2010-03-22

図書館サービスのホスピタリティを考える: 第6回「自由なるライブラリーフィールド」に参加

 
ある日、娘から突然「お父さん、交換日記しよう!」と言われました。
渡されたリラックマのノートには、いろんなコーナーが。困ったのは、「なやみ&そうだん」のコーナー。仕方ないので、こんな感じで。


すると、もらったお返事には・・・


「じゃあ、いてあげる。ぼくも おとうさん だいすきだよ! でも -1は ヒゲ!」。
そんなに、このジョリジョリが嫌いか・・・。何だか、ムンクみたいな顔が、書いてありますけど?

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<●第6回「自由なるライブラリーフィールド」に参加>

さて、今日の本題は、3月5日に開催された第6回「自由なるライブラリーフィールド」(以下、「FLF」)です。

今までも何度もこのブログで書いてきましたが、FLFはO大学のN村さんと、E社の花田さんが幹事となってくださって、大阪で定例で行っている勉強会です。とても熱心なメンバーが多く、かつまた、懇親会が大いに盛り上がるのが特長です。(笑)

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○「図書館サービスのホスピタリティを考える」
(コーディネーター: 神戸松陰女子学院大学 槻本 正行先生)

槻本先生は、以前某大学で長い間、図書館実務をなさっていた方です。現場のたたき上げですので、図書館の実情も本当によくご存じです。
私ももう何年も前から、いろいろな研究会でお世話になったり、書かれたものを拝読したり。

今日は、初めてこうした形でお話を伺うことができ、貴重な機会となりました。
講師の魅力とテーマ設定が良かったのでしょう、何と37名もの方々が集まりました!会場は、本当にギッシリ!
  • 図書館でよく言われる「サービス」と、ホスピタリティは違う。サービスは、仕えることや任務、務めであるが、ホスピタリティは厚遇や客扱いのよいこと、もてなしである。
    これらは別物であり、サービスの深化が、ホスピタリティではない。

  • サービスに対する満足度 = 知覚されたサービス ÷ 期待するサービス。ハードウェアの満足度は、長続きしない。部屋に、古伊万里の皿が飾られていても、気付かれなかったり、満足が何とも思わないようになったりする。

  • 図書館員は、カウンターに出るとき、心のスイッチを切り替えているか?利用者が、目の前に立つまで気付かないようではダメ。カウンターで、手元の仕事に没頭しているようではいけない。

  • 本を借りた利用者に、「ありがとう」を言うべきか?
    → 心の中で「ありがとう」を。きれいに利用してくれて「ありがとう」、返却期限を守ってくれて「ありがとう」の気持ち。

  • 言葉遣いを考えることも大事だ。「水を一杯ください」に対して、「お冷でございますね」とは言わない。「お水でございますね」と言うべきだ。
    → 相手の言葉が了解できるものであれば、置き換えない「オウム返しの法則」。まして、専門用語にしたりするのは、もっての他。
    他にも、利用者の視点から考えて「監視カメラ」ではなく、「防犯カメラ」と言うなど。

  • 閉館時に玄関を締めに行こうとしたら利用者が駆け込んできた。こんなとき、どうするべきか?それぞれで、考えてみよう。

  • 大事なことは、Noと言わない心だ。まずは、Yesで考えよう。

  • 異業種から、学ぼう。盗む力、まねる力も大事だ。近い業種とは競争、遠い業種からは発想のヒントをもらうことを意識する。
    例えば書架に積っている埃が、平気になっていないか?ホテル業で、積もった埃を放置しているか?

  • プラスのサジェスチョンを。貸出可能冊数以上に借りたいという学生に対して、「もうこれ以上は借りられないけど、コピーはできるよ」ということが大事。

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<○懇親会 with 堂島ロール争奪杯>

終了後は例によって、笑復来門へ。
ここのおでんは、本当に美味しいです!
FLFの二次会と言えば、いつもココで、まり子さんのおでんのために勉強会に参加している、というツワモノもいるとか。

FLFは、いつも21:00過ぎまで勉強会を頑張りますが、その後の懇親会がまた凄い!
いつも店舗がいっぱいになるくらいの人数で押しかけて、みんなで大騒ぎ!仕事後に自主的に集まって、遅くまで勉強するような熱心な方々ですので、いつも大いに盛り上がります。
この日も、講師の槻本先生を囲んで、いろいろな話に花が咲きました。

そして今回!
主催者・H田さんにより、超人気商品・堂島ロール争奪杯が、行われました。


某E社の提供するサービスについて回答し、優勝者に堂島ロールが贈られる、というものです。・・・が、優勝したのは、何故か私(勘の勝利)。
おかげでこの日ばかりは、飲み会に行っていたのに、大きな顔をして帰りました。

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それにしても。
速報性が求められるブログで、これほど遅れてネタを提供するのも、私ぐらいでしょう。貯まっていくネタに書くのが追い付かず、遅くなってしまっていますこと、ご容赦ください。

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<●勉強会情報>

(再掲)大学図書館問題研究会 兵庫支部3月例会「もっともっと、twitter!(ツイッター)」

サポーター: 井上 昌彦@空手家図書館員
日時: 3月27日(土)15:30~17:30(終了後、有志懇親会)
場所: 西宮市大学交流センター パソコン室

私が2ヶ月連続担当で、先月に続くtwitter企画をやります!
先月の「はじめての、ブログとtwitter」が好評でしたので、急遽2ヶ月連続企画となりました。今回は、twitterだけに絞って、行います。もちろん、会員外もウェルカムです!(無料)
内容については、先日のエントリーをご覧ください。twitter未経験の方、大歓迎です!

なお、準備の都合がありますので、ご参加くださる方は、極力事前にお申し出ください。申込み先メールアドレスは、karatekalibrarianに続けて、アットマークgmail.comです。
どうぞよろしくお願いします!

有志の懇親会も行いますので、そちらもぜひご参加ください。(懇親会も、会員でない方、大歓迎です!)

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<●今日の小ネタ>

今日は、重要なネタばかり!

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<●どうでもいい独り言>

今日はこの後、京都にお出かけです。
先日ご紹介しました、大図研京都ワンデイセミナー「サービス向上・業務効率化に使えるアプリを企画し試行提供する」に、行ってきます。

またこの場でも、ご報告したいと思いますが・・・ネタが、貯まり過ぎ!
「今日の小ネタ」の「カーリル」や「デジタル・・・・懇談会」なども、一つのエントリーにしたかったのですが、泣く泣く断念。
先週木曜の京都図書館情報学学習会や、土曜の大図研大阪支部例会のことも、アップしたいところですが・・・?

こう見えても、それなりに忙しい私。
「懇親会に行くの止めたら、ブログ書けるやん!」と言われることもありますが、それは不可です、もちろん!
 

2010-03-19

(再掲)「もっともっと、twitter!(ツイッター)」

 
もらった図書券3,000円で、息子はマンガを7冊も、一気に購入。


小遣い残額67円のくせに、この大人買い。惚れるわー。

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さて、今日の本題です。

<●再掲「もっともっと、twitter!(ツイッター)」(ご案内)>

先日のエントリーでもご紹介しましたが、大学図書館問題研究会 兵庫支部3月例会を、下記のとおり開催します。ぜひ、ご参加ください!
会員でない方も、twitter未経験の方も、大歓迎です。

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「もっともっと、twitter!」


日時: 3月27日(土)15:30~17:30(終了後、有志懇親会)
場所: 西宮市大学交流センター パソコン室
参加費: 無料

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大図研兵庫支部では、先月に続いて、twitter企画をやります!

先月の「はじめての、ブログとtwitter」が存外に好評でしたので、急遽2ヶ月連続企画となりました。今回は、もう少しtwitterについて、知るための企画を用意しました。
twitterがどれほど楽しく、そして、どれほど多くの情報をもたらしてくれるツールか、実際に体験してもらいたいと思います。

対象は、まったくtwitterを知らない方から、twitterを始めて間もない方とします。
初めての方は、アカウントを取るところから、ゆっくりとやっていきましょう。
先月の例会で、初めてtwitterを始めた方は、この場でもう少し練習してみましょう。
すでにtwitterを始められている方には、もう少しいろいろと経験して頂こうと思っています。
大図研会員でない方も、お気軽にご参加ください。

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○終了後、会場付近で有志による懇親会も行います。こちらも、会員でない方の参加大歓迎ですので、ぜひご参加ください(懇親会のみの参加も歓迎です)。

○準備の都合がありますので、ご参加くださる方は、極力事前にお申し出ください。
申込み先メールアドレスは、karatekalibrarianに続けて、アットマークgmail.comです。

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<●どうでもいい独り言>

今回は、私が担当する「もっともっと、twitter!」の再掲のみで、申し訳ありません。
前回はPCが足りなくなってしまいましたが、今回はまだ余裕があります。ぜひとも、ご参加ください。

ところで!
企画と言えば、私は勝手にトサケン幹事長を名乗っているのですが。
前にMLにて予告しましたとおり、5月最終週の週末にオフ会+別企画をやろうと思っています。
またアナウンスしますので、こちらもぜひご参加ください!
 

2010-03-16

大図研近畿4支部合同例会「広報にキャラクターを活かす」

 
この前、熊本に行ったときに、メチャクチャ惹かれたコンビニ。
うお!?店の前に、おばあちゃん?



・・・と思いきや、これ、おばあちゃんが立っているんじゃなくて、実物大立て看板ですよ?
ちょっとだけ、写真をアップにしてみましょうか。


スゲー!!
「後で絶対、みやげ買おう!」と思っていたのに、仕事後に時間が取れなくて、寄れませんでした・・・。来年も熊本出張になったら、絶対に!(笑)

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さて、今日の本題。
ちょっとネタが古すぎるのですが・・・2月6日(土)に、大図研近畿4支部 新春合同例会に参加してきました。
<ネタが山ほどあって、書いても書いても、全然追い付きません・・・。

今回は奈良支部の主催で、テーマは「広報にキャラクターを活かす」でした。プログラムは、以下のとおりです。
  1. 「平城遷都1300年記念事業の広報について ~せんとくんの活用~」
    (講師: 社団法人平城遷都1300年記念事業協会
    広報室長 林 成光 氏)

  2. 「がまじゃんぱーと ちゅーりっぷさんの生態 ~筑波大学附属図書館でのキャラクター活用事例~」
    (講師: 筑波大学図書館 嶋田 晋 氏)

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この日は午前中仕事で、仕事が終わってからダッシュしました。しかし、いかんせん奈良は遠く、着いたら一つ目のお話は、もう終わりかけでした。

そこで以下のとおり、2本目の講演について、レポートします。例によって、レポートとも言えない雑感ばかりですが・・・。

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「がまじゃんぱーと ちゅーりっぷさんの生態 ~筑波大学附属図書館でのキャラクター活用事例~」
(講師: 筑波大学図書館 嶋田 晋 氏)


ご存じかと思いますが、かの、がまじゃんぱーさんは、この方!



そしてちゅーりっぷさんは、こちら!


  • 筑波大学図書館キャラクターのがまじゃんぱーちゅーりっぷさんは、2006年に誕生。某ブログに取り上げられたことで、大ブレイク。

  • 基本的に、有志が広報の重要性を考え、キャラクターを作ることにした。楽しんで作った、ということがポイント。

  • オフィシャルなものは"Tulips"のロゴを使う一方、親しみやすさや利用者の間口を広げるようなものには、キャラクターという使い分けを考えた。

  • キャラクターのコンセプトを、まず考えた。掛け合いのようなことができるよう、二人一組にしたりするなど。イメージを、絵心のある有志が、デザイン原案に(そのまま、業者へ)。タイミング的にも、金銭的な余裕があって、業者を使えた。

  • 上層部への説明は、ただ「キャラクターを作りたい」では難しい。広報戦略の一環という位置付けで。「ブランディング戦略」のプレゼンにて、「アピール力の向上」を目的としたキャラ作成の必要性を訴え、理解を得られた。

  • キャラクターを積極的に使い、事務文書を「見てもらうもの」へ変えた。これが、職員の広報意識を高めることに繋がった。

  • キャラクターの画像と、若干の設定・プロフィールのみしか固まっていなかったので、多少設定が混乱した。

  • 課題としては、表情・動きにバリエーションが少ないこと、設定の混乱が少ないこと、キャラ使用ガイドラインがないこと、などが挙げられる。

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質疑応答では、例によって、臆面なく挙手しました。

井上(質問1): 課題として、「キャラクター使用ガイドラインの未整備」とあるが、他大学などでガイドライン作成例があるのか?ない方が、融通が聞いて楽では?

嶋田氏(回答): 他大学のガイドライン整備例は、現在までは情報を得られていない。今のところ、悪用のようなものも発生せず、指摘のようにガイドラインなどない方がいいかもしれない。ごくごくゆるいものにするかもしれないが、今後の検討としたい。

井上(質問2): デザイン会社に絵を描いてもらったそうだが、著作権はどのように処理しているのか?描いたものを、自由に変更したりできないのでは?

嶋田氏(回答): 著作権は、納品時に図書館に譲渡してもらっている。当初、描いてもらった絵の種類が少なく、現在のバリエーション不足の要因となっている。今後、どう対応するかは検討しなければいけない。

嶋田さんは、とても丁寧に回答くださいました。何と言うか、お人柄が滲み出ていますね~。
時間いっぱい、いろいろな質疑応答や意見交換が続きましたが、私の質問に限らず、誠実な回答ぶりでした。

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例会の後は、例によって懇親会に参加してきました。講師の嶋田さんを囲んで、ワイワイと。
実は、この合同例会を主催してくださった奈良支部が、この日をもって休会されるとのことでした。奈良支部の今までの活動ぶりにも思いを馳せて、大いに盛り上がりました!

そうそう。
講師の嶋田さんに、「ブレイクのきっかけになった、某ブログって、アレですか?」と聞くと、「そうです、実名を言っちゃうと、かたつむりさんです」とのこと。
つくばですから、予想どおりの答えでしたが、それより実名がかたつむりって・・・!(笑)

それはさておき。
奈良支部の皆さん、本当にいい会をありがとうございました~。これからは、兵庫支部にも、ぜひいらしてください!

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<勉強会情報>

関西圏で開催される勉強会で、私が参加・・・するかもしれないものです。よかったら、ご一緒にどうでしょう?

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<どうでもいい独り言>

実は今日、人事異動の発令がありました。
ウチは専任2人の職場ですので、異動と言えば、本当に大ごとなのです!

・・・で、私の相方(?)に代わり、大学図書館から1名来ることに。私より、15~20歳くらい上の男性です。
今まで、おっさんが私一人という女性職場でしたので、その意味ではちょっとホッとしたりして。(笑)

実はまだ、あまり一緒に仕事をしたことがない方です。
後輩からのリーク情報に言うと、ダジャレをおっしゃる方とのことで・・・ある意味、楽しみな、そうでないような。(笑)

来年度から、また頑張るぞ~。
 

2010-03-08

(速報!)開催決定!「もっともっと、twitter(ツイッター)!」

 
速報です!
今月27日(土)に、またtwitterの体験会を実施することになりました!

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大学図書館問題研究会 兵庫支部3月例会
「もっともっと、twitter(ツイッター)」


先月の兵庫支部例会では、「はじめての、ブログとtwitter(ツイッター)」と題した体験会を行いました。
これは、初めてtwitterにトライする方を対象に、twitterとは何か、どれほど重要なツールなのか、体験してもらう企画でした。

【参考】
 (ご報告)大盛況!2日連続企画!(その1:大図研編)
 当日twitterハッシュタグ #dtkhyogo

前回はとても好評で、パソコン室が満室になってしまい、PCが不足する盛況ぶりでした。
参加された多くの方が、あの日以来、twitterを使い始めてくださって、非常に良かったというコメントも多く寄せてくださいました。

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そこで今回!
2ヵ月連続となりますが、もう少しtwitterについて、知るための企画を用意しました。
twitterがどれほど楽しく、そして、どれほど多くの情報をもたらしてくれるツールか、実際に体験してもらいたいと思います。

対象は、まったくtwitterを知らない方から、twitterを始めて間もない方とします。初めての方は、アカウントを取るところから、ゆっくりとやっていきましょう。
先月の例会で、初めてtwitterを始めた方は、この場でもう少し練習してみましょう。
すでにtwitterを始められている方には、もう少しいろいろと経験して頂こうと思っています。

・・・というワケで!
下記のとおり例会を行いますので、ぜひご参加ください。

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大学図書館問題研究会 兵庫支部3月例会
「もっともっと、twitter(ツイッター)」

  • 日時: 3月27日(土)15:30~17:30
  • 場所: 西宮市大学交流センター パソコン室
    (時間と会場は「調整中」としていましたが、上記で確定しました!)
  • サポーター: 井上 昌彦(関西学院 聖和短期大学)
  • 参加費: 無料(非会員も無料)

(*)終了後、会場付近で有志懇親会もあり。こちらも、非会員の参加、大歓迎!ぜひ、ぜひ!

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前回もお話しましたが、twitterは本当に、ビックリするくらい簡単に、始められます!
会員外の方も大歓迎ですので、ぜひご参集ください。

なお、準備の都合がありますので、ご参加くださる方は、極力事前にお申し出ください。
申込み先メールアドレスは、karatekalibrarianに続けて、アットマークgmail.comです。
どうぞよろしくお願いします!
 

2010-03-07

(ご報告)大盛況!2日連続企画!(その2:トサケンオフ会 in 京都編)

  
この後でご報告する「トサケンオフ会 in 京都」で、道中、こんな古書店の看板が。


「記念撮影、オッケー!」と書かれているのが、なかなか心憎いですね。自分一人なら、間違いなく店舗に吸い込まれていました。

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<●トサケン オフ会って?>

さて今日は、先週日曜に行った「トサケンオフ会 in 京都」のご報告を。

まず繰り返しになりますが、「トサケン」とは「図書館サービス計画研究所」の略称です。
日頃はメーリングリストで、意見・情報交換が中心で、ときに図書館総合展でフォーラムを開催したりしています。ときどき、有志が自主企画でオフ会を企画し、都合が付くメンバーが集まって、自由に交流しています。

そして私は、勝手にトサケン幹事長を名乗っています。(笑)
今回、「利用者の情報行動と情報リテラシー教育」と題したJLAの第15回「図書館利用教育実践セミナー」が行われましたので、その終了後にオフ会を企画したものです。
<そう言えば、去年この時期も、JLAセミナーに合わせてオフ会を企画したのでした(図書館員じゃなかったですけれど)。

今回のオフ会内容(3部構成!)につきましては、先日のエントリーをご覧ください。

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<●図書館利用教育実践セミナー>

まず、午前中に開催されました、「利用者の情報行動と情報リテラシー教育」と題したJLAの第15回「図書館利用教育実践セミナー」のレポートを。特に印象的だった点のみ、掻い摘んで。



 <○基調講演>
「生涯学習と情報リテラシー教育:情報行動研究を踏まえて」
(講師: 放送大学 三輪 眞木子 氏)

  • まず、情報リテラシーの定義。「情報を見つけだし、解釈し、分析し、統合し、評価し、伝達する能力」(米国学校図書館協会)。

  • 情報リテラシー教育には、基礎モデルがある。クールトーの情報探索プロセスモデル、アイゼンバーグらのBig6モデルなどに加え、三輪先生ご自身による情報行動文法モデルなど。

  • 情報行動文法モデルでは、情報行動と感情の起伏について、注目している。初心者は、検索して結果が得られないとすぐ落ち込んだりするし、上級者はその逆である。成功経験の積み重ねが重要であることから、情報リテラシー教育においては、最初は誰でもできる検索演習を与えることなどが必要だ。

  • (公共図書館におけるビジネス支援の話において)ニーズに応えるのではなく、ゴール達成を支援する、という考え方をするべきだ。利用者から、個人名で呼ばれるような信頼関係を築きたい。→ ここ、強く共感!

  • 探索行動についての調査・研究から。初心者の学部生と図書館情報学関連?(*)の大学院生に、旅行情報と文献情報を探させた場合、顕著な違いが出た。
    文献調査については、大学院生が圧倒的にスムーズに情報を得るが、旅行プランを立てるための情報については、それほどの差が出ない。こと、文献情報については大学院生は抜群だったが、それ以外の情報をサーチするためには、まだ何かが欠けているのではないか。

    (*)申し訳ありませんが、私の聞き取り+記憶が不正確です。おっしゃっていたのは、ある程度の学術情報検索スキルがある大学院生、ということです。

  • デジタル時代における学習行動は、その場で学ぶことが大切。印刷されたテキストを後で熟読する形から、Web上の情報ナビゲートへの変化。リンク先に飛び、その場ですぐに読み、学ぶスタイルへ。

講演後、これまた臆面なく挙手して質問したのですが、今日は割愛(まだまだ書くことがあるので・・・)。

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続いて2本発表された実践報告のうち、野末先生のお話を、さらに端折ってご報告します。
野末先生は、いつもながらの穏やかな語りぶり、そして前のご発表を取り込んで口にされる手法(実は受講者に、復習させている?)、本当にお上手な方です。いつもながら、感服、感服。

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 <○実践報告>
「情報リテラシー教育の新しい方法とその実践」
(講師: 青山学院大学 野末 俊比古 氏)

  • 図書館は、総合的にメディアを使える唯一の場所だ。情報リテラシーは、「生きる力」であり、図書館員の役割は重要だ。

  • 利用者が今何を考え、何を望んでいるのか。図書館利用教育では、「自立した情報利用者」になってもらえるように。
    ここでいう「自立した情報利用者」とは、自分ですべての答えを得られる、という意味ではない。例えば、うまくレファレンス・サービスを受ける、といったことを含め、結果として自身が必要な情報を得られるユーザーのこと。

  • 情報リテラシー教育を、広い枠組みの中にも位置付けておきたい。国語教育における言語力、大学での初年次教育などと。

  • 図書館員は、利用者の次につながるような話を、意識しておくべき。ハウツーを教えるのではなく、考え方を。

  • 入学から卒業まで、何度も戻って何度も進む、らせん方のプログラムでサポートすべき。ステップ全体の中で、今どこにいて何を学んでいるのかも、明示しておきたい。

  • 教える側と、教わる側の思考が一致するような教育を。思考+感情+行動。

  • 図書館員は「特技」を活かし、楽しく連携・協力(協労)を。横のつながりを、大切に!

なお、野末先生が監修しておいでの「情報の達人」(DVD全3巻)が、こうした点を意識して作っている資料で、ぜひ活用して欲しいとのことでした。
私も断片的にしか見ていないのですが(汗)、まさに「ハウツーを教えるのではなく、考え方を。」といった資料だと思いました。

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<●トサケンオフ会 in 京都>

13時でJLAセミナーは終了し、会場入口で再集合し、トサケンオフ会を行いました。
急にオフ会企画を立てましたので、10名ほどを想定していたのですが・・・集まってくださったのは、何と23名!遠くは、愛知・岡山からも、お二人ずつ、ご参加くださいました。

いつもながら直前のお誘いですのに、ご参加くださった皆さん、ありがとうございました!

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 <○第1部:ランチ会>

いくつか考えていたレストランには到底入りきれず、会場近辺を数名で偵察し、ちょっとした料亭の別室を押さえることができました。
結果としてはこれが幸いし、貸切状態でワイワイと大騒ぎ。自己紹介タイムも設け、お互いに多くの出会いを持つことができました。私自身は知り合いの方が多かったものの、お初の方も何名か来てくださって、本当に嬉しい出会いの場となりました。

参加者のうち、トサケンメンバーは、およそ半分でした!
他の方々は、口コミや私の強引な勧誘などにより、参加してくださった方々です。もちろん、トサケンのことは紹介させてもらい、参加を強くお薦めしておきました。

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 <○第2部:恵文社ツアー>

以前、1971年生まれの同窓生さんが、このブログに寄せてくださったコメント内で、ご紹介くださった恵文社
11月にコメントを頂いて以来、ずっと行ってみたかったので、今回トサケンオフ会の中に、一乗寺店への訪問ツアーを入れ込んでみました。
ランチ会の後、10名の方々が、このツアーにご一緒くださいました。


恵文社は、「本にまつわるあれこれのセレクトショップ」だそうで。ちょっと長いですが、恵文社のウェブサイトより、引用します。

「とにかく新しい本」を紹介するのではなく、
一冊一冊スタッフが納得いくものを紹介したい。
ただ機能的に本を棚に並べるのではなく、
思わぬ出合いにぶつかるような提案をしたい。
表紙の美しい本はきれいに飾り、眺めて楽しんでいただきたい。

即席の情報や知識を得るためのツールとしてだけではなく、
書籍はさまざまな側面を持っています。
夏休みを費やして一冊を読み終えることもあれば、
鞄に入れて持ち歩いたり、棚に並べて飾ってみたりもできます。

情報伝達の速度が増していくばかりの昨今、
本の持つアナログ感、情報伝達のスローさなどを大事にしていきたい。
そんな願いを感じ取っていただければ幸いです。

当店ではいわゆる書籍だけではなく、
世界中のさまざまな雑貨や
CD、DVDなども豊富に取り揃えております。
本のセレクトと合う雰囲気のものを、ということだけではなく、
それによって読書の楽しみが増したり、
本のある生活が豊かになるようなアイテムを集めています。

近くにいろいろな大学があるせいか、アート、建築、音楽、京都本など、いろいろな個性豊かな本が揃っていました。もちろん、本だけでなく、様々なグッズなども!

例えば、食に関する本の近くには、健康に関する本などはもとより、食器や食材が並べてある、といった具合です。
しかも、モノのセレクトが、とても女性向きというか。私が感じている以上に、一緒に行った女性の皆さんは、食い付いていましたね。

道中の看板まで、恵文社らしいものが。

ウェブサイトの「書籍」ページを開いても、「乙女のための本」、「本で旅する」、「和のこころ」、「ねこづくし」など。何となく、雰囲気が伝わりません?

非常に面白い店なのですが、さすがに店内で写真を撮って回るわけにもいかず、雰囲気をお伝えできないのが残念です。
ランチ会からは、少し離れた場所にあったのですが、みんなでのんびりとしたバスの旅+お散歩。まったりした、本の旅。

恵文社をご紹介くださった、1971年生まれの同窓生さん、ありがとうございました。
そして今回、「南印度の夕べ」にて、トサケンオフ会ツアーでの企画を後押ししてくださった@rinelgatoさん、ありがとうございました~。

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 <○第3部:アイリッシュな夕べ>

そして、市内の本格派アイリッシュパブ&レストランThe Hill of Taraにて、第3部を行いました。

ここは、U40プレミアセッション京都会場として使われたところで、京都では多くのライブラリアンがご贔屓にしているところです。店内は落ち着いていて、とてもいい感じのところ。自分の近所であれば、絶対にお気に入りにするのになあ・・・。

 ご参考: 私もサポーターをしていた、U40プレミアセッション大阪会場

この日、第3部から合流くださった@argさんが、Kindleを持ってきてくださいました。

手タレは、@hal_longtailさん。

@argさんが、Kindleを見たい人は言ってくれれば、とツイートしてくださいましたので、もちろんすぐにお願いしました。

私はKindleを見るのは初めてだったのですが、非常にクリアな画質に驚かされました。このくっきりとした文字なら、長時間画面を読めるかも・・・?
残念ながら、日本語は非対応ですので、購入は予定していませんけれど。ちなみに上の画像に、日本語が表示されていますのは、画像であるためです。

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このKindleのこともあり、会話も大いに弾みましたが・・・この日は何と!私が、一次会の中締めの時点で、離脱してしまいました。
実はあまり体調が良くなくて、前日の「はじめての、ブログとtwitter」+この日のトサケンオフ会で、一気にホッとしてしまったようです。京都から帰るには、2時間以上かかりますので、これはさすがに控えておこうかな、と。
<全然たいしたことは、なかったのですけれどね。

「飲む以上、帰りは終電でOK!」と思っている私ですが、何年ぶりかの一次会リタイアとなりました。参加してくださった皆さん、失礼をしました。特に、遠方からお越しの方々、どうぞご容赦ください。

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<●トサケンオフ会を終えて(雑感)>

最後のリタイアは余分でしたが、何とか何とか、無事オフ会を終わることができました。参加してくださいました皆さん、本当にありがとうございました。
特に、前日の前日の「はじめての、ブログとtwitter」と連続参加くださった皆さんには、ただただ感謝です。

風の噂では、5月最終週の週末に、仁上さんの関西訪問に合わせて、次回オフ会を関西でするとか、しないとか・・・?(笑)

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<●今日の小ネタ>

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<●どうでもいい独り言>

最近、関係者からよく言われること、ベスト3。

<第3位>
「よくそんなに、時間ありますね?勉強会に出て、終電まで飲んで、ブログ書いて」
→ 他にすること、ないんじゃ~い!(・・・あ、空手があるか!)

<第2位>
「よくそんなに、飲み代が続きますね?」
→ 続かんわ~い!車すら、持ってないわ~い!趣味は、(カネのかからない)空手くらいじゃ~い!

<第1位>
「よく奥さん、怒りませんね?」
→ 怒っとるわ~い!・・・を通り越して、呆れられとるわ~い!外からは、見えんだけじゃ~!

以上、心の叫びでした。
 

2010-03-05

(ご報告)大盛況!2日連続企画!(その1:大図研編)

  
先日、小学校の懇親会に行ってきました。
息子のクラスは、親子でホットケーキづくり。各グループ、お母さんたちが子どもたちと一緒に調理する中、私だけは堂々と腕組みして見学。
<伝統的な日本のおっさんとして、断固としてダンチュー。


息子は、クリームまで乗っけてましたけれど。

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さて!
先週末になりますが、2日連続企画をやっていました。幹事、2連発!
今日は、そのご報告を。

その前の週は、4日連続企画だったような・・・まあ、これは幹事じゃないですが。

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○「大学図書館問題研究会 兵庫支部2月例会「はじめての、ブログとtwitter(ツイッター)」
(サポーター: 井上 昌彦@空手家図書館員

  • この企画の主旨などは、こちら
    この案内にも謳っていますように、今回は初めてブログやtwitterをやってみよう、という方を対象に、体験コースを企画したものです。技術的な説明や、難しい話は、とにかくナシ!

  • 昨年5月以来、久しぶりに兵庫支部例会を担当しました。
    もちろん今回も、講師なんていうものじゃなくって、自称「サポーター」です。

  • 参加してくださった方々は、望外の14名!
    <兵庫支部としては異例の人数です。少なくとも、私が入会して以来5年間で、一番多い人数です!
    会員でない方や、大阪や京都の方からお越しくださった方などもいらして、感謝でいっぱいです。ご参加くださった皆さん、本当にありがとうございました!

  • まず、当日配布資料をもとに、ごく簡単に、ブログとtwitterについて説明しました。

  • その上で、前半にはGoogleアカウントを取得し、全員にブログを立ち上げてもらいました。皆さん非常にスムーズにブログを開設することができ、その簡単さを知ってもらうことができました。

  • 後半には、これも全員にtwitterアカウントを取得頂き、相互にフォロー・・・と思っていたところ、何故か突然twitterの不調が!(またか!)
    半分くらいの方々は、アカウントを取得できたのですが、途中の方からは、全く受け付けてもらえませんでした。(泣く泣く、全員のアカウント取得を断念しました)

  • とりあえず、アカウントを発行できた方は、実際にツイートしてもらいつつ、お互いにフォローし合ってもらいました。アカウント取得時のトラブルで、いささか時間が足りませんでしたが、とりあえずtwitterがどんなものかは、判ってもらえたと思います。

  • 最後にブログにせよtwitterにせよ、何を目的にするのか、よく考えて利用することをお薦めしました。
    twitterは遊び感覚でもいいですが、ブログは誰に何を読んでもらうか等、よく考えておかないと、絶対に労力に見合わないと思います。

    ちなみに、私の場合は、営業ツール。(笑)
    新しく知り合えた方に、読んでもらうことを一番にイメージしています。
    <名刺交換したら、ブログのURLをメールで送りつけます!(笑)

  • 当日、ブログもtwitterも使いこなしておいでのZhang_Maoさんも、わざわざ京都からお越しくださいました。
    Zhang_Maoさんは、情報ダダ漏れ担当として、随時進行をtwitter上でつぶやいてくださいました。改めて、ありがとうございました。

  • 当日のツイートには、ハッシュタグ #dtkhyogoを使用しました。150以上のツイートがありますので、よろしければ、ぜひご覧ください!(終了後は、ほとんど私の独り言ですが)

繰り返しになりますが、参加してくださいました皆さん、本当にありがとうございました!会後にも、多くのツイートやメールを頂き、本当に嬉しく思いました~。

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兵庫支部例会終了後、希望者はそのまま大阪支部企画・大阪大学(豊中キャンパス)ラーニング・コモンズ見学会へ。

大阪支部は15時からのため、1時間ほど遅刻して、現地入りしました。
すでに見学は終わっており、質疑応答やフリートークの時間でしたが、兵庫チームのために、わざわざ別に見学ツアーを行って頂きました。

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そして!ここからが、さらに本番です!
かねてから私、兵庫支部と大阪支部の合同企画をやろうと提案していたのですが、ついに初のコラボ企画が実現しました!

・・・って言っても、合同懇親会なのですが。
でもその前に、兵庫支部が大阪支部例会に合流しましたし、いいですよね・・・?(汗)


この合同懇親会には、何と26名もの方々が参加してくださいました!
もちろん大阪支部の方も多いのですが、会員でない方の参加が多かったのが、嬉しかったですね。多くの出会いがあったようで、幹事冥利に付きます。

幹事は、@takeshikuboyamaさんと一緒にやりました。(私は当日、ろくに働きませんでしたが)
@takeshikuboyamaさんが、ご自分のブログで書かれていますように、今回はある意味で、エポックメーキングな日だったように思います。

こちらも、参加してくださいました皆さん、本当にありがとうございました~!

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この後、翌日の「トサケンオフ会 in 京都」も報告しようと思っていたのですが、もう指が攣りそうです。続きは、また日を改めることにします。
慌てて、このエントリーのタイトルに「その1:大図研編」と書き加えました。(笑)

トサケンオフ会のことも、早くレポートして、お礼も言いたいのですけれど!ご参加くださった皆さん、すみませんが、もう少しお待ちを!

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<勉強会情報>

関西圏で開催される勉強会で、私が参加予定のものです。よかったら、ご一緒にどうでしょう?

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<どうでもいい独り言>

最近、自分の人生の転機になると思われることが、ありました。
自分なりに、決断したことです。

まだ、ごくごく身近な人で、しかも最近お会いできた方にしか、ご報告できていません。また近いうち、ここでもカミングアウトさせてもらおうと思っています。

直接ご報告できないことを申し訳なく思いますが、どうぞご容赦ください。

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さあ、明日は「自由なるライブラリーフィールド」です!頑張るぞ~!
<勉強会も、そしてその後の飲み会も!
(土曜は朝5時起きなのに、終電確実な情勢)