2016-09-09

図書館員は、三遊間のゴロを捕りにいけるのか!?
(SPODフォーラム参加報告:その2)

(2016.9.15 この記事の続編を書きました。こちらからどうぞ!)

前回ご報告した、SPODフォーラム参加レポートの続きです。
3日間で7つのセッションに参加しましたが、全て(!)が本当に魅力的でした。最も印象的だったものを、2回に分けて紹介します。

イメージ画像:森と湖

(直接図書館に関わるセッションもあり非常に魅力的でしたが、今回はあえて違う分野から紹介します)


★「大学組織を理解する」(愛媛大学・中井俊樹先生、首都大学東京・宮林常崇氏)


大学組織がどのような論理で動くかを考えるセッションでした。
特に印象的だったのは、宮林氏からの「大学職員は三遊間のゴロを捕らない」という指摘です。自分の守備範囲でないこと、前例のないことに消極的な姿勢への疑問ですね。
この指摘、大学職員と(館種によらず)図書館員とも共通しています。三遊間のゴロを飛びついてとってこそ、組織の内外で評価を高めることができると思いますが、どうでしょう?

また、中井先生の教員からの視点も非常に興味深いものでした。(事務のような上下関係にない)対等性の原理の中どのように教員組織でコンセンサスを得るか、という問いは、大学運営の根幹であるかもしれません。


★「大人数講義法の基本」(愛媛大学・小林直人先生)


数百人を相手に、どのように聞き手を講義に主体的に参加させるか、いくつものスキル、そして心がけについてお話がありました。例えば、キーワードの板書、小テスト、挙手させる際のテクニック、長机の3人に議論させるときの座る位置、などなど。
特に人前で話すことの多いライブラリアンにとって、非常に有用な話でした。


★「研究指導入門:卒論作成を支援する」(神戸大学・近田政博先生)


指導教員の立場から、卒論作成の具体的方法を考えるセッションでした。
この話のミソは、大学教員になろうとしているのではない大半の学生への指導のあり方、という点ですね。やりたいこと、やる価値のあること、やれることのバランスから研究テーマ設定をする、といったことは私たちが学生を支援する上で理解しておくべきことでしょう。

図書館ガイダンスが(単なるデータベース検索演習ではなく、)情報の利活用にまで踏み込むようになれば、こうしたテーマにも向き合わざるを得なくなるはずです。講師の刊行予定の新著「研究指導」も、ライブラリアン必須アイテムになるかも?


今回はこの辺で。次回、続きをレポートします!


●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

きょーこも3歳になりましたので、先日七五三の写真を撮ってきました。とてもプリチーに撮れましたので、そのままキーホルダーに。



これも七五三のときに撮ったれいこの写真と併せて、私のキーホルダーに付けました。これでれいこも、きょーこも、いつだって僕と一緒です!

ところで、どちらの写真がどちらか、判ります?(笑)

2016-09-04

教員と一緒に学んで考えた3つのこと
(SPODフォーラム参加報告:その1)

(2016.9.15 この記事の続編を書きました。その2その3

皆さん、夏はどう過ごされていますか?
私はお盆休み後、愛媛でSPODフォーラム(後述)、大学図書館問題研究会 全国大会@広島図書館総合展フォーラムin大分と外泊続きです。

そしてこれから年末までは、人生最大のモテ期に。
またこのブログでもご報告しますが、講師予定が5件ほど入っていて、忙しい秋冬になりそうです。大変ですが、やる以上は前向きに頑張ります!

イメージ画像:背の高い木



★SPODフォーラム


さて先日、愛媛大学で開催された、SPOD(四国地区大学教職員能力開発ネットワーク)フォーラムに行ってきました。
これは主に大学教職員の能力開発を図る FD(Faculty Development)、SD(Staff Development)に即したものです。

このフォーラムの特徴の一つは、参加者の半数が教員だということです。私にとっても先生方と一緒に3日間も学んだことはなく、その点からも考えさせられるところが多かったです。

以下のレポートも、大学図書館員はもちろん、ぜひ他館種で働く皆さんにもご覧頂きたいと思います。
(ここで言う「大学」を自分の自治体や学校などに置き換えてもらえれば、他館種の皆さんにもかなり当てはまる話だと思います)

SPODフォーラム立て看板



★全体を通じてのまとめ


いろいろなことを感じ学んだのですが、ここではそれらを(ムリヤリ)以下の3つに纏めました。

  • 大学図書館員は、こうした場に積極的に出て来るべき
    自ら研鑽を積む図書館員は少数派である上、その研鑽も図書館業務に直結したものばかり。 このフォーラムのように高等教育のあり方を議論する場に出て、まずは今何が模索されているのか、大学図書館はそれに対してどのような寄与ができるのか(=図書館にどういう可能性があるのか)、認識するべき。

  • 大学職員にとって、教員は仲間
    大学教員は、目上で距離を置く存在ではなく、同じ大学で同じミッションを持ち、よりよい教育を目指す仲間だと再認識。
    このSPODフォーラムには、そう思わせる先生方が多くいらしたし、そういう先生方は各大学にも少なくないはず。こうした教員とであれば、大学職員も対等に自分の考えをぶつけ、教育のあり方を議論できる。
    ただし当然ながらそのためには、職員が自らこうした場で学び、教員と対等に議論できるだけの論理展開力や伝えるチカラを身に付ける必要がある。

  • 授業はテクニカルに
    教育現場、少なくとも授業や学生指導には、一定のスキルやテクニックがある。例えば教員が授業で使っているスキルや学生さんへのアプローチの仕方を、知っておくことが望ましい。また、図書館員がガイダンスや授業を実施するとき、それらはきっと役立つ。


SPODは実践的であることをその特長としており、すぐに使えるテクニックはもちろん、考えるヒントが山ほどありました。本当に参加して良かった、と思えるフォーラムでした。
(個々の分科会については、次回記そうと思います)



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

3歳になってはや1ヶ月、きょーこは元気に毎日を過ごしています。
最近は、自分が3歳のお姉ちゃんになった気でいるので、「お姉ちゃんなら、できるわいね?」といった殺文句にコロリと。(笑)

何かと積極的にもなっていて、お箸を使う練習にも励んでいます。


きょーちゃん、毎日頑張ることがあって、嬉しいね!
れいこ姉ちゃんみたいな頑張りさんになれたらええね!

2016-08-15

再認識、変わってきた図書館の立ち位置
(まちなか図書館(仮称)シンポジウム@豊橋 参加レポート)

先日豊橋で開催されたシンポジウムに参加してきましたので、レポートします。

イメージ画像:公園風景写真



★まちなか図書館(仮称)シンポジウム


豊橋では新図書館計画があり、より良い図書館を作るため議論が重ねられています。このシンポジウムも、その文脈の中で開催されたものでしょう。

シンポジウムは、「はなぼん」で知られる花井裕一郎さんの講演で始まりました。
花井さんは、ご自身が携わってこられた様々な事例を紹介くださいました。おそらく、新図書館計画を巡る議論の題材を意識してくださったのでしょう。

後半はパネルディスカッションでは、「6次元」などで知られるナカムラクニオさんや是住さんら豪華なパネリストから、ユニークな提言をお聞かせ頂きました。

魅力的なお話が続いたのですが、今回はその詳細ではなく、別の感想をお伝えします。当日の討論については、ツイートのまとめをご覧ください。

会場写真



★変わってきた図書館の立ち位置


今回のシンポジウムで改めて驚かされたことは、こうした新図書館計画に即した議論をするにあたり、施設設備に関する話がほぼ皆無だった点です。

本を介して人がどのようにつながることができるのか、本を使ってどのように人を集める場を創り出すのか、それが主要な論点でした。
ハコモノベースの図書館建設ではなく、まちにどのようなものが必要で、図書館がそれをどのように解決するか、という点に議論が集約されていたのが非常に印象的でした。

思うにこれは、図書館がハードではなくソフトとして認識されるようになったということで、大きな前進でしょう。

こうした議論は豊橋だけではなく、この数年全国各地で見られます。まちの中の図書館の立ち位置がこの数年で明らかに変わってきた、この日の議論はそう再認識させるものでした。

大げさに言うなら、公共図書館を軸とするまちづくりが成熟してきたのかもしれません。これからまちの中で図書館が何をしていけるのか考えると、ワクワクしてきますよね!



★もう一つの論点


この日の議論に言い足すなら、昨今大学が意識している地域連携という動きを、どう絡めていくのか考えるべきでしょう。
大学と地域との結びつきを考えるとき、大学図書館は単なる資料提供に留まらず、新しく担うべき役割があるはずです。これは私自身も答えを持ち合わせておらず、考えていきたいと思っています。

会場風景

素晴らしい場を提供くださったパネリストの皆さん、豊橋の皆さん、ありがとうございました!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
この夏、うそれいこ&きょーこを連れて、私の実家・松山に帰省しています。

きょーこ写真:空港にて飛行機と

お爺ちゃんやお婆ちゃん、いとこ達と一緒に、きょーこは毎日楽しく過ごしています。
れいこもこうして、毎年帰省して楽しい時間を過ごしていたものです。

きょーこ、ずっとずっと元気な姿を、お爺ちゃん達に見せてあげててな〜。

2016-08-10

大図研全国大会@広島へお越しください!
(私が担当する利用者支援分科会へもぜひ!)

今日は、私が参加している研究会へのお誘いです。学びと出会いを求めている図書館員の皆さん、ぜひ!

イメージ画像:緑の山中



★大学図書館問題研究会 全国大会


大学図書館問題研究会(略称・大図研=ダイトケン)は、毎年各地で全国大会を開催しています。
そして、この2016年の夏!全国大会が広島で開催されますので、皆さんぜひご参加ください!(公式サイト

この全国大会は、研究発表やテーマごとの分科会で構成されています。会員でなくてもどなたでも参加でき、多くの学びや仲間との出会いの機会になっています。
大学図書館員はもちろんのこと、図書館に関心を持つあらゆる方にご参加頂きたいと思います。

ちなみに、過去数年の私の参加レポートはこちら(201520142013)。



★利用者支援分科会


私は、同研究会の全国委員および兵庫地域グループ(旧・兵庫支部)長を務めており、毎年全国大会で分科会を担当開催しています。

今年は8月28日(日)に、「事例から見る学習支援の可能性」と題して、利用者支援分科会を開催します(東京・九州地域グループとの共同開催)。

この分科会では単なる文献提供に留まらない、大学図書館における学習支援の可能性やそのあり方について、検討します。
また、多くの大学図書館で学習支援に取り組むことができていない実情を鑑み、何がハードルになっているのか、どうすればそれを行うことができるのか、参加者自身が考えるための議論を行います。

本分科会は講義型ではなく、参加者同士の討論を中心とします。積極的な姿勢で討論に加わろうという方の参加を、歓迎します。

(分科会についての詳細はこちら。ページをスクロールし、第3分科会をご覧ください)

イメージ画像:緑の山中



★参加お申し込み


こちらから参加申し込みができますので、皆さんぜひ!

なお、大会の事前参加申し込みは、8月16日(火)17時までとなっています。当日参加も可能ですが、その場合資料等をご用意できない場合がありますので、ぜひ事前にお申し込みください。

大学図書館の皆さんも、他館種や図書館員でない皆さんも、ぜひこの素晴らしい大会で一緒に学び交流してみませんか?
大図研は、現場の図書館員の集まりで、とても参加しやすい団体です。ご所属・ご身分・雇用形態に関わらず、どなたでも大歓迎です!

また、分科会は小ぢんまりした集まりですから、気軽にご参加ください。
特に私たちの担当開催する利用者支援分科会は、お一人で参加されても寂しい思いはさせませんので、ぜひ!みんなで一緒に、これからの大学図書館を考えましょう!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
れいこたちが小さかった頃、夏はよく家族で出かけました。動物園に行ったり、遊園地や観光地に行ったり。


れいことの楽しい思い出は、色褪せることがありません。
いつまでも、れいこと私たちは一緒です。

きょーこにも、れいこに負けないくらい、楽しい夏を過ごさせてやりたいと思います。

2016-08-08

図書館管理職の皆さんに取り組んで欲しい2つのこと

前回、指定管理や業務委託のスタッフが陥りがちな課題の話をしました(本当は、直営・正規でも同じですが)。今回はその続きです。

イメージ画像:緑の公園



★組織が取り組むべき2つの点


これらは、個人の問題であると同時に、組織の問題です。
図書館運営を担う組織は、(とりわけ指定管理・業務委託では)より良い図書館を作るため、すなわち優れた図書館員を育成するため、以下の2点に努めるべきです。

  • 研修を行うこと
    業務に直接必要な知識・スキルを身に付けられる機会を提供することは、組織として最低限の務めです。館内研修や協議会研修への派遣など、長期的・継続的な研修が必要です。

    特に多くの組織で、非正規スタッフに対する育成の視点が欠けています。彼らにこそ、公務・公費で学びの機会が必要です。

    そして、知識・スキルの習得以上に大切なのは、プロフェッショナル意識の醸造、すなわち彼らを啓発することです。
    一人一人のライブラリアンがプロとして自らの価値を高めていける人材になるよう、組織は啓発していかなければいけません。


  • 処遇を改善すること
    プロとしての知識・スキル、そして意識を持つ図書館員を雇用し続けるためには、相応の処遇が必要です。とりわけ、非正規で現場を担うスタッフの処遇を改善すべきです。

    大学や自治体の未来を思い描き、今後の図書館を担ってもらう人材を、時給千円で雇用できるでしょうか?
    非正規で働く人材は、厳しい環境に置かれています。彼らの多くは、時給が百円上がるだけでも、転職を考えてしまう状況に置かれています。

    人は見合った処遇があってこそ、自ら研鑽に取り組むことができます。
    安定した処遇こそが個々の成長につながり、それが図書館の持つ力、ひいては社会の機能を高める好循環を起こします。

    (とは言え、図書館員全てを厚遇すべきとは思いません。しかるべき人材に、相応の処遇をするべきと考えているだけです。知識もプロ意識も持たない人には、逆の意味で相応の処遇しか必要ないとも考えます)

イメージ画像:湖のある風景



★上層部・管理職の皆さんへ


管理職の皆さん、ぜひ研修と処遇を考えてください。この2つはどちらも欠かせない、車の両輪です。

どこから着手したらよいか・・・と思われるなら、まずはプロとしての意識を高めてくれる講師を呼びましょう。とにかく最初は、プロ意識を高める啓発です。プロ意識が高まれば、知識などは後から付いてきます。

管理職の皆さん、一番図書館を変えやすい立ち位置にいるのは、あなたたちです。お忘れなく!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
まず、お願いです。このブログの記事は、各回1,000字以内で書くことにしていますが・・・今後このコーナーだけは、その文字数カウント外とさせてください。

1,000字にまとめるのは予想以上に難しいことで、なかなかこのコーナーに文字を割く余裕ができません。ですので、このコーナーはプラスアルファということで。
私としても、れいこを応援くださった皆さんに、れいこ&きょーこの報告をしたいので、このような形にさせてください。


イメージ画像:


さて、今日は嬉しいご報告を。
8月2日にきょーこは、元気に3歳のバースデーを迎えました!
きょーこが健やかにバースデーを迎えてくれたことを、れいこが一番喜んでくれていることでしょう!

ここまで元気に成長してくれたことを、ただただ嬉しく思います。
きょーこ、れいこ姉ちゃんの分まで、元気に強く育ってや〜!