非常に盛り上がっただけでなく、それなりに高い評価を頂き、改めて私自身がその可能性を強く感じるようになりました。
そこで今回、マイ名刺ワークショップについて、改めて詳しく紹介します。
この記事は特に、以下の方々にご覧頂きたいです。
- 今よりももうちょっとだけ、頑張りたい図書館員
- これから自分がどんなことに頑張るべきか、迷っている図書館員
- ご自身や同僚、仲間を前向きにしたい図書館員
- 正規職に就きたいと考えている嘱託・派遣・委託・指定管理等の図書館員
- 勉強会や研修をご担当の図書館員
★図書館員に「マイ名刺ワークショップ」を薦めたい3つの理由
私がこのワークショップを図書館員に薦めるのには、3つの大きな理由があります。
- マイ名刺を持つことで、相手に認知してもらいやすくなること
- 自分の強みや経験、関心を振り返り、自分のありたい姿を明確にできること
- 自分自身の意識が変わり、それ以降のさらなる成長につなげられること
そんな図書館員にこそ、マイ名刺ワークショップが非常に役立つと考えます。
★概要
まず、マイ名刺とマイ名刺ワークショップがどのようなものか、改めて説明します。
■マイ名刺
自身で作る、自分だけのオリジナル名刺です。
公的名刺をお持ちの方は、それとセットで渡すことを想定して作成します(お持ちでない方は、1枚目の名刺として活用できます)。
マイ名刺は、単に目立つことだけを目的にしたものではありません。
このワークショップで作るマイ名刺は、自分の得意分野や経験、オリジナル肩書き、何よりご自身がやりたいことや思いの丈を載せることに特長があります。
マイ名刺は言わば、お渡しする相手へのメッセージカードです。
■マイ名刺ワークショップ
グループで楽しみながら(←ここも重要)、マイ名刺を実際に作成します。
参加者は、私のレクチャー後に多くの問いかけに答えてもらい、グループの仲間から「褒め褒めコメント」をもらったり、「ええやんシール」を貼ってもらったりします。
それを通じ、参加者は自分の過去を振り返り、自分の強みや経験をポジティブに捉え直します。
その上で、自分がプロの図書館員として、どんなマイ名刺を持てばいいのか考えます。以下の3つの問いに答えられるようになれば、おのずとマイ名刺に書くことは決まります。
- 誰に、どんなシーンで渡したい名刺なのか?
- その名刺にどんなメッセージを持たせたいのか?
- その名刺を、どう機能させたいのか?
メッセージと言っても、そんな大げさなものではありません。
要は、図書館員として何を伝えたいのか、ということです。「気軽にカウンターに声をかけて欲しい」、「読書の魅力を知って欲しい」といったことで、十分です。
このワークショップでは、その思いに自分の強みや経験をかけ合わせ、メッセージカードとしてのマイ名刺に落とし込みます。
★例えば、こんな風に
例えばある女性が、私の質問や仲間からの「褒め褒めコメント」などを通じ、改めて以下のようなことを実感したとします。
- 自分が児童サービスを担当している勤務先の図書館に、大勢の方に来て欲しい。特に、今まで来ていない人に。
- 子どもの頃、とにかく絵本を読んでいた。特に、お姫様の出てくるお話が大好きだった。
- わが子に読み聞かせをする時間を、とても大切にしている。
ここまで実感できれば、もうゴールに近づいています。きっとこの人がありたい姿は、「図書館での読み聞かせを通じて、絵本の魅力を伝える」ことなのでしょう。
そうであれば、上記3つの問いへの答えは、以下のようになりますね。
- 誰に、どんなシーンで渡したい名刺なのか?
→ 地元で出会う図書館に来たことのない親子に、日々の出会いや交流の中で配りたい - その名刺にどんなメッセージを持たせたいのか?
→ 絵本や読み聞かせの魅力と、図書館であればそれを楽しめることを知って欲しい - その名刺を、どう機能させたいのか?
→ 親子で図書館に一度行ってみよう、と思わせたい
後はこの目的のために、実際にどのようにキャッチーな書き方をするか、だけです。
例えば名刺の一番目立つところ(左上)に、「あなたのお子さんに、最高のプレゼントを」と書けばどうでしょう?名刺をもらった親御さんは必ず、何が書いてあるのかと注目してしまうでしょう。
(ここでは、渡す相手に親を想定しています。もちろん子どもに渡す名刺を考えるのも、とても魅力的ですね)
そしてその続きに肩書きとして「まち一番の絵本読み聞かせプリンセス」と書かれていたら、どうでしょう?絶対に、「何ですか、これ?」と聞いてしまいますよね?
こうなれば、名刺のやり取りをした二人の間で絵本の話が始まること、請け合いです。「そうですよね、読み聞かせは最高のプレゼントですよね!」「子どものときは、『白雪姫』が一番好きでした!」などと話がはずむことでしょう。
もしかしたらその親子はこの名刺がきっかけで、読み聞かせに来て図書館の常連になり、家でも読み聞かせをするようになるかもしれません。
これが、マイ名刺のチカラなのです。
自分自身を見つめ直すことを通して相手にメッセージを送り、自分なりの方法で利用者を応援したり元気にしたりすることができるのです。いささか大げさに言えば、自分の思いがまちや社会を良くすることにつながるのです。
★その後も続く成長
マイ名刺の素晴らしいところは、これだけではありません。むしろ、作った後にこそ真価を発揮します。
自分がやりたいこと、ありたい姿を明確にできれば、誰しもおのずとそれに向けて努力するようになります。
「まち一番の絵本読み聞かせプリンセス」を名乗った人が、絵本の情報を自らキャッチすることを怠るでしょうか?忙しさにかまけて、読み聞かせを止めてしまうでしょうか?そんなことは、決してありません。
この方は、放っておいても絵本に対するアンテナを立て続けますし、ご自身でずっとそれを意識し続けるでしょう。
それこそが、マイ名刺づくりの隠れた真の狙いです。
大切なのは、マイ名刺そのものではないのです。
自分自身の意識が変わり、それ以降の成長につなげること。それこそが、マイ名刺ワークショップの本当の狙いなのです。
★まとめ
私がこのワークショップを図書館員に薦めたい3つの大きな理由を、もう一度振り返ります。
- マイ名刺を持つことで、相手に認知してもらいやすくなること
ユニークなマイ名刺は、それだけで自分を覚えてもらいやすくなります。そして単に覚えられるだけでなく、「絵本と言えばあの○○さん」と認知されるようになります。
- 自分の強みや経験、関心を振り返り、自分のありたい姿を明確にできること
自分をしっかりと見つめることで、こうなりたい、こんなことをしたい、ということを明確にできます。そしてそれをキャッチーな言葉でマイ名刺に落とし込み、他人に対して可視化することができます。
- 自分自身の意識が変わり、それ以降のさらなる成長につなげられること
自分が名乗ることで、必ず自分自身の意識が変わります。マイ名刺は、図書館員のこれからの成長を後押しするツールです。
マイ名刺を作ることには、非常に大きな意味があります。
自分がプロとして何に取り組んでいくのか、何を提供できるのか、どんな方向に頑張っていきたいのかを考えなければ、マイ名刺は完成しません。
そう、多くの図書館員が最初に取り組むべきことは、自分自身を深く見つめ直すことなのです。
誰に何を伝えたいのか。それを考えることが、プロの図書館員としての成長を助け、学び進むべき方向性を確たるものにするのです。
★マイ名刺ワークショップへのお誘い
先日の仙台市図書館研修を通じ、改めて私自身がマイ名刺のチカラや可能性を再認識しました。
このワークショップを通じ、もうちょっと頑張りたい方や自分がどんなことに頑張るべきか迷っている方などに、ぜひこのワークショップを経験して欲しいと考えます。
特に、正規職に就きたいと考えている嘱託・派遣・委託・指定管理等の皆さんに、このワークショップを通じて自分の強みや進むべき方向性について、考えて頂きたいです。
こうした身分の方々は、他館の仲間と名刺交換したり交流したりすることに不慣れなことが多いです。ぜひこのワークショップを通じ、仲間と交流する楽しさを実感し、成長のきっかけにしてもらえればと考えます。
(実際、ワークショップが始まるとき場の空気は硬いものですが、終わるときには皆さん笑顔でいっぱいです)
・・・という訳で、皆さん、よかったらぜひこのマイ名刺ワークショップをやってみませんか?
この記事をご覧になって、そのままやれるようでしたらやってもらったら構いませんし(私に断る必要はありません)、必要でしたら私がお手伝いをすることもできます。
私にとっても、このワークショップを通じて多くの図書館員を明るく前向きにすることは、ミッションとその行動指針に即したことですので、声をかけて頂けるようでしたら、喜んでご協力します。
もし本気で私も呼んでワークショップをしてみたいという方がいらしたら、私の謝金・旅費ポリシーもご覧ください。お手伝いをさせてもらえるのであれば、謝金なんて無くても伺います(場合によっては旅費も不要)。
私なりの取り組みや信念が、少しでも図書館界や社会をいいものにできるのであれば、本当に嬉しいことですから。
皆さん、ぜひマイ名刺を通じて、自分のありたい姿を考えてみませんか?
【ご参考】
このブログで一番人気の記事「名刺を持っていない、あなたへ。」も、併せてぜひご覧ください。
●れいこと
最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
わが家の箱入り娘、きょーこ。
大好きな絵本「もりのおふろ」を読んでいます。
そしてどうやらこれは、ダンボール箱を「もりのおふろ」に見立てていたらしく。よく見ると、動物たちと一緒にお風呂に入っています。
はあ、かわええのう・・・。
れいこ&きょーこが、私たち一家にどれほどの情感を与えてくれたことでしょう・・・!
きょーこ、お姉ちゃんの分まで元気に育つんやで〜!
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