2019-09-16

頑張るための3つの仕掛けづくり(これから頑張りたい人のために)

間が空いてしまいましたが、「やっぱり図書館員は、アレに励まないと…!」の続編です。骨折を押して、記事を書くのは大変でしたが。(笑)

秋の青空



★仕掛けづくり


前編で、ライブラリアンには不断の研鑽が必要、と書きました。
とは言え普通の人は情熱だけでは、ずっと頑張り続けられませんよね?1週間もてば、いい方ではないでしょうか。

そこで、長く頑張るための仕掛けづくりが大切です。
図書館員は総じて真面目で向上心があり、何より職務への情熱を持っています。うまく仕掛けを作れば、恒常的なレベルアップが可能です。

これから頑張ろうという人に、私がお薦めしたい仕掛けは、以下の3点です。
  • 目的と到達レベルを明確にする
  • カネを払う
  • マイ名刺を作る


★目的と到達レベルを明確にする


そもそも何のために頑張るのか、まず明確にするべきです。
昇進試験でも、大学院を目指す準備でも論文投稿でもOKです。目的が明確になれば、おのずと到達レベルやそのための努力水準が決まります。

例えば仕事のためのスキルアップを目的とする場合、職場研修の講師に指名されることを到達レベルにしてもいいでしょう。
結果、「担当業務に関する論文を10本読む」といった努力水準も定まります。

私の場合、研鑽は全てマイ・ビジョンの実現のためです。
短期的には、次の研修講師をモチベーションにしています。講師をお引き受けした以上、その分野の勉強は欠かせません。


★カネを払う


ランニングを始めるときシューズを買ってしまうと、その気になれますし、後には引けなくなります。図書館員の勉強でも一緒です。(笑)
歯ごたえのありそうな本を買ってみてもいいですし、有料のセミナーに行ってみるのもいいでしょう。

手軽なところでのお薦めは、研究会に入ることです。
研究会は、身銭を切って自分の時間を費やしてまで、学ぼうとしている人たちの集まりです。こうした熱意ある人たちと付き合い一緒に学ぶことが、どれほどプロにとって大切なことか!
特に小グループで役員をすれば、仲間との交流が増えていいですよ。


★マイ名刺を作る


名刺の重要性は、当ブログやマイ名刺ワークショップで訴えてきたところです。
自分の強み、そして誰に何を伝えたいと思っているのかを考えた上で、それをマイ名刺にしてみましょう。

自分が大切にしていることを人に伝えることで、その分野で頑張らない訳にはいきません。マイ名刺が自分の意識を変え、プロとして成長させてくれます!

ぜひこちらをご覧になり、マイ名刺作成にチャレンジしてください!


★今すぐに!


いかがでしょうか?
誰しも自分には厳しくできないもの。こうした仕掛けの力も借り、プロとしてレベルアップしていきましょう!

重要なことは、「今すぐ」始めることです。
例えば研究会への入会を考えるのなら、今すぐWebサイトを開きましょう。思い立ったこの好機に、ぜひ最初の一歩を踏み出してください!

(併せて、私が数年間担当していました大学図書館職員短期研修「大学図書館職員のスキルアップ法」も、こちらからぜひ!)



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

秋の気配を感じ始めた今日この頃。
れいこのいない秋も、もう8回目になります。

スマイルれいこ

季節の変わり目はいつも、れいことの日々を思い出します。
短い人生を、懸命に生きたれいこ。

いつもその強さを思い出し、褒めてやっています。
きょーこの中に、れいこの強さが少しでも受け継がれますように!

2019-09-05

自分のために、講師に挑戦しよう!
-講演「若手職員向け超入門! 研究者と学術情報流通」で考えたこと-

今回の骨折から遡ること、1週間。
私が大好きな故郷・愛媛で講演の機会を頂き、考えたことを。

愛媛大学正門



★SPODフォーラム


四国に、FD/SDでよく知られたSPODフォーラムという場があります。500人もの大学教職員が集まり研鑽する場で、皆さん非常に熱心です(受付開始後数時間で、複数の分科会が満員に!)。
本当に素晴らしいフォーラムですので、皆さんぜひ一度ご参加ください。

そのSPODで、「若手職員向け超入門! 研究者と学術情報流通」と題し講演を行う機会を頂きました(シラバス p.9)。

研究評価、研究公正、科研費、間接経費、査読、オープンアクセスなどといった言葉も、図書館や研究支援の経験がない職員にとっては、名前を聞く程度でしょう。
私の知財部と大学図書館での経験をもとに話せば、多少はお役に立てるかと、こんな壮大なテーマ(笑)にチャレンジしました。


…が、ぶっちゃけ今回は、うまくやれませんでした。
一番まずかったのは、自分なりのメッセージを送れなかったことです。

スライドに話題を多く盛り込み、フロアとやり取りをしながら取捨選択する予定でした。
…が、あれもこれも伝えようとして時間が押し、シンプルだったはずのメッセージすら十分に伝えることができませんでした。

次の機会があれば、もっと重点項目を明確に絞って臨むよう、固く自分に言い聞かせました。

SPODフォーラム案内板


★講師は自分のためになる!


反省は別として、一番お伝えしたいのは、「講師をすることは、本当に自分のためになる」ことです。

例えばオープンサイエンスを知らない人に、それをどう説明すればいいでしょうか?

「ネットで文献とデータを無償公開すること」でも、ひとまずOKかもしれません。
ですがこれだけでは、聞き手の若手職員が、その先を考えることはできません。論文を中心とする学術情報のあり方、背景やオープンアクセスからの経緯を(ごく簡単にでも)理解してもらって初めて、聞き手が自身で考えられます。

ですので準備で悩んだのは、ストーリーでした。背景を含め、何をどんなストーリーで伝えるかに、最も時間を費やしました。
ストーリーが出来た後にようやく、曖昧に使っている概念を言語化したり、裏付けとなるデータを探したり、文献を読み込んだりしました。

大変でしたが、おかげで理解が格段に深まりました。チャレンジして良かったです。

SPODで講師をするわし


★皆さんもぜひチャレンジを!


ご経験の少ない皆さんには、講師に挑戦することを強く勧めます。
まずは職場や研究会の小グループなどで、10分話すだけでOKです。場数をこなすことで、必ず学びがあります。

講師のために学ぶと、断片だった知識が整理され、体系化されます。講師をすることは、必ず自分を成長させます。それを重ねられれば、確実にレベルアップします。

聞き手のためであることはもちろんですが、自分の成長のためにも、皆さんぜひ講師にチャレンジしてください!


★感謝


貴重な機会を与えてくださった愛媛大学の先生方、ありがとうございました。自分の成長につながる経験でした。
また、ご参加くださいました皆さん、ありがとうございました。反省もふまえ、皆さんにきちんとメッセージを送れる講師になるよう、頑張ります!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

先日、れいこは6歳のバースデーを迎えました。
れいこが懸命に生きた11年の、半ばまで来たことになります。

バースデーの今日子


元気にこの日を迎えてくれたことが、どれほど私たちの喜びであることか。
ただただ、このまま健やかに育ってくれることを願います。

れいこ~、このままずっと、きょーこを見守ってやってな!

また骨折!(涙)

図書館とは全く関係ないのですが、ネタとして。

昨夜の空道(くうどう)の稽古で、骨折しました。
後ろ蹴りを、まともにカウンターで喰らったためです。悶絶一発KO、家に帰るのもやっとのこと…。

今朝一番に病院に行ったところ、肋骨が2本折れていました。
しかも、2-3ヶ月前に痛めた脇腹もやっぱり折れていたようで、治りかけの骨折も見つかりました。しめて3本、武道での骨折が通算9本に。(笑)

悲しいコルセット姿も公開しておきましょう…。



ついでに言うと、攻撃を喰らったのは右の脇腹でしたので、レバー(肝臓)にも大きなダメージがあります。打撃系格闘技をやった方なら分かるでしょうけれど、レバー特有の痛みです。前から蹴られたのに、背中の方が痛いという…。
こっちは数日で治まると思いますが、これまたかなり痛いです。(笑)

幸いコルセットと鎮痛剤でかなり痛みは抑えられそうです。音声入力に頼りながらでも、ブログを書けるくらいに。(笑)
しばらく安静にして回復に努め、しっかり治してまた頑張ります。



今思えば、今回は少し気の緩みもあったのでしょう。
数日前にSPODフォーラム講師と大学図書館問題研究会 全国大会運営が終わり、ほっとしていました。

仕事では、今月図書システムのリプレースが終わり、大きな山を乗り越えた気がしていました。空道でも審査が終わったばかりで、気が緩んでいたのかもしれません。

自分の気の緩みこそ、最大の敵ですね。
いい経験をしたと思って、また気を引き締めて頑張ります。押忍!


追伸: 図書館関係者の皆さまへ。
今週末に大阪で開催されるCode4Lib JAPANカンファレンスに参加予定でしたが、この怪我によりキャンセルしました。非常に残念ですが、盛会になりますよう!