2013-06-27

「図書館留学」に思うこと

先日から書いています「連載・図書館員のセルフブランディング」ですが、今日はお休みします。
前から関心を持っていた興味深い事例がありますので、今日はそちらをご紹介しましょう。

例によって関係ない、れいこ。大好きだった、岡田淳さんと。

それにしても、「連載・図書館員のセルフブランディング」は読まれているような、そうでないような・・・。ときどき、レスは頂くのですが、どんなものでしょうね・・・?


○神戸学院大学「図書館留学」に思うこと

神戸学院さんの活動については、図書館業界ではよく知られるところです。
最近では、昨年の図書館総合展でのポスターセッション最優秀賞受賞が、記憶に新しいですね。公式サイトカレントアウェアネス・ポータルしぶたんのブログなども併せてご覧になるといいでしょう。


さて、その神戸学院さんに、私がいろいろとご教示頂いているOさんがいらっしゃいます。
今回そのOさんから、私立大学図書館協会の研究助成を受けた神戸学院さんの取り組みについて、報告書「図書館留学;教職協働の学習支援への取り組み~語学力の向上に向けて~」がアップされたと伺いましたので、早速拝読しました。

「図書館留学」の実施内容そのものが魅力的であることは、言うまでもありません。
ですが改めて報告書を拝読しますと、プログラムそのもの以上に、ライブラリアンとして注目したい素晴らしい点が3つあると感じました。以下、それを記していきたいと思います。


○委託職員がリードした企画であるということ

何といっても評価したいことは、この「図書館留学」が「委託職員である図書館司書自らがイニシアチブを取って企画・展開」していることです。
一般的に捉えれば、図書館の委託スタッフは一人一人はとても優秀で熱意があるものの、どうしても前面に出て主体的な取り組みをすることが難しい環境に置かれていると言えるでしょう(これは個々の能力などによるものではなく、構造的な宿命であると言えます)。

しかし、その中にあってこうした取り組みを進めていることは、本当に素晴らしいと思います。
図書館総合展で最優秀賞を受賞したポスターも、スタッフ自らが作成したものとのことですし、その情熱や努力は賞賛に値します。労働条件などだけでなく、モチベーション的にやりづらさがあると言われる委託スタッフに、自信と希望を与える成果とすら言えるかもしれません。
(私が軽々しくこのような書き方をしますこと、ご容赦ください。ですがこの気持ちだけは、お伝えしておきたいのです)

あまり表には出されていませんが、この成功の陰には、こうした熱意ある現場のスタッフと大学本部を繋いだ、Oさんをはじめとする運営部門の専任職員の働きもあったでしょう。委託スタッフの皆さんの努力とともに、Oさんたちのご尽力にも、敬意を表したいと思います。


○教員との連携を密にしていること

このプログラムのポイントの一つは、複数の教員と連携しながら実施していることにあるでしょう。
図書館の単独企画であれば、きっとこのような成果は出ていないと思います。8人もの賛同教員がいて、学生さんたちへもプッシュしてくださるからこそ、図書館の努力が活きてくるのだと思います。
英語力の強化、という教員との共通認識を持った上で、こうしたプログラムに落として実施されたことは、本当に素晴らしいです。

あえて言うのであれば、全学的なコンセンサスが出来ているのかどうか、という点でしょうか。
8人もの教員が賛同しているのですから、おそらく全学的な課題としては認識されているのでしょうけれど、大学としてのミッションだとか教育ポリシー、ないし中長期的計画とリンクさせることができれば、さらに素晴らしいと思います。

(もしかしたら、すでにそうなのかもしれません。私が報告書をうまく読み取れていない、あるいは理解が及んでいないことを危惧するところですが・・・もし誤認があれば、どなたかご教示ください)


○図書館の位置づけを考えていること

報告書には、「教育の場としての図書館の位置付けを明確にしようとするもの」と明記されています。これは、もしかするとこのプログラムの核心なのかもしれません。

近年、アクティブ・ラーニングが重視される大学教育において、必然的に図書館を再定義する動きが(意図的であれ、そうでなかれ)活発になっています。
そのような環境下において、図書館が単なる貸本屋ではなく主体的に教育に関与していくことを示す点において、このプログラムはさらにその価値を高めています。

さらに素晴らしい点は、この「教育の場としての図書館の位置付けを明確にしようとするもの」を「目的」として明記してある点でしょう。

学内に対し、そしてこうした場で学外に対し、自身の活動を伝えるだけでなく、こうした意図を示すことは本当に重要です。この点、神戸学院大学図書館さんの明確な意思を感じますし、私たち多くのライブラリアンが見習うべき点でしょう。


○最後に

この「図書館留学」、本当にいろいろと学ぶところの多いプログラムです。以前にも詳しいお話をお聞かせくださり、そして今回も公開後すぐにお知らせくださったOさんには、深く感謝します。

ここで思うことは、「神戸学院さん、すごいな〜」で終わってはいけない、ということです。
私たちは、こうした努力に敬意を払いながらも、盗める部分は盗んでいく必要があります。こうした取り組みから何かを学び、自館での取り組みにつなげていきたいと考えています。

また、併せて思いますのは、こうした図書館同士、ライブラリアン同士のつながりの重要性です。
前にご一緒したOさんに当日ご挨拶したからこそ、以降もときどき連絡を取っていたからこそ、こうした情報提供を頂くことにつながりました。こうした日々のつながりがお互いの情報提供を生み、私たちの意識向上、そして新たなサービスを生んでいくのだと信じています。

手前味噌ですが、私のミッション+行動指針において、ライブラリアン同士のつながりをつくることを宣言していますのも、こうした気持ちによるものです。

ともあれ、この「図書館留学」からもらったヒントをどう活かしていくか・・・また新しい宿題になりました。今日からまた、頑張っていきたいと思います!


●れいこと

最後にまた、れいこと井上家の話を。

先日は妻の救急車搬送+入院で、お騒がせしました。


こんなに部分破水がピタッと止まるのは珍しい、とまで言われた状況ですが、退院後も良好です。無理をしなければ、普通の生活をしていいとのことで、今のところ元気に過ごしています。

40代にして望んでいた新しい命を授かったのもそう、今回のこともそう。きっとれいこがお空で応援してくれている、と感じています。
れいこ〜、ありがとう〜!!



それでは、押忍!

2013-06-25

自分のミッションをつくるときに考えたいこと(連載・図書館員のセルフブランディング3)

先日お伝えしましたように、先週末に妻が救急車で搬送され、入院する騒ぎがありました。

例によって関係ない、れいこ。特製餃子をほおばる!

結局、経過がとても良好で、昨日退院となりました。
部分破水して、これほどピタッと止まるのは珍しいそうです。本人の希望もあり、早期退院することになりました。

ですが今回の件で、いつバブーちゃんが生まれるか、判らなくなりました。もしかしたら数日中かもしれませんし、予定日(7月下旬)頃かもしれません。
動きがありましたら、このブログやTwitter@fight_Reikoでお知らせします。

メールやツイートをくださいました皆さん、ありがとうございました。しばらくは、無理をしないようにしたいと思います。


○今日一番、伝えたいこと

さて、今日は「連載・図書館員のセルフブランディング」の第3回です。
前回の「自分だけの、ミッションをつくろう!」では、自分と向き合うことの大切さ、自分のありたい姿を定めることの重要性をお伝えしたつもりです。

そして今回、そのミッションをつくるときに考えたいことを、私の経験からお伝えしたいと思います。

  • 図書館活動において、自分が一番大切にしているものは何か、考える
  • 自分が一番やりたいことを、考える
  • 自分が人と差別化できることを、考える

・・・シンプルでしょ?(笑)


○自分の大切なもの、やりたいこと

多くの方にとって、この2つは、かなり近いものかもしれません。
おそらく、自分が大切にしている(してきた)ものと、これからやりたいことは、同じ価値観の延長線上にあるでしょうから。

やはりミッションをつくるときに一番大事なことは、自分が本当にそれを楽しんで取り組めるか、という点に尽きると考えます。
自分の価値観と合わないミッションをつくっても、絶対に続きません。本当にやりたいこと、取り組んで行きたいこと、大切にしていることを考える必要があります。

ちなみに、私の場合。
私は、れいこの闘病を通じて、いろいろなことを学びました。自分の人生観が変わったと言っていいくらい、知り、思い、感じ、学びました。

そして、れいこの闘病を通じて学んだ「情報のチカラ」を信じ、伝え、活かしていきたいと考えるようになりました。
私のミッションに対する思いも、ぜひご覧ください)


○差別化できること

もう1つ考えたいことは、人と差別化できることです。
・・・と言っても、難しく考える必要はありません。

「俺はすでに、図書館の○○については第一人者だ!」と言える人は、それでいいでしょう。
ですが、ほとんどの人は、そうではないですよね?私自身、そこが長年悩みのタネでした。

ですが誰しも、今まで打ち込んできたことや、好きなことがあるはずです。それを、自分のカードとして意識しておきましょう。
図書館の特技でなくても構いません。自分の個性を際立たせるものとして、考えておければそれで十分でしょう。

必ずしも、ミッションの文中に入れ込まなくても構いません。後述の「行動指針」に入れてもいいですし、後日お話ししますニックネームに反映させても構いません。


○ミッションを決めるときのポイント

こうしたことを考え、イメージが膨らんできたら、実際に文字にしてみましょう。
自分の経験上、いくつかポイントを挙げておきます。

  • 本質を見失わない
    ミッションはとても重要なものですが、それ自体が目的ではありません。大事なことは、自分と向き合い、自分が目指す姿を明らかにすることです。考える過程が大事であることを、忘れないようにするべきです。

  • みんなに喜ばれるものに
    みんなに共感してもらい、自分を認めてもらうためには、みんなに喜ばれ、そして自分のためになるミッションが必要です。「社長になる!」というミッションでは、共感を得られないでしょう。「社長になって、○○の事業を始め、わが町の○○に貢献する」と考えるべきでしょう。

  • 慌てないこと
    ミッションのイメージを膨らませ、言葉にするのには時間がかかります。パッと一晩で考えても、まとまりません。じっくり考えるといいでしょう。私も図書館に戻って4年間やってきたことが、ようやく最近まとまったところです(そこまで時間をかけなくて構いませんが)。

  • 閃きを大事に
    私の場合、ある日「情報のチカラ」(「チカラ」は片仮名)という表現が突然思い浮かんで、そこから言葉が纏まり始めました。自分で納得いくフレーズは、ある日突然やってくるのかもしれません。


○ミッションに書き切れないことは

私の場合、わき上がったいろいろな思いややりたいことを、ミッションに収め切れませんでした。
そこで一緒につくったのが、「行動指針」です。

もう一度、私のミッション+行動指針をみてみましょう。

【ミッション】
  情報のチカラで、世界をもっと幸せにする!

【行動指針】
  1. 図書館とWebを世界の二大情報源と位置づけ、そのスペシャリストであるライブラリアンも含めて、そのチカラと魅力を世界に伝える。
  2. 情報に携わる人と人とを、とりわけライブラリアン同士をつなげる。
  3. やるからには自身のプレゼンスも向上させ、一目置かれるライブラリアンになる。


この3点はいずれも、私がどうしても自分の大ルールとして明文化しておきたいことでした。
もちろんミッションには入り切りませんでしたので、ミッションは理念として短く掲げ、後の3点を行動指針として明示することに決めました。

1.は、紙媒体だけでなくWebに注目し活用する姿勢を示しました。そして、それらのチカラはもとより、ライブラリアンのチカラと魅力も伝えていくと宣言したものです。この連載テーマのセルフブランディングも、まさにここに位置づけられています。

2.は、自分が様々な勉強会・イベントで大勢の人に会い、つながっていきたい気持ちを記しました。自分もよくイベント等を企画しますが、その裏付けにもなっています。この気持ちを宣言しておくことで、飲み会に参加することさえ正当化されます。(笑)

3.は、率直に下心を記しました(笑)。
どうせやるなら、自分の存在感を高め、一目置かれたいのはホンネです。隠すのもイヤらしいですし、それなら声高らかに宣言してしまおう、と。もちろん、このブログも一人にでも見て欲しいですし、皆さんに認めてもらいたいと思って書いています。


・・・どうでしょう?
これらの行動指針を明確にすることで、ミッションと合わせて自分のスタンスや目指すものが、よりクリアになると思いませんか?




前回のエントリーと合わせて、この拙文が皆さんにとって何か参考になれば幸いです。
これをきっかけに、1〜2ヶ月ほどあれこれ考えてみて、夏休みにでもミッションを仕上げてみる、なんていかがでしょうか?

そうそう、最後に一つ。

ミッションは皆さんにとってとても重要なものですが、いつでも変更して構いません。
自分に経験が加わり、価値観が変われば、目指す姿が変わることは当然あり得ます。一度つくったミッションに拘ることなく、より良いものにいつでも変えて構いません。ですから最初は、気軽に(でも慎重に)まずは取り組んでみましょう!

ミッションづくりを通じて、皆さんが自分のことを改めてよく理解し、ご自身の目指すベクトルが明らかになることを願っています。
そうして皆さんの図書館活動が良くなれば、社会が良くなり、世界が良くなります。それこそ、私がミッションで目指すものなのですから!



●れいこと

最後にまた、れいこの話を。

いよいよ、バブーちゃんの誕生が近づいてきました。れいこもきっと、待ち望んでいるでしょう。


れいこが星になって、新たな命を望んだ井上家。40代夫婦でしたので、こうしてバブーちゃんを授かったことは本当に嬉しいことです。
れいこのためにも、しっかりとバブーちゃんを迎え、元気に育ててあげたいと思っています。


それでは、押忍!

2013-06-22

自分だけの、ミッションをつくろう!(連載・図書館員のセルフブランディング2)

先日より思いきって書き始めてみた、「連載・図書館員のセルフブランディング」。
連載以外の他のネタがあれば、途中で割り込ませようと思ってはいましたが、まさか翌日妻の入院でそうなるとは・・・。

例によって関係ない、れいこ(ステロイドで太ってる頃!)。

さて今日は、気を取り直して連載第2回です。
前回は、「セルフブランディングのススメ」と題して、セルフブランディングって何なのか、どうしてセルフブランディングをするのか、誰に対してPRするのか、といった総論的なことを書いてみました。

今回からは、各論的な話をしていきます。
まず今日は、「自分だけの、ミッションをつくろう!」と題してお送りします。


○今日一番、伝えたいこと

  • ミッションは、自分の関心を含めてやりたいことやありたい姿を描いた、とても重要なもの。
  • まずは自分のことをよく見つめ、自分のミッションをつくろう。
  • 今後の自分の活動は、ミッションが教えてくれる。


○個人にとってのミッション

皆さんもの所属されている組織で、ミッションをつくられているケースは多いのではないでしょうか。

私は、厳密な定義には拘りません。「理念」だとか「使命」、「ビジョン」などであっても、おおむね近い性格のものでしょう。どういう呼び方をしていても、構いません。

肝心なことは、それらは組織等の目指す姿、ありたい姿を描いたものである、ということです。自分たちがどういったことを目指すのかを定めた、魂の部分と言えるでしょう。

そして私が主張するのは、そうしたミッションを個人にもつくるべきである、ということです。プロフェッショナルであれば、専門職であれば、なおさらのことです。


○改めて自分を見つめること

一般に、組織などでミッションをつくるのは、複数の人間でそのあるべき姿を共有するためでしょう。その観点からは、個人にはミッションが要らないのではないかとも考えられます。

しかし私は、個人であるからこそ、組織以上にミッションが必要だと思います。

それは、何故でしょう?
その理由は、一人ひとりが改めて、自分の価値観や行動原理、目指す姿を見つめる機会が少ないからです。むしろ、多くの人にとって、そうした機会や経験は、皆無に等しいでしょう。

自分が、本当にやりたいことは何なのか?
自分が目指す姿は、どんなものなのか?
自分のゴールは、どこにあるのか?
自分の活動は、どう社会に貢献できるのか?

そうしたことを、すぐに答えられる人が、どれだけいるでしょうか?
個人のミッションをつくるためには、こうした問いに答えていく必要があります。つまり、自分と本気で向き合い、見つめ直すことが必要なのです。


○ミッションをつくって

ずいぶんと、偉そうなことを言いました。
私自身、つい先日ようやく自分のミッションを確立したばかりですのに。(笑)

ですが、ミッションをつくったことは、私にとって非常に重要なことでした。
自分と向き合い、自分を見つめ直し、今までもやもやしていた思いを、ようやく整理した感があります。積年の課題を、ようやく解決したといったところでしょうか。

ミッションをつくったことで、ようやくライブラリアンとしての自分に軸が出来た思いです。
自分にとっての憲法ができ、自分の目指すベクトルが明らかになりました。今は、ライブラリアンとしての自分の活動に強い自信を持っていますし、迷いや不安、弱気な部分が消えました。

今まで、「あれも知りたい、これも知っておかないと」とダボハゼのようだった自分も、姿を消しました。自分のベクトルが明確になったので、その他のことは割り切れるようになったのです。
言わば、自分の次の行動は、ミッションが決めてくれるようなものです。ミッションで定めたとおりのことを追求していけば、自分の目指す姿に辿り着くのですから。ミッションによって、自分が本当に大事なことだけに、集中できるようになったのです。

たかが数文字のミッションと3つの行動指針ですが、自分にとって本当に大きな拠り所になりました。
セルフブランディングを意識し始めて4年あまり、ようやく自分の基盤が確立したことを自覚しています。


そんな私だけに自信を持って、個人のミッションの重要性を訴えることができます。個人のミッションがとても重要で、それをつくることがすべての基盤になると断言できます。

それだけに、これをご覧になっている皆さん(特に若手の皆さん)に、ぜひともご自身のミッションをつくって欲しいと思います。

次回は、私がミッションをつくるときに考えたことを、ご紹介したいと思います。これが唯一の判断基準ではありませんが、皆さんがご自分のミッションをつくる上での参考になればと思います。



●れいこと

さて、今日も最後にれいことわが家の話を。

昨日の妻の入院では、ご心配をおかけしました。
おかげ様で容態は安定しており、今日は何事もなく元気に過ごすことができました。


さすがに昨日はいささか慌てましたが、妻とバブーちゃんには、れいこが付いています。
40代夫婦が、すぐに新しい命を授かったのもそう。今回、大事に至らなかったこともそう。バブーちゃんは、れいこに応援されているのです!

れいこ〜、お母さんとバブーちゃんを頼むで〜。明日からも、応援してやってな〜!


それでは、押忍!

2013-06-21

意外と早いバブーちゃん誕生!?(れいこのお母さん、緊急入院)

今日はれいこネタ・・・というか、わが家の話です。
ご覧くださっている図書館関係者の皆さん、申し訳ありません。サクッとスルー頂いても構いません・・・。

例によって関係ない、れいこ。

今日、れいこのお母さん(=私の妻)が緊急入院となりました。れいこと井上家を応援くださっている皆さんに、少し報告しておきましょう。


○部分破水

結論から言いますと、母子ともにまずは健康です。
危険な状況ではありませんので、ひとまずご安心ください。

少し前から妻は体調が万全ではなく、今朝助産院で検査したところ、羊水が検出されたそうです。破水が疑われ、助産院から提携先(?)である神戸市の病院へ、救急車で運ばれることになりました。

神戸市の病院で検査したところ、部分破水とのことで、とりあえず数日入院して様子を見ながら、今後の処置を考えていくことになりました。当面注意は欠かせませんが、ひとまずの危機は去ったようです。

そんなワケで、まずは一安心なのですが・・・一つ厄介な点は、出産時期が見えなくなったことです。
数日中にも生まれるかもしれませんし、予定日(7月25日)頃まで生まれないかもしれないそうです。どうなるかは、病院でも判らないようで・・・この臨戦態勢を、解除することはできないようです。

入院期間も、様子次第だそうです。
数日程度で退院かもしれないし、ひょっとしたら、このまま出産まで入院することになるかもしれない、とのことでした。

う〜ん、どうしよ・・・。


ともあれ今日の時点では、母子ともに無事だったことを、素直に喜ぶことにします。
職場に電話がかかってきて、救急車で神戸まで搬送と言われたときには、さすがにヒヤッとしましたからね!慌てて仕事を放り出して駆け付けましたが、来週以降どうなることやら・・・。

フィジカルなコンディションはひとまずは良しとしても、気になるのは妻のメンタル面です。
れいこが星になって以来、気持ちの浮き沈みが激しく、落ち着かないままの妻。こんな環境で、放っておくワケにもいきません。とりあえず来週は、仕事半分・病院半分といったところでしょうか・・・?

取り急ぎ、今日はご報告のみにて。

そうそう、きっと妻も1週間くらいのうちに元気で退院すると思いますので、くれぐれもお見舞い等、お気遣いをなさいませんよう。「れいこパーティー!」でも、非常に多くのお心遣いを頂きましたが、皆さんのお気持ちは十二分に感じ取っていますので。

まあ、ヒマを持て余している妻のために、ツイートかメールでも送ってやって頂ければ嬉しいですね!(笑)


それでは、押忍!

2013-06-20

セルフブランディングのススメ(連載・図書館員のセルフブランディング1)

最近、常々良かったと思うことがあります。
それは、4年前に図書館に復帰したときに、自分で「空手家図書館員」と名乗ったことです。

例によって関係ない、れいこ。

自分のミッション(+行動指針)で定めたように、「図書館員の魅力を伝える」ことは、私の最大のテーマの一つです。
そしてそれは、セルフブランディングにより、自分自身のライブラリアンとしての魅力を伝えることにも繋がります。

セルフブランディングという言葉を使い始めたのは最近ですが、私自身、それに近いことに積極的に取り組んできました(つもり)。
特別なスキルも経験もありませんでしたが、意識して取り組んでみれば効果は目に見えて現れ、極端に言えば自分のライブラリアン人生が激変したと思っています。

自身の経験からしても、セルフブランディングを意識していない方々、特に若手のライブラリアンには、ぜひこれに取り組んで欲しいと思っています。
ライブラリアンの皆さん、特に若手にとって、何かヒントになれば・・・と思いつつ、書いていきます。


○セルフブランディングって、どういうこと?

セルフブランディングの話をすると、「セルフブランディングって何?」とよく聞かれます。ここではざっくりと、「自分を差別化してPRすること、自分の魅力を伝えること」くらいに考えておくことにしましょう。

厳密な定義を考える必要は、ありません。
それよりも、まずはやってみる、積極的に一歩踏み出してみる、というマインドの方がはるかに大事です。「走りながら、考えてみる!」で構いません。立ち止まるより、まずはやってみて失敗したらいいのです(失敗しても、よほど極端なことをしなければ実害はないと思います)。


○どうしてセルフブランディング?

セルフブランディングで自分をPRし、差別化することで、非常に大きなメリットがあります。

それは、周りの人の自分を見る目が変わる、ということに尽きます。

周りの自分を見る目が変わる、ということは、自分のプレゼンス(存在感)が増す、ということです。
自分の存在感が増せば、自分に入って来る情報量が増えます。ちょっとしたニュースなどもそうですし、自分が関心あることなどについて情報提供してもらえることも増えます。

それはそのまま、ライブラリアンとしての自分の価値を高めることになるでしょう。
自分の発言権もそれなりに大きくなり、今までよりもちょっとだけ、周りが一目置いてくれるようになります。

初対面の方から、「空手家さんですよね!ブログ読んでます!」、「トサケンで幹事長をされている方ですね!」などと言ってもらうことも、多くなりました。こう言って頂けることは、気恥ずかしいながらもやっぱり嬉しいことで、それがさらにモチベーションを高めることにもつながりますよね。


自分のプレゼンスが高まれば、いろいろなオファーが来ることもあるでしょう。
私の場合、私立短期大学図書館東海・北陸地区協議会 研修会で講師にお招き頂いたり、昨年のトサケンフォーラム@図書館総合展でお話しする機会を頂いたのも、セルフブランディングの成果だと思っています。

人前に立つことだけではなく、「○○さんが来るけど会ってみる?」だとか「○○へ行くけど、参加する?」、「○○を一緒にやってみない?」と言ったお話も、多く舞い込むようになります。


変化の激しい図書館の世界においては、情報量とプレゼンスがあるというのは、圧倒的なアドバンテージです。
セルフブランディングにより、自分のプレゼンスを高めることで、このアドバンテージを手にすることができます。それが自身の価値・評価を高め、自分の業務を通じて自分の図書館の価値を高めます。自分の図書館が良くなれば、その大学・学校・自治体などが良くなり、ひいては社会が良くなる、ということにつながります。

こう考えれば、これ以上のメリットはありませんよね?(笑)


そうそう、それともう一つ。
積極的に取り組んでみよう、と思い始めてから、自分のことを好きになりました。(笑)

前向きで積極的な活動をしているうちに、だんだん自分がそうした気持ちになってきたことを自覚しています。自分自身、そんな前向きな自分を好きになりました。自分にもいいトコあるんだな、自分のこういうところが好きだな、そう思えることって大事だと思います。
副次的ではありましたが、私にとってはセルフブランディングのとても大きな効果だったと言えるでしょう。


○誰に対してPRするのか

ここで考えておきたいのが、誰に自分の魅力を伝えるか、ということです。
私の場合スタートは、他館の方々に自分のことを覚えてもらいたい、という気持ちからでした。

私は30代前半まで、10年以上大学図書館に勤務していました。ですが、今のような積極的な活動はほとんどしておらず、他館の知人も多くありませんでした。
そして大学の知的財産本部に異動になり、4年間のブランクを経て図書館に戻ってみると、その数少ない知人の多くが、異動で図書館を離れてしまっていました。

「・・・コレはマズい、図書館業界で自分を売り出し、仲間をつくろう!」・・・と思い立ち、他館の方々に自分をPRすることを考え始めました。これが、私のセルフブランディングを始めたきっかけです。

誰にPRするのかは、それぞれの方次第でしょう。
私のように、他館のライブラリアンを意識してもいいでしょう。自分の上長や組織の上層部でもいいですし、もっと違ったターゲットでも構いません。
いずれにせよ、それを明確にしておくことで、自分のセルフブランディング方法やその活動内容が変わってきます。誰にPRするかは、早めにイメージを固めておく方がいいでしょう。

次回以降、私が取り組んで来たことを紹介していきますが、それらは基本的に他館のライブラリアンへのPRを念頭に置いたものです。


○今後記していくこと

次回以降、私がやってきたセルフブランディングの具体的な行動を、一つずつ書いていきたいと思います。

  • 自分の関心テーマ・ミッションを決める
  • ニックネームをつくる
  • マイ名刺をつくる
  • 外に出て、多くの人と会う
  • いろいろな勉強会やグループ、MLに参加する
  • ソーシャルメディアを活用する
  • イベントを主催する


私もこんなことを、偉そうに語る立場ではないのですが・・・自分がセルフブランディングで得たものはとても大きく、ぜひそれを皆さんとシェアしたいと思います。

図書館/図書館員の魅力を伝え、ライブラリアン同士をつなげることは、私が自身のミッションに掲げ、目指しているものでもあります。このブログがその一助となれば、とても嬉しいことです。
ぜひ今後も、このブログを覗いてみてくださいね〜!



●れいこと

最後に、れいこの話を。

れいこが星になって、1年あまり。
改めて、皆さんがれいこや私たちを応援し、支えてくれていると思うことが、よくあります。


「れいこパーティー!」については、先日お伝えしたとおり大盛況だったのですが、あれ以来いろいろと皆さんから声をかけて頂きます。

「『れいこパーティー!』に大勢集まってくれてよかったね」、「『れいこパーティー!』に行けなくてごめんね」、あるいは来られた方からも「れいこに会いに行けて良かった」などなど。こうした皆さんのお気持ちが、私たちを支えています。

7月下旬には、待望のバブーちゃんが生まれます。
きっとお空から、れいこが後押ししてくれて授かったバブーちゃん。元気に生まれ、健やかに育ってくれることを願うばかりです。

バブーちゃんが元気に育ってくれることこそ、応援してくださっている皆さんへの一番の恩返しですよね!


それでは、押忍!