局地的な豪雨が続いているようですが、皆さん大丈夫でしょうか。
この連日の雨のせいで、某図書館では雨漏りが発生したようです。
下の写真は、天井が傷んだところ。中央の黒い汚れのようなものが、腐食されつつある部分。
・・・で、その対応策が下の写真。
あくまで、某図書館ということにしておきましょう。
バケツに書いてある字が、偶然、私の字とそっくりです。
それにしても、就任早々の除湿機大洪水に続いて、今度は雨漏りかい!
何だか、水難の気配。たぶん、次は水道管の破裂かスプリンクラーの暴走かと。
ところで、すっかり失念していたのですが。
12日まで、第16回 東京国際ブックフェアが開催されていたのですよね。どんな様子だったのでしょうか。Webで検索すると、いろいろとヒットするようですが。
私は実は、まだ一度も国際ブックフェアに参加したことがありません。
いろいろな講演や発表が多くあり、ぜひぜひ勉強に伺いたいとは思っているのですが、機会に恵まれません。行かれた方、ぜひご様子をお聞かせください!
ようやく本題に。
電子書籍について、何件か情報が入ってきました。
毎日新聞(2009年7月18日)
「携帯コンテンツ:電子書籍けん引 08年販売、79%増395億円」
http://mainichi.jp/life/electronics/news/20090718ddm002040055000c.html
同報によると、08年の携帯電話のインターネット通信を介したコンテンツ販売額が、前年比13%増の4,835億円だったと総務省が発表した、とのこと。
主力の着信音楽やゲームが伸び悩む一方、電子書籍は8割増加の395億円とのことです。
こちらは少し前ですが、別のニュースです。
INTERNET Watch(2009年7月9日)
「携帯電子書籍市場が好調傾向、スマートフォン向けは事業者様子見」
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090709_300991.html
インターネットメディア総合研究所の発表によると、国内の2008年度の電子書籍市場規模は464億円で、2007年度の355億円に比べ約131%に拡大したとのことです。
この調査では、464億円のうち携帯電話向けの電子書籍市場は402億円とのことです。上記の毎日新聞とは多少数字が違いますが、おおむねの傾向として把握する分には支障ないかと。
少し話題が変わりますが。
IT media News(2009年7月9日)
「AmazonがKindle値下げ 299ドルに」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0907/09/news021.html
Amazon.comは、現在爆発的に売れている電子書籍リーダー「Kindle」の標準版を、20%近く値下げして、299ドルにしたことを明らかにしたそうです。
Kindleは2007年に登場後、圧倒的な支持に支えられ、今年2月に第2世代が359ドルで、さらに5月には、新聞や雑誌向けの大型画面のKindle DX(デラックス)が489ドルでリリースされたばかりです。
電子書籍リーダーの歴史は、失敗の歴史・・・といった感がありましたが、このKindleは、その歴史を変えようとしているかのようです。読書端末の負の歴史を、Kindleは変えることができるのでしょうか?
読書端末については、以前お聞きした筑瀬さんのお話を、5月25日の「Android or EZブック?」の中で、紹介しています。
http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/05/android-or-ez.html
電子書籍は20年以上前から、出版界はもちろん、各界においても期待を集めてきました。
国内初のCD-ROM出版とされる、三修社の「最新科学技術用語辞典」の登場は、1985年のことですから、もう干支が2周ですか!
<タイガースが初めて日本一になった、あの年!バース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発!・・・って、私はタイガースファンでも何でもありません。(笑)
毎年のように市場の拡大は言われているものの、実感としては電子書籍・・・むしろ、電子出版というべきでしょうか?・・・はまだまだ、といった感が強いですね。
ですがここへ来て、電子出版は、一つの曲がり角を迎えているのかもしれません。
PC向けの電子出版の売り上げが、初めて前年比マイナスとなったのです。
一方で、ケータイ向けコンテンツは、爆発的な増加。市場が一気に、100億円以上も大きくなっています。
当初、CD-ROM販売から始まった電子出版は、読書端末、ネットでのコンテンツ公開、ケータイ電子書籍と、非常に幅広く展開されてきています。また、今後の発展についても、ますますその提供形態を増やしながら、より一層身近なものになることは、間違いないでしょう。
・・・とだけ書いて。
もちろん私には、電子出版を取り巻く現状を総括する力は全くありませんので、これにて今回のまとめに代えておきます。
電子出版に興味のある方に!
つい先日、出版メディアパルより、「電子出版学入門」(湯浅俊彦・著)が刊行されました。
オンライン書店ビーケーワンの注文画面
著者の湯浅俊彦氏は、6月3日の記事でもご紹介した、この分野のキーパーソンです。
「オープンワークショップ「電子書籍の現在」に参加してきました」(6月3日記事)
http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/06/blog-post.html
また、図書館調査研究リポートNo.11「 電子書籍の流通・利用・保存に関する調査研究」でも優れた研究をなさっておいでです。
カレント・アウェアネス・ポータル「No.11 電子書籍の流通・利用・保存に関する調査研究」
http://current.ndl.go.jp/report/no11
この「電子出版学入門」ですが、非常に勉強になります。私のような、不勉強な図書館員でも、判るように書いてくれているのが嬉しいところ。(笑)
でも実は、購入したものの、まだ7割くらいしか読めていません。今週中には、読んでしまいたい・・・読んでしまいます!
電子出版に興味のある方に限らず、図書館員に広くお薦めです!
<どうでもいい独り言>
明日(と言うか、今日)は、大学図書館(元の部署)の館長が、私の勤務する短大図書館へ来られることになっています。短大図書館を見学がてら、今の勤務先の短大図書館長と懇談されるとのことです。
大学図書館長が、短大図書館を公式に訪問することは、初めてのこと。
私が日々敬愛する大学図書館部長から、「見学と懇談に行くだけだから」と言われてはいるものの、ホントにそれだけ・・・?と勘繰る下衆根性の私。
「いきなりスゴイ話を、切り出されるんじゃないやろなー」と心配しないでもありません。
・・・と心配しつつも。
明日は皆既日食ですね!ちょうど先日、休日に半日出勤をしたので、その振替を明日の午前休にさせてもらいました。
天体も好きな息子が、皆既日食を心待ちにしているので、一緒に見てやろうかと。ですが、近畿の天気はかなり微妙。何とか、少しだけでも日食を味わえるといいのですけれど。
・・・と心配するより、明日の館長懇談会、心配しないと。(笑)
2 件のコメント:
■アマゾンはビッグブラザーか! Kindleで売った『1984年』と『動物農場』を遠隔削除―Kindleも社会を変革する一つのツールになるか?
yutakarlson
yamada.yutaka@gmail.com
http://yutakarlson.blogspot.com/2009/07/kindle1984kindle.html
こんにちは。アマゾンでいったん販売した電子書籍を削除して、アメリカ国内で大問題となったそうです。草創期というのは、こういうことが起こりがちなものです。しかし、このkindle、アメリカでかなり普及しつつあります、昨年のクリスマス時期には金融危機にもかかわらず爆発的に売れたそうです。こうした電子書籍は、これからの社会変革に大きな役割をになっていくと思います。日本でも、経済対策というと、すぐお金をばら撒くことを考え勝ちですが、たとえば、電子書籍を広めるような施策など結構低い投資でやればできると思います。このような変革など日本でも率先して実施すべきものと思います。ここに書いてしまうと、長くなってしまいますので、詳細は是非私のブログをご覧になってください。
>yutakarlsonさん、コメントをありがとうございました。
ブログも拝見しました。精力的に活動なさっておいでのようで、頭が下がります。
Kindleは、読書端末として前例のない勢いで普及しているようですね。
ご指摘のように、政策的な支援も必要なのかもしれませんね。
私としては、読書端末を使いたいとは、それほど思っていないのですが、皆さんどんなものなのでしょうね?
私自身は、読書端末というよりは、情報(書籍もそうです)の電子化に関心があります。
Googleで検索すれば終わり、という情報探索には危惧を頂いていますが。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
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