師をする人にはお薦めです。

  3. 問いかけ、質問の多用
    いつも以上に、問いかけや質問を多用しました。スライドの中にクイズを入れたり、「〇〇を知っている人、手を上げてください」、「このこと、どう思いますか?」などと、頻繁に投げかけました。
    これによって反応が見られることはもちろん、単調になりがちなオンラインでも、メリハリを付けられました。聞き手も、受け身になりにくいと考えます。

これらがどれほど効果的だったかは、正直判りません。ですがサブモニターで見ていた感じでは、最後までしっかりと聞いてくださった方が多かったように思えました。
ともあれ、頑張りましたたー。いいぞ、わし!w

朝焼けの武庫川


ちなみに、講演のスライドは以下です(開催趣旨等はシラバスp.10にて)。




★SPODについて


このSPODフォーラムは、 「職場で使える実践型プログラム」であることを大切にしています。講義内容を作成する段階でも、受講対象者や到達目標などを明確にすることが求められます。
私も書類を提出した後、事務局から修正の提案があり、到達目標を一部修正したほどです。(笑)

SPODフォーラムは、私の知る限り最も強くFD/SDの研修効果を高めようとしている場です。四国の大学によるものですが、どなたでも参加可能ですので、ご関心があれば、来年ぜひ!


★感謝


このような場でお話しする機会を与えてくださった先生方には、 深く感謝しています。また、事務局の皆さんには、諸連絡や事前打合せなどで細やかなお心遣いを頂きました。
私の話が何かのお役に立ったとしたら、先生方や事務局の皆さんのおかげです。

最後にご参加くださいました皆さん、ありがとうございました。ご自分の大学について考えるヒントにして頂ければ、この上ない喜びです!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

早いもので、先日は私たち夫婦の銀婚式でした…と言っても、コロナで外出もできず、家でビールを呑む程度に。(笑)

25年もの間、子どもたちを産み育ててくれただけでなく、れいこの闘病のときは一緒に必死で戦ってくれた妻に、感謝するばかり。
ビール

れいこが一緒におったら、こんな日を祝ってくれとったやろうなあ。


れいこ、お父ちゃんたちはお前のことを、一日だって忘れたことないけんな。ずっとずっと、愛しとるけんねー!

2021-08-09

ハゲタカジャーナルについて考える会を企画するので、みんな参加していろいろ教えての巻

前回の記事で「ほめる達人」になったことを書いたのですが、ビックリするくらい反応がなく…。

大げさではなく、「ほめる達人」と前に書いたポジティブ心理学によって、人生への向き合い方が変わりました。図書館活動にも活かしていきますので、よかったらこちらをぜひー。

山中の青空


★ハゲタカジャーナルについて考える会


さて、とある事情により、某所にてハゲタカジャーナルの話をすることになりました。
にわかに文献などに目を通していたのですが、業界の仲間と会っていろいろ教えてもらえば手っ取り早い、と思い付きました。(笑)

私の所属する大学図書館研究会(※)兵庫地域グループに相談したところ、早速ハゲタカジャーナルについて考える例会を開催してもらえることになりました。

(※)大学図書館研究会(通称・大図研=だいとけん)は、2021年1月より、「大学図書館問題研究会」から「大学図書館研究会」へ名称を変更しました。


この会は次項のとおり開催しますので、皆さんぜひご参加の上、私にいろいろ教えてください。

謙遜ではなく、私は特別な知識も経験も持っていませんので、支障ない範囲で事例やお考えをお聞かせ頂けると、とても助かります。
(オフレコ指定も可能としますので、お互いぶっちゃけでお話しできますよー)

下にも書きましたが、大図研の会員であるかどうかはもとより、ご所属・ご身分に関わらず歓迎ですので、お気軽にぜひ!


★開催案内


【名称】
「ハゲタカジャーナルについて考える」(大学図書館研究会 兵庫地域グループ 8月例会)
【主催】
大学図書館研究会 兵庫地域グループ
【開催主旨】
皆さん、ハゲタカジャーナルのことは、ご存じでしょうか?
ご存じであっても、詳しく知らなかったり、どのように対応したらよいのか(あるいは対応の必要がないのか)、悩んだりしているのではないでしょうか?

そこで今回、ハゲタカジャーナルについて、学び合う場を設けました。
冒頭で主催者から簡単な話題提供を行った上で、情報交換・意見交換を行います。参加者による討論が主体ですので、積極的な姿勢でご参加くださる方を、歓迎します。

また、もし各大学での事例等がありましたら、お話しできる範囲で結構ですので、当日ぜひ共有ください(オフレコ指定も可能です)。

【話題提供】
井上 昌彦(私)
【参考文献】
「ハゲタカジャーナル問題 : 大学図書館員の視点から」(千葉 浩之氏) [極力事前にお目通しください]
【日時】
2021年8月29日(日)15:30-17:00(遅刻・早退でも歓迎)
【場所】
オンライン(Zoomを使用、申込者に別途連絡)
【参加費】
無料
【定員】
最大20名(先着順)
【対象】
本テーマに関心のある方は、所属・身分によらず歓迎(会員/非会員不問)
【お申し込み】
8月25日(水)までに daitoken.hyogo@gmail.com 宛にメールにて。以下の項目を記入の上、当日連絡のつくメールアドレスから、お申し込みください。
  • お名前・フリガナ
  • (支障ない範囲で)ご所属
  • 大図研会員の場合は所属グループ
申込後、72時間以内に返信を差し上げます。返信が届かない場合、再度お問い合わせください。


★これも一つのスタイル?


今回は、大図研 兵庫地域グループの皆さんのご理解・ご協力があってこうした会を開催でき、とても嬉しく思います。ありがとうございました!

私の要望で急遽開催となりましたが、研究会ってこんなやり方があってもいいんでしょうね。

会員のニーズがあればすぐ動く、まずはやってみる、というのも一つのスタイルですね(いつもこれがいい、と言いたいのではありませんが)。
至らないところがあれば次に活かせばいいですし、学び切れなかったら第2回を開催したっていいんですしね。

兵庫地域グループ会員の皆さん、これからもこんな調子で声をかけ合って、気軽にどんどんやっていきましょう。フットワーク、大事!w

会員でない皆さん、大図研/兵庫地域グループは、会員が主体的に動けるとてもいい会ですよー!ご興味があれば、こちらもぜひ!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
きょーこは、とにかくポケモンが大好き。生き物なら馬、その他のものではポケモンが一番です!

ゲーセンでの後ろ姿

このところ、ゲーセンにポケモンメザスタなるものがあって、とにかくこれをしたくて堪らないようです。
でもゲーセンも人がいっぱいで、コロナの中、滅多に連れて行ってやれませんが…。

思えばれいこも、3年生くらいにはニンテンドーDSを欲しがっていました。
小さかったきょーこも、もうそんな年齢なんですね…!

2021-08-05

「ほめる達人」になりました!(「空手家の前向きチャレンジプラン」第2弾)

昨年、「空手家の前向きチャレンジプラン」第1弾として、ポジティブ心理学実践インストラクターにチャレンジし合格したことは、ご報告したとおりです。
そして今回、第2弾として「ほめる達人検定」1級にチャレンジし、合格しました!

合格通知書


★「ほめ達」って?


「ほめる達人」(通称「ほめ達」)は、日本ほめる達人協会が公認する資格です。
ほめ達は、人やモノ(サービスなどを含む)、出来事などに独自の切り口で価値を見つけ出し、それを伝えられる「価値発見の達人」です。

ほめ達は、世辞やおべんちゃら、単なる話術を学ぶものではありません。
多くの人が目を向けない価値に気づいて光を当て、それによって人や組織の長所と能力を引き出し、輝かせるものです。

「戻し配架に行ってくれたおかげで、資料を作れたよ」
「土曜なのに出勤してくれて、ありがとう」
「郵便を仕分けてくれて、みんな助かってるよ」

このように、普段あまり目を向けない小さな行動を取り上げ、それを褒めることが大切です。
こんな褒め言葉で職場などに笑顔が生まれ、それが積み重なれば、その人やチームが輝くようになります。


★検定


今年の目標の一つに、「人を『明るく楽しく前向きに!』するスキルの習得」と挙げたのは、ほめ達1級合格を想定していました。

チームや図書館、コミュニティ、ひいては社会をより良いものにするために、ポジティブ心理学実践インストラクターに加え、ほめ達になることが不可欠だと考え、この1年余り勉強し実践してきました。

その間、テキストを読んだりオンライン講座に参加したりして、3級・2級と合格してきました。
1級はやはり大変で、筆記試験・面接・論文・プレゼンが課され、本当に必死でした。

そのせいか、1級は日本中でまだ500人強しかいないそうで(2021年7月11日現在)、私の立場もレアということに。(笑)

検定当日の立て看板


★これから


私はコロナ禍であれこれ考えていた中で、感謝することや前向きでいることの重要性に改めて気づきました。

私は長所のない人や組織はない、と考えます。
ほめ達として、周りの人や組織たちの長所を見つけて伝え、さらに輝かせていこうと決意しています。

ポジティブ心理学もほめ達も、いずれも私のミッション「人をつないで図書館を、明るく楽しく前向きに!」に直結するものです。
これからは、ポジティブ心理学とほめ達で学んだことを活かし、図書館界をさらに「明るく楽しく前向き」にするよう、頑張ります!

図書館に関わる人たちが「ウェル・ビーイング」を感じ、幸せで前向きな日々を過ごせるように。そして心も満たされた図書館員が、よりよい利用者サービスで社会を良いものにしていけるように。

私なりに、努力していきます。


●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

きょーこは先日、8歳になりました。もう立派なお姉ちゃんです。れいこが発病したときは10歳でしたから、もうそれに近い年齢になりました。

きょーこは、れいこと一緒で動物が大好き。
(特に馬には、目がありません。「大人になったら、競馬でオリンピックに出る!」そうです)

そんなきょーこが、今年のバースデープレゼントに選んだのは、ハムスターでした。毎日せっせと水や向日葵の種をやって、可愛がっています。

ハムスターを見るきょーこの後ろ姿

優しい子になってくれたね、きょーこ。
きっと、お姉ちゃん譲りやね!

2021-07-30

私がお一人ずつお誘いする3つの理由

コロナ禍と猛烈な暑さで、大変な毎日ですね。皆さん、お元気でいらっしゃいますか?

イメージ:夕焼け


★3つの理由


私は、自分が関わる研究会イベントへのお誘いを、知り合いによくメールで送ります。私からお誘いを受けた方も、多くいらっしゃるでしょう。

「イベントへのお誘いなら、メーリングリスト(ML)やSNSを使えばええやん!」と言われます。
ですが私は以下の3つの理由から、お一人ずつお誘いしたい、と考えています。

  1. 参加してもらいやすいから

    私は、人から誘われることが、とても嬉しいです。相手が私に対し、何らかのポジティブな感情を持っていなければ、誘ってこないでしょうから。
    きっと、皆さんも一緒ですよね。「〇〇さん、△△に参加しない?」とご指名で誘われたら、MLよりは前向きに考えますよね。

    MLへの投稿は簡単ですが、読んだ人の背中を押してくれません。ですが直接お誘いすれば、MLよりよほど前向きになってもらえます。


  2. その人と交流を深めたいから

    私がお誘いするのは、これからもっと付き合いたい人です。
    名刺交換したときの印象が良かった人、明るく話をしていた人、また会いたいと思えた人。にも関わらず、ご一緒する機会に恵まれない方を、お誘いしています。

    ※そういう方全員にお声がけできる訳でもありませんから、「お声がけしない=付き合う気がない」のではありません。

    もちろんご快諾くだされば最高ですが、参加が難しくても、メールを読んでもらえるだけでも私は嬉しいです。

    私は案内文に加え、近況報告やその人に宛てたメッセージを、お一人ずつ必ず添えます。
    「空手家も元気そうやな!」と思ってもらえれば、少し交流を深められたということでしょう。


  3. ポジティブな経験をして欲しいから

    参加とお返事を頂いた方のことは、当然こちらも意識しています。
    参加が分かっていますので、お会いできたらお礼も言いますし、イベント中はできるだけ声をかけたり、知人を紹介したりもします。
    せっかくですから学び以外の面でも、「参加してよかった!」と思ってもらいたいからです。

    MLなどで私の投稿を見て参加頂いても、こちらはその人を個別にお誘いしたつもりではありませんので、どうしてもサポートしにくいです。
    一対一のやり取りをしているからこそ、ポジティブな経験をしてもらえるよう、こちらも意識できるのです。
    (オンラインですと、この辺りもなかなか難しいのですが…)


★最後に


毎年あちこちにお誘いをするので、自分の気持ちを書いておきました。
お一人ずつお誘いしていくのは大変ではありますが、交流を深めるつもりでもありますので、嬉しいことです。

繰り返しになりますが、自分のお誘いで参加くださった方には、参加してよかったと思ってもらえるよう努めます。それがまた次の活動につながり、図書館界の裾野を広げていくことになると考えます。

私も以前のように、役員をしたり直接的に会務を担当したりするのが難しくなってきました。せめてこうしたお誘いで、イベントを開催する研究会等に貢献できれば、とも思います。
いろいろな研究会などで中心的に活動くださる皆さんに感謝しつつ、自分なりにできることをやっていきます。

皆さん、私からお誘いがありましたら、ちょっとだけ前向きに考えてもらえたら嬉しいです。
難しいときは、返信頂かなくて構いませんので(返事しにくいですよね)、ご都合がつくときはぜひ!


●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

れいこのいない夏は、もう10回目。
きょーこは、れいこの通っていた学校に、学童に、習字教室に通っています。小さかったきょーこが、れいこの道を辿るかのように日々を過ごし、成長を感じさせてくれます。

わしと今日子

きょーこ、このまま元気に大きくなってな。れいこ姉ちゃんが、見守ってくれとるけんな!

2021-05-24

【中止のお知らせ】「れいこパーティー!(2021年)」

れいこが星になって、丸9年経とうとしています。
今年も、れいこのセカンド・バースデーが近づいてきました。わが家にとっては、少し気の重い季節です。




★今年も「れいこパーティー!」は中止します


毎年開催しています、「れいこパーティー!」。 大勢の方々が毎年れいこを囲んでくださり、感謝するばかりです。

そんな「れいこパーティー!」ですが、新型コロナウィルスの影響により、今年も泣く泣く中止することにしました。毎年お越しくださっている皆さん、どうぞご容赦ください。


れいこの妹・きょーこも、はや小学2年生です。
皆さんには、会ってやって欲しかったのですが、残念です(きょーこの進学は、この記事の後半にてをご報告しています)。

今年はやむを得ず中止しますが、来年からもずっと「れいこパーティー!」は続けます。
また来年、元気で皆さんとご一緒することを、楽しみにしています!

2021-05-01

大学図書館員が読んでおきたい30の政策文書/関連資料まとめ

先にも書いたとおり、大学図書館員が学術情報をめぐる議論や動向を把握しておくことは必須、と私は考えます。今回の記事がその一助となれば、と。

★政策文書/関連資料をまとめてみた


とは言え、私も主だった政策文書類にサッと目を通してはいますが、個々のポイントまでほとんど覚えていられません。ことあるごとに、どこに何が書かれているか、調べ直す羽目に…。

そこで自分のためにも、主だった政策文書や関連資料類を30件に絞り、時系列にまとめメモを付けてみました。

ご関心のある皆さん、よかったら参考になさってください。
特に若手の皆さん、各資料にはリンクを貼っておきますので、ストライクなものだけでも、ぜひ一度本文をご覧ください。


★このまとめについて

  • 大学図書館や学術情報のあり方を考える上で、大学図書館員が読んでおくといいと思える資料を、【主観で】選びました。

  • 2010-2020年に刊行されたものから、選んでいます(拾えていない重要な資料もあるはず)。
    官公庁や関連組織による政策文書を中心にはしましたが、上記趣旨に合致しそうな関連資料を、いろいろ入れてあります。外国語文献は、日本語訳を掲載しました。
    (いわゆる図書・雑誌記事や、実務者向けのハンドブック・ガイド類は、原則除外しました)

  • 「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」「研究力向上計画2019」「統合イノベーション戦略2020」のように大学運営に関わる重要資料であっても、大学図書館についての言及が少ない/無い資料は、よほど重要でない限りは除外しました。

    (大学職員としては、こうした資料も当然読んでおくべきではあります。特に科学技術政策をめぐる文書には、大学の研究や予算、人材等に直結するものが多数あります)

  • 資料のタイトル・リンク・発行元・発行年に加え、簡単なメモを付けています。メモは私が雑感や憶測を記しただけですので、その程度のものとしてご覧ください。

  • 「何から読んだらいいか、分からない!」という若手のため、特にお勧めしたい5件について、タイトルの前に「★」を付けておきます。
    これは自分が周りの若手に薦めたい、という程度のチョイスです。当然ながら、それぞれの知識やお立場により、読むべき文献は変わります。

  • 誤りや文献の漏れ、ポイントの読み落としなど、ご指摘頂くべき点は多数あろうかと思います。何かありましたら karatekalibrarian@gmail.com 宛に、ご教示頂けますと幸いです。



★政策文書/関連資料まとめ(2010-2020)


  1. 学術誌問題の解決に向けて ―「包括的学術誌コンソーシアム」の創設―

    日本学術会議 科学者委員会 学術誌問題検討分科会(2010年8月)

    • 単なる購読費問題にとどまらず、学術雑誌問題の根本から議論。学者、学術団体、図書館などにより、学術情報受発信諸問題に対応する「包括的学術誌コンソーシアム」設置を提案。

    • J-STAGE等への機能統合についても言及。2021年の現状に、一定の影響を与えたと思われる。

    • 私的には、「大学に、学術情報流通専門家養成コースを含むダブルメジャーコース」を新設する提案に関心。




  2. ★大学図書館の整備について(審議のまとめ)-変革する大学にあって求められる大学図書館像-

    科学技術・学術審議会 学術分科会 研究環境基盤部会 学術情報基盤作業部会(2010年12月)

    • 電子化の進展やそれに伴う学術情報流通の変化を背景に、「学習支援及び教育活動への直接の関与」など、新しい「大学図書館の機能・役割及び戦略的な位置付け」を提示。

    • 加えて「大学図書館職員の育成・確保」として、学習・教育・研究支援のための専門性・育成・キャリアパスの重要性に言及。

    • 大学図書館にとって2010年代で最重要、かつ最も影響を与えたであろう文書。一方、ここに示された内容のうち多くは、現在も課題のまま残されている。



  3. ★図書館職員の人事政策課題について(提言)

    国立大学図書館協会人材委員会(2012年3月)

    • 上記協会が、「大学図書館の発展と協働の立場から人材の確保と養成に関して国立大学図書館が学内であるいは図書館が共同して取り組むべき事柄とその方向性を提示した」もの。

    • 国立大学を対象としているが、特に「図書館活動正解のアピールと戦略的な取り組み」、「図書系専門能力の評価のあり方、専門職員としての処遇の検討」などは、2021年現在の私学にも共通する。

    • この提言が、どのように吸い上げられ成果を得たのか(あるいは得なかったのか)、詳しい方、ご教示ください!




  4. 学術情報の国際発信・流通力強化に向けた基盤整備の充実について

    科学技術・学術審議会 学術分科会 研究環境基盤部会 学術情報基盤作業部会(2012年7月)

    • 第4期科学技術基本計画や上記文書にもとづき、さらなるオープンアクセスや学術情報発信の強化に向けて検討。

    • 「知的情報の蓄積・発信は(略)大学等の責務であり、その重要な手段として機関リポジトリを位置づけ」、「NIIが提供する共用リポジトリの積極的な展開、機関リポジトリのソフトウェアの高度化・機能標準化」との記載。JAIRO Cloudを念頭に、リポジトリ推進の国策化か。

    • 競争的資金の成果のオープンアクセス化、NII, NDLなどの連携の必要性など、関連提案多数。




  5. 新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて ~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)

    中央教育審議会(2012年8月)

    • 学部教育を中心に、大学教育のあり方を抜本的に見直した答申。高等教育政策の一大転換を答申。

    • 内容は多岐にわたるが、大学図書館にとってはアクティブ・ラーニングの推進、学修支援環境の整備が直結。

    • この質的転換により、中教審の構想「知識を基盤とした 自立、協働、創造モデル」を実現する意図か。




  6. 研究評価に関するサンフランシスコ宣言

    米国細胞生物学会 年次会議において採択(2012年12月)

    • 米国細胞生物学会年次会議にて、研究(者)に対する評価のあり方や指標について採択された宣言。同分野に留まらない普遍的内容。

    • 「研究論文の質をはかる代替方法として、インパクトファクターのような雑誌ベースの数量的指標を用いないこと」を明文化。

    • 転じて研究評価には、「出版物に加えて(データセットやソフトウェアを含む)研究のすべての成果の価値とインパクトを検討すること」を勧告。




  7. 東日本大震災を踏まえた今後の科学技術・学術政策の在り方について(建議)

    科学技術・学術審議会(2013年1月)

    • 東日本大震災後に際し、科学技術・学術が社会の期待に応えられなかったとされたことから、「国民との信頼関係を再構築」し、かつ「課題解決のための研究開発システムに改革していくための審議」をまとめた資料。

    • 審議にあたり、「社会のための、社会の中の科学技術」、「国際連携、自然科学と人文・社会科学との連携の促進」など、今に通じる重要な考え方を明示した点を高く評価。

    • コロナ禍や日本学術会議任命拒否で社会が揺れる今、「政府が適切な科学的助言を迅速に得るための仕組みを整備すべき」、「政府は、科学的助言者の活動に政治的介入を加えてはならない」、「科学的助言と相反する決定を行う場合にはその根拠の説明が必要」といった記載に改めて注目。




  8. 学位規則(およびその改正の省令等)

    文部科学省(2013年3月公布・4月施行)

    • 2013年の同規則改正により、「博士の学位を授与された者は、博士論文を印刷公表することとされているところ、印刷公表に代えて、インターネットを利用して公表する」ことに。

    • 学術情報流通における初のオープンアクセス義務化政策との指摘も。この改正は、リポジトリ普及の面でも大きな貢献をしたと言えよう。

    • 博論をリポジトリ登録する根拠として、担当者なら一度は読んでおくべき。




  9. オープンデータ憲章

    G8ロック・アーン・サミットにて合意(2013年6月)

    • 各国政府の持つデータをオープンなものにしよう、というG8の合意。図書館に関する直接的な言及なし。

    • 主要国家間で多くのデータを公共財として位置づけ、オープンにしていく方向性の合意が取れたことの意義は、極めて大きい。こうした動向が(政府データに限らず)近年のオープンデータや標準化の流れを強く後押ししていることは間違いなく、その意義だけでも図書館員は知っておくべき憲章。

    • 直前に開催されたG8科学大臣会合の共同声明において、論文や研究データのオープン化について言及されたことにも留意。




  10. 学修環境充実のための学術情報基盤の整備について(審議まとめ)

    科学技術・学術審議会 学術分科会 学術情報委員会(2013年8月)

    • 前述の「質的転換」にもとづき、アクティブ・ラーニングを支援するため、「コンテンツ」・「学習空間」・「人的支援」の3要素の連携が必要と明示。

    • 大学図書館には、電子コンテンツの拡大を含めた蔵書の充実、保存書庫の設置、シェアード・プリント、アクティブ・ラーニングのための空間整備などを求めた。
      また、ラーコモは「図書館を中心に設けるのが適切」と明示され、設置経費の補助と併せて、国家的なラーコモ推進政策となったものか。

    • 「専門職は教員と図書館員との協力 の過程を通じて、図書館員の中から育成されるようなシステムを構築」(概要版)という記載に、特に留意。




  11. データ引用原則の共同宣言(「Joint Declaration of Data Citation Principles」和訳)

    FORCE11、日本語訳は研究データ利活用協議会 リサーチデータサイテーション小委員会(2014年、日本語版は2020年1月)

    • 「公正で再現可能な研究の基盤は、頑健でアクセス可能なデータ」、「データは正当かつ引用可能な研究成果」といったことを明示。2014年の時点で、ここまでの宣言を纏め上げたことに驚き。

    • 重要性、クレジットと帰属、永続性などの8項目を列挙。人間が理解できるのみならず、機械が使用できる引用方法を念頭に提示。

    • 現在の研究データをめぐる議論のベースが、すでにこの時点で提示されている。




  12. 大学等におけるジャーナル環境の整備と我が国のジャーナルの発信力強化の在り方について

    ジャーナル問題に関する検討会(2014年8月)

    • 問題意識として、「学術情報資源として重要な役割を担うジャーナルを長期にわたってどのように維持及び発展させていくかを主体的な問題として本質的に考え直す時期」と設定。

    • 価格上昇対応もあり、海外に過度に依存しないことや日本からの発信強化への方策として、J-STAGEを強化推進する意図か。

    • 私的には、「ジャーナル問題に関する検討会」を立ち上げ検討した経緯が謎。前述「学術情報の国際発信…」を学術審議会で2年前に出した後でもあるのに、ほとんど別メンバーの検討会で同じジャーナル問題を議論した意図は?
      (2年経っているので議論はおかしくないが、不自然な印象も?)




  13. 教育研究の革新的な機能強化とイノベーション創出のための学術情報基盤整備について-クラウド時代の学術情報ネットワークの在り方-(審議まとめ)

    科学技術・学術審議会 学術分科会 学術情報委員会(2014年8月)

    • アカデミッククラウドの必要性について言及。教育・研究のみならず、大学共通の管理運営基盤としてのあり方を提案。

    • SINETの整備・増強により、コンテンツの流通環境整備を促進することに言及。メタデータ整備によるコンテンツ間の連携、JAIRO Cloudの普及などが取り上げられている。

    • 学認を共通仕様として展開することを検討するよう提案。




  14. 研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン

    文部科学大臣決定(2014年8月)

    • 大学における研究不正/研究倫理への考え方を、根底から変えたガイドライン。図書館への直接的な言及はないものの、学術情報生産現場のあり方に関わるものだけに、「概要」だけは大学職員として必読。

    • 従来、研究者個人の責任とされてきた不正行為を、大学が責任を持って不正行為の防止に関わると明示した点が、最大のポイント。図書館も、学部教育などを通じ、研究倫理向上に寄与することが不可欠に。

    • 当ガイドラインについて、日本学術会議が「審議」した「回答『科学研究における健全性の向上について』」も推奨したい。




  15. FAIR原則(「THE FAIR DATA PRINCIPLES」和訳)

    FORCE11、日本語訳はJSTバイオサイエンスデータベースセンター(Original Draft版は2014年9月、日本語版は2020年2月)

    • データ公開の適切な実施方法を表現したものとして、国際的に認知された原則。オープンサイエンスを推進する上で、最も重要な概念を指し示すもの。

    • 「FAIR」とは、「Findable(見つけられる)、Accessible(アクセスできる)、Interoperable(相互運用できる)、Reusable(再利用できる)」の略。

    • 「(メタ)データが、グローバルに一意で永続的な識別子(ID)を有すること」等、15の原則が定められている。




  16. 学術研究の総合的な推進方策について(最終報告)

    科学技術・学術審議会 学術分科会(2015年1月)

    • 日本の学術研究における諸課題を洗い出し、今後に向けて議論の方向性を示した資料。「国と学術界双方の資源配分における戦略不足がこの問題の根底に」あることなどに強い危機感を持ち、各界に具体的な改善を求めている。

    • いささか総花的な印象は拭えないが、第5期科学技術基本計画の内容や一連の科研費改革など、この後に続く諸政策に影響を及ぼした重要な報告。

    • 「挑戦性、総合性、融合性、国際性が脆弱」との認識に立ち、学術政策・大学政策・科学技術政策の連携や若手人材育成などを基本的な考え方として掲げた点は評価されよう。




  17. ★我が国におけるオープンサイエンス推進のあり方について~サイエンスの新たな飛躍の時代の幕開け~

    国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会 (2015年3月)

    • 「オープンサイエンスに係る世界的議論の動向を的確に把握した上で、我が国としての基本姿勢を明らかにするとともに、(略)講ずべき施策等を検討するため」に立ち上げられた同会の検討結果。

    • オープンサイエンスの重要性を確認し、その推進の必要性や方向性など、日本におけるオープンサイエンス戦略の基礎や今後の検討課題をまとめた資料。
      ここでの議論が、この後の「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスの推進に関する検討会」や「第5期科学技術基本計画」へと繋がった。

    • 論文だけでなく研究データ等を含め公的研究資金の成果を「原則公開」することや、研究実施機関が具体的施策を講ずることなどを、日本における「基本姿勢」と明示した。




  18. ラーニング・コモンズの在り方に関する提言

    国立大学図書館協会 教育学習支援検討特別委員会 実践事例普遍化小委員会(2015年3月)

    • 上記小委員会が「学習支援に係る先行大学における実践事例の調査とその普遍化のための検討」を行い作成した「ラーニング・コモンズ(LC)の在り方(共通理解のために)」を核に、文献紹介やチェックリストなどを加えた資料。

    • LCが単なる空間提供に留まらず、「学生の学士力を養成することに一歩踏み込むことが必要」と強調。「大学図書館の整備について(審議のまとめ)」のエッセンスの一つか。

    • 「人的サービスの先にある教育目的を踏まえて,図書館(員)の学生支援を制度化することにより大学における図書館のミッションを再定義し,これに伴い図書館職員の専門性についても教育との関連から見直しを行うべき」という指摘に留意。




  19. 高等教育のための情報リテラシー基準 2015年版

    国立大学図書館協会 教育学習支援検討特別委員会(2015年3月)

    • 「高等教育の様々な場面で活用されることを期待して、情報リテラシーを身につけた学習者のあるべき情報活用行動プロセスを基準として」示したもの。図書館情報学の理論的枠組みを、主体的な学習者育成の実践に応用することを目指した点が特長か。

    • 近年国内では、情報リテラシーについて具体的指標のようなものが設けられておらず、重要な意義を持つと言えよう。

    • やや切り口が異なるが、同分野の資料として「情報リテラシー教育のガイドライン 2015年版」(私立大学情報教育協会)も参照されたい。




  20. わが国におけるデータシェアリングのあり方に関する提言

    科学技術振興機構(JST) 科学技術情報委員会(2015年4月)

    • わが国の科学技術情報基盤のあり方について、科学技術イノベーションへの貢献の観点から議論する場として設置された同委員会によるもの。「データシェアリングに関連する議論を活性化を促し、研究者のデータ共有意識を高めていくため」の提言。

    • 5つの提言のうち、「データシェアリングポリシーを早急に策定すべき」が最重要か。ポリシーには、「研究データ収集基準」、「研究データシェアリング範囲の設定」、「データ品質保証方法」、「データ格納手法」などを規定するよう求めている。




  21. 第5期科学技術基本計画

    総合科学技術・イノベーション会議、閣議決定(2016年1月)

    • 科学技術基本計画は、科学技術基本法にもとづき政府が策定する、10年先を見通した5年間の科学技術の振興に関する総合的な計画。第5期は、2016-2020年度が対象。

    • 「イノベーションの創出につながるオープンサイエンスの世界的な流れに適切に対応する」ことなどを通じ、「総論文数を増やしつつ、我が国の総論文数に占める被引用回数トップ10%論文数の割合が第5期基本計画期間中に10%となること」を目標として設定。

    • オープンサイエンスに見られるように、前掲の政策文書類での議論が、そのまま取り入れられている点も多い。政策文書類が基本計画を通じ、国策となっていく点、図書館員には留意して欲しい。




  22. 学術情報のオープン化の推進について(審議まとめ)

    科学技術・学術審議会 学術分科会 学術情報委員会(2016年2月)

    • 前年の「我が国におけるオープンサイエンス推進のあり方について」や、同審議会「学術研究の総合的な推進方策について(最終報告)」など過去の議論を受け、議論を深化。

    • 「研究データ等を利活用することによる研究の加速化や効率化を図ること、及び研究のエビデンスとなるデータを保存・公開することの意義とそのための具体的方策を示すことを意図」したもの。

    • 研究データ等の公開を求めるのみならず、プラットフォーム整備や人材育成、散逸の防止、各ステークホルダーの役割、利用促進など、広範で具体的な議論が特長。




  23. つくばコミュニケ

    G7茨城・つくば科学技術大臣会合における共同声明(2016年5月)

    • 同会合での生産物で、「オープンサイエンスを分野横断的課題と位置づけ」等の重要な記載が多々あり。

    • とりわけ声明の6項目の一つとして、オープンサイエンスが取り上げられたことは特筆すべき。同年の「第5期科学技術基本計画」などもあり、一気にオープンサイエンスの認知度が高まった印象。

    • 「オープンサイエンスに関する作業部会を設置」だとか「国際的な協調や連携を推進して、デジタルネットワークの整備、人材の確保など、適切な技術やインフラを整備する」などとあるが、それが以降のどの活動を指すのか不明(どなたか教えてください)。




  24. 国立大学図書館機能の強化と革新に向けて ~国立大学図書館協会ビジョン2020~

    国立大学図書館協会(2016年6月)

    • 「知のあり方が大きく変わりつつある」ことを背景に、「国立大学図書館機能の強化と革新に向けて」基本理念を定めたもの。加えてその実現のため、「3つの重点領域とそれぞれにおける戦略的な目標を設定」。

    • 国立大学図書館の総意として、紙媒体を中心としたスキーマからの脱却や新たな価値観への取り組みを、声高らかに宣言したことの意義は非常に大きいと言える。

    • 私立大学図書館員にこそ、これを読んで考えて欲しい。国立大学とはそもそもの立ち位置からして異なるが、これをどう受け止めるかに、(大袈裟に言うなら)私学の未来がかかっている。




  25. ★我が国におけるデジタルアーカイブ推進の方向性

    デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会・実務者協議会(2017年4月)

    • 「関係省庁等連絡会及び実務者協議会での検討を踏まえ、我が国におけるデジタルアーカイブの構築とその利活用促進に関する実務的課題に対する推進の方向性を示すもの」。事務局は「内閣府知的財産戦略推進事務局」で、国の政策としても本丸。

    • デジタルアーカイブの重要性・必要性を、社会的に確たるものにした文書。コンテンツだけでなく、メタデータなども含めた総体としてデジタルアーカイブを扱っている点が重要。

    • 「重要なのは、保有するメタデータやデジタルコンテンツ等の情報資源を、適切な利用者が活用できるように準備された状態をつくること」とした上で、「つなぎ役」としてのジャパンサーチの立ち位置を明確にした。




  26. これからの学術情報システムに向けて ―現状・課題・当面の方向性に関するレポート―

    国立大学図書館協会 学術情報システム委員会(2018年6月)

    • 同委員会が、学術情報システム全体を俯瞰する「見取り図」として位置づけ、「今後の方向性および具体的なアクションプランの策定を今後進める予定」ためのベースとして作成した資料。

    • 「統合的検索システムと利用者インターフェース」、「電子リソースとメタデータ」等、7項に整理され、現状・課題・方向性について議論。

    • 本資料に書かれた状況を「改善するための具体的なアクションプランを検討するため」、1年後に「解決策の試案」として出された「これからの学術情報システムに向けてII ―アクションプラン検討のための試案に関するレポート―」も併せて参照すべき。




  27. 購読モデルからOA出版モデルへの転換をめざして ~JUSTICEのOA2020ロードマップ~

    JUSTICE(大学図書館コンソーシアム連合)(2019年3月)

    • JUSTICEが電子ジャーナルの価格高騰に対し、「新たな契約モデルの検討を進める以外に現状の打開策はないとの認識から」策定したロードマップおよびその説明。

    • OA2020のような極端な転換を目指すのではなく、「OA 出版モデル実現までの移行期を乗り越える道筋を明らかにすること」を目的としたもの。まずは情報収集・調査から着実に行い、日本における現実的な対応を模索するこのロードマップを、高く評価したい。

    • とは言え、OA出版モデルへの転換が簡単ではないことは明らか。各会員館による積極的な関与が重要になろう。




  28. 3か年総括報告書 我が国が目指すデジタルアーカイブ社会の実現に向けて

    デジタルアーカイブジャパン推進委員会及び実務者検討委員会(2020年8月)

    • 2017年9月のデジタルアーカイブジャパン推進委員会で合意した範囲・事項について、同委員会が進めてきたその3年間の議論・成果を取りまとめたもの。「我が国におけるデジタルアーカイブ推進の方向性」に端を発するこの分野の動向の総括。

    • デジタルアーカイブの構築・活用は、「文化の保存・継承・発展だけでなく、コンテンツの二次的利用や国内外への情報発信の基盤」と位置づけ、ジャパンサーチを「国レベルでの知的インフラ」として整備してきた経緯が伺える。

    • 「つなぎ役」となる連携機関の増加やその支援、人材育成が、今後の最大の課題か。




  29. ★学術情報流通の大変革時代に向けた学術情報環境の再構築と国際競争力強化

    日本学術会議 第三部理工系学協会の活動と学術情報に関する分科会(2020年9月)

    • 近年の同会議による提言の総括的なもの。学術情報流通における課題を提示した上で、今後の方策について、主に組織やシステムのあり方の面から提言。

    • 電子ジャーナル・管理法人、ジャーナル出版サービス提供法人、ハゲタカジャーナル対応のコンソーシアム、学術情報リポジトリ管理法人、学術法人といった多くの提案を列挙。

    • 学術情報をめぐる俯瞰的観点からなされた、非常に重要な議論。他方、これだけの提案を実現するのは相当に難しい印象。




  30. ★「コロナ新時代に向けた今後の学術研究及び情報科学技術の振興方策について(提言)」

    科学技術・学術審議会 学術分科会・情報委員会(2020年9月)

    • 「学術研究・情報科学研究が社会の負託に応えられるよう」との視点から、今後の方策について検討したもの。「東日本大震災を踏まえた今後の科学技術・学術政策の在り方について(建議)」を色濃く受け継いだ印象。

    • 大学図書館についても、デジタル・アーカイブ化の推進など、具体的言及が多い。一部の大学図書館が閉鎖となった場合に近隣の図書館がバックアップする仕組みなどを、中長期的に検討すべきとの記載もあり。

    • 上記に加え、絶版等資料の図書館での利用に関する著作権法への措置や、プレプリントサーバなどについても触れた上で、「多様な学術情報資源の共有等により、大学図書館が相互に連携したデジタル・ライブラリーとなるよう」求めた。



★補足


繰り返しになりますが、このリストは主観によって選択され書かれたものですので、その前提でご覧ください。
掲載資料の取捨選択やメモの内容について、品質はもとより一貫性・網羅性・客観性など、何ら担保されていない(!)ことを明記しておきます。

また、多くの方はご存じかと思いますが、官公庁などの出す政策文書類の多くには、数ページにまとめられた概要版や要旨等が出されます。
本体はたいてい軽く数十ページはありますから、骨子を知りたいだけなら、概要版等がオススメです。

(このリストには、私自身が概要版しか読んでいないものも、若干含まれています。スミマセン…)

青空


★最後に


この記事を書くのは、大変でした。
今までの記事の中で、間違いなく一番時間をかけて書きました。コロナが広がった2020年春から少しずつ整理して書いてきましたので、50…、いや100時間は費やしました。

ここに挙げた資料はほぼ一度は読んでいたものでしたが、読み直したり資料間の前後関係をみたりメモを書いたりすることが、予想以上に大変でした。
ある資料を読む中で初めて存在を知った資料もありましたし、書いている最中に公開された新たな資料は、当然一から目を通さなければいけませんでした。

それなりに大変だったのですが、以前別記事に書いたように、「図書館員が自分で考え、専門職としてやれることにほんの少しでも取り組む」こととして、コロナ禍の中で自分なりに取り組みました。
着手からアップまで1年以上かかってしまいましたが、参考になれば幸いです。

ここに追加しておくべき情報がありましたら、ぜひSNSにでも「○○は載せるべきやろ!」とでも書いて流してみてください。時間と心の余裕があれば、そのうち追加・改訂するかもしれません。

もし他の方の参考にでもなりそうなら、「空手家、よう頑張った!」とでも添えて、ツイート/シェア頂ければ幸いです。周知頂いた結果、図書館に関わる方々の研鑚材料にでもなれば、この上ない喜びです。


いつか図書館員の研鑽がもっともっと行われるようになり、「空手家のやつ、全く無駄なページを作りやがって!こんなん、誰でも当然目を通しとるわ」と笑われる日を、心待ちにしています!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

れいこが星になって、まもなく9年です。
私たちの心の傷は癒えないままですが、はや10年近くが経とうとしているのですね…。
きょーこがいなければ、どうなっていたことか、とよく思います。


一昨年まで毎年開催してきた「れいこパーティー!」ですが、今年もコロナ禍のため、開催できないかもしれません。
追ってこのブログやTwitter@fight_Reikoでご案内差し上げますので、ぜひご確認ください。

2021-04-10

図書館員の皆さん、政策文書を読もうよ!

政策文書については、今までよく口にしてきましたが、ブログに書いたことがありませんでしたので、改めて記事にしてみます。

タイトルそのままの内容ですが(笑)、図書館員は強く意識すべきと考えます。


★政策文書とは


そもそも、「政策文書って何?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
「政策文書」と言っても何を指すか、定義がある訳ではありません。

以下、一般論的に。
国や自治体などが何らかのテーマについて、政策の方向性や制度を検討したりすることがあります。

その際、国や自治体などが検討し政策・法令等に落とし込む材料として、有識者らがそのテーマについて、背景・現状・課題や解決のための方策などをまとめた文書を作成することが多々あります。

こうして作成される資料を、「政策文書」と呼ぶことがあります。


★政策文書を読もう


ゆえに政策文書は、そのテーマについて論点整理され、かつ国などの政策を決定づけた重要な資料でもあります。
…となれば、これらはその分野に関わる人にとって、必読の資料と言えるでしょう。

図書館での具体的な例を出せば、大学図書館にとっての「大学図書館の整備について」や、公共図書館にとっての「これからの図書館像」などが、それにあたるでしょうか。

ものによりますが、一部は国レベルでのデファクトスタンダードとなり、実質的に各館の運営を直接的に左右しますから、ぜひとも目を通しておくべきでしょう。


私的には、科学技術・学術審議会や中教審などが出した提言のようなものに限らず、実質的に強い影響を与えた資料を含めて広義に政策文書と捉え、アンテナを立てておくべきと考えます。

(例えば「〇〇計画」だとか「〇〇ガイドライン」、「〇〇報告」など、各館の運営に影響を与える資料類は、たくさんあります)


★かくいう私も


私も長らくこうした政策文書に目を向けてこなかったのですが、前述「大学図書館の整備について」をたまたま読んで以来、こうした資料を読む必要性を実感しました。

国のレベルでこうした議論がされていることすら、それを読むまで全く知らなかったからです。

私たち図書館員は、政策や法令など落とされたものを遵守するだけではなく、元となる課題や議論をその時々で主体的に考えながら、利用者さんへのサービスに取り組んでいきたいですね。

なお、大学図書館関係の政策文書をまとめたメモを、作成しています。このブログの次回記事でご紹介したいと思いますので、ぜひご覧ください。



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

また、春を迎えました。
春はれいこの症状が悪化し、闘病が本格化したシーズン。ややもすれば、気持ちが乱れる辛い季節です。

そんな春ですが、きょーこが2年生への進学ではしゃいでおり、いささか気も紛れています。

先日もゴソゴソする気配がしたのでリビングを覗いてみると、きょーこがひっくり返ってました!(笑)
(三点倒立をしていたようで、墜落ではありません)


きょーこのおかげで、笑いの絶えない我が家です。
れいこも、笑ってくれているかなあ?

2021-01-03

2020年の私的振り返りと2021年の抱負

皆さん、昨年もこのブログをご覧くださり、ありがとうございました。今年もよろしくお願いします!

初回ですので、恒例の昨年の振り返り&今年の抱負を(今日は、「たった2分で読める」量ではありません)。

イメージ画像:牧場


★昨年の振り返り


ご多分に漏れず私も、コロナ禍のひと言に尽きる一年でした。
バタバタしているうちに終わってしまい、プライベートも仕事も、いろいろな意味で消化不良の一年でした。

結果、昨年掲げた目標3点も、総倒れでした…。
勉強も十分とは言えませんでしたし、他の方々ともリアルに会えないゆえに、かつてないほど交流や出会いの少ない年でした。

とは言えコロナ禍でもやれたはずのことは多くあり、満足に取り組めなかったのは、ひとえに自分の弱さや甘さゆえと反省するところです。

イメージ画像:緑の丘

毎年力を入れている研修講師も、今年はあまり機会に恵まれませんでした。

コロナが広がる前に、「変わりゆく学術情報流通」という壮大なテーマ(←公共図書館の人に知って欲しい!)にチャレンジしましたが、結局昨年の講師はその一回だけでした。

他の講師予定も中止になったり、依頼されたものも事情によりお断りせざるを得なかったりと、もう少し頑張りたかったです。

イメージ画像:公園

昨年の収穫はと言えば、一番はやはり、ポジティブ心理学を学んだことでしょうか。
図書館のみならず、生きること、働くことの意味やありがたさを感じるようになりました。

「ポジティブ心理学実践インストラクター」資格も取得できましたので、マイ・ミッション「人をつないで図書館を、明るく楽しく前向きに!」の実践に、ポジティブ心理学を活かしていきたいと考えます。


ところで。
余談ながら、今年も空道(くうどう)で2度骨折があったことは、計算外でしたね。(苦笑)

その前年も夏以降に2度骨折しましたので、この1年半で4回の骨折が続いたことになります。これはさすがに多過ぎで、ヒヨッコ武道家としては解決すべき課題が山積みです…。

(強さを追い求めるだけでなく、こうして課題や目標を持って自分を高めていける点が、武道の魅力の一つですね)


★新年の抱負


去年は全く目標をクリアできませんでしたが、怠惰な自分のお尻を叩くため、今年も目標を設定しました。
コロナ禍による状況の変化等も踏まえ、昨年の目標から大きく変えています。


■2021年の目標
  1. ポジティブ心理学の図書館活動への落とし込み
  2. 昨年学んだポジティブ心理学を、どのように図書館活動に活かしていけるか、検討し、それを実践します。
    自身に、職場に、研修講師にと、3つのシチュエーションを想定しながら、それぞれに活かせる方策を考えます。

  3. 人を「明るく楽しく前向きに!」するスキルの習得
  4. 周囲の人たちを「明るく楽しく前向きに!」するためのスキルを、身につけたいと考えています。
    いくつか考えたりすでに取り組んだりしているものもあり、それらとポジティブ心理学を併用して、マイ・ミッションを実践します。

  5. 65歳までのライフプランを検討
  6. 50歳が迫ってきた私は、そろそろライブラリアン人生の終盤をデザインしなければいけない時期を迎えています。
    何をすべきなのか、何に残りの時間をかけるのか、受けた恩をどのように社会に返すのか…等々。ひとまず今後15年を一つの目安に、そこまでの道筋をよく考えようと思います。

あれこれ思いを巡らせ、考えたことをこの3つの目標に集約しました。自分なりに精一杯、チャレンジします!


★コロナ後に向けて


コロナ禍でオンラインセミナー/勉強会などが開かれるようになり、私も多く参加しましたが、私はどうもオンラインが今一つしっくりきません…。
何となく集中できなかったり、意欲が高まらなかったり。リアルな場よりも、かえって発言もしにくいです。

オンラインだからこそ参加できたり、自分の運営イベントに遠方の方に参加頂いたりできるメリットはとても魅力的ですね。
それはそれとして、私はやっぱりリアルに人と会いたいのだな、と改めて実感しました。

身振り手振りや雰囲気を含めて講師の話を伺ったり、偶然一緒になった方と名刺交換をしたり。研修が終わった後にみんなでビールを飲みながら、図書館や情報のこれからについて語り合うのは、最高ですよね!

そう、私はやっぱり、皆さんとご一緒したいんですよ!
そもそも私のアクション・ポリシーの1番目は、「まずは自分が、リアルに多くの人に会う」ですからね!

早くコロナが終息し、そんな日が帰ってきますように。
皆さんとまたリアルに再会したり、初めましてのご挨拶をしたりすることを、とっても楽しみにしています!


★感謝


ところで、昨年私の中で一番強まった感情は、「感謝」かもしれません(ポジティブ心理学の影響も大きいのでしょう)。

コロナ禍で大変な一年ではありましたが、こうして元気で前向きな人生を歩めているのは、家族や同僚、お世話になった先生方、同じ世界の仲間たち、社会の皆さんのおかげです。

拙い抱負でしたが、この感謝の気持ちを少しずつでも図書館界や社会に還していきたいと考えています。
皆さん、本年もよろしくお願いします!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

昨年はわが家にとって、節目の年でした。
元気でいられれば、れいこは10月に二十歳になっていたはずでした。主役のいないバースデーは9回を数え、寂しさや悲しさは、いや増すばかりです。


二十歳のバースデーを機に、れいこの貯金を全額、病気の子どもたちの支援に寄付しました。
れいこは誕生祝いや入学祝い、お年玉をずっと貯めていましたので、まとまったお金でした。

その大切なお金を、れいこが闘病中にお世話になったメイク・ア・ウィッシュシャイン・オン!キッズ、それに加えてチャイルド・ケモ・ハウスに託しました。

病気の子どもたちのために使われるのであれば、れいこもきっと喜んでくれるでしょう。

うそれいこと礼状
(礼状の宛先に、れいこの名前を入れてくれる心遣いが嬉しい!)


れいこがいない深い悲しみの中、わが家に明るさをもたらしてくれているのは、れいこの妹・きょーこです。

きょーこはここまで元気に育ち、昨年はとうとう保育園を卒園し、小学校に入学しました。もちろん、れいこの通っていた小学校です。

入学式写真、わしと

きょーこが「今日」という日を大切に過ごし、れいこの分まで健やかに育ってくれること、ただそれだけを強く強く願います。

れいこも、きょーこも、ずっとずっと一緒やでー!!