2012-11-26

行って来ました、図書館総合展!(登壇も無事終了!)

今日は、図書館ネタ+れいこネタです。

先週、図書館業界最大のイベント、図書館総合展に参加してきました。私は参加者として、登壇者として、そしてれいこの父として、貴重な時間を過ごすこととなりました。


 ●トサケンフォーラム開催!登壇も終了!

先日からご案内していました、トサケンフォーラムも無事、終了しました。
今回は100名の小さな会場でしたが、おかげ様で満員御礼、立ち見(!)まで出る盛況ぶりでした。ご参加くださいました皆さま、ありがとうございました!

フォーラム全体については、トサケンで報告が出ると思います。現在、頂いたアンケートの集計・分析中ですが、とても好評であったことだけご報告しておきましょう。

そんな訳ですので、ここでは自分の話を中心に報告します。
私は、「図書館員の自分ブランディング~フツーの図書館員にできること~」と題してお話をしました(サブタイトルが某人気企画とソックリですが、これはパロディなどではなく偶然です)。

当日の資料は、以下のとおりです。slideshareを使っていますので、スライドの両端やスライド下部のボタンをクリックすると、次のスライドが見られます。



この日のプレゼンは、自己採点で80点弱・・・78点にしておきましょう。こう見えても、それなりに緊張していますので、いつものごとくイメージどおりには進行できませんでした・・・。(涙)

さて、頂いたアンケートのうち私に関する項目を拝見すると、望外に高い評価を頂いていました。5段階評価して頂いたところ、平均点は何と4.29!

9割以上の方が、4~5点を付けてくださっていました(感涙)。自由記述を拝見しても、こそばゆいくらいの、過分のお言葉がたくさん。皆さん、ありがとうございます!



アンケートの回収率は、参加者の約8割。
残り2割の方々にとっては、コメントを寄せて頂くだけの魅力が足りなかったのかもしれません。
アンケートを提出くださった方の1割からは、3点評価(=ふつう)しか頂けなかった訳ですし、まだまだ魅力的なスピーカーとはいきませんね。



それにしても。
こうした評価、特に自由記述で役立ったといったコメントを頂くと、本当に嬉しいです。
フォーラム後に、「他の場所でも話をしてくれるのか?」とお声がけくださった方々がいらっしゃいました。こんな話が、皆さんの後押しになるのでしたら、どこへだって喜んで伺いますよ~。

スライドにも書きましたように、私自身は特別な技能も経験もありませんが、積極的に自分をPRすることである程度の成果を得られていると思います。
その経験をお伝えすることで、他の方々の背中を押せるなんて、最高ですからね!


ともあれ、このような場を頂きましたこと、何より大勢の方がお越しくださって話を聞いてくださったことに、本当に感謝しています。皆さん、ありがとうございました!

取り急ぎ、浮かれ気分のレポートを終わります。



 ●ライブラリーキャンプ報告会も無事終了!

こちらは、他の豪華メンバーと同時登壇でしたので、トサケンフォーラムほどの出番はなかったのですが・・・。
先日参加してきましたライブラリーキャンプの報告会が、同じ図書館総合展で、翌日開催されました。

ライブラリーキャンプは、現在書きかけの修士論文中間発表直前でしたので、参加はしたものの、結局このブログでレポートすることもできていませんでした・・・が、とにかく最高でした!


ライブラリーキャンプとその報告会については、関連サイトをご覧頂くのが一番いいでしょう。ARG社の公式サイト記録写真集、そして報告会レポート@図書館総合展公式サイトをご覧ください。

上記報告会レポートにも書かれていますが、私が当日壇上でお話したことは、ライブラリーキャンプの多様さ、熱さ、そして楽しさです。

30名が参加したキャンプで、図書館員はわずかに10名。研究機関、企業、NPOなどからは、図書館員の倍になる20名。精力的な活動で知られる豪華メンバーが、ズラリと揃いました。この多様さが、面白いのです。

このメンバーが集まり、一泊二日で集中して図書館のことを語り合いました。アンカンファレンス、バーベキュー、温泉、講義形式、大懇親会、山中湖周遊。これが、楽しくないワケがありません。

きっと、この楽しさそのものが、一番重要なことなのでしょう。
楽しく明るく、図書館のことを考え、全く違う価値観に触れること。それが、自分の目線を高くするのだと思います。


このような機会を設けてくださったアカデミック・リソース・ガイド株式会社の岡本さん、山根さん、会場を提供くださった山中湖情報創造館の丸山さん、本当にありがとうございました!

なお、次回のライブラリーキャンプは、2013年2月頃に沖縄で開催される方向とのことです。このブログをご覧になって、少しでも興味を持たれた方、ぜひご一緒しましょう!



 ●【お礼】れいこへの応援、ありがとうございました!

図書館総合展では、ずっとれいこや私たちを応援してくださっていた方々に、お会いできました。

今までずっと応援してくれていたのにも関わらず、直接お目にかかれていなかった方々。ようやくお会いできて、本当に嬉しいです。
旧知の方で、ずっとお会いできていなかった方々にもお会いできました。

思いを直接、自分の言葉で伝えてくださる方。何も言わず寄り添ってくださる方。ただ、涙を流してくださった方。黙って、私の手を握ってくださった方。自分の思いを、作品にして伝えてくださった方。



皆さん、ありがとうございます。

上手くこの気持ちを伝えられませんが、皆さんのお気持ちに、本当に感謝しています。れいこもきっと、喜んでくれていることでしょう。

れいこ、嬉しいよね。お前ほど図書館関係者に愛された小学生は、世界中にもおらんで!

皆さん、ありがとう。ただただ、ありがとう。


【注】
図書館総合展でだいぶ名刺を配りましたから、今回初めてこのブログをご覧くださる方も多いでしょう。
わが子・れいこについては、こちらのページで、状況が分かると思います。お察しください。



 ●その他

図書館総合展について、もっともっと語りたかったのですが、今日はここまでとします。次回また、もう少し図書館総合展について、触れたいと思います。よろしければ、ときどきこのブログを覗いてくださいね~!

2012-11-20

れいこ、毎日新聞に!

珍しいことに、今日2本目の投稿です。
1本目は図書館ネタで、トサケンフォーラム@図書館総合展のことです。よろしければ、こちらからご覧ください。

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さて、本題。

<●れいこ、毎日新聞に!>

・・・と言うと、ちょっと大げさになりますね。別にれいこの特集を組まれたワケではありません。(笑)

子どもホスピスに関する記事の中で、れいこのことがその例として冒頭に掲載されたのです。昨日(2012年11月19日)の毎日新聞14面でした(地域によっては、掲載日やページが前後している可能性もあります)。

この記事は、Webサイト「毎日jp」でもご覧になれます(たぶん数日だけしか見られません)。詳しい内容は記事でご覧になってください。


Webでは紙面に掲載された写真が見られませんが、使われたのはこの写真です。れいこが願った、愛犬・ラッキー。初対面での、何とも言えないれいこの笑顔が印象的です。


緩和病棟に移る判断をするときには、れいこのことを諦めたかのようで、本当に悩みました。
抗癌剤治療などを断念する訳ですから、緩和病棟に入ることは(奇跡でも起きない限り)100%れいことの別れを意味します。

当時は悩み抜いた末に、前向きな決断として緩和病棟へ移ることを決意しました。当時のブログからも、その気持ちが思い出されます。


れいこは残念な結果となりましたが、緩和病棟で過ごした最後の1週間は、本当に貴重な時間を過ごすことができたと思います。この時間をくださった先生方、お見舞に来てれいこと過ごしてくださった皆さん、応援くださった皆さんには、本当に感謝しています。

今でもれいこのことを考えると、みぞおちの辺りがギューっと締めつけられるような鈍い痛みを感じます。自分がこんなにれいこを愛し、れいこを必要としていたことを実感しています。

れいこ、一度でいいから、会って抱きしめてやりたいよ・・・。


【急募!】トサケンフォーラム@図書館総合展にて当日参加募集!(数名)

今回は、図書館ネタの告知だけです。
れいこを応援くださっている皆さん、申し訳ありません。このあともう1本、れいこのことで別記事をアップします。


<●【急募!】トサケンフォーラム@図書館総合展にて当日参加募集!(数名)>

いよいよ今日から開催されます、図書館総合展

明日には、トサケン(図書館サービス計画研究所)フォーラムも開催され、私も発表の場を頂いています。
ちなみに、私の話は自分ブランディングとしての空手家図書館員ネタ。後日、PPT資料もこちらにアップしますね。


さてそのトサケンフォーラムですが、キャンセルの方が出たこともあり、数名程度の当日参加を受け付ける予定です。
お申込みが間に合わなかった方、急に来られるようになった方、ぜひお気軽にご参加ください!
(日時・会場等は先日お知らせしたとおりです。トサケン公式サイトからもご覧になれます)

それでは皆さん、横浜でお会いしましょう!押忍!
 

2012-11-14

【ご報告+お礼】
修士論文の中間発表、終了!

れいこが星になって、今日で162日目。
秋が深まる中、寂しさがいや増す日々を過ごしています。

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<●【報告】>修士論文の中間発表、終了!(かろうじて)

れいこの闘病のために休学していた、大学院
ホンネで言えば、まだ研究に打ち込む気持ちの余裕はないのですが、諸般の事情により10月から復学しています。

そして昨夜は、2度目の中間発表でした。
れいこのことがあって、研究を中断して1年あまり。モチベーションも持ちにくい状態ではありましたが、おかげさまで、何とか・・・何とか終了しました・・・(吐血ものでしたが)。出来がいいとはとても言えませんが、まずは一段落です。

研究内容は、とても人様に見せられるようなものではないのですが・・・テーマだけは公開しておきましょう。「ソーシャルメディアを活用した図書館コミュニティ形成に関する考察」です。
1月末に素晴らしい修士論文が書けていたら、そのときに内容はお話しましょうか。(笑)

さて、中間発表の後は、例によって飲みに行きました。


酒をやりながら、先生や仲間たちといろいろな話をするひとときは、本当に貴重な時間です。ゼミとはまた違う、これも本当の勉強だと思います。


この中間発表では、れいこのこともあって、とても大勢の方々に応援頂きました。
特に先生方からは、気遣いに満ちた、しかし厳しいコメントを次々と頂きました。同じゼミの先輩たちはずっと励ましてくださり、何人もの方々が発表も聞きに来てくださいました。
尊敬できる師と、素晴らしい仲間に出会えたことに、本当に感謝しています。

また、Twitterやfacebookなどを通じ、大勢の方々からも応援頂きました。いろんな方々に後押ししてもらって、この日までやってこられました。

皆さんには、本当に感謝しています。ありがとうございました。
この気持ちに応えるためにも、1月末の提出まで、必死で頑張らないといけませんね!

それでは、押忍!

2012-11-04

空手大会「れいこ杯」、開催!

このところ、急に冷え込んできましたね。
私たちの心の時計は、れいことお別れした6月6日のままですが、日々は過ぎ去っていきます。あの日はちょうど梅雨入りした日でしたが、夏になり秋になり、そして今冬を迎えようとしています。

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さて、今日はとても大事なことがあったので、ご報告しておきましょう。
私たち親子が在籍していた空手道場・拳真館が、空手大会を主催しました。第10回の記念大会となるこの大会は、「れいこ杯」として開催頂きました。


参加してくれた子どもたち、親御さん、お疲れさまでした。
れいこの発病以来、私は1年半、ほとんど道場に行けませんでした。自分の稽古はもちろん、道場の子どもたちの指導にも行けず、とても申し訳なく思っていました。

ですが今日の試合を見て、私がいない間に子どもたちはこんなに成長しているんだと、強く感じられました。何だか、ちょっとホッとしたような、申し訳ないと思う気持ちが晴れたというか・・・とにかく、嬉しかったです。

今日この「れいこ杯」という場を設けてくださった館長、先生方、役員の皆さんには、本当に感謝しています。皆さん、ありがとうございました。

そして、サプライズで頂いた、れいこの名誉初段の黒帯!


「その健闘ぶりは拳真館の黒帯精神に等しくここに右の段位であることを認定します」と記されています。館長の、みんなのれいこへの思いに、涙しました。
(ついでに私も、「敢闘賞」の賞状を頂きました。ありがとうございました)

今日は悲しく辛い日でもありましたが、それ以上に嬉しい一日になりました。
名誉初段の黒帯もそうですが、今日みんなが頑張る姿を見て、れいこもお空で喜んでくれていると思います。嬉しいよね、れいこ!

それでは、押忍!
 

2012-10-21

【参加者募集!】図書館総合展トサケンフォーラム+ダイトケン兵庫支部例会

昨日は、ちょっと悲しい思いを綴ったところですが、珍しく2日連続投稿です。
今日は図書館ネタで、私が運営に関わっている2件のイベントについて、ご案内です。


<●1.図書館総合展トサケンフォーラム、参加受付開始!>

先日ご案内しました、図書館総合展でのトサケンフォーラム。私もちょっとだけ登壇することになったことは、ご報告したとおりです。

さて、お待たせしました!
参加受付が始まりましたので、ご案内します。参加をご希望の方は、こちらの申し込みサイトから必要事項を記入してください。

このフォーラムについては、この申し込みサイトだけでなく、トサケン公式サイトトサケンブログトサケン公式Twitter@tosaken2006などでもご覧ください。
また、続報はこのブログや私のTwitter@karatelibrarianなどでも、発信していきたいと思います。


<●2.ダイトケン兵庫支部例会「秋の明石で文化の旅!-図書館&天文科学館ツアー-」>

私が支部長をしていますダイトケン兵庫支部にて、10月例会が以下のとおり開催されます。日にちがありませんが、ぜひお気軽にご参加ください!

【テーマ】「秋の明石で文化の旅!-図書館&天文科学館ツアー-」

今回は図書館員の交流イベントとして、明石での見学ツアーを企画しました。
気候のよいこの時期、明石で散歩しながら文化施設を巡り、図書館員同士の交流を深めたいと思います。晩には懇親会も行いますので、どなたでもお気軽にご参加ください。

【日時】2012年10月28日(日)
【主催】ダイトケン(大学図書館問題研究会)兵庫支部
【当日プログラム】
 1.JR明石駅 改札(東側)前集合(10:10)
 2.天文科学館にて講演+見学(10:30-11:45)
 3.ランチ会(11:45-13:45)
 4.明石市立図書館ツアー+自由見学(14:00-14:45)
 5.兵庫県立図書館ツアー+自由見学(15:00-15:45)
 6.明石市立図書館にて全国大会報告会(16:00-17:00)
 7.懇親会

【定員】20名(先着順)
【参加費】無料(懇親会費は実費負担)
【申込み】daitoken.hyogo@gmail.com までご連絡ください

【その他】
 ・他支部はもちろん、ダイトケン会員でない方を含め、どなたでも歓迎します。
 ・途中からの参加や早退、懇親会のみの参加も可能です。
 ・定員は20名ですが、すでに14名が参加予定となっており、残り枠は6名分のみとなります。


今回は、ご案内のみにて。
それでは、押忍!

 

2012-10-20

れいこのバースデー

10月20日。今日は、私たち一家にとって、特別な日です。
そう、今日はれいこの12回目のバースデー!


れいこや私たちの友人からも、いろいろとお心遣いを頂きました。
れいこの親友だった子は、わざわざわが家へ手紙と花を持ってきてくれました。ありがとう、その気持ちが本当に嬉しいよ。そうした友達のおかげで、れいこの部屋はとっても賑やかに。


他にも、れいこのために、私たちのために、ずっと手紙を贈り続けてくれている友人もいます。れいこが星になってから、1日も欠かさず。しかも、お手製リラックマハガキに、手書きで思いを寄せてくれています。


れいこをずっと応援してくれた別のある方は、ご自宅でれいこのバースデー祝いのピザパーティーをしてくれています。しかも、これからも毎年ずっと、続けてくださるとのこと。

本当に、ありがとう。
れいこの友達のみんなに、私たち夫婦の友人に、皆さんのお気持ちに本当に感謝します。


わが家でも、ランチに出かけたり、れいこが大好きだった水木一郎さんのマジンガーZを聞いたり、ちょうど発売されたファミチキプレミアムを食べたり。れいこが好きだったテレビ「関ジャニの仕分け」も、ちゃんと録画しておいて、みんなで観ました。


何より、大好きだったお母さんの特製料理やケーキも食べました!


今日はそれなりに明るく、れいこのバースデーを祝うことができました。でもそれは、悲しみや寂しさを、無理に抑えつけただけのことでしかありません。
妻は、今日は何度泣いていたことか。私もこの数日、れいこのいないバースデーを迎えることに対する辛さで、言葉にならない思いでした。

毎年毎年一度も欠かさず、家族4人でこの日を祝ってきました。
いつも笑顔で、幸福感に満ちた10月20日。振りかえると闘病中の去年さえ、辛くはあったけれど、家族みんなが一緒にいられることに幸せを感じていました。

去年のバースデーに書いた私のブログには、こんな言葉が残っています。

「それでも、れいこは「明るく強く」日々を過ごし、この日を迎えることができました。
家族4人が揃って、わが家でれいこの誕生日を祝えること。一緒に夕食を取り、ケーキを食べること。れいこの横で、一緒に眠れること。こんなに幸せなことが、あるでしょうか?」

「来年のこのバースデーも、元気になったお前と一緒に、家族4人で祝いたい。再来年も、その次も、ずっと。」

これからもずっと、れいこのバースデーを祝ってやりたい。
1年前は、ただそれだけを願っていました。去年のバースデーが、れいこの最後のバースデーだなんて、今でも信じられません。

れいこ、もう一度だけでも会いたいな。
一度でいいから、抱きしめてやりたい。
その手を、握ってやりたい。

お父さん、お母さん、お兄ちゃんは、ずっとずっと、お前のことを大好きなんよ。これからも、ずっとずっと一緒やけんな、れいこ。

2012-10-11

【急募!】13日(土)にトサケンオフ会@名古屋!

突然ですが、今週末13日(土)に、トサケンオフ会@名古屋を開催することにしました。

トサケンとは、図書館サービス計画研究所の略称で、私が幹事長+運営委員をしているグループです。

 
今週末、家庭の事情で愛知に滞在することになり、その中日にトサケンオフ会を入れることにしました
こんなに無理をするのも、8月のトサケンオフ会@名古屋が、あまりにも大盛会だったためですね。(笑)

詳細は調整中ですが、13日(土)18時頃から、JR名古屋駅近辺を考えています。
遅刻・早退でもOKですし、どなたでも大歓迎です(トサケン以外でも大歓迎!)。みんなで集まって、いろいろな図書館のメンバーで交流を深めましょう!
ぜひご友人とお誘い合わせの上、お申し込みください。

参加をお考えの方は、お気軽に karatekalibrarian@gmail.com まで、ご一報くださいね〜。


詳細については、私のTwitter @karatelibrarian かトサケン公式Twitter @tosaken2006 でも続報を流します。参加表明をしてくださった方には、直接ご案内を差し上げますので、直前までチェックできるメールアドレスからお申し込みください。

ちなみに、トサケン@名古屋については、先日 @syoujinkankyo さんが、ブログを立ち上げてくださいました。こちらもぜひ、ご注目ください!

愛知方面の皆さま、ぜひぜひご一緒しましょうね〜!

追伸: 先日のエントリーでも書きましたが、トサケンは、図書館総合展でも21日にトサケンフォーラムを開催します。ちょっとだけですが、私も事例報告で登壇しますので、ぜひお越しください!

2012-10-06

図書館総合展にちょっとずつ登壇します!

れいこが星になって、はや4ヶ月。
今日10月6日は、れいこの4度目の月命日でした。


毎日毎日、ずっとお前のことばかり考えてとるよ、れいこ。
たった一度でええけん、また会いたい。


<●【報告】図書館総合展に登壇決定!>

・・・気を取り直して、今日も図書館ネタでいきましょう!

今や、日本最大の図書館関連イベントと言っていい図書館総合展/学術情報オープンサミット。今年は、11月20~22日にパシフィコ横浜にて、第14回が開催されます。
その図書館総合展で、今年は2度ちょっとずつお話する機会を頂きました。このような大舞台、いささか身に余りますが、自己PRも兼ねてご紹介します。

まずは、第2日目に開催されます、トサケンフォーラムから。

●今日から使える図書館ブランディングセミナー(3)
図書館員の自分ブランディング検定 -専門職崩壊の時代にあなたの専門職イメージは何点?
【会場】 第8会場(E206)
【日時】 2012年11月21日(水)10:30-12:00
【主催】 図書館サービス計画研究所(トサケン)

【開催主旨】
図書館の経営環境は厳しさを増し、外部委託が増え図書館員の正職員の口はほとんどない。この専門職崩壊の時代に図書館員が生き残るにはどうすればいいのか。
この切実な課題への対策を考えるには、古くて新しい専門性論議を超える自己革新の戦略が必要である。

前回の組織ブランディングに続き、今回は図書館員の自分ブランディング検定を提起する。第一回として「情報の達人=指導の達人」イメージを取り上げ、1)パソコン操作力、2)企画演出力、3)情報探索法指導力、4)プレゼンテーション力、5)積極性を検定してみる。

楽しめる基調講演、元気の出る事例発表のあとフランクな質疑応答の中で、すぐに役立つノウハウを現場へお持ち帰りください。

【基調講演】
  仁上 幸治(帝京大学准教授)
【司会・ワークショップ】
  石川 敬史(十文字学園女子大学専任講師)
【事例報告】
  井上 昌彦(関西学院 聖和短期大学図書館) 他

・・・ということで、今や毎年恒例となりましたトサケンフォーラムにて、ほんのちょっと事例報告します。

自分がどういったセルフブランディングに取り組んできたか、という話をします。今の職場に配属されて以来、セルフブランディングは自分の最大の関心ごとであり、最重要課題でした。
最近ちょっと覚えてもらえるようになった「空手家図書館員」というネーミングなど、やってきたことを少し紹介したいと思います。

2年前に第9回ARGカフェ&フェストにて、「図書館員の、図書館員による、自分のための営業活動」というタイトルで登壇しましたが、その発展版でしょうか。


ちなみに、2年前のトサケンフォーラムでは、私は司会として参加したのでした。150人を前に、だいぶ緊張してガチガチでした!(笑)


私の事例報告はともかくとして、あの仁上さん、石川さんのお話&ワークショップは、魅力満載です!皆さま、よろしければ、ぜひトサケンフォーラムへご参加ください!申込みフォーム等は、近日公開予定です。

なお、当フォーラムについては、トサケンブログトサケン公式Twitter@tosaken2006に加え、このブログや私のTwitterなどでも、発信していきたいと思います。


続いて、翌日の「創る図書館を創る/未来の図書館を作る」について、お知らせします。

○「創る図書館を創る/未来の図書館を作る -ライブラリーキャンプ2012秋実施報告会」
【会場】展示会場内
【日時】 2012年11月22日(木)10:30-12:00
【主催】 アカデミック・リソース・ガイド株式会社

【講師】
  • 岡本 真(アカデミック・リソース・ガイド株式会社 代表取締役/プロデューサー)
  • 井上 昌彦(関西学院 聖和短期大学図書館)
  • 江草 由佳(国立教育政策研究所 教育研究情報センター 総括研究官)
  • 江渡 浩一郎(メディア・アーティスト、産業技術総合研究所社会知能技術研究ラボ研究員、ニコニコ研究会委員長)
  • 鎌倉 幸子(シャンティ国際ボランティア会〈SVA〉 広報課長兼東日本大震災図書館事業アドバイザー)
  • 藤澤 聡子(アサヒグループホールディングス株式会社 研究開発部門 アサヒ ラボ・ガーデン企画運営)
  • その他、ライブラリーキャンプ2012秋参加者

アンカンファレンスという会議ではない会議方式で実施したキャンプ(2012年10月)の成果を報告するとともに、当日実際にアンカンファレンスを実施します。

この豪華なラインナップ、まさに圧巻です・・・!
今回のフォーラムに先立って開催されます、ライブラリーキャンプ2012秋「創る図書館を創る/未来の図書館を作る」については、こちらからご覧ください。

なお、こちらは追加募集がかかり、まだ数席だけ空きがあるとのことです。
錚々たるメンバーで開催されるこのキャンプ、自分への投資という意味でも、ぜひともご参加ください!


<●どうでもいい独り言(最後も雑談)>

図書館界最大のイベント、図書館総合展もいよいよ来月に迫りました。
2009年度に参加したときは、3日間フル参加して、60~70名ほどの方々とお近づきになることができました。
皆さんもこの機を逃さず、ぜひご参加になってはいかがでしょうか?

多くの仲間や知人を得ることは、自分の財産ですし、そのための努力は自分への投資です。
トサケンフォーラムでお話する内容はまさにそうですが、こうした努力がきっと自分自身、職場やその利用者、ひいては日本のためになることと思います。

ぜひ、無理をしてでも、図書館総合展にお越しください!
<特に、トサケンフォーラムと「創る図書館を創る/未来の図書館を作る」に。(笑)

それでは、押忍!

 

2012-09-25

(図書館ネタ)図書館活動に復帰

れいこが星になって、今日ではや112日目。
相変わらず、私たちの気持ちの整理はできず、辛い日々を過ごしています。

でも、皆さんの応援のおかげで、今も何とか頑張っています。
直接お声をかけてくださる方、何も言わずに見守ってくださる方。皆さんの気持ちを、感じています。本当にありがとうございます。


今日は、久しぶりに図書館関連の近況報告を、しておきたいと思います。少しずつでも、私たちが頑張っているところもお伝えしませんとね!


○図書館活動に復帰

この夏は、いろいろな図書館の勉強会や懇親会に出席しました。
辛い気持ちを図書館活動で振り払っていきたいと、思い切って引きこもり生活から脱出しました。

まず、8月4~6日は、ダイトケン全国大会@京都に、泊まり込みで参加でした。私が兵庫支部長をしています兵庫支部は、「オープンアクセス&リポジトリ分科会」を担当しており、当日は司会だけ担当しました。

10日は、日本図書館研究会の「マルチメディアと図書館」研究グループで、NDLの南亮一さんの著作権に関する 研究会に出席しました。
南さんは、著作権に関する第一人者で、今回の法改正について、いろいろとご教示頂くことができました。

次いで12日は、愛知に行くのを機に、トサケンオフ会@名古屋を企画しました。直前に企画したのですが、14名もの方々が駆け付けてくださって、盛会となりました。

21日は、帝京の仁上先生(トサケンの発起人)が来られるのを機に、 トサケンオフ会@大阪に参加しました。
翌22日は京都図書館大会で、仁上先生が講演された基調講演などを勉強してきました。
ちなみにこの両日、仁上先生とは、2日連続して終電まで飲み明かしてしまいました。(笑)

26日(日)は、ライブラリーマネジメント・ゼミナールに参加、十文字学園女子大学の石川敬史先生による「統計データ(評価)を読み解き、計画・企画に活かす」という回に参加してきました。
統計情報との本質的な向き合い方について学ぶことができ、とても勉強になりました。
なお、私によるこの会の参加レポートが、「大学の図書館」9月号に掲載される予定です。

9月に入り、1日に古典籍研究会に出席しました。古典籍には全く知識もなく、門外漢なのですが、いろいろと楽しむことができました。


そして、この夏のメイン企画、6~7日の私立短期大学図書館協議会 全国研修会です。70名程度の規模ではありましたが、力の入るイベントです。


私は全国研修委員で運営サイドにおり、かつ、2日間の司会を務めました。私は単なる司会のようなものでしたが、ちょっとだけコーディネーター的なこともして、やっぱり疲れました。
事後のアンケートによると驚くほどに満足度が高く、全国から来られた大勢の方々に喜んでもらって、 満足感もある仕事でした。

(実際のところは、れいこのことで1年間ほとんど準備などに協力できませんでした。この盛会は、他の委員や先生方のご尽力、そして参加くださった皆さんによるものです)

この2日間は多くの方々との出会いが多く、しかもしっかりと気持ちの繋がった時間を過ごすことができました。参加してくださった皆さんには、本当に感謝しています。


しかしこの夏、振り返ると我ながら、図書館活動に明け暮れましすね!(笑)
私も過去1年間、れいこのことでずっと外出できない日が続いていましたので、こうして図書館活動に熱中できる日が戻って来た以上、頑張っていきたいと思います。
先日ブログも3ヶ月ぶりに再開しましたし、こうした図書館ネタを、もうちょっと詳しくアップ したいところです。


○体調&メンタル不良

・・・と頑張っていたところ、先日十二指腸潰瘍との診断を受けました。
私立短期大学図書館協議会の全国研修会の頃が一番ひどく、お腹を擦りながら司会をしたんですよ~。(涙)

全国研修会が終わって翌日、胃カメラ検査を受け直したところ、幸いそこまでひどくありませんでした。投薬しながら 養生すればいいことになり、一安心。ポリープも発見されましたが、これまた幸い良性で放置していいそうです。

気持ちの面でも、未だにしんどい日々が続きます。
ほんのささいなことが、れいこのことを思い出させ、辛い気持ちになります。れいこの友達に会ったり、畳んであるれいこのパジャマを見たり、そんなことが胸を締め付けます。

妻は、もっともっとしんどいようです。
先週末から、泣いてばかり。お兄ちゃんの運動会に行って、他の子どもたちに会ったのが辛かったようで、その日はずっと泣き続けでした。
今日久しぶりにカウンセリングに行くことになり、少し快方へ向かうといいのですけれど。

私も妻も、れいこの看病の疲れが出始めているのかな、と思います。フィジカルにも、メンタルにも。やはり体が資本ですから、大事にしませんとね。れいこのためにも、ね!


●最後に

久しぶりに図書館ネタを書こうと思ったのですが、結局れいこのことになってしまいました。

れいこの闘病中は、ブログの最後に、れいこへのエールを綴っていました。それももうできず、どうやって書き終えたらいいのか、判りません。

他の図書館の皆さんと会って、図書館の話をしたりしていると、束の間寂しいことも忘れられるのですが、一人になったときにその分まで寂しさや辛さを覚えます。
自分がどれほどれいこを愛していたのか、家族みんなが一緒に元気で暮らせることがどれほど大事なことなのか、今になって判ってきたこともあります。

皆さんがいつも応援してくださっていること、本当に感謝しています。

れいこへの、皆さんへの気持ちを、うまく整理して記すことができませんが、ご容赦ください。これからも気持ちに余裕があるときは、思うままに綴っていきたいと思います。

2012-09-09

あれから

【※はじめての方は、2011年6月28日のエントリーをご覧ください】

3ヶ月ぶりに、ブログを更新しています。
れいこを、そして井上家を応援してくださっている皆さん、いつもありがとうございます。

6月6日に、れいこが星になってから、今日ではや96日目です。
その間、何度もブログを書こうとしたのですが、どうしても文章がまとまりませんでした。書きかけては止め、書きかけては止め、の繰り返しでした。

今も、気持ちの整理は付かないままです。


ですが最近、多くの仲間たちと会うようになりました。
励ましの言葉を口にしてくれる人。何も言わずに、黙って応援してくれる人。れいこのために、花を贈ってくれる人。いろいろな方々の気持ちが、私たちにチカラをくれています。

そのチカラが、今の気持ちを少しだけ、このブログに書かせてくれました。



○あれから

前回のエントリーで、れいことのお別れの日のことを、綴りました。

700人もの方々に見送られ、れいこは星になりました。告別式の直後に降りだした涙雨が、近畿ではそのまま梅雨入りの雨となりました。
お別れに際し、とても多くの方々にメッセージやお花など、いろいろと贈って頂きました。皆さんのご厚情には、本当に感謝しています。


小さくなったれいこが家に帰って来てから、しばらくは無気力な日々を過ごしました。1ヶ月ほどは仕事にも戻れず、何の目的もなく、時間を浪費して過ごしました。
特に妻は、毎日泣いて泣いて。どうしようもなく、毎日を泣いて過ごしていました。カウンセリングや遺族ボランティアさんとの対話により、ようやく少し落ち着きつつあるところです。

この点では、お兄ちゃんのシューイチローが一番しっかりしていました。忌引き明けにはすぐに登校し、授業にも部活にも頑張っています。彼もいろいろと辛いはずですが、顔に出すことは、ほとんどありません。私たちが見習わないといけませんね。


そうそう、北海道旅行に一家で行きました。
れいこと生前、今年の夏に北海道に行こうと約束していたのです。残念ながら、れいこと行くことは叶いませんでしたが、ココロだけは一緒に北海道を満喫してきました。


私が右手に持っているのが、れいこの代わりに連れてきたリラックマです。愛称は、「にせれいこ」or「うそれいこ」。(笑)  旅行中、にせれいことは、ずっと一緒に行動しました。

北海道では、なかなか会えない大事な友人と会ったりして、少し気持ちに余裕を持たせることができました。


それと7月には、 れいこが誰よりも大好きだった、水木一郎さんのライブに行きました。れいこの遺影を車椅子に載せて、連れて行ってやりました。
水木さんの歌を堪能して、れいこは大満足だったはずです。天国で、小躍りしているれいこのことを想像して、私たちも喜ぶことができました。


ところで。
れいこは、無宗教方式で送ってやりましたので、四十九日も特に法要は行いませんでした。もうすぐ百箇日ですが、これも特に何もしないつもりです。
そうした法要こそ行いませんが、私たちの気持ちは、いつもれいこに寄り添っています。

お墓も、未定です。
今はまだ、れいこを離れた場所にいさせることは、考えられません。気持ちが落ち着くまでは、一緒に家にいさせてやろうと思っています。



○心の傷から、しこりへ

大勢の友人・知人が声をかけてくれたり、花を供えに来てくれたりするうちに、徐々にれいこのいない家にも、慣れてきました。

スパッと裂けた心の傷が、だんだんと鈍くて重いしこりのようになってきました。最初は泣き喚きたいような気持ちだったのですが、徐々に胸の奥深くにある痛みのようなものに変わってきたことを感じています。

いずれにせよ、この悲しみが癒えることは、ないでしょう。

悲しみは、ふとした瞬間に心の表面に出てきます。
洗濯ものの少なさに、気付いたとき。れいこの使っていたペンを持ったとき。れいこの友達と、道ですれ違ったとき。心のしこりが大きく重くなり、胸を締め付けます。


私たちはあの日以降、心から笑ったことはありません。
もう私たちは、心の底から笑うことはないのだろうな、と思います。れいこのことを嘆き悲しむことを、れいこも望んでいないことは判ってはいるのですが・・・。この気持ちは、どうしようもありません。



○私のこと

仕事に戻ってからも、今までのようには過ごせていません。
たぶん周りからは、普通に振る舞っているように見えると思いますが、頭の中がどうしても仕事に集中できません。職場では私がボス的な立場ですが、長期的なプランを考えたり、ややこしい事案を考えたりすることが、とても難しいです。
(かたや、レファレンスのように条件反射的な仕事は、割とスムーズに捌けます)

今は出勤こそしているものの、司令塔であるべき私が本来のように働けておらず、周りに航海図のない旅をさせている毎日です。


家族を失った人は、考えることや決めることが苦手になることがある、という話を聞きます。もしかしたら、そんな感じかもしれません。
ともあれ、出勤だけは続けられるようになりました。


れいこを失ったストレスからか、ここしばらく、10日以上に渡って腹痛が起きています。
数日前に病院に行った際には、触診やエコー検査で、強いストレスの影響を受けた十二指腸潰瘍ではないか、ということになりました。

ですが昨日、胃カメラの検査をしたところ、それほど大げさなものではありませんでした。投薬治療でどうにかなりそうで、一安心といったところです。
<でも、まだ痛い・・・。


れいこを失ってから3ヶ月あまり、そろそろ緊張の糸が切れ、疲れやダメージが出る頃なのかもしれません。自分にも不安がありますが、それよりも妻が一番不安です。

妻は、カウンセリングに定期的に受けに行っていて、一時的にはずいぶんと楽になるようです。ですがそれも長くは続かず、私から見ても気持ちの浮き沈みがとても激しいです。
家族で支え合って、この負担を和らげていきたいと思います。



○とりあえず

今日は思い付くまま、書きました。
とりあえず、今日はこれで終わりにします。

れいこへの思いや私たちの悲しみは、尽きることはありません。整理して書くことは難しいのですが、またときどきこの場で、気持ちを吐き出してみようと思います。


8月から、図書館業界での諸活動に、また出かけるようになりました。
元気な仲間たちに会うと、束の間だけでも悲しいことを忘れられます。肩を叩き迎えてくれた人や、黙って手を握ってくれる人。みんなの気持ちが、僅かでも私の悲しみを和らげます。
皆さん、本当にありがとう!

そうそう、近いうちに、図書館ネタもまた書くようにしますね。
いつまでも、休んではいられませんからね!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

天国で、元気に過ごしとるか?
今はもう、自由に話したり、歩いたりできるんかな?
もしかして、お空も飛んで、好きな場所に行ったりしよるんかな?

お父さんやお母さん、お兄ちゃんは、れいこがいなくて、辛くて堪らない。
悲しくて、寂しくて、心にポッカリと大きな穴が空いてしもたよ。

でも、もうれいこが辛い思いをしてないんやったら、お父さんも嬉しいな。


れいこ、もう一度だけでいいから、会いたいな。
会って、お前の笑顔を見たいよ。
ギュッと抱いて、その手を握ってやりたい。

お前に会いたいな、れいこ。



2012-06-13

星になった、れいこ
【第1~8日目: 6月6日(水)~13日(水)】(発症から、345~352日目)

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記。
残念ながら、発症345日目の2012年6月6日(水)に、とうとう幕を下ろすことになりました。今まで応援くださった皆さま、本当にありがとうございました。


○最後の夜

れいこは、6月6日(水)未明、星になりました。

5月27日(日)に、外泊先の自宅から病院まで救急車で運ばれてから、急激に容態が悪化していました。以来、喋れず、手足もほとんど自由に動かせない状態が続いていました。
当日もこのような状態ではありましたが、容態は悪いなりに安定していました。就寝するまでは見舞客も続いており、かすかに手を握り返すこともありました。


容態が変化したのは、22時半を過ぎた頃でした。
ゼイゼイとひどく呼吸が乱れ、ときどき数秒息が止まっては、ブハッと息を吐き出すような様子になりました。呼吸そのものが難しい様子で、医師からは家族を呼ぶように言われました。
私たち一家のほか、松山のお婆ちゃん、大好きだった担任の先生も駆け付けてくれました。

れいこはいったんは落ち着いたのですが、日が変わってから、今度はとても呼吸が浅くなりました。脈も弱くなり、病院の先生たちは、私たちだけにしてくれました。

そして1時14分頃、れいこは眠るように息を引き取りました。


れいこの死に顔は、とてもきれいで穏やかでした。頑張り屋さんのれいこらしく、最後まで頑張っていましたので、自分なりに納得していたのかもしれません。

きっとれいこは、今ごろ天国にいるのでしょう。今までできなかった、喋ること、食べたり飲んだりすること、走ったりすることを、楽しんでいるのでしょうか。

れいこは最後に、涙をポロリと、2粒だけ流しました。
もっと生きたかったのでしょう。元気になりたかったのでしょう。家族を置いてこの世を去ることが、悲しく寂しかったのでしょう。
もう苦しまなくていいんだよ、と思うと涙がとめどなく流れました。



○お別れ会

れいこが星になったのが、6月6日(水)未明。
翌7日(木)に通夜を、翌々日8日(金)に告別式を行いました。


通夜・告別式はいずれも、れいこが一番望む形にしてやることにしました。
れいこの親しい人たちにメッセージをたくさん頂き、参加者お一人お一人に献花と、れいこへのお声がけを頂くようにしました。


 れいこへの弔辞も、れいこが大好きだった方々にお願いしました。
担任の先生、習字教室の先生、メイク・ア・ウィッシュのご担当さん、空手道場の館長、通っていた保育園の園長先生。お一人お一人がれいこを、ご自分の言葉で送ってくださいました。

弔電の読み上げも、れいこが知っている人から頂いたものにしました。
職場や公的機関、市議の方からもいろいろと弔電を頂きましたが、れいこのお世話になった方々を優先しましたこと、ご容赦ください。
無宗教方式としたり、お香典を辞退するなど、れいこの気持ちに副った形にしたつもりです。失礼も多々あったかとは思いますが、ご容赦ください。



通夜・告別式には、合計で700人以上の方々がご参列くださいました。
この会場で一番大きな1階ホールを使用したのですが満席となり、通夜はモニター会場となる2階ホールにも入りきらず、廊下まで人が溢れていたそうです。
当日は多くの花や品々や80件以上の弔電も頂き、いかにれいこが愛されていたのかを実感しました。


告別式には、地元小学校の6年生全員が参列してくれました。
一人一人が折り紙にれいこへの手紙を書き、それを折り鶴にして、お棺に入れてくれました。また、れいこの名前に、みんなの名前を寄せ書きした看板も送ってもらいました。これらはお棺に入れ、れいこに持たせてやりました。


泣きじゃくる子、れいこに言葉をかける子、じっと悲しみを堪える子。それぞれの子どもたちなりに、れいこを見送ってくれました。


大勢の方々に送って頂いたおかげで、れいこは寂しい思いをせずに済んだと思います。ご参列くださいました皆さん、花やメッセージを贈ってくださった皆さん、本当にありがとうございました。

そして、Twitterやメールなどでれいこにお別れをしてくださいました皆さん、そっと陰で涙を流してくださった皆さん、本当にありがとうございました。皆さんの応援は、ずっと私たち一家を支えてくれました。
当日の喪主挨拶にて、ブログやTwitterを通じて多数の応援を頂きましたこと、そうした皆さんへも深く感謝していることを、お話させて頂きました。


そうそう、私の喪主挨拶が、とてもグダグダでしたことを、お詫びしなければいけませんね。
本当はもっと伝えたいこと、知って頂きたいことがあったのですが、言葉になりませんでした。ほとんど言葉にならず、聞き苦しい内容だったかとは思いますが、当日はあれが精いっぱいでした。お察し頂ければと思います。


告別式後の出棺は、「Immortal Brass Eternally(イモータル・ブラス・エターナリー)」さんと宝塚アカデミー音楽団さんが、生演奏でれいこを送り出してくださいました。
曲はれいこが大好きだった、いきものがかりの「ありがとう」でした。



Immortal Brass Eternallyさんは、つい先日Twitterでれいこのことを知り、演奏をお申し出くださったものです。生前にれいこを励ましたいとお申し出頂いたものですが、残念ながら間に合わず、急遽葬儀の際に演奏頂いたものです。

れいこの大好きだった「ありがとう」。 この曲はれいこから皆さんへのメッセージにもなり、私たちみんなかられいこへ贈る曲にもなったと思います。皆さんが涙を流しながら演奏してくださったメロディーは、本当に心を揺さぶる最高の音楽でした。私は今まで、これほど悲しみに彩られ、情感に満ちた音楽を聞いたことがありません。
Immortal Brass Eternallyさん、宝塚アカデミー音楽団の皆さん、本当にありがとうございました。


もう一つ、お礼を言っておかなければいけないことがあります。
出棺して会場の外へ出ると、保育園児と思しき子どもたちが、道端でれいこの車を見送ってくれていました。後で聞いてみると、れいこが通っていた最初の保育園の子どもたちで、かれこれ1時間も外で待っていてくれていたそうです。
年端もいかない子どもたちが、面識もないれいこのため、ずっと外で待っていてくれたことに、思わず涙があふれました。子どもたち、先生方、ありがとうございました。


大勢の方々にご参加頂いたこと、立派な音楽に送られたこと、様々なお花や供養の品に囲まれたこと。皆さんのおかげで、れいこも安らかな旅立ちが出来たと思います。
井上家一同、皆さんのお気持ちに本当に感謝しています。ありがとうございました。



○ありがとう、シューイチロー

今回、私たち一家が負った心の傷は、深く深く、そして大きなものです。
私たち両親だけではありません。お兄ちゃんのシューイチローも、ずいぶんと心に傷を負ったことでしょう。

ですがシューイチローは、今週から中学校にも戻り、授業や部活に励んでいます。通夜や葬儀のときには、受付にも立ってくれましたし、遺族として皆さんにもお礼を言ってくれました。シューイチローが頑張っているおかげで、私たちも何とか頑張れています。


お前も辛かったのに、いろいろとごめんな。お父さんらしい言葉の一つも、かけてやれなかったな。
でも、今回のことで、お前の成長を感じられたことは、嬉しいことでもあったんよ。

ありがとう、シューイチロー。 お前が、れいこのお兄ちゃんでいてくれて、本当に良かった。
これからもずっと、れいこのいいお兄ちゃんでおってやね。



○最後に

葬儀の後、大勢の方々と「ありがとう」の音楽に送られ、れいこはそのまま火葬場に向かいました。火葬後、れいこは小さくなって、わが家に帰って来ました。


わが家は、三人家族になってしまいました。
家にあるのは、れいこの遺影とお骨ばかりです。私たちは、もうあのれいこの笑顔を見ることはありませんし、手を握ってやることもできません。ただただ、悲しみがつのるばかりです。

通夜や葬儀のときには涙ばかりで、思いを言葉にもできなかった私たち。
幾分かは落ち着いてはきましたが、まだれいこがいない現実を受け止めることができません。今はまだ、心にポッカリ空いた大きな穴を抱えたまま、空虚な毎日を過ごしています。


もっともっと、書きたいことがあります。れいこのことで知って欲しいことがあります。聞いて欲しい、れいこへの思いもあります。
ですがまだ、気持ちを整理して綴ることができません。


とりあえず、今日はここまでにしたいと思います。
これからゆっくりと気が向くままに、少しずつ書ける範囲のことを、このブログに記していこうと思います。もしよろしければ、気長にお付き合い願えればと思います。

最後になりましたが、皆さんのお心遣いに、重ねてお礼を申し上げます。ご参列、弔電、お花、メール等のお礼もできていませんが、追ってご連絡差し上げたいと思います。失礼のほど、どうぞご容赦ください。


【ご参考】

れいこが星になった先週寄せられた、皆さんのお気持ちを集めたまとめを作成しました。
これは1,300以上のツイートをまとめたもので、れいこが私たちや皆さんに遺したものを感じ取れる内容だと思います。ぜひ、こちらもご覧ください。

他に、れいこの大事な友人とも言える方々や親御さんが、ブログで今回の訃報を取り上げてくださっています。以下のサイトも、ぜひご覧ください。

また、私たち夫婦の日々の気持ちは、Twitterで発信しています。
こちらはブログよりも早く、毎日何度も更新していますので、併せてご覧ください。
(父Twitter) @fight_Reiko
(母Twitter) @arikoyuko

妻はブログも書いていますので、そちらも併せてご覧ください。

2012-06-06

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第343~345日目: 6月4日(月)~6日(水)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、343~345日目です。


○サヨウナラ、そしてありがとう、れいこ。

今日は、とても悲しい報告があります。
1年ほど続いていたれいこの闘病生活が、今日6月6日(水)、345日目をもって終わりを迎えることになりました。

前日夜から呼吸が乱れ始めたれいこは、数時間頑張り続けましたが、今朝1:45に亡くなりました。最後は、眠るように息を引き取りました。

お通夜と葬儀は、以下のとおり執り行います。


今日は、このご案内だけにしたいと思います。
今後のことは、このブログとTwitterの@fight_Reikoにて発信していきたいと思います。


皆さんに強い応援を頂き、れいこは果報者です。
今まで玲子を応援くださり、本当にありがとうございました。
最後まで頑張り続けた、れいこを褒めてやってください。


サヨウナラ、そしてありがとう、れいこ。

2012-06-03

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第339~342日目: 5月31日(木)~6月3日(日)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、339~342日目です。

<●れいこの友達のみんなへ>

こんにちは!れいこのお父さんです。
いつも、れいこのことを心配してくれて、ありがとう。

このブログは、れいこの様子や私の気持ちを伝えるために書いています。
大人に読んでもらうつもりで書いているので、みんながもしこのブログを見たら、分かりにくいかもしれないね。

れいこは去年の6月には、お医者さんに「手術をしなければ、1年くらいしか生きられないかもしれない」とまで言われました。
だかられいこは元気になるために、2度の手術に挑戦しました。そして、手術は成功しました

れいこは今、他の治療を続けていて、少しずつ治しているところです。まだまた時間がかかるけれど、れいこは必ず元気になって、みんなの元へ帰ります。

でも、このブログは、私の気持ちを大人に対して伝えようと書いているので、みんなが読むと誤解させてしまうかもしれません。それが、ちょっと心配です。
だから本当は、ここで読むのを止めて欲しいと思っています。

れいこのことで何か伝えたいときは、学校の先生やお父さんお母さんを通じて、みんなにも伝えます。
だから、このブログを読んでもらう必要はありません。みんなを心配させたくないので、あえてこう書いておきます。

もしこのブログを読んで、不安になるようなことがあっても、心配しないでね。手術はちゃんと、成功したんだからね。 治療の途中で、一時的に具合が悪くなることもあるので、そうしたことが書いてあっても、心配しないでください。

みんなが、れいこのことを心配してくれていることは、先生やみんなのお父さんお母さんたちから、よく聞いています。れいこも、みんなの気持ちを、とても嬉しく思っています。
みんなからチカラをもらって、れいこも早く元気になれると思います。

れいこが帰る日まで、みんな待っててね!


<●大人の皆さまへ (特に保護者の方へ)>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、ここに記しているれいこの詳しい状況は、本人には伝えていません。れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方に話す必要があるときは、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだ時間がかかりそう」という点を、お伝え頂ければ幸いです。


お子さん方にとっても、友達がこうした大きな病気と闘っていることは、少なからずショックのようです。れいこはきっと元気になりますが、お子さん方のためにも、お話される際は十分にご配慮ください。

このような危惧をしつつも、あえてWebでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○緩和ケア病棟への移動完了

先日のエントリーでご紹介しましたように、れいこは27日(日)に急激に容態が悪化し、救急車で搬送されました。以来ずっと具合が悪く、主治医からも非常に厳しい示唆を受けました。
それを踏まえ、抗癌治療を止めて緩和ケア病棟へ移る決断をしたことは、先日お伝えしたとおりです。



5月31日(木)には、緩和ケア病棟の医師との打ち合わせがありました。
私たちからの要望、緩和ケア病棟の基本スタンスなどについて話し合いました。万一のことがあっても、本人に苦痛を与える延命処置は行わないことなど、話し合いました。

同日夕方には、小児病棟から緩和ケア病棟への移動を完了しました。
れいこの現状を考慮してくださったのでしょう、私たちには4室しかない特別室を措置して頂きました。とても広く、快適な部屋です。


先日も書きましたように、私たちは治療を断念したのではありません。
ここまで効果が出なかった抗癌剤に固執するよりも、家族・友人と過ごすことで、れいこの心が喜びで満たされ、奇跡を起こしてくれることを願っています。


れいこは今までも、何度も気持ちの大切さを、身をもって示してくれました。以下、妻のブログから。

今までもこんなことがありました。
マラソン大会で、一人でそれまで歩いたこともないような距離を歩ききったこと。
前日まで立てなかったのに、社会見学の日は立って歩いたこと。
食べられなくなっていたのに、院内学級の遠足の日、お弁当を食べたこと。
本人の意思で一時的にしろ、回復する力。
やはり、気持ちが一番病気に立ち向かう力になるのでしょう。

ここまで来たら医学よりも、れいこの生きるチカラに賭けたいと思います。
今こそ、ずっと空手で鍛えてきたれいこの強い心が、試されるときです。


○れいこへの見舞い+お手紙のお願い

れいこを応援くださっている、皆さんにお願いがあります。
ぜひ病院までれいこを、見舞いに来て頂けないでしょうか。

私たちは、れいこ自身の気力に全てを賭けています。この佳境で最後に頼れるのは、れいこ自身のチカラです。

そこで皆さんには、ぜひれいこを見舞ってやって頂きたいのです。特別なことは、不要です。れいこの顔を見て、声をかけ、手を握ってやって欲しいと思います。
それが、れいこの生きようというチカラを強くしてくれることと、信じています。

もしお越しくださる方は、以下の点をご確認ください。

  • 現在れいこの容態は悪化しており、喋ったり、自力で手足を動かしたりすることはできません。こちらが話すことは聞こえていますが、ほぼ反応できません。特にお子さんと見舞ってくださる方は、この現状をご理解の上、お越しください。
  • 緩和ケア病棟にいる状況であるという意味合いを、ご理解ください。れいこやお子さん方とお話になるとき、ご配慮頂ければ幸いです。
  • れいこの入院先は、大阪市立総合医療センター すみれ病棟18階です(交通アクセス)。


  • 面会時間の制限はありません。
    ただし、21時頃以降はれいこが就寝していると思います。
  • 中学生以下の面会も、歓迎です(前の小児病棟では不可でしたが、現在の緩和ケア病棟では可です)。れいこの友達の保護者の皆様、ぜひお子さんとれいこを見舞ってください。
  • お見舞い金やお見舞いの品については、ご放念ください。
  • 体調不良で面会できなくなったり、介助などで30分ほどお待たせする恐れがあります。念のため、Twitter @fight_Reikoでスケジュール等を確認頂くか、メールで事前にご一報頂けると無難です。私のメールは karatekalibrarian@gmail.com です。
  • 話のネタを用意してくださるのであれば、水木一郎さん、AKB48、チワワ、嵐、アニメのワンピース、リラックマ、くつしたニャンコ、雑誌「ちゃお」のネタなどを、れいこは喜びます(モノを買って来て欲しい、という意味ではありません)。


また、同時にれいこへの手紙も募集しています。
ご協力くださる方は、以下の点をご確認の上、お願いします。

  • れいこは今、返事を書ける状況ではありません。あらかじめ、ご了承ください。
  • れいこの視力は低下しており、自力では読めませんので、私たちが代読します。手紙そのものは、見せるようにはしますので、絵や色などによって、雰囲気は伝えられるかもしれません。
  • 宛先は、(病院ではなく)自宅でお願いします。住所をご存じない方は、上記メルアドまでお問い合わせ頂けましたらご返信差し上げます。
  • 継続的に手紙が届くと嬉しいです。折々に頂いても結構ですし、後日に書いて頂いても大歓迎です。
  • Youtube等ネット上にアップして、見られるようにして頂いても結構です。


れいこを応援くださっている皆さま、ぜひれいこのために、力をお貸しください。
「れいこ お助け隊」「れいこフレンズ」の皆さんには、先日メールにてお願いしたとおりです。よろしくお願いいたします。



○れいこの体調

救急車で運ばれて以来1週間、れいこは体調が優れないままです。

体温は毎日38度を超え、脈拍も140前後、血圧も140を越えることがしばしばです。血中の酸素飽和度も、ときどき80台以下まで低下しています。

左手の強張りがひどく、棒のように突っ張ることが多くなりました。左足は痙攣が多く、この数日はとても強く痙攣するようになりました。
喉に痰が絡むことも、しんどいようです。よく痰が絡んだゴロゴロという音を立てています。

呼吸が落ち着かないことが、最大の不安です。
咳き込んでは、ひどく息が乱れて、苦しそうにしています。一度咳が出ると、呟くような呻くような声で、とてもしんどそうにしています。

横にいるのに何もしてやれないことが、ひどくもどかしく、私たちの胸を締め付けます。



○千客万来

緩和ケア病棟に移って以来3日間で、50名以上の方々(!)が、れいこを励ましにお越しくださいました。

学内外の友達や、そのご家族。
学校の先生。
通っていた保育園の先生。
れいこが空手を習っていた先生方。
私たち夫婦がお付き合い頂いている友人・知人の皆さん。

れいこに、いろいろと話かけてくださった方。
ずっと、れいこの手を握り続けてくださった方。
また来られなくても、手紙やバルーン電報、メールに思いを託してくださった方。



皆さん、本当にありがとうございます。
れいこが元気になることができましたら、きっと皆さんのおかげです。お一人ずつ名前を挙げて感謝したいところですが、一緒にお礼を言わせて頂きますこと、どうぞご容赦ください。


この日は、チワワのラッキーにまで、面会することができました。病室には当然入れないものの、友人が連れて来てくれたラッキーと外で会うことができました。
表情を出すのも難しいれいこですが、このときばかりはかすかに微笑み、ラッキーを撫でてやることができました。


多くの皆さんにお会いでき、エールを送って頂けたこと。ラッキーを可愛がってあげたこと。
こうした喜びが、きっとれいこの明日を生きるエネルギーになることでしょう!



○介護休業を取得

私は職場で、正式に介護休業を取ることにしました。6月1日に人事課で手続きを済ませ、れいこが元気になるまで休みます。

この間は無給生活になりますが(涙)、れいこの正念場に、そんなことを言っていられません。1年前から温存してきたカードを、この佳境でとうとう切ることにしました。

併せて、公務以外の図書館関係の諸活動も、当分見合わせたいと思います。ダイトケン、トサケン、大阪市立大学大学院の活動等、ご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします。

れいこに早く元気になってもらって、私も仕事に、図書館の諸活動に、大学院に、空手にも戻りたいと思います。



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

毎日毎日、しんどい日が続くね。
お前は本当に、よう頑張っとると思う。


お父さんたちは、お前がしんどい思いをしとるのを見ることが、辛い。横にいるのに、何もしてやれないことが、何よりも辛い。


「何かして欲しい?」とお前に聞くと、調子がいいと頷いてくれるときがあるわいね。
でも、そのときに何をして欲しいのか、判らないことが多いよなあ。お前がして欲しいことがあるのに、それに応えられなくって、ホントにゴメンな。

毎日毎日、お父さんたちも辛い。
病気になったのが自分やったらいいのに、だとか、代われるものなら代わってやるのに、だとか、毎日無駄に考えてしまう。
マンガみたいに、命のローソクがあるんやったら、今すぐお前に全部あげるのにね。


今、頼れるものは、れいこの気力だけよ。
元気になりたい、生きたいというお前の強い気持ちだけが、この現状を打破する唯一の方法やと思う。その気持ちを少しでも後押しするために、この病棟にも移ってきた。

この週末、早速大勢の人が来てくれたね。
50人もの人たちが、お前のために、わざわざここまで来てくれた。Twitterでフォローして応援してくれている人も、900人近くにもなった。お父さんのブログも毎日、千数百回も読んでもろとる。


これだけみんなの応援があるんやけん、この気持ちはきっと伝わるはず。
お前が元気になることだけが、唯一の恩返しなんよ。

みんなの気持ちに、絶対に応えてくれ。
お前のいない日なんて、絶対に迎えることがないように。

絶対に病気なんかに負けるなや、れいこ。


2012-05-31

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第337~338日目: 5月29日(火)~30日(水)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、337~338日目です。

<●れいこの友達のみんなへ>

こんにちは!れいこのお父さんです。
いつも、れいこのことを心配してくれて、ありがとう。

このブログは、れいこの様子や私の気持ちを伝えるために書いています。
大人に読んでもらうつもりで書いているので、みんながもしこのブログを見たら、分かりにくいかもしれないね。

れいこは去年の6月には、お医者さんに「手術をしなければ、1年くらいしか生きられないかもしれない」とまで言われました。
だかられいこは元気になるために、2度の手術に挑戦しました。そして、手術は成功しました

れいこは今、他の治療を続けていて、少しずつ治しているところです。まだまた時間がかかるけれど、れいこは必ず元気になって、みんなの元へ帰ります。

でも、このブログは、私の気持ちを大人に対して伝えようと書いているので、みんなが読むと誤解させてしまうかもしれません。それが、ちょっと心配です。
だから本当は、ここで読むのを止めて欲しいと思っています。

れいこのことで何か伝えたいときは、学校の先生やお父さんお母さんを通じて、みんなにも伝えます。
だから、このブログを読んでもらう必要はありません。みんなを心配させたくないので、あえてこう書いておきます。

もしこのブログを読んで、不安になるようなことがあっても、心配しないでね。手術はちゃんと、成功したんだからね。 治療の途中で、一時的に具合が悪くなることもあるので、そうしたことが書いてあっても、心配しないでください。

みんなが、れいこのことを心配してくれていることは、先生やみんなのお父さんお母さんたちから、よく聞いています。れいこも、みんなの気持ちを、とても嬉しく思っています。
みんなからチカラをもらって、れいこも早く元気になれると思います。

れいこが帰る日まで、みんな待っててね!


<●大人の皆さまへ (特に保護者の方へ)>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、ここに記しているれいこの詳しい状況は、本人には伝えていません。れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方に話す必要があるときは、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだ時間がかかりそう」という点を、お伝え頂ければ幸いです。


お子さん方にとっても、友達がこうした大きな病気と闘っていることは、少なからずショックのようです。れいこはきっと元気になりますが、お子さん方のためにも、お話される際は十分にご配慮ください。

このような危惧をしつつも、あえてWebでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○緩和ケア病棟へ

29日(火)、れいこにとって、とても重要な決断をしました。
先日の主治医の提案どおり、通常の治療から、緩和ケアへとシフトすることを決めたのです。2日間、悩みに悩んだ上での決断でした。


ですがこれは、治療の断念ではありません。
私たちは、「絶対にれいこが元気になる」と、今でも強く信じています。小児ケアの専門医のいる緩和ケア病棟に移り、まずはれいこを応援できる環境を作ることにします。

緩和ケア病棟では、家族が一緒に過ごすことができます(小児病棟は子どもの見舞いができないので、お兄ちゃんとは会えないのです)。
広い個室ですので、ちょっと無理をすれば(笑)、家族みんなでの宿泊も可能です。

ここでは、面会も自由です。友達が遊びに来ることもできます。
大型テレビもありますから、目にも障害の出たれいこでも、私たちや友達と一緒にテレビを楽しむこともできます。ソファーや冷蔵庫もあり、ちょっとしたホテルのようです。
最上階の18階からの見晴らしもよく、いろいろなストレスからは、相当に改善されることでしょう。

こうした環境でリラックスし、「面白い」、「嬉しい」、「楽しい」という気持ちをれいこに持ってもらうことで、それをれいこの生きるチカラに繋げたいと考えています。


今回、緩和ケアを選択したのは、まさにこのためです。
治療を続けるのであれば、まだ試す価値のある薬などもありました。あまり可能性が高いとは言えませんが、複数の分子標的薬など、候補はありました。
ですが、私たちはそれよりも、れいこの生きるチカラに賭けることにしました。

これは、れいこと井上家の新たな闘いの始まりです。
今までの治療と異なり、れいこ自身の強い心や、生きたいという気持ちの勝負になるのでしょう。


れいこの闘いは、いよいよ佳境を迎えたのかもしれません。
野球で言えば、9回裏2アウトかもしれません。バッターボックスに立つのは、他でもないれいこ自身です。この試合に勝利するためには、れいこ自身のチカラで打ち克つしかありません。

空手で鍛えてきた、れいこの強さが試されるときです。
ガンバレ、れいこ。ガンバレ!



○意思疎通ができないということ

一方で、れいこの体調はあまりよくありません。
27日(日)に救急車で運ばれて以来、ずっと目が離せない状況です。

体温は、平熱から一気に38度台半ばまで上がります。脈拍数も多く、少ないときでも120、多いときは160台です。これは、全力疾走後のようなものだそうで、それが5日間も続いています。また、血圧も高いときは、すぐ160以上になってしまいます。


しかし、そんなことよりも、一番の悩みは麻痺の進行です。
日曜以来、手足は本当に自由が利かなくなりました。特に左手の強張りはひどく、硬直と言っていいレベルです。
飲食も、できません。体を支える力もなくなっていますので、起こしてやっても、椅子に座ることもできません。
何より、れいこはほとんど喋ることができなくなってしまいました。表情を変えることすら、困難になってしまっています。

今のれいこは、声をかけても反応できることは、ほとんどありません。
稀に体調が良いときには、手をかすかに握り返したり振ったり、わずかに頷いてくれることがありますが、それらも普通は困難です。


脳幹部の腫瘍のため、れいこはほとんどあらゆる運動機能を奪われつつあります。
そしてそれは、私たちとの意思疎通ができなくなることを、意味しています。れいこは自分の意思を、私たちに伝える方法を持ちません。
言葉もゼスチャーも持たないれいこは、「暑い」だとか「頭が痛い」、「水が欲しい」といったことすら、私たちに伝えることができません。


これを書いている今夜も、横のベッドで、れいこはもう4時間近くずっとウトウトしながらも眠れないようです。頻繁に寝苦しそうに、呻き声にもため息にも聞こえる声を出しますが、それが何を訴えているのか、私には判りません。

さっき測ったら熱が38度8分も出ていて、解熱剤があまり効いていないようで、相当しんどいのでしょう。ときどきれいこに声をかけてみるものの、今夜は反応を返すことができないようです。

意思疎通できないということは、辛いことです。
横にいるのに、何もしてやれないという無力感と罪悪感。れいこが3時間も苦しんでいるのに、何もしてやれません。
娘がずっと辛い思いをしているのに、すぐ傍にいる父親が何もしてやれないというのは、耐えようもない苦しみです。

早く緩和ケア病棟へ移してやり、れいこの痛みを取り除きつつ、れいこ自身のチカラで快方に向かって欲しいと思います。強く強く、それを願います。



○今日も感謝

この数日、さらに多くのメール、ツイート、フォロー、お電話などを頂いています。また、「れいこ お助け隊」にも新しく参加のお申し出を頂きました。

大勢の方々が、れいこの無事を願い、私たちの身を案じてくださっていますこと、感無量です。皆さんのお気持ちが、私たちを支えてくれています。ありがとうございます。
(相変わらず、頂いたメールやツイートには、ほとんど返事をできていませんが、ご容赦ください)



詳細は書きかねますが、以前宝塚にお勤めだった神戸の方から、音楽のプレゼントをしたいというお申し出を頂きました。
直接のご縁はない方ですが、このブログやTwitterなどでれいこのことを知り、温かいお申し出を頂いたものです。お心遣い、本当に嬉しい限りです。


また、れいこが小学校でお世話になっている@tii47さん、いつもTwitterを通じてれいこへのアドバイスをくださる@miwa_chanさんが、お見舞いに来てくださいました。
お二人とも、れいこが返事もできない状況をご存じで、遠方から駆け付けてくださいました。感謝の言葉もありません。


私たち夫婦の先輩でもある@sayoko0218さんは、7月8日に神戸で開催される、水木一郎さんのライブのチケットを贈ってくださいました。
れいこがこの状況であるのに、1ヶ月以上先のイベントに行けると信じて、チケットを用意してくださったお気持ち。そのお気持ちに、熱いものが流れました。れいこはきっと元気になって、このライブに参加することでしょう。

(それにしても、れいこは、本当に水木一郎さんが大好き!このチケットのプレゼントのことを伝えたら、動かない口元をわずかに動かし、喜びの表情を浮かべていました)


皆さんのご厚意、本当に嬉しいです。
メールやツイートにお返事もできていませんが、 れいこが元気になることが一番の恩返しですよね。きっときっと、その恩返しをさせてもらいますね!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

この前から、しんどい日が続くなあ。
喋れんし、ホントに辛いと思うけど、お前はよう頑張りよる。褒めてやりたい。


お父さんは、お前の横でおるのに、何もしてやれんことが、ホントに辛い。絶対に良くなってくれると信じとるけど、それは別として、お前が苦しんどるのを見るのは辛すぎる。お父さんにしてやれることなら、何でもするのになあ。

週末前後に、新しい病棟に移る話をしたやろ?あそこでまた、気持ちをリセットして、一緒に頑張ろうや。
お兄ちゃんや友達も来てくれるし、テレビも見られるけんな。
れいこの大好きな水木一郎さんが出る番組を、みんなで一緒に見られたら最高やな。


辛いことが多いのは、きっと後で幸せになるためなんやろな。
大勢の人たちが、お前の応援をしてくれとる気持ちに応えるためにも、元気になって、幸せにならんとね。

こんな大きな病気を乗り越えられたら、残りの人生に怖いもんなんか、ないで。
それにこの経験をしたお前は、どれだけ大きい人間になれるやろう。病気の怖さ、それを克服した経験と強さ、みんなの温かい気持ちを知った心。

この病気を克服した後は、きっと素晴らしい人生が待っとるよ。

ほやけん、早く元気になろう。
お前が元気になるのが、一番の恩返しやぞ、れいこ。

2012-05-29

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第331~336日目: 5月23日(水)~28日(月)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、331~335日目です。

<●大人の皆さまへ (特に保護者の方へ)>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、ここに記しているれいこの詳しい状況は、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方に話す必要があるときは、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだ時間がかかりそう」という点を、お伝え頂ければ幸いです。


お子さん方にとっても、友達がこうした大きな病気と闘っていることは、少なからずショックのようです。れいこはきっと元気になりますが、お子さん方のためにも、お話される際は十分にご配慮ください。

このような危惧をしつつも、あえてWebでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○れいこの友達のみんなへ

こんにちは!れいこのお父さんです。
いつも、れいこのことを心配してくれて、ありがとう。

このブログは、れいこの様子や私の気持ちを伝えるために書いています。
大人に読んでもらうつもりで書いているので、みんながもしこのブログを見たら、分かりにくいかもしれないね。


れいこは去年の6月には、お医者さんに「手術をしなければ、1年くらいしか生きられないかもしれない」とまで言われました。
だかられいこは元気になるために、2度の手術に挑戦しました。そして、手術は成功しました

れいこは今、他の治療を続けていて、少しずつ治しているところです。まだまた時間がかかるけれど、れいこは必ず元気になって、みんなの元へ帰ります。

でも、このブログは、私の気持ちを大人に対して伝えようと書いているので、みんなが読むと誤解させてしまうかもしれません。それが、ちょっと心配です。
だから本当は、ここで読むのを止めて欲しいと思っています。

れいこのことで何か伝えたいときは、学校の先生やお父さんお母さんを通じて、みんなにも伝えます。だから、このブログを読んでもらう必要はありません。みんなを心配させたくないので、あえてこう書いておきます。

もしこのブログを読んで、不安になるようなことがあっても、心配しないでね。手術はちゃんと、成功したんだからね。 治療の途中で、一時的に具合が悪くなることもあるので、そうしたことが書いてあっても、心配しないでください。

みんなが、れいこのことを心配してくれていることは、先生やみんなのお父さんお母さんたちから、よく聞いています。れいこも、みんなの気持ちを、とても嬉しく思っています。
みんなからチカラをもらって、れいこも早く元気になれると思います。

れいこが帰る日まで、みんな待っててね!



○院内学級の遠足

24日(木)は、院内学級の遠足でした。
この日れいこは、お母さんにも付き添ってもらって、大阪市立科学館へ出かけました(私はどうしても外せないガイダンスがあったため、泣く泣く出勤していました)。

遠足には、院内学級の友達・先生はもちろん、病院の先生や看護師さんまで同行してくれました。ですのでれいこも、安心して参加することができました。

プラネタリウムを見たり、みんなでお弁当を食べたりしました。
この日れいこは体調もよく、久しぶりに(栄養チューブからではなく)自分の口で、少しご飯を食べることができました。

みんなで、とても楽しい時間を過ごすことができたそうです。良かったね、れいこ!



合わせて、院内学級のことも少し。
今年度から院内学級は、従来の普通の小学校から、特別支援学校が母体に変わっています。そのため、先生方も特別支援のスペシャリストで、しっかりとれいこをサポートしてくださいます。

れいこが授業に参加できないときも、いつも病室まで来てくれて、れいこと話をしたり私たちの相談に乗ってくださったりします。
先生方、いつもれいこのサポートをありがとうございます!



○容態、急変。 救急車で搬送された、れいこ。

27日(日)、れいこは救急車で病院に搬送されました。外泊していた自宅から、入院先の大阪市立総合医療センターまで、直行でした。

25日(金)の夕方、外泊で病院を出る前に、37度台なかばの熱がありました。それに、脈拍が150ほども。
外泊は微妙な状況でしたが、主治医と相談すると、家族で判断して構わないとのことでした。おそらく、抗癌剤を投与した直後でしたので、一時的な体調不良ではないかと思われました。

そこで外泊させることにしたのですが・・・土曜1日は平静だったのですが、日曜に具合が悪くなりました。


昼ごろに体が熱いのに気付き、熱を計ると38度5分ありました。
すぐに大阪市立総合医療センターへ電話し、指示どおりに熱を逃がしたり、鎮痛解熱剤ロキソニンを飲ましたりしましたが、結局熱は下がらず。17時頃には、39度5分まで上がりました。

病院に電話すると、意識があるか確認しろとのこと。
慌ててれいこに呼びかけましたが、全く返事がありません。電話の指示で、すぐに救急車を呼んで、大阪市立総合医療センターへ搬送するように、とのことでした。

救急車が来て、親子3人で飛び乗り、18時頃には大阪市立総合医療センターへ。
一時は体温41度、脈拍数200超の状態でしたが、先生や看護師さんの適切な処置もあり、20時頃にはやや落ち着いた様子になりました。


落ち着いてくると、れいこはこちらの呼びかけに対し、かすかに手や口を動かせるようになりました。血液やレントゲンの検査結果でも、特別な異常は見当たらず、まずは経過観察ということになりました。


この日は、お兄ちゃんを家に置き去りにしてきましたので、妻に病院に泊まり込んでもらい、私は帰宅することになりました。
れいこを病院に残すときはいつもそうですが、この日ばかりは本当に辛かったです。

救急車に乗っている間も、辛い・・・と言うよりも、血液が凍りつくような恐怖がありました。
最悪の想像をしなかったと言えば、嘘になります。れいこを失うことになったりしたら・・・病院に着くまで、そんなことばかり考えていました。

それでも、れいこがこのピンチを乗り越えたことを、ひとまずは喜んでおこうと思います。



○一夜明けて

さて、一夜明けてれいこは、体温も37度、脈拍も130台に下がりました。
しかし残念ながら、やはり体のコントロールは、ほぼ効かない状態のようです。声も出ず、手足もほとんど動きません。首を動かしたり、瞬きしたりすることもできません。

今までは、不明瞭ながら声も出ていましたし、右手や首は多少動きました。これまでと違い、現時点では自分でコントロールできる部分が、ほぼ無くなった様子です。


それでも、僕が朝に駆け付けた際に「お父さんが来たよ!チューしよう!」と言うと、首を振ってイヤイヤをしました(余程、イヤだったのか・・・?)。ときどき、手足を動かしたり、頷いたり、かすかに声(?)を出したりすることができるようです。

ただし、いつも自由になる部分がないため、決定的に意思疎通が困難です。
例えば、いつも瞬きさえできれば、それでYes/Noくらいは意思表示できるのですが、そうはいかないようです。


そんな訳で、今日はずっとベッドで過ごしました。
お父さんが、れいこの顔の前に「ちゃお」を置いて、朗読をしたり。@wasami0722さんが贈ってくれた、「名作玉手箱」という本を朗読したり。AKB48の音楽を聴いたり。ベッドで手足を伸ばすリハビリをしたり。

ずっと黙って寝ているより、少しは楽しんでもらえたかな?ときどき、かすかに笑みを浮かべているようにも見える、れいこの表情が救いです。



○主治医との相談

28日(月)の朝、主治医と相談をしました。
率直に言って、非常に厳しい内容でした。以下、主治医から聞いた内容です。

  • とりあえずの危機は去ったが、腫瘍が進行しており、非常に良くない状況。
  • 今まで、主要な治療はだいたいやってきた結果としての現状がある。標準治療的なものは、やってきた。今後別の薬を試すことはできるが、可能性は不明瞭。今後は、治療から緩和ケアへシフトする方がよいのでは?
  • 声に出したり体を動かしたりはできないけれど、本人の意識はある。苦痛を取り除き、少しでも本人にとって充実した時間を過ごしてはどうか。
    どうするかは、家族の判断次第。病院で見てもいいし、自宅に連れて帰って過ごさせてやってもいい。
  • 緩和ケアへシフトするのであれば、院内に緩和ケア病棟があり、そちらに移転することもできる。緩和ケア病棟は個室になり、飲食したり、家族が宿泊したりすることもできるし、(小児病棟では禁止されている)子どもの見舞いも可能。
  • 今週末の修学旅行については、医師としては勧められない。万一の際の緊急対応に不安があるし、旅行先の病院に収容されると、家族も大変。この状態で本人が楽しめるかどうか、という点もある。

(ここには書いていませんが、もっと直接的な話もありました。ここでそれらを全部書くべきかどうか、いささか躊躇しています。とりあえず、上記の内容から、行間を読んで頂ければと思います)


決めなければいけないことは、2つあります。
今後の方針として、治療と緩和ケアのどちらを選ぶか。今週末の修学旅行をどうするか。この2点です。

まず、判断できたのは、修学旅行です。
残念ながら、修学旅行は欠席することにしました。今のれいこに、無理はさせられません。
れいこにそのことを伝えると、必死に口を動かそうとし、首を振って、嫌がる素振りを見せました。 修学旅行に行きたいと、強く願っていた、れいこ。さぞかし、辛いことでしょう。


学校にも電話し、主治医の話とともに、欠席することをお伝えしました。
打ち合わせの場も持ってくださり、各所に手配してくださった先生方。「れいこ、一緒に行こう!」と、全員で手紙を書いてくれたクラスメート。
それなのに欠席してしまうことになり、申し訳なく、辛く、悲しい思いでいっぱいです。


もう1点、今後の治療方針が課題です。
とりあえず、今週いっぱいは元々の抗癌剤治療を続けることにしました。この薬の効果が出るならそろそろで、そこに一縷の望みを託しています。
もう数日治療を続けた上で、続行か緩和ケアか、考えてみたいと思います。


れいこの1年にも及ぶ闘病生活は、とうとう9回裏を迎えたのかもしれません。私たちは、このまま敗れるのか?長い延長戦に突入するのか?あるいは、奇跡が起きるのか?
苦戦が続きますが、私たちはまだ、れいこの逆転満塁サヨナラホームランを信じています。



○皆さんへの感謝

この週末、とりわけ昨夜から、とても多くのメール、ツイート、お電話などを頂きました。
大勢の方々が、私たち夫婦のツイートを見てくださって、れいこの無事を願い、私たちの身を案じてくださっています。本当に、ただただ感謝です。
(頂いたメールやツイートには、ほとんど返事をできていませんが、ご容赦ください)

頂いたメールなどが、私たちを支え、気持ちを強くしています。井上家だけで闘っているんじゃない、みんなが応援してくれている、と強く感じています。



昨日は、宝塚市の救急車の方々、大阪市立総合医療センターの先生や看護師さんたち、電話対応してくださった担当看護師さんの落ち着いた対応ぶりとお心遣いに、救われました。
あのままもたもたしていたら、れいこは本当に危険な状態になっていたかもしれません。皆さんは本当に、れいこの命の恩人です。心から、感謝しています。

れいこの担当看護師さんは、今も夜勤の間に、わざわざ私のところへ話をしに来てくださいました。れいこだけでなく、私たち夫婦まで気遣ってくださる看護師さん。この方にれいこをお願いできて、本当に良かったと思います。

臨床心理士さんは、いつも妻の気持ちを受け入れてくださっています。悩み、心が折れそうなとき、いつも話を聞いてくださる方がいるということで、どれほど私たちが救われているか。
この方や病院の保育士さんたちは、いつもれいこに声をかけてくださいます。ビーズプログラムもご担当くださっていて、それはれいこの誇りになっています。

地元小学校の担任の先生は、今日お電話したときに、れいこのために涙を流してくださいました。 先生も、れいこだけでなく、私たち夫婦のことまで、心配してくださいました。


こんなときに皮肉めいていますが、れいこは幸せです。
こんなに多くの方々が、れいこを案じ、無事を祈ってくれているのですから。こんなにいい先生や病院の方々に支えられているのですから。

これが最後の最後になって、土壇場でのれいこの生きるチカラになってくれることを願っています。皆さんの思いに応えるよう、頑張ろう、れいこ!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

この週末は、大変やったな。何と言っていいのか、お父さんも言葉が見付からん。

日曜は、しんどかったんやろうなあ。救急車を呼ばんといかんようになる前に、ちゃんと気付いてあげんといかんかったわいな。 朝からずっと寝てたんやし、おかしいと思ってやらないかんかった。



たった1日の間に、お前の具合がこんなに悪くなるなんて。
お父さんやお母さんも、信じられない思いでいっぱいなんよ。悪い夢を見とるような気がしとる。

何も言えない、体のどこも動かせないって、辛いわいなあ。本当に、代われるもんなら、今すぐにでも代わってやるのに。

修学旅行のことも、さぞや辛かろうな。
あんなに楽しみにして、ずっと励みにしとったんやもんなあ。この前、クラスのみんなからの「れいこ、一緒に行こうな!」って手紙を、もらったばっかりやったのに。
お父さんたちが手紙を読み上げたとき、あんなに嬉しそうに聞いとったのに。


お父さんたちは、今、主治医の先生との相談ですごく悩んどるんよ。お前のこれからの治療方針を、どうしようかと相談されとるけん。
どういう治療を選んだら、お前にとって一番いいか、本当に悩んどる。あと数日のうちに、結論を出さんといかんけん、よう考えるわいな。絶対に悔いを残さんように、するけんな。


そうそう、みんなからすごい数の応援メールもろとるんぞ。
明日、いっぱい読んで聞かせてやるけんな。これだけの応援が来とるんやけん、絶対にその気持ちに応えちゃろうな。
今はちょっと体が不自由やけど、みんなの応援に応えるためにも、絶対に良うなろな。


今日お父さんは、お前が元気になったら、修学旅行に行けんかった広島に、家族で行くって約束したわいな。早く元気になって、家族で広島旅行に行こうな。
また新しい約束が増えたんやけん、絶対に元気になれや。

約束やぞ、れいこ。

2012-05-22

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第329~330日目: 5月21日(月)~22日(火)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、329~330日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。


○経鼻栄養チューブ

また一つ、辛い選択をすることになりました。

お兄ちゃんと日食観察

先週末から、れいこは急に、食べ物を摂ることが難しくなりました。咀嚼もうまくできませんし、何より飲み込むことが、とても難しいようです。

以前から、水を飲むことも難しくなっていて、とろみを付ける薬を入れて、何とか飲んでいました。しかし、今回のように食べられないとなると、もうお手上げです。

週末の外泊を早めに切り上げ、病院に戻って主治医に相談しましたところ、鼻から胃へ栄養チューブを通すことになりました。


このチューブを挿すのは、本当に力技です。鼻からグイグイチューブを押しこむ、というものでした。れいこはとても辛かったようですが、必死に頑張りました。
これで、栄養分・水分ともに確実に確保できるようになり、まずは一安心です。

チューブを通して、栄養剤を1日3度入れますので、病院食は一度お休みになりました。でも、飲食できるようであれば、口からも飲食して構わないとのことで、れいこには食べたいものがあれば食べさせてやりたいと思います。昨夜も、コンビニのデザートをほんのひとかけら、口に入れました。


それにしても。
正直、こうしたれいこの姿を見たくはありませんでした。元気な盛りである年頃の娘が、ベッドに寝たきりの上、鼻にはチューブが通されています。本当に、痛々しい姿です。

早く状態が良くなって、この栄養チューブを外せますように。


○さらに・・・悪化する症状

れいこの症状は、さらに悪化しています。
このところずっと、トイレで用を足すのが難しかった、れいこ。今日はとうとう、尿意はあるのに排泄ができず、管を使って排泄をしました。

これまでは水をろくに飲めなかったためか、尿意自体がそれほどでもなく、結果としてトイレが極端に少ない回数になっていただけで済んでいました(最長記録は、トイレなしで34時間!)。

ですが栄養チューブからしっかりと水分を摂れるようになったためか、今日は尿意があり、それでも排泄できない状態で、大変な思いをしました。

排泄の管の挿入は難しいらしく、これが必要な間は、外泊もできないとのことでした。れいこが楽しみにしていた修学旅行も、せいぜい日帰りでしか行けません。その意味でも、非常に辛い状況になってきました。


また、以前から声が出ない&口元の麻痺で、あまり話せないようになっていたのですが・・・こちらも、ここ数日でさらに状況が悪化しました。

特に今日はそれが顕著で、もうほとんど何を言っているのか、聞き取れません。コミュニケーションボードも使ってみましたが、手も麻痺していますので、それもうまくいきません。


手足が動かず、座ってもいられない。目もあまり見えず、満足に話せなくなっていた、れいこ。さらに食事も排泄もできない、ほとんど喋れないなんて・・・あまりにも不憫すぎます。

しかしそれでも、私たちは頑張るしかありません。
頑張れ、れいこ。ガンバレ!



○主治医との相談

このれいこの状況を受けて、主治医との相談をしました。

主治医からは、れいこが厳しい状況であることを、改めて伝えられました。原因はやはり、脳幹にある元の腫瘍だろうとのことでした。

主治医は、今後の治療方針を変更することを提案くださいました。
長期的な回復が理想ではあるが、短期的な体調づくりを重視していきたい。まずは今月末の修学旅行に行けるよう、一時的にでもコンディションを良くしてはどうか、とのご提案でした。

具体的には、今日からでもステロイドをまた大量投与すれば、一時的に症状が少し改善される可能性もある、とのことでした。
れいこがあれほど行きたがっていた修学旅行ですから、私たちも異論はありません。


主治医は、れいこの残された時間(と、あえて書きます)を少しでも充実したものにしようと、配慮してくださったのでしょう。 またその一方で、長期的な可能性も捨てずに、抗癌剤などの治療を続けると言ってくださいました。

今回の措置は、私たちが諦めたということではありません。
今の時間を大切にしつつも、れいこは絶対に元気になることを信じ、一緒に闘っていく、という新たな決意です。

れいこ、これからますます厳しい闘いになるけど、「明るく強く」頑張ろうな!



○メイク・ア・ウィッシュの最後の贈り物

今までに何度も書いていますように、メイク・ア・ウィッシュの皆さんは、赤ちゃんチワワと暮らしたいという、れいこの夢を叶えてくださいました。

そしてこの日、メイク・ア・ウィッシュから、最後の贈り物を頂きました。
ラッキーと初めて出会った日から、先週のわが家に迎えるまでをまとめた、アルバムを作って頂きました。素晴らしい力作です!



こんなに凝った、ぶら下げ用のアルバム(?)も頂きました。



今日は最後のご挨拶も兼ねて、ご担当さんお二人が、病院まで足を運んでくださいました。
これが最後のプレゼントであること、夢を叶えてくれたれいこチームが解散になること、れいこの回復を願っていることについて、お話がありました。

メイク・ア・ウィッシュの皆さんが、れいこのために、私たち一家のために、どれほど尽くしてくださったことでしょう。感謝の気持ちでいっぱいです。

皆さん、本当にありがとうございました!

●メイク・ア・ウィッシュへの支援について(お願い)

メイク・ア・ウィッシュは、難病と闘う子どもたちの夢をかなえるお手伝いをしている国際的ボランティア団体です。私たち一家も、何度も励まされ、勇気と喜びをもらいました。

メイク・ア・ウィッシュは、非営利団体で、ボランティアの方々の協力と寄付で運営されていて、それらのお申し出を受け付けています。
今回のれいこへのご支援をご覧になり、サポートしてみようという方がいらっしゃいましたら、公式サイト「お力をおかし下さい」をご覧頂ければ幸いです。

私たちも、れいこが元気になった暁には、必ず支援会員になります。支障のない範囲で結構ですので、メイク・ア・ウィッシュへのご支援をお願いいたします。

(*このお願いは、メイク・ア・ウィッシュから広報の依頼などを受けたものではありません。メイク・ア・ウィッシュに支えられ、活動趣旨に賛同する私が、自主的にお願いするものです)



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

ここ数日、いろいろと辛いことがあったな。
お父さんたちも、見ていて本当に辛かったよ。



お前はいつも、本当によく頑張っとる。
もともと頑張り屋さんのれいこやけん、いつでも一生懸命なんやろな。こんな状況でも、毎日院内学級やリハビリに通い、治療も一生懸命。

多感な年ごろやのに、お風呂やトイレに、看護師さんと一緒なのも辛いわいな。
それに一番元気な年ごろやのに、何度入院しても、毎日ベッドで寝て過ごしても、れいこは泣き言を言わんよね。
お前の頑張りを見よったら、いつも涙が出そうになる。


これだけ頑張りよるんやけん、きっといいこと、あるはずじゃ。
いよいよ正念場やけど、ここから大逆転しような。絶対に病気なんかに負けんのぞ、れいこ。

大好きなAKB48の「ラッキーセブン」の歌詞に、「どんな試練だって乗り越えられる」ってあるんやったね。お前ならきっとできるよ。


元気になれ、れいこ。
絶対に。